【完結】【R18】あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜

鷹槻れん

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『とり服』短編集

『相合い傘』

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【作品紹介】
突然の雨に降られた大葉たいよう羽理うりは、小さな傘で相合い傘をしたのだけれど…。
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼



 夕方。大葉たいようと一緒に会社を出たら、外は土砂降りの雨。

「今日って……雨降る予報でしたっけ?」

 天気予報ではそんなこと言っていなかった気がするのに。

 でも大丈夫!

「こういうこともあろうかと」

 私は満面の笑みで隣に立つ大葉たいようを見上げると、「じゃじゃーん♪」と効果音をつけながら折りたたみ傘を取り出した。

「一緒に入ろ?」

 駐車場に停められた、大葉たいようの愛車エキュストレイルまで一〇〇メートルちょい。

 傘を開きながら大葉たいようを見上げたら「俺が持つよ」って取り上げられた。

 身体をギュッと寄せ合って、ふたり猫柄が可愛い小さな折りたたみ傘に入って一歩雨の中へ踏み出したら、一気に足元が路面を叩いては跳ね返る水滴で濡れそぼった。

「凄い雨だね!」

 雨粒が傘を叩く音がうるさくて大きな声で話しかけたら、「羽理うり、肩が濡れてる」って、大葉たいようが私の方へ傘を傾けてくる。

「ダメ! そんなにしたら大葉たいようが濡れちゃう!」

 びしょ濡れになっている大葉たいようの肩の方が気になって、傘を彼の方へ押し戻したら「俺は濡れてもいいんだよ。お前が濡れる方がしんどい」とか。

 そんなの、私も一緒だよ。

 たかだか一〇〇メートルあまりの距離を、お互い傘を譲り合って歩いたら、結局二人ともびしょ濡れになっちゃった。

 車に乗ってハンカチで大葉たいようの濡れた服を拭おうとしたら、バサッとスーツの上を脱いだ大葉たいように、「こうすりゃ、俺は大丈夫だから」って言われて手にしていたハンカチを奪われた。

 そうしてそのまま、覆い被さるみたいにされて肩を優しく拭かれていたら、濡れて寒いはずなのになんだか身体が熱くなってきてしまう。

 きっと暖房が効いてきたせいね。

 そう思って大葉たいようをドギマギと見つめたら、唇にチュッとかすめるみたいなキスをされた。

 ヤダ、どうしよう!? 物凄く暑い!

 ソワソワしながら大葉たいようから視線を逸らせたら、「風邪ひいちゃまずいし、帰ったら風呂、入ろうな?」って……本気ですかっ!?


  END(2025/01/16)
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