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第四十二話
しおりを挟む切り取った旗を棄て、ショートソードを抜いて全速力でプリシラさんと向かい合ってるトロールとの間に入り込んで足に切りつけた。痛みに崩れ落ちて来た所で顔面に切りつけ頭を割る。
「プリシラさん、みんな帰りましたよ。遊んでいるのはプリシラさんだけです……」
「迎えに来てくれると思ってたよ。一人で帰るのには寂しいからな」
ライカンスロープのプリシラさんは体の至るところに傷を負っていた。 向かい合い見上げるくらいの大きさのライカンスロープだけど、妙に淋しげに見えたのは付き合いが長いからか。
最近は突き合う棒は長くなったけどね。この冗談を言ったらライカンスロープの爪が僕に向かって来るのだろう。
「帰りましょう。戦時報酬も、もういいでしょう」
「そうだな、これだけ取れば充分だろ。期待して待ってろよ」
言い終わるとライカンスロープから人型になって崩れ落ちた。
「プリシラさん!」
思わず声をあげてしまった。倒れるプリシラさんを抱き止めると寝息を立てて腕の中で眠ってしまった。余程の緊張を強いられていたのだろうか。
プリシラさんを運ぶために、取ってきた旗で巻いたが思いのほか大きく、まるでスリットの無いチャイナドレス。か、春巻きか。
合流地点までは距離がある。それに時間的に出発しているはずだ。これなら直接、国境線まで行くのが正解か。
問題はどうやって運ぶかだ。大きな怪我はないようだから気が付けは自力で歩いてもらうとして、もうすぐ日も暮れる、雨も降りそうだ。ここを出来るだけ離れてビバークするのがいい。雨をしのいで体温を下げない様にしないと。
春巻きを背負ってビバーク出来るところがないか探しながら歩くと二人が入れるくらいの大きな木の窪みを見つけて、春巻の皮を剥いだ。
皮を屋根代わりにして床には草木を敷いて服を脱ぐ。もちろん暖を取るためで他意はない。夜になると雨が降り出して気温が下がって来た。
裸で後ろから抱きしめると以外と暖かくプリシラさんの温もりを感じた。プリシラさんは眠っているから暴れる事もない。敵も見えないし声も聞こえない。雨がシトシトと降る音が聞こえるだけ。
これも悪くないか、裸の美女と抱き合って眠る静かな夜も。これで敵が来なければいい。眠る事は出来なくてもプリシラさんを抱くことは出来る。
朝が来て森の中にも日が入る。幸いにも敵は来ず、雨にも濡れず、プリシラさんと暖めあった。プリシラさんが目を開けるまで僕は眠らなかった。眠くなったら凝縮と融解か使って眠気覚ましをしただけ、それ以上の事は…… 少し胸を揉んで舐めただけ。
「おぉ、今の状況を説明してくれないか」
今の状況、敵から逃げてきて雨を避けるためにビバーク中です。
「その後だ」
寒くないように裸で抱き合い、後ろから抱き締め中です。
「質問が悪かったな…… この突き刺さってる物は何なんだ!?」
それは眠気覚ましの僕の凝縮です。それに突き刺してはいません。足と足の間に入れてる素股ですが、暖かくて気持ちいい中です。
「そうだな、こっちまで突き抜けてるからな。自分に生えたらこんな感じになるのか……」
そこまで言うとプリシラさんは凝縮されたバスターソードの先端を握り締めた。
「痛い、痛い。ちょっとした眠気覚ましのお茶目ですよぅ」
「ほう、眠気覚ましか。こうした方が目が覚めるだろう……」
握り締めた手の力を抜いて自分の所にあてがう。僕がバスターソードを前進させると優しさと暖かさに包まれた。
「相変わらずデカいな…… 目が覚めるのにはちょうどいいか……」
「小さくしましょうか?」
「構わねぇよ、ヤッてくれ……」
ゴーサインが出たのなら遠慮無く。僕はプリシラの中にゆっくりと出し入れを始めた。
「あっんんんっ! ぁんんっ! んんっ! ううぅ!」
寝ている時にバスターソードで割れ目に沿わせて動かして暖めていただけ、中の方も愛液で溢れてる。もしかして気持ち良くなって起きたのかな。
「プリシラさん、キス……」
僕は左手を顔に当て後ろを向かせ舌を絡ませた。右手はもちろん覆えないほど、大きな胸を揉みしだく。
「んうぅっんんっ! んんっ! ぁ……ぁあっんんっ! ぁあっ」
敵が何処にいるか分からないが、無理矢理にでも口は塞いでおいたいいだろう。それにこの体勢だと胸のイチゴには舌が届かない。せめて指先で可愛がってあげないと。
「んんっ! んんっ! んんっ! っあ……あっあっんんっ! ……んんっ!」
絶え間なく動き、深く刺さった肉棒に合わせ声を殺せても、イチゴも一緒なら我慢が出来なかったか時折、出す鳴き声は僕のエスっ気を呼び起こす。
充分に楽しんだ右手は胸から下へ。さらに下へ進み、ジャングルを掻き分け秘宝へのボタンをぐちゃぐちゃに押した。
「ダァア…ッメ…ェェ! ……そごぉ…ぉお! ダァ…ッメエエェ…ェ」
ダメと言われて止まれる訳も無い。僕はさらに腰の動きを早めて白濁液を中にぶちまけた。
「いぃいく……ぅう! イ…イィィ…ィグウゥ…! イィイ…ィイグウ…ゥゥ」
僕は融解を唱え、プリシラさんの中から肉棒を抜くと、一緒に流れだす白い液体。プリシラさんの身体は大きく波打ち、やがて静かになった。
「ミカエル…… 最高だった……」
目を潤ませて言うプリシラさんの可愛さ十割増し。僕は再びキスをして胸を揉んだ。
「もう一回、いきましょう……」
「バカ言ってんじゃねぇ、さっさと逃げるぞ!」
胸に置かれた手を振り払い、立ち上がって歩こうとするプリシラさんの腰が砕けて両手を着く。お尻が丸見え。蜜壷からはまだ白濁液が流れてる。
「こ、腰が…… た、立たねぇ……」
朝日が出たら出発と思ってたが、貴重な時間と体力を有意義に使えたので「良し」としよう。
出発してから敵に追われる事もなく順調に進み、途中で春巻から大胆に入れたスリットでチャイナドレスの様になり、そのチラチラと見える健康的な太ももに目を取られ木の根に足を取られるまで眼福な行軍だった。
夜になるまでに、途中で拾った旗等をテント代わりにビバークし、夜の戦い第二戦が始まろうとしていた。
「こっちの方が楽しめるだろ」
確かに、僕がバスターソードを神速の五十ミリ、キャノン砲を使おうと壊れない身体のライカンスロープ。そこに愛はあるのかい?
愛の形は激しいほどに、僕の左肩が脱臼するくらいの激しさだった。優しいプリシラさんは痛みで苦しむ僕の左肩に手を当て、無理矢理元に戻してくれた。 ……あぁ、ありがたいねぇ!
もちろん朝、起き出してからも凝縮を使う体力も気力も無くピクピクと痙攣している僕の肉棒を優しく頬張り、違う意味でピクピクしてしまった。 ……あぁ、恥ずかしい。
出発も遅れたが水も無くなって来た頃になって、ようやく国境が見えてくると白百合団のみんなが待ち構えて抱き合って喜んだ。
幸いな事に白百合団は軽傷者ばかりだったが、クリスティン軍団には死者も出てクリスティンさんは、「……全員では」と不満足そうだった。
「みんな無事でなによりです。怪我人の手当ては済んでますか」
「出来る限りの回復魔法をかけたので大丈夫です。団長こそ大丈夫でしたか」
僕の問い掛けにソフィアさんは頑張ってくれたみたいだけどクリスティンさんは「出来る限り~」の件で露骨に嫌な顔をしていた事は僕は見ていない事でお願いしたい。
「オリエッタ、ちゃんと帰れましたか」
「オリちゃん怪我はしてないから大丈夫です~」
その口調なら平気だね。服も着てるし。
「ルフィナは平気ですか」
「我は平気である。それより団長こそ貴重な血を無駄に流してはおらんであるな」
「大丈夫です。脱臼ぐらいです」
やっぱり「血」か。まあ、それも魔力が関係してるなら仕方がないか。 ……今度、魔力が無くなるまで働かせてから押し倒してみよう。
「アラナは平気かい」
「僕は大丈夫ッス。団長こそ口の方は大丈夫ッスか」
あぁ、あの時の傷の事かな。あの時は正気に戻すために無理矢理だったけど、あんな事はしたくない。無理矢理ってのもあるけど、あの牙は危ない。触れただけで傷付けられるし、実は口の中も切っている。
舌を噛みきられ無かっただけましかな。牙があるのはプリシラさんもだけどプリシラさんに無理矢理した事はない。確かにあの防音テントを何回か壊し、外ですれば木々を薙ぎ倒すプリシラさんを押さえ付けたりした事はあるけど無理矢理じゃない。
本当に無理矢理してたら今頃は握り潰されてるか噛み千切られている。派手にやってるけど合意の上でやってると思いたい。出来ればもう少し穏やかに。
これでみんな無事に帰れそうだ。クリーゼル男爵の所に顔を出そう。ソフィアさんの話では無事に帰ったみたいだし。その後は傭兵ギルドに行って報酬を貰わないと。
はぁ~。これからの戦時報酬を考えると気が重い。
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