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1章
37※飼い猫のスキンシップが過剰です
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*====================*
※R15まで行かないと思いますが念のため。
※気になる方は回れ右でお願いします。
*====================*
掴まれた手を後ろに引かれ、シアンの両腕にぽすん、と囲まれる。
触れたところから熱い体温が伝わってきて狼狽した。
うわっ、これ、背中からギュってされてる??く、くっつき過ぎでしょ……!
「ーーっ、し、シアン!ごめん、これ無理!ちょっと離してーー!」
「何でですか。昼間は平気だったでしょう?」
それは、確かに昼間は平気だったけど!その時とは雰囲気が違うと言いますか……!
「と、とにかく!今は離して欲しいの!」
「……イヤですよ。マゼンタばっかりズルイです」
ねぇ、ソフィア。僕のこともキモチ良くしてもらえませんか?
そう言って、肩に頭を擦りつけてくる。
……どうしよう、なんかヤラシク聞こえるのは気のせいですか?
私の頭が沸いちゃってるんだろうか。
いやいや、シアンはワザとだ。そういう風に聞こえるように、ワザと言ってきている。
勘違いさせて、また反応を見て遊ぶつもりなんだろう。ほんと性格の悪い猫だ。
目線が合わないように前を向いたまま腕を後ろに伸ばし、シアンの頭に手を置いてゆっくりと撫でる。
「……これでいいの?」
「ええ、いいですね……もっと全体的にお願いしても?」
「良いけど……」
シアンが私の肩に頭を置いてきたので、頭頂部から衿あし、次はおでこの方に向かって、ゆっくりと何度も何度も撫で下ろす。
「お上手ですね、ソフィア……ああ、耳の方も触って大丈夫ですよ?」
そう言って耳をピクリとこちらに向けるーーこれは、さわれって言ってんのよね……。
そろそろと指を伸ばして触れると、シアンがふっと湿り気のある息をもらす。
ちょ、色っぽく聞こえるため息ヤメて。頑張ってソッチ方向に考えないようにしてるのに!
こっそり深呼吸して跳ねる心臓を宥めながら、ぎこちなく手を動かす。
ううぅっ、手触りだけなら最高のはずなのに。
なんかゴリゴリと見えないところが削られていってる気分だわ……。
これ、いつまで続ければお許しが出るのかしら……?
若干涙目になりつつ撫で続けていると、不意に手を取られて握り込まれる。
……さりげなく恋人繋ぎに直すとか、そういう芸の細かさマジで要らない。
「そのくらいで結構です……とても気持ち良かったですよ?」
そう言ってちゅっと手の甲にキスを落とされるが、その点については無視を決め込む。
「ーーええと、ドウイタシマシテ?」
……とりあえずオワッタらしい。いいから早く離してくれ。
「ええ、ありがとうございました……では、僕からもお礼をしないといけませんね?」
そう言ってもう片方の手を顎にかけられる。
ーーーーは?
「え、何か知らないけどお礼とかいらな『カプッ』ーーーーーー!?!?」
温かいというより熱い熱感。濡れる感触。ざりざりと擦り付けられる柔らかいのに硬いもの。
これは……ひょっとして、耳、食べられてーー?!
「ーーーーー?!?!?!いッーーやぁああぁーーーー!!」
思いっきり頭を振ると、危ないですね、ともの凄く至近距離でシアンの声がした。
「し、シアンッ! ……あ、あんた、今まさか舐めて……っ!?」
「ええ、毛繕いのお礼を」
ぺろっと、今度はほおを舐められる。
「せめて普通に手でいいでしょっ!!」
「両手とも塞がっているもので」
今度は耳の縁をざらり、と舐めあげられる。
ゾワゾワと背中に何か這ってるようなくすぐったさに小さく悲鳴をあげると、シアンがくすくすと笑いを零す。
ついでのように繋いだ手の平を親指でサワサワと撫で、「こうやってアンタを捕まえておかないといけないので、ね?」とイイ笑顔でのたまってるが、そういう事を言ってるんじゃないわよ!?
「だからっ、お礼とか要らないってばっ!さっさと離してっ!!」
さすがにこのまま流されるとマズいんじゃないかと思い当たり、冷や汗がダラダラと流れ出した。
ナイ、ないわ……いくら顔が良くっても、諸々の初めての相手が猫とか冗談じゃないわよ?!
慌てて全力でシアンを突き飛ばす。
ーー力では、敵わないだろうと思っていたのだけれど。
ズルり、と意外にも簡単に腕の拘束が外れ。
そのまま音を立てて、シアンがベッドに倒れ込んだ。
※R15まで行かないと思いますが念のため。
※気になる方は回れ右でお願いします。
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掴まれた手を後ろに引かれ、シアンの両腕にぽすん、と囲まれる。
触れたところから熱い体温が伝わってきて狼狽した。
うわっ、これ、背中からギュってされてる??く、くっつき過ぎでしょ……!
「ーーっ、し、シアン!ごめん、これ無理!ちょっと離してーー!」
「何でですか。昼間は平気だったでしょう?」
それは、確かに昼間は平気だったけど!その時とは雰囲気が違うと言いますか……!
「と、とにかく!今は離して欲しいの!」
「……イヤですよ。マゼンタばっかりズルイです」
ねぇ、ソフィア。僕のこともキモチ良くしてもらえませんか?
そう言って、肩に頭を擦りつけてくる。
……どうしよう、なんかヤラシク聞こえるのは気のせいですか?
私の頭が沸いちゃってるんだろうか。
いやいや、シアンはワザとだ。そういう風に聞こえるように、ワザと言ってきている。
勘違いさせて、また反応を見て遊ぶつもりなんだろう。ほんと性格の悪い猫だ。
目線が合わないように前を向いたまま腕を後ろに伸ばし、シアンの頭に手を置いてゆっくりと撫でる。
「……これでいいの?」
「ええ、いいですね……もっと全体的にお願いしても?」
「良いけど……」
シアンが私の肩に頭を置いてきたので、頭頂部から衿あし、次はおでこの方に向かって、ゆっくりと何度も何度も撫で下ろす。
「お上手ですね、ソフィア……ああ、耳の方も触って大丈夫ですよ?」
そう言って耳をピクリとこちらに向けるーーこれは、さわれって言ってんのよね……。
そろそろと指を伸ばして触れると、シアンがふっと湿り気のある息をもらす。
ちょ、色っぽく聞こえるため息ヤメて。頑張ってソッチ方向に考えないようにしてるのに!
こっそり深呼吸して跳ねる心臓を宥めながら、ぎこちなく手を動かす。
ううぅっ、手触りだけなら最高のはずなのに。
なんかゴリゴリと見えないところが削られていってる気分だわ……。
これ、いつまで続ければお許しが出るのかしら……?
若干涙目になりつつ撫で続けていると、不意に手を取られて握り込まれる。
……さりげなく恋人繋ぎに直すとか、そういう芸の細かさマジで要らない。
「そのくらいで結構です……とても気持ち良かったですよ?」
そう言ってちゅっと手の甲にキスを落とされるが、その点については無視を決め込む。
「ーーええと、ドウイタシマシテ?」
……とりあえずオワッタらしい。いいから早く離してくれ。
「ええ、ありがとうございました……では、僕からもお礼をしないといけませんね?」
そう言ってもう片方の手を顎にかけられる。
ーーーーは?
「え、何か知らないけどお礼とかいらな『カプッ』ーーーーーー!?!?」
温かいというより熱い熱感。濡れる感触。ざりざりと擦り付けられる柔らかいのに硬いもの。
これは……ひょっとして、耳、食べられてーー?!
「ーーーーー?!?!?!いッーーやぁああぁーーーー!!」
思いっきり頭を振ると、危ないですね、ともの凄く至近距離でシアンの声がした。
「し、シアンッ! ……あ、あんた、今まさか舐めて……っ!?」
「ええ、毛繕いのお礼を」
ぺろっと、今度はほおを舐められる。
「せめて普通に手でいいでしょっ!!」
「両手とも塞がっているもので」
今度は耳の縁をざらり、と舐めあげられる。
ゾワゾワと背中に何か這ってるようなくすぐったさに小さく悲鳴をあげると、シアンがくすくすと笑いを零す。
ついでのように繋いだ手の平を親指でサワサワと撫で、「こうやってアンタを捕まえておかないといけないので、ね?」とイイ笑顔でのたまってるが、そういう事を言ってるんじゃないわよ!?
「だからっ、お礼とか要らないってばっ!さっさと離してっ!!」
さすがにこのまま流されるとマズいんじゃないかと思い当たり、冷や汗がダラダラと流れ出した。
ナイ、ないわ……いくら顔が良くっても、諸々の初めての相手が猫とか冗談じゃないわよ?!
慌てて全力でシアンを突き飛ばす。
ーー力では、敵わないだろうと思っていたのだけれど。
ズルり、と意外にも簡単に腕の拘束が外れ。
そのまま音を立てて、シアンがベッドに倒れ込んだ。
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