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14 。巨鳥に拾われました
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ウミネコ、ウミネコねぇ……。
確かに、さっきから副音声的に聞こえる鳴き声は猫っぽく聞こえなくもない。
見た目も、思いっきり遠目で見ればカモメっぽい。
クチバシとか色が違う部分はあるけれど、まあそれがウミネコの特徴なんだろう。
けどなぁ……サイズ感が圧倒的にオカシイからなぁ。
鳥がしゃべるなんて聞いたこともないし。
考え込んでいる私の横で、自称ウミネコさんは何やらブツブツと独り言をつぶやいていた。
『話す人形なんテ、なんて珍しいのかしラ。ちょっと口が悪いのが玉にキズだけド、これを持って帰れば今年のコンテストはアタクシの優勝間違いナシよネ!」
むぅ、私はお人形さんじゃなくてれっきとした人間なのに、何やら勘違いされてるよねコレ。
でもなんか今気になるワードが混ざってたような……“コンテスト”?
「ねえ、コンテストって何?」
『あら、今の聞いていたノ? コンテストっていうのは、アタクシ達鳥仲間で年に一度行っているものヨ。その年に見つけて拾ったものを皆で見せ合うノ。一番珍しくてステキなモノを持っていったら優勝なのヨ!』
「へぇー。面白いことをやってるのね」
ふむふむ、カラスがよく光る物とかを集めるのと似たような感じかな?
『でショう?! ……って、アンタめちゃくちゃ流暢にしゃべるのネ。ホントに人形かしラ……?』
ようやく疑いを持ち出した自称ウミネコの巨鳥ーーって長いからもうウミネコさんでいいわ。
ウミネコさんの話だと、私をそのコンテストの出品物にしたいみたい。
つまり、私を何処かに持っていこうとしているわけで。
「そのコンテストって何処で開催するの?」
『アタクシ達の住処の近くヨ。人間達は“ヨルカナディア”って呼んでたワ』
「人間?! 人間もいるの!?」
えっすごい! 超重要情報もらいました!
この世界ちゃんと人間もいたんだ‼︎
しかもこのウミネコさんは私を連れて行く気らしい。
つまり、これで長きに渡る漂流生活ともオサラバできるってことじゃない!?
「ウミネコさんっ!」
『キャッ、急に叫ばないでヨ驚くじゃナイ!? ーーで、何ヨ』
「私、そのコンテスト出るから! だからそのヨルカナディアって場所まで乗っけてってほしいの!」
このチャンスを逃したら、次また気まぐれでユリウスがこっちに来るまで遭難しっぱなしになる。
見せ物にされるのは嫌だけど、この退屈から逃れられるならそれくらい我慢だ。
「私、これでも結構魔法得意なの! あなたの言う通り、私が出ればコンテストも優勝間違いなしだから! ねっ、お願い!」
『アンタ、エラく目立ちたがりだわネ。それに魔ホウ……? ま、いいワ。最初からそうスルつもりだったんだシ』
「! ありがとう! 私はシルヴィアーナよ」
『あラ、名前があるノ? ちゃんと名乗レるなんてお利口じゃナイ。アタクシはヴィヴィアンよ』
こうしてウミネコさん改めヴィヴィアンに拾われたことでようやく退屈な漂流生活は幕を閉じ、私はまだ見ぬ陸地に心を躍らせたのでした。
確かに、さっきから副音声的に聞こえる鳴き声は猫っぽく聞こえなくもない。
見た目も、思いっきり遠目で見ればカモメっぽい。
クチバシとか色が違う部分はあるけれど、まあそれがウミネコの特徴なんだろう。
けどなぁ……サイズ感が圧倒的にオカシイからなぁ。
鳥がしゃべるなんて聞いたこともないし。
考え込んでいる私の横で、自称ウミネコさんは何やらブツブツと独り言をつぶやいていた。
『話す人形なんテ、なんて珍しいのかしラ。ちょっと口が悪いのが玉にキズだけド、これを持って帰れば今年のコンテストはアタクシの優勝間違いナシよネ!」
むぅ、私はお人形さんじゃなくてれっきとした人間なのに、何やら勘違いされてるよねコレ。
でもなんか今気になるワードが混ざってたような……“コンテスト”?
「ねえ、コンテストって何?」
『あら、今の聞いていたノ? コンテストっていうのは、アタクシ達鳥仲間で年に一度行っているものヨ。その年に見つけて拾ったものを皆で見せ合うノ。一番珍しくてステキなモノを持っていったら優勝なのヨ!』
「へぇー。面白いことをやってるのね」
ふむふむ、カラスがよく光る物とかを集めるのと似たような感じかな?
『でショう?! ……って、アンタめちゃくちゃ流暢にしゃべるのネ。ホントに人形かしラ……?』
ようやく疑いを持ち出した自称ウミネコの巨鳥ーーって長いからもうウミネコさんでいいわ。
ウミネコさんの話だと、私をそのコンテストの出品物にしたいみたい。
つまり、私を何処かに持っていこうとしているわけで。
「そのコンテストって何処で開催するの?」
『アタクシ達の住処の近くヨ。人間達は“ヨルカナディア”って呼んでたワ』
「人間?! 人間もいるの!?」
えっすごい! 超重要情報もらいました!
この世界ちゃんと人間もいたんだ‼︎
しかもこのウミネコさんは私を連れて行く気らしい。
つまり、これで長きに渡る漂流生活ともオサラバできるってことじゃない!?
「ウミネコさんっ!」
『キャッ、急に叫ばないでヨ驚くじゃナイ!? ーーで、何ヨ』
「私、そのコンテスト出るから! だからそのヨルカナディアって場所まで乗っけてってほしいの!」
このチャンスを逃したら、次また気まぐれでユリウスがこっちに来るまで遭難しっぱなしになる。
見せ物にされるのは嫌だけど、この退屈から逃れられるならそれくらい我慢だ。
「私、これでも結構魔法得意なの! あなたの言う通り、私が出ればコンテストも優勝間違いなしだから! ねっ、お願い!」
『アンタ、エラく目立ちたがりだわネ。それに魔ホウ……? ま、いいワ。最初からそうスルつもりだったんだシ』
「! ありがとう! 私はシルヴィアーナよ」
『あラ、名前があるノ? ちゃんと名乗レるなんてお利口じゃナイ。アタクシはヴィヴィアンよ』
こうしてウミネコさん改めヴィヴィアンに拾われたことでようやく退屈な漂流生活は幕を閉じ、私はまだ見ぬ陸地に心を躍らせたのでした。
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