20 / 24
第18話 白銀のドラゴン②
しおりを挟む
「昴広様!」
いち早く気を取り直したセバスチャンが僕の側に駆け寄ってくる。
ホッと安堵すると共に白銀のドラゴンから目を逸らさずにスハイルの足元に抱きつく。
<・・・・・・昴広が怖がっている。周りのドラゴン共を離れさせろ。>
僕の震えが伝わったらしくスハイルが低い声で威嚇する。
暫しの間スハイルと白銀のドラゴンは睨み合うと、白銀のドラゴンはスっとスハイルから目を逸らし甲高い咆哮をあげた。
その咆哮を聞くと周りにいたドラゴン達が僕達のそばから離れていく。
「昴広様ご無事ですか!?」
ドラゴンが離れると同時に、青ざめた表情のセバスチャンが上から下へとけ僕の全身を目で確認すると、僕の頬に出来ていた一筋の傷を見つけ、どこから取り出したのか2本の剣を手に持ち白銀のドラゴンに殺気を放つ。
<この世に生を受けて2000年・・・・・・。
ずっと我の主人が現れるのを待っていたのだ!
貴様如きが我の邪魔をすることは許さぬ!>
「昴広様に対してこのような無礼、万死に値い致します。
それに昴広様にお仕えするのは私だけで充分でございます。
たかがドラゴンにこの座は渡しません!」
白銀のドラゴンとセバスチャンの間に一触即発のピリピリとした空気が流れる。
火花が飛び散らせ互いに牽制するように睨み合う。
先に動いたのはセバスチャン。
一瞬で距離を詰め、白銀のドラゴンの首に向けて剣を振り下ろす。
ドラゴン特有の硬い鱗に阻まれ当たった箇所から火花が散る。
攻撃を阻まれたセバスチャンは冷静にその場から離れ間合いを取った。
<ふん。その程度では我に勝てぬぞ。
燃え散れ、フレイムバースト>
白銀のドラゴンの周りに無数の火の玉が現れ、再度白銀のドラゴンへ攻撃を仕掛けようと走り寄っていたセバスチャンに向かっていく。
「セバスチャン!!」
悲鳴混じりの声で叫び、セバスチャンの元へ駆け寄ろうとするのをスハイルに止められる。
さすがのセバスチャンでも無理だと絶望の表情を浮かべその光景を見ていると、セバスチャンは自身に迫りくる火の玉を剣で切り裂きいた。
信じられないと言ったように目を見開いた白銀のドラゴンの足元に向けてセバスチャンは斬撃を放つ。
白銀のドラゴンの足から大量の血が飛び散る。
痛みの咆哮を上げた白銀のドラゴンは太く巨大な尻尾でセバスチャンを叩き飛ばし、苛立たしげに鋭い視線をセバスチャンに飛ばす。
超人的な強さで白銀のドラゴンと相対するセバスチャンをドラゴン部隊の者達が羨望の眼差しで見つめ、口々に激励を送る。
「この程度で昴広様にお仕えしようと思うとは・・・・・・。
2000年もの間貴方は何をしていたのですか?
これでは仕える主人を守れるとは思えませんが。」
<黙れ!人間如きに我が負けるはずがない!傷1つ付けたくらいでいい気になるな!!>
怒鳴り返してきた白銀のドラゴンにセバスチャンは冷笑を浮かべ厳しい眼差しを向ける。
「昴広様はこの世のものとは思えない美貌で良からぬ輩に目をつけられることが多い。
例え自身以上の強敵が現れたとしても、全身全霊でお守りせねばなりません。
人間如きと侮り、力を見誤っていたら守れるわけが無い。
そのようなものを私の大事な昴広様に近づけることは出来ません。
とっとと巣へお帰りくださいませ。」
セバスチャンはそう言いながら冷たい笑みを浮かべシッシッと追い返すように手を振った。
「セバスチャン!」
白銀のドラゴンは戦意喪失したように項垂れるのを目にし、セバスチャンに駆け寄る。
「ドラゴンに喧嘩売るなんて何考えているんです!!?
セバスチャンが強いのは分かっていましたけど万が一があるのですよ!
それに私、前に言いましたよね!自分を大事にしない者は好きじゃないと!!
あの時私に言ったことは嘘だったのですか!?」
セバスチャンが無事だったことへの安堵と苛立ちで目を潤ませながら怒鳴る。
「申し訳ございません!
あ、あの時の言葉は嘘ではございません。
ですが、今回その約束を破ったのも事実・・・・・・。
どのような罰もお受け致しますので、泣かないでくださいませ。」
僕が怒るのと同時にセバスチャンは跪きオロオロと視線を彷徨わせながら許しを請う。
「昴広を守ったことはさすがだと言えるのだが、泣かせてしまうとはセバスもまだまだだのぉ。」
「返す言葉もございません・・・・・・。」
離れた場所にいたクラウディオさんが僕にハンカチを手渡しながら、セバスチャンに小言を言った。
白銀のドラゴンが吹き飛ばしたものをドラゴン部隊の人達が片付けている横で僕、クラウディオさん、セバスチャン、スハイル、ヴァルファード辺境伯は騒動の原因となった白銀のドラゴンと向き合った。
いち早く気を取り直したセバスチャンが僕の側に駆け寄ってくる。
ホッと安堵すると共に白銀のドラゴンから目を逸らさずにスハイルの足元に抱きつく。
<・・・・・・昴広が怖がっている。周りのドラゴン共を離れさせろ。>
僕の震えが伝わったらしくスハイルが低い声で威嚇する。
暫しの間スハイルと白銀のドラゴンは睨み合うと、白銀のドラゴンはスっとスハイルから目を逸らし甲高い咆哮をあげた。
その咆哮を聞くと周りにいたドラゴン達が僕達のそばから離れていく。
「昴広様ご無事ですか!?」
ドラゴンが離れると同時に、青ざめた表情のセバスチャンが上から下へとけ僕の全身を目で確認すると、僕の頬に出来ていた一筋の傷を見つけ、どこから取り出したのか2本の剣を手に持ち白銀のドラゴンに殺気を放つ。
<この世に生を受けて2000年・・・・・・。
ずっと我の主人が現れるのを待っていたのだ!
貴様如きが我の邪魔をすることは許さぬ!>
「昴広様に対してこのような無礼、万死に値い致します。
それに昴広様にお仕えするのは私だけで充分でございます。
たかがドラゴンにこの座は渡しません!」
白銀のドラゴンとセバスチャンの間に一触即発のピリピリとした空気が流れる。
火花が飛び散らせ互いに牽制するように睨み合う。
先に動いたのはセバスチャン。
一瞬で距離を詰め、白銀のドラゴンの首に向けて剣を振り下ろす。
ドラゴン特有の硬い鱗に阻まれ当たった箇所から火花が散る。
攻撃を阻まれたセバスチャンは冷静にその場から離れ間合いを取った。
<ふん。その程度では我に勝てぬぞ。
燃え散れ、フレイムバースト>
白銀のドラゴンの周りに無数の火の玉が現れ、再度白銀のドラゴンへ攻撃を仕掛けようと走り寄っていたセバスチャンに向かっていく。
「セバスチャン!!」
悲鳴混じりの声で叫び、セバスチャンの元へ駆け寄ろうとするのをスハイルに止められる。
さすがのセバスチャンでも無理だと絶望の表情を浮かべその光景を見ていると、セバスチャンは自身に迫りくる火の玉を剣で切り裂きいた。
信じられないと言ったように目を見開いた白銀のドラゴンの足元に向けてセバスチャンは斬撃を放つ。
白銀のドラゴンの足から大量の血が飛び散る。
痛みの咆哮を上げた白銀のドラゴンは太く巨大な尻尾でセバスチャンを叩き飛ばし、苛立たしげに鋭い視線をセバスチャンに飛ばす。
超人的な強さで白銀のドラゴンと相対するセバスチャンをドラゴン部隊の者達が羨望の眼差しで見つめ、口々に激励を送る。
「この程度で昴広様にお仕えしようと思うとは・・・・・・。
2000年もの間貴方は何をしていたのですか?
これでは仕える主人を守れるとは思えませんが。」
<黙れ!人間如きに我が負けるはずがない!傷1つ付けたくらいでいい気になるな!!>
怒鳴り返してきた白銀のドラゴンにセバスチャンは冷笑を浮かべ厳しい眼差しを向ける。
「昴広様はこの世のものとは思えない美貌で良からぬ輩に目をつけられることが多い。
例え自身以上の強敵が現れたとしても、全身全霊でお守りせねばなりません。
人間如きと侮り、力を見誤っていたら守れるわけが無い。
そのようなものを私の大事な昴広様に近づけることは出来ません。
とっとと巣へお帰りくださいませ。」
セバスチャンはそう言いながら冷たい笑みを浮かべシッシッと追い返すように手を振った。
「セバスチャン!」
白銀のドラゴンは戦意喪失したように項垂れるのを目にし、セバスチャンに駆け寄る。
「ドラゴンに喧嘩売るなんて何考えているんです!!?
セバスチャンが強いのは分かっていましたけど万が一があるのですよ!
それに私、前に言いましたよね!自分を大事にしない者は好きじゃないと!!
あの時私に言ったことは嘘だったのですか!?」
セバスチャンが無事だったことへの安堵と苛立ちで目を潤ませながら怒鳴る。
「申し訳ございません!
あ、あの時の言葉は嘘ではございません。
ですが、今回その約束を破ったのも事実・・・・・・。
どのような罰もお受け致しますので、泣かないでくださいませ。」
僕が怒るのと同時にセバスチャンは跪きオロオロと視線を彷徨わせながら許しを請う。
「昴広を守ったことはさすがだと言えるのだが、泣かせてしまうとはセバスもまだまだだのぉ。」
「返す言葉もございません・・・・・・。」
離れた場所にいたクラウディオさんが僕にハンカチを手渡しながら、セバスチャンに小言を言った。
白銀のドラゴンが吹き飛ばしたものをドラゴン部隊の人達が片付けている横で僕、クラウディオさん、セバスチャン、スハイル、ヴァルファード辺境伯は騒動の原因となった白銀のドラゴンと向き合った。
10
あなたにおすすめの小説
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
{完結保証}規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜
Saioonji
ファンタジー
母に殴られ、命を奪われた――そのはずだった。
だが目を覚ました先は、白く豪奢な王城の一室。
赤子の身体、仕えるメイド、そして“皇子”という立場。
前世では愛されず、名前すら価値を持たなかった少年が、
今度は世界の中心に生まれ落ちてしまった。
記憶を失ったふりをしながら、
静かに、冷静に、この世界を観察する皇子。
しかし彼の中には、すでに常識外れの思考と力が芽生えていた。
――これは復讐でも、救済でもない。
自由を求めただけの少年が、
やがて国を、歴史を、価値観そのものを揺るがしていく物語。
最強であることすら、彼にとってはただの前提条件だった。
重複投稿作品です
小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
精霊さんと一緒にスローライフ ~異世界でも現代知識とチートな精霊さんがいれば安心です~
舞
ファンタジー
かわいい精霊さんと送る、スローライフ。
異世界に送り込まれたおっさんは、精霊さんと手を取り、スローライフをおくる。
夢は優しい国づくり。
『くに、つくりますか?』
『あめのぬぼこ、ぐるぐる』
『みぎまわりか、ひだりまわりか。それがもんだいなの』
いや、それはもう過ぎてますから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる