俺と彼女と彼女と俺の出会いは少し違っている

毛穴翔太

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プロローグ

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 何なの…。アイツは…。

 強すぎる…。今度は…。

 惜しかった…。あと少し…だったのに…。

 ダメだ。勝てない……。何で…!?

 あの人と会わずに逃げても、結局は同じ事になるのか……。惜しい事したかな。だったら……

『あと一回だが……?』

 分かってる!こんな事になるのだったら!


 俺、国井拓真くにいたくまは、今日から福井県の高校へと通う、高校生である。
「おーす!国井!」
 そう言って話しかけて来た野球少年のような五厘刈りの青年は、神田愛夢かんだあいむだ。
「おはよう。まさか、中学の時と同じように一緒に登校出来るとは思っていなかったな」
「確かにそうだな。俺たちが出会ったのって、幼稚園の頃だから、かれこれ十年くらいか…。長いような短いような…」
「更にそこにあと三年プラスされるとは……」
 拓真は「はあ~」とため息を吐いた。
「別にため息を吐かなくてもいいだろ?」
 そんな神田の言葉を無視して俺は、新しく学園生活を送る学び舎へと入っていった。
 何年生かわからない先輩たちの案内で俺たちは誘導される。誘導された先は体育館。
 ピカピカの制服を身に纏う一年生がごった返しになっている。理由は、体育館前にクラスと自分たちの名前が書かれている紙が貼り出させているからである。
「どれどれ?」
 神田はこの人混みをするりと避けていき、気づけば神田の姿が消えていた。
 数分後。神田は息を切らしながら、人混みから出てきた。
「あっつ!」
「で、どうだった?」
 神田はその言葉を聞くと、ポケットから携帯を取り出し、俺に画面を見せてきた。画面には、張り紙の写真が写っていた。
 俺は神田から携帯を奪い取り、自分の名前を探した。
「げっ!」
 俺は携帯の画面を見ながら、小さな声でそう言った。
「また一緒だな!」
 神田はニコッと笑いながらそう言った。

 次に案内されたのは、教室であった。
 教室に入ると黒板に机の配置と同じマス目が書かれており、中に名前が書かれていた。
「マジかよ…」
 まさかの席が前後に配置されていた。
 俺は渋々その席に座った。その直後、教室に先生が入ってきた。年齢は二十代前半の女性の先生だ。
「おはようございます。今から入学式をしますので、廊下に出席番号順に並んでください」
 透き通るような声に促され、次々と廊下に出て行く。
 廊下に出ると、他のクラスの生徒も同じように並んでいた。
「其れでは、列をはみ出したりしないで付いてきてくださいね」
 俺たちは先生の指示の元、先生の後ろを付いていった。
 案内されたのは、先程までいた体育館の前であった。
 体育館の中から音楽が聞こえており、男の人の声で一年一組から呼ばれていた。
 俺たち一年六組も呼ばれて、体育館に入ると、盛大な拍手が俺たちを迎えた。
 クラスは計八クラスで、八クラス全員が入り終わると、司会進行役の男の人号令で起立と礼、そして着席した。
 式は何事も無く進んで行き、式は終了した。
 …いや、式の最中に一度だけどよめきの声が聞こえたか。その場面というのは、新入生代表の挨拶の時であった。新入生代表の女子生徒が壇上に上がった時、男子と女子から何やら話し声が聞こえてきた。
「あの子可愛くね?」
「綺麗な髪の毛だね」
 などなどの声が聞こえてきた。
 その女子生徒は、黒く長い髪の毛で、瞳は青と黄色のオッドアイで、とても印象強い女子生徒であった。
 式が終わった俺たちは、自分のクラスに戻り、先生からプリントが配られ、その日は家へと帰った。

 土日の二日を家で過ごし、月曜日となった今日、初登校を迎えた。その道中予想もしていなかった奴と出会ってしまった。
「おはよう。どうも、はじめまして」
 声をかけてきたのは、入学式の時の新入生の挨拶の時の黒髪ロングの青と黄色のオッドアイの女子生徒であった。
「あ、おはよう。は、はじめまして。で、俺になんの用なんだ?」
「国井拓真君。私と付き合ってください」
 その言葉に俺は一瞬固まってしまった。
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