ゆるふわ系乙男召喚士、異世界に舞い降りる

玲音

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第18話 白銀のドラゴン②

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「昴広様!」


いち早く気を取り直したセバスチャンが僕の側に駆け寄ってくる。
ホッと安堵すると共に白銀のドラゴンから目を逸らさずにスハイルの足元に抱きつく。


<・・・・・・昴広が怖がっている。周りのドラゴン共を離れさせろ。>


僕の震えが伝わったらしくスハイルが低い声で威嚇する。

暫しの間スハイルと白銀のドラゴンは睨み合うと、白銀のドラゴンはスっとスハイルから目を逸らし甲高い咆哮をあげた。

その咆哮を聞くと周りにいたドラゴン達が僕達のそばから離れていく。


「昴広様ご無事ですか!?」


ドラゴンが離れると同時に、青ざめた表情のセバスチャンが上から下へとけ僕の全身を目で確認すると、僕の頬に出来ていた一筋の傷を見つけ、どこから取り出したのか2本の剣を手に持ち白銀のドラゴンに殺気を放つ。


<この世に生を受けて2000年・・・・・・。
ずっと我の主人が現れるのを待っていたのだ!
貴様如きが我の邪魔をすることは許さぬ!>

「昴広様に対してこのような無礼、万死に値い致します。
それに昴広様にお仕えするのは私だけで充分でございます。
たかがドラゴンにこの座は渡しません!」


白銀のドラゴンとセバスチャンの間に一触即発のピリピリとした空気が流れる。

火花が飛び散らせ互いに牽制するように睨み合う。

先に動いたのはセバスチャン。

一瞬で距離を詰め、白銀のドラゴンの首に向けて剣を振り下ろす。

ドラゴン特有の硬い鱗に阻まれ当たった箇所から火花が散る。

攻撃を阻まれたセバスチャンは冷静にその場から離れ間合いを取った。


<ふん。その程度では我に勝てぬぞ。
燃え散れ、フレイムバースト>


白銀のドラゴンの周りに無数の火の玉が現れ、再度白銀のドラゴンへ攻撃を仕掛けようと走り寄っていたセバスチャンに向かっていく。


「セバスチャン!!」


悲鳴混じりの声で叫び、セバスチャンの元へ駆け寄ろうとするのをスハイルに止められる。

さすがのセバスチャンでも無理だと絶望の表情を浮かべその光景を見ていると、セバスチャンは自身に迫りくる火の玉を剣で切り裂きいた。

信じられないと言ったように目を見開いた白銀のドラゴンの足元に向けてセバスチャンは斬撃を放つ。

白銀のドラゴンの足から大量の血が飛び散る。

痛みの咆哮を上げた白銀のドラゴンは太く巨大な尻尾でセバスチャンを叩き飛ばし、苛立たしげに鋭い視線をセバスチャンに飛ばす。

超人的な強さで白銀のドラゴンと相対するセバスチャンをドラゴン部隊の者達が羨望の眼差しで見つめ、口々に激励を送る。


「この程度で昴広様にお仕えしようと思うとは・・・・・・。
2000年もの間貴方は何をしていたのですか?
これでは仕える主人を守れるとは思えませんが。」

<黙れ!人間如きに我が負けるはずがない!傷1つ付けたくらいでいい気になるな!!>­­


怒鳴り返してきた白銀のドラゴンにセバスチャンは冷笑を浮かべ厳しい眼差しを向ける。


「昴広様はこの世のものとは思えない美貌で良からぬ輩に目をつけられることが多い。

例え自身以上の強敵が現れたとしても、全身全霊でお守りせねばなりません。
人間如きと侮り、力を見誤っていたら守れるわけが無い。

そのようなものを私の大事な昴広様に近づけることは出来ません。
とっとと巣へお帰りくださいませ。」


セバスチャンはそう言いながら冷たい笑みを浮かべシッシッと追い返すように手を振った。


「セバスチャン!」


白銀のドラゴンは戦意喪失したように項垂れるのを目にし、セバスチャンに駆け寄る。


「ドラゴンに喧嘩売るなんて何考えているんです!!?
セバスチャンが強いのは分かっていましたけど万が一があるのですよ!
それに私、前に言いましたよね!自分を大事にしない者は好きじゃないと!!
あの時私に言ったことは嘘だったのですか!?」


セバスチャンが無事だったことへの安堵と苛立ちで目を潤ませながら怒鳴る。


「申し訳ございません!
あ、あの時の言葉は嘘ではございません。

ですが、今回その約束を破ったのも事実・・・・・・。
どのような罰もお受け致しますので、泣かないでくださいませ。」


僕が怒るのと同時にセバスチャンは跪きオロオロと視線を彷徨わせながら許しを請う。


「昴広を守ったことはさすがだと言えるのだが、泣かせてしまうとはセバスもまだまだだのぉ。」

「返す言葉もございません・・・・・・。」


離れた場所にいたクラウディオさんが僕にハンカチを手渡しながら、セバスチャンに小言を言った。



白銀のドラゴンが吹き飛ばしたものをドラゴン部隊の人達が片付けている横で僕、クラウディオさん、セバスチャン、スハイル、ヴァルファード辺境伯は騒動の原因となった白銀のドラゴンと向き合った。
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