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目安箱
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俺の名前は後藤亮。
高校2年生で、クラスでは典型的なインキャぼっちだ。
友達はほとんどいないし、休み時間はいつもスマホでアニメの感想を漁ったり、推しキャラのイラストを眺めたりして時間を潰している。
別にそれに不満はない……いや、嘘だ。
めちゃくちゃ不満だ。
やっぱり、俺だって青春をしたい。
思い返せば、俺の初恋は中学の頃だった。
あの頃の俺はまだ純粋で、クラスで一番可愛い女の子に勇気を出して告白した。
「好きです、付き合ってください!」って。
結果は火を見るより明らか。
「えー、無理でしょ」って鼻で笑われて撃沈した。
それ以来、女の子なんて…!と、二次元に逃避してきた。
だって、アニメのヒロインたちは完璧だから。
裏切らないし、いつも笑顔でいてくれる。
でも、見終わればいつも現実の自分が襲ってくる。
クラスメイトは教室でカップル同士でイチャイチャして、それがムカつくし、心のどこかで羨ましくてたまらなかった。
結局、彼女が欲しいんだよな……。
そんな俺が通うのは、神木高校。
偏差値は60くらいの、それなりの公立校だ。
場所は東京郊外にあって、周りは住宅街とコンビニぐらい。
特別な特徴はなく、部活動もそこそこ。
唯一の特徴と言えば、生徒会が異様に優秀なことくらいだ。
元々、うちの生徒会は権力がかなりあり、歴代でも学校のルールをちょこちょこ変えてきたことで有名だった。
その中でも現在の生徒会はとびきり優秀であり、例えば新生徒会発足と同時に厳しかった頭髪検査を廃止させたり、目安箱にて生徒の意見を広く集め、合理でかつ生徒のためになると判断すると、すぐに実行に移していた。
他にも、恋愛相談に乗ったりもするらしく、カップルを成立させたなんて噂もある。
更に体育祭では、生徒会主催の「マッチングイベント」なるものが大盛況で、何組かのカップルが誕生したんだとか。
生徒会の評判は上々で、「生徒の声に耳を傾ける生徒会」と、SNSでもかなり注目を集めていた。
そのおかげで、校舎の廊下に設置された目安箱――通称『願いが叶う目安箱』――はいつも満杯であり、そこに投書すれば、どんな願いも叶えてくれるとか…。
もちろん、実現可能な範囲でだけど。
そして、その生徒会のトップが、有原雪先輩であった。
現在2年生であり、歴代で最も優秀かつ美しいと言われている美少女生徒会長だった。
黒髪のロングヘアがサラサラで、目が大きくて、スタイルも抜群。
偏差値70レベルで、成績はいつも学年トップ。
なんでうちの高校にいるのか不思議なくらいの人だった。
今は生徒会一本だけど、剣道の有段者で、中学時代はいくつかもの大会で優勝したんだとか。
美人で文武両道となればモテないわけもなく、そのモテモテっぷりは半端なかった。
毎日のように告白されるらしく、廊下で花束持った男子が待ち伏せしてるのを何度も見た。
バレンタインデーには女の子なのにめちゃくちゃもらっており、チョコの山ができていたとか。
俺みたいなぼっちから見たら、別世界というか、二次元のヒロインだって負けるレベルかもしれなかった。
今まではバカにしていたものの、俺も願いを叶えて欲しくて、つい魔が差して投書してしまったのだ。
昨日の放課後、誰も見てないのを確認して、紙に実名を記載して書いた。
『彼女が欲しいです』と。
本当、バカだよな。
今になって1人で悶え死にそうになっていた。
きっと生徒会室でこれが見られたのなら、鼻で笑われ、更に俺という人を調べていくうちにどんどん笑いものにされる…!
そう考えるともう、悶えるしかなかった。
夜になったけど学校に侵入して、あの髪を破棄しようか。
つっても、もう回収されてるかもしれないひ…はぁ…まぁ、軽く恋愛相談に乗ってくれるだけでもいいんだけどさ。
どうにかアドバイスでももらえればいいかなって思っていた。
そして、後悔と期待が混じった夜を過ごすのであった。
◇
翌朝、いつも通り学校に着いて下駄箱を開けると、何か白い封筒が入ってる。
なんだこれ?
イタズラか?と、普通にドキドキするより先にやや苛立ちがかった。
ったく、誰だよ俺なんかにこんなくだらないドッキリを仕掛けるのは。
中を開くと、丁寧な字でこう書かれていた。
『願いが叶いました。しかし、1日1時間限定です。詳細はこちらまでお電話ください。有原雪』
そして、そのには電話番号が記されていた。え、何これ? 冗談? でも、こう書かれているということは俺の投書が見られたということだよな?
てか、1日1時間って何!?なんなの!?
それからというもの、その日の授業中、俺の頭の中はそればっかりだった。
先生の声が耳に入らない。
隣の席の奴が教科書を見せてって言ってるのも、無視しちゃって、めちゃくちゃ嫌な目を向けられたり。
そうして、家に帰るとすぐにかけようとするが…生徒会ってまだ活動してるよな?
そんな風に躊躇していると、30分、1時間、2時間と経過し…気づくと8時になっていた。
こ、これ以上遅くなったら迷惑だよな!と思って、思い切って電話をしてみた。
すると、1コールで電話がつながった。
『もしもし?』
電話に出た声は、柔らかくて、でも凛とした女の子の声。
聞き覚えがある……いや、まさか…本当に。
「あ、えっと、後藤亮です。あ、あ、あの…手紙をもらって……」
『ああ、後藤くんね。待ってたわよ。有原雪です』
ええええ!? 有原先輩!? なんで生徒会長本人が!? 俺の声が上ずっちゃった。
「あ、は、はい!そ、そ、その…初めまして…」
『はじめまして…ね』
「えっと…その…あのあのあの、願いが叶うって……どういうことですか?」と、きもく吃る。
すると、彼女の声が、少し笑みを帯びて響く。
『そのままの意味よ。あなたに彼女を提供するわ。でも、条件があるの。1日1時間だけ、私があなたの彼女になってあげる。どうかな?』
俺の脳がフリーズした。
学園一の美少女生徒会長が、俺の彼女のフリ? 1時間限定とはいえ、そんな夢みたいな話が……。
でも、彼女の声は本気だ。
冗談じゃなさそう。
「ぜ、ぜ、是非!!で、で、でも、なんでそんなこと……?」
『生徒会のモットーは、生徒の願いを叶えることよ。恋愛相談もその一つだから』
ま、ま、まさか…1日1時間というのは他の時間は別の彼女になっていたりするのか…?
それは…結構きついかもしれない。
「わわわわ、分かりました…。じゃあ…その…お願いします…」
『はい。じゃあ、これから1時間は彼女になるから、後藤くんも私を彼女だと思って話してね?あぁ、とは言っても彼女というにはいろいろ設定を決めておかないと矛盾やすれ違いが起こるかもしれないわね。よし、今日はまず設定から決めましょうか』
相変わらず真面目というか、きっちりしているというか…それから、細かい設定の打ち合わせが始まった。
いつ、どう出会って、どんな告白をして、どんなデートをしていて、どんな風にお互いを呼び合っていて…そんな細かい設定に2時間くらいの時間を費やした。
『あら、もうこんな時間…。ごめんなさい、今日はそろそろ寝るわね。明日から彼女のフリをしてあげるから、彼女になって欲しい1時間のタイミングは後藤くんに任せるから。それじゃあね』
「は、はい!よろしくお願いします…」
そうして、電話を切ってからもしばらくはぼーっとしていた。
1日1時間限定の彼女……有原雪先輩。
こりゃ、波乱の予感しかしないな。
高校2年生で、クラスでは典型的なインキャぼっちだ。
友達はほとんどいないし、休み時間はいつもスマホでアニメの感想を漁ったり、推しキャラのイラストを眺めたりして時間を潰している。
別にそれに不満はない……いや、嘘だ。
めちゃくちゃ不満だ。
やっぱり、俺だって青春をしたい。
思い返せば、俺の初恋は中学の頃だった。
あの頃の俺はまだ純粋で、クラスで一番可愛い女の子に勇気を出して告白した。
「好きです、付き合ってください!」って。
結果は火を見るより明らか。
「えー、無理でしょ」って鼻で笑われて撃沈した。
それ以来、女の子なんて…!と、二次元に逃避してきた。
だって、アニメのヒロインたちは完璧だから。
裏切らないし、いつも笑顔でいてくれる。
でも、見終わればいつも現実の自分が襲ってくる。
クラスメイトは教室でカップル同士でイチャイチャして、それがムカつくし、心のどこかで羨ましくてたまらなかった。
結局、彼女が欲しいんだよな……。
そんな俺が通うのは、神木高校。
偏差値は60くらいの、それなりの公立校だ。
場所は東京郊外にあって、周りは住宅街とコンビニぐらい。
特別な特徴はなく、部活動もそこそこ。
唯一の特徴と言えば、生徒会が異様に優秀なことくらいだ。
元々、うちの生徒会は権力がかなりあり、歴代でも学校のルールをちょこちょこ変えてきたことで有名だった。
その中でも現在の生徒会はとびきり優秀であり、例えば新生徒会発足と同時に厳しかった頭髪検査を廃止させたり、目安箱にて生徒の意見を広く集め、合理でかつ生徒のためになると判断すると、すぐに実行に移していた。
他にも、恋愛相談に乗ったりもするらしく、カップルを成立させたなんて噂もある。
更に体育祭では、生徒会主催の「マッチングイベント」なるものが大盛況で、何組かのカップルが誕生したんだとか。
生徒会の評判は上々で、「生徒の声に耳を傾ける生徒会」と、SNSでもかなり注目を集めていた。
そのおかげで、校舎の廊下に設置された目安箱――通称『願いが叶う目安箱』――はいつも満杯であり、そこに投書すれば、どんな願いも叶えてくれるとか…。
もちろん、実現可能な範囲でだけど。
そして、その生徒会のトップが、有原雪先輩であった。
現在2年生であり、歴代で最も優秀かつ美しいと言われている美少女生徒会長だった。
黒髪のロングヘアがサラサラで、目が大きくて、スタイルも抜群。
偏差値70レベルで、成績はいつも学年トップ。
なんでうちの高校にいるのか不思議なくらいの人だった。
今は生徒会一本だけど、剣道の有段者で、中学時代はいくつかもの大会で優勝したんだとか。
美人で文武両道となればモテないわけもなく、そのモテモテっぷりは半端なかった。
毎日のように告白されるらしく、廊下で花束持った男子が待ち伏せしてるのを何度も見た。
バレンタインデーには女の子なのにめちゃくちゃもらっており、チョコの山ができていたとか。
俺みたいなぼっちから見たら、別世界というか、二次元のヒロインだって負けるレベルかもしれなかった。
今まではバカにしていたものの、俺も願いを叶えて欲しくて、つい魔が差して投書してしまったのだ。
昨日の放課後、誰も見てないのを確認して、紙に実名を記載して書いた。
『彼女が欲しいです』と。
本当、バカだよな。
今になって1人で悶え死にそうになっていた。
きっと生徒会室でこれが見られたのなら、鼻で笑われ、更に俺という人を調べていくうちにどんどん笑いものにされる…!
そう考えるともう、悶えるしかなかった。
夜になったけど学校に侵入して、あの髪を破棄しようか。
つっても、もう回収されてるかもしれないひ…はぁ…まぁ、軽く恋愛相談に乗ってくれるだけでもいいんだけどさ。
どうにかアドバイスでももらえればいいかなって思っていた。
そして、後悔と期待が混じった夜を過ごすのであった。
◇
翌朝、いつも通り学校に着いて下駄箱を開けると、何か白い封筒が入ってる。
なんだこれ?
イタズラか?と、普通にドキドキするより先にやや苛立ちがかった。
ったく、誰だよ俺なんかにこんなくだらないドッキリを仕掛けるのは。
中を開くと、丁寧な字でこう書かれていた。
『願いが叶いました。しかし、1日1時間限定です。詳細はこちらまでお電話ください。有原雪』
そして、そのには電話番号が記されていた。え、何これ? 冗談? でも、こう書かれているということは俺の投書が見られたということだよな?
てか、1日1時間って何!?なんなの!?
それからというもの、その日の授業中、俺の頭の中はそればっかりだった。
先生の声が耳に入らない。
隣の席の奴が教科書を見せてって言ってるのも、無視しちゃって、めちゃくちゃ嫌な目を向けられたり。
そうして、家に帰るとすぐにかけようとするが…生徒会ってまだ活動してるよな?
そんな風に躊躇していると、30分、1時間、2時間と経過し…気づくと8時になっていた。
こ、これ以上遅くなったら迷惑だよな!と思って、思い切って電話をしてみた。
すると、1コールで電話がつながった。
『もしもし?』
電話に出た声は、柔らかくて、でも凛とした女の子の声。
聞き覚えがある……いや、まさか…本当に。
「あ、えっと、後藤亮です。あ、あ、あの…手紙をもらって……」
『ああ、後藤くんね。待ってたわよ。有原雪です』
ええええ!? 有原先輩!? なんで生徒会長本人が!? 俺の声が上ずっちゃった。
「あ、は、はい!そ、そ、その…初めまして…」
『はじめまして…ね』
「えっと…その…あのあのあの、願いが叶うって……どういうことですか?」と、きもく吃る。
すると、彼女の声が、少し笑みを帯びて響く。
『そのままの意味よ。あなたに彼女を提供するわ。でも、条件があるの。1日1時間だけ、私があなたの彼女になってあげる。どうかな?』
俺の脳がフリーズした。
学園一の美少女生徒会長が、俺の彼女のフリ? 1時間限定とはいえ、そんな夢みたいな話が……。
でも、彼女の声は本気だ。
冗談じゃなさそう。
「ぜ、ぜ、是非!!で、で、でも、なんでそんなこと……?」
『生徒会のモットーは、生徒の願いを叶えることよ。恋愛相談もその一つだから』
ま、ま、まさか…1日1時間というのは他の時間は別の彼女になっていたりするのか…?
それは…結構きついかもしれない。
「わわわわ、分かりました…。じゃあ…その…お願いします…」
『はい。じゃあ、これから1時間は彼女になるから、後藤くんも私を彼女だと思って話してね?あぁ、とは言っても彼女というにはいろいろ設定を決めておかないと矛盾やすれ違いが起こるかもしれないわね。よし、今日はまず設定から決めましょうか』
相変わらず真面目というか、きっちりしているというか…それから、細かい設定の打ち合わせが始まった。
いつ、どう出会って、どんな告白をして、どんなデートをしていて、どんな風にお互いを呼び合っていて…そんな細かい設定に2時間くらいの時間を費やした。
『あら、もうこんな時間…。ごめんなさい、今日はそろそろ寝るわね。明日から彼女のフリをしてあげるから、彼女になって欲しい1時間のタイミングは後藤くんに任せるから。それじゃあね』
「は、はい!よろしくお願いします…」
そうして、電話を切ってからもしばらくはぼーっとしていた。
1日1時間限定の彼女……有原雪先輩。
こりゃ、波乱の予感しかしないな。
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