文字の大きさ
大
中
小
185 / 258
第7章 新国テンプルム
第352話 不穏な邂逅①
吸血姫ゼルマラージャが去ってから数日が経った。
大穴の原因も分かったので、調査などはすでに中止して、またテンプルムには平穏な日々が戻っている。
あれからゼルマラージャのことを眷女のみんなにも説明したんだけど、ただやはり魔族ということで、みんなはイマイチ信用してないようだ。
まあ心配なのは分かるけど、彼女には一応邪気も悪意も無かったし、人類に害を及ぼすようなことはしないと思うんだけど……しかし、血に飢えたらどうなるかまではさすがに不明だ。
僕の勘では、彼女に流れる魔族の血は、すでにかなり薄まっているのではないかと踏んでいるのだが……。
それと、勇者ヴァンルーグを調べてみたら、恐らく3000年ほど前の人らしい。
『ヴァンルーグ』という名前までは判明しなかったが、該当する記録がギリギリ残っていたので、多分間違いないと思う。
ゼルマラージャは当時で2000歳と言ってたから、封印されてた期間3000年を含めると、現在5000年以上生きていることになる。
うーん凄いけど、熾光魔竜も数千年生きてるらしいし(正確な歳は分からないって言ってたけど)、アピなんて推定1万年以上生きているんだよね。
フラウは200歳だし、なんか年齢に関する感覚が狂っちゃうな……あ、190歳だったっけ?
ほかにも色々と気になることもあるので、彼女とはもう一度会いたいと思ってる。
いつかまた会える日は来るのだろうか……。
◇◇◇
「ユーリ様、お仕事中失礼いたします。ユーリ様のお知り合いだという女性が城門前に見えてますが、如何なさいますか?」
特殊任務を任せている久魅那が、僕に面会希望している人が居ることを伝えに来た。
王城のセキュリティーも久魅那の管轄だからだ。
久魅那が衛兵からの連絡を先に受け、状況を判断したうえで僕に報告に来るシステムになっている。
さて、前回の訪問者は牙無魔たち異世界人だったけど、今回は誰が来たんだろう?
女性ということは、エーアストのクラスメイトかな? 現在彼らはあちこち飛び回ってるらしいから、近くに寄ったついでに顔を見せに来たのかも?
「分かった、会いに行くよ」
「待ってユーリ! 女性が来たですって? ……気になるわね、アタシたちも一緒に行くわ」
「確かに、危険な香りがしますわね」
「放っておくと、ダーリンは際限なく女を増やすからな」
たまたま僕と一緒に居たメジェールたち眷女メンバーが、一緒に行くと言い出した。今回はナンバーズの任務から帰ってきたネネも居る。
先日ゼルマラージャと夜中に抜け出したことで僕の信用はさらに落ちてしまっていて、何かと監視されてるような状況だ。
それにしても、際限なく女性を増やすだなんて、ちょっと考えすぎだよ……。
「あの、わたしもご一緒してよろしいでしょうか……?」
「ええっ、ネーナちゃんまで?」
なんだ? 何か気になることでもあるのか?
うーん、ネーナにはあまり来てほしくないところだけど、留守番させるのは何か仲間外れにするみたいで可哀想か。
ふと安らぎの空間を作ってくれるネーナは、僕にとって心のオアシスだからね。
「じゃあみんなで行ってみることにしよう。あっ久魅那、その来たという人の名前は分かるかな?」
「す、すみません、わたしとしたことが、うっかりお伝えするのを忘れてました。確かエイミーと名乗っていました」
「エイミーさん!?」
僕とメジェールたちが同時に驚く。
かつて僕たちがカイダ王都でお世話になった女性だ。
そのエイミーさんがこのテンプルムに来たってこと?
「とりあえず行ってみよう」
僕とメジェールたち、ネネ、そして久魅那とネーナは、城門のほうへと歩いて移動する。
ちなみに『空間転移』は、この程度の距離なら使わないようにしている。
城内には人も多いし、無闇に使って万が一の転移事故を起こさないためだ。
まあ転移に失敗したことはないけど。
城門へと着くと、そこには栗色の髪をしたそばかす顔の人懐っこそうな少女が立っていた。
「エイミーさん!」
「うふっ、ヒロさんに会いに来ちゃいました!」
本当にエイミーさんだった。
お別れしてから5ヶ月も経ってないのに、凄く懐かしい気分だ。
「お久しぶりですエイミーさん、いつこのテンプルムにいらしたんですか?」
「昨日の夕方です。すぐにお会いしたかったんですけど、泊まるところとか探さなくちゃいけなかったので断念しました。昨夜はドキドキしてよく眠れませんでしたよ」
「弟さんたち……ニール君やシスちゃん、それにお母さんもいらしてるんですか?」
「いいえ、今回はあたしだけです。でも、近々みんなでこのテンプルムに移住しようと思ってます」
「えっ、カイダ王都にあるあの宿屋はどうするんです?」
「知り合いに譲ることにしました。こっちで新しい職を探そうと思ってます」
「ええっ、大丈夫なんですか!? それに、なんでそんな性急に……」
「もうっ、ヒロさんのせいですよ!」
「僕のせい!?」
な、なんかまずいコトしちゃったのかな?
カイダでは結構暴れちゃったしなあ……アレが原因で、あの宿屋を続けられなくなっちゃったとか?
「カイダに来てくださいねって約束したのに、ヒロさんってば全然来てくれないんですもの!」
「ええっ、そ、そんな理由!? で、でも……」
「あ、ヒロさんのせいって言ったけど、気にしないでください。ヒロさんはもう王様なんですから、簡単に他国に行けないことは分かってます。だから、あたしのほうから移住することに決めたんです」
それはまたずいぶん思い切ったことを……。
まあでも、カイダ王都よりもこのテンプルムのほうが圧倒的に景気はいいと思うから、ここでの生活に不安は少ないとは思うけどね。
治安もいいし、職さえ見つかれば問題なく暮らせるだろう。
「エイミー、久しぶりね。そのうち来るんじゃないかと思ってたわ。この男はニブチンだから、自分から行動しないとダメだもんね」
「メジェールさん、元気そうで何よりです。ヒロさんのこともありますけど、この素晴らしい国で新しい生活をしてみたいと思ったんです。それにしても、ひょっとしてまた増えたんですか?」
ん? エイミーさんが、久魅那、ネネ、ネーナを見てちょっと苦笑する。
眷女のみんなも、何かため息まじりに呆れ顔で返している。
な……何か問題でも?
「すぐ気付くとはさすがね。この久魅那とネーナが新顔よ。あ、ネネにも会ったことなかったか」
「う~ん、どんどん増えますねえ……あたしも頑張らないと!」
「ほんと、ユーリ殿には苦労させられるぜ」
みんなはうんうんと難しい顔をしながら頷いている。
エイミーさんはいったい何を頑張るんだろう?
あ、このテンプルムへの移住のことかな? それなら特に頑張らなくても、エイミーさんなら優先して受け入れるよ。
引っ越しも、家財道具を移動するくらいは手伝ってあげられるしね。
エイミーさんさえ良ければ、仕事のほうも僕がお世話してあげられるかも。
「とりあえず、エイ……」
「ユーリさん! こんなにすぐにお会いできるなんて!」
お? え? な、なんだ!?
突如聞こえてきた声の方を向いてみると、そこには……
「パ、パルレさん!?」
エーアストでお世話になった、冒険者ギルド受付嬢のパルレさんが立っていたのだった。
***********************************
今回は3日連続で更新いたします。
そのあと、次の更新まで1週間ほどあくかもしれません。
かなり不定期な更新でスミマセン(汗)
大穴の原因も分かったので、調査などはすでに中止して、またテンプルムには平穏な日々が戻っている。
あれからゼルマラージャのことを眷女のみんなにも説明したんだけど、ただやはり魔族ということで、みんなはイマイチ信用してないようだ。
まあ心配なのは分かるけど、彼女には一応邪気も悪意も無かったし、人類に害を及ぼすようなことはしないと思うんだけど……しかし、血に飢えたらどうなるかまではさすがに不明だ。
僕の勘では、彼女に流れる魔族の血は、すでにかなり薄まっているのではないかと踏んでいるのだが……。
それと、勇者ヴァンルーグを調べてみたら、恐らく3000年ほど前の人らしい。
『ヴァンルーグ』という名前までは判明しなかったが、該当する記録がギリギリ残っていたので、多分間違いないと思う。
ゼルマラージャは当時で2000歳と言ってたから、封印されてた期間3000年を含めると、現在5000年以上生きていることになる。
うーん凄いけど、熾光魔竜も数千年生きてるらしいし(正確な歳は分からないって言ってたけど)、アピなんて推定1万年以上生きているんだよね。
フラウは200歳だし、なんか年齢に関する感覚が狂っちゃうな……あ、190歳だったっけ?
ほかにも色々と気になることもあるので、彼女とはもう一度会いたいと思ってる。
いつかまた会える日は来るのだろうか……。
◇◇◇
「ユーリ様、お仕事中失礼いたします。ユーリ様のお知り合いだという女性が城門前に見えてますが、如何なさいますか?」
特殊任務を任せている久魅那が、僕に面会希望している人が居ることを伝えに来た。
王城のセキュリティーも久魅那の管轄だからだ。
久魅那が衛兵からの連絡を先に受け、状況を判断したうえで僕に報告に来るシステムになっている。
さて、前回の訪問者は牙無魔たち異世界人だったけど、今回は誰が来たんだろう?
女性ということは、エーアストのクラスメイトかな? 現在彼らはあちこち飛び回ってるらしいから、近くに寄ったついでに顔を見せに来たのかも?
「分かった、会いに行くよ」
「待ってユーリ! 女性が来たですって? ……気になるわね、アタシたちも一緒に行くわ」
「確かに、危険な香りがしますわね」
「放っておくと、ダーリンは際限なく女を増やすからな」
たまたま僕と一緒に居たメジェールたち眷女メンバーが、一緒に行くと言い出した。今回はナンバーズの任務から帰ってきたネネも居る。
先日ゼルマラージャと夜中に抜け出したことで僕の信用はさらに落ちてしまっていて、何かと監視されてるような状況だ。
それにしても、際限なく女性を増やすだなんて、ちょっと考えすぎだよ……。
「あの、わたしもご一緒してよろしいでしょうか……?」
「ええっ、ネーナちゃんまで?」
なんだ? 何か気になることでもあるのか?
うーん、ネーナにはあまり来てほしくないところだけど、留守番させるのは何か仲間外れにするみたいで可哀想か。
ふと安らぎの空間を作ってくれるネーナは、僕にとって心のオアシスだからね。
「じゃあみんなで行ってみることにしよう。あっ久魅那、その来たという人の名前は分かるかな?」
「す、すみません、わたしとしたことが、うっかりお伝えするのを忘れてました。確かエイミーと名乗っていました」
「エイミーさん!?」
僕とメジェールたちが同時に驚く。
かつて僕たちがカイダ王都でお世話になった女性だ。
そのエイミーさんがこのテンプルムに来たってこと?
「とりあえず行ってみよう」
僕とメジェールたち、ネネ、そして久魅那とネーナは、城門のほうへと歩いて移動する。
ちなみに『空間転移』は、この程度の距離なら使わないようにしている。
城内には人も多いし、無闇に使って万が一の転移事故を起こさないためだ。
まあ転移に失敗したことはないけど。
城門へと着くと、そこには栗色の髪をしたそばかす顔の人懐っこそうな少女が立っていた。
「エイミーさん!」
「うふっ、ヒロさんに会いに来ちゃいました!」
本当にエイミーさんだった。
お別れしてから5ヶ月も経ってないのに、凄く懐かしい気分だ。
「お久しぶりですエイミーさん、いつこのテンプルムにいらしたんですか?」
「昨日の夕方です。すぐにお会いしたかったんですけど、泊まるところとか探さなくちゃいけなかったので断念しました。昨夜はドキドキしてよく眠れませんでしたよ」
「弟さんたち……ニール君やシスちゃん、それにお母さんもいらしてるんですか?」
「いいえ、今回はあたしだけです。でも、近々みんなでこのテンプルムに移住しようと思ってます」
「えっ、カイダ王都にあるあの宿屋はどうするんです?」
「知り合いに譲ることにしました。こっちで新しい職を探そうと思ってます」
「ええっ、大丈夫なんですか!? それに、なんでそんな性急に……」
「もうっ、ヒロさんのせいですよ!」
「僕のせい!?」
な、なんかまずいコトしちゃったのかな?
カイダでは結構暴れちゃったしなあ……アレが原因で、あの宿屋を続けられなくなっちゃったとか?
「カイダに来てくださいねって約束したのに、ヒロさんってば全然来てくれないんですもの!」
「ええっ、そ、そんな理由!? で、でも……」
「あ、ヒロさんのせいって言ったけど、気にしないでください。ヒロさんはもう王様なんですから、簡単に他国に行けないことは分かってます。だから、あたしのほうから移住することに決めたんです」
それはまたずいぶん思い切ったことを……。
まあでも、カイダ王都よりもこのテンプルムのほうが圧倒的に景気はいいと思うから、ここでの生活に不安は少ないとは思うけどね。
治安もいいし、職さえ見つかれば問題なく暮らせるだろう。
「エイミー、久しぶりね。そのうち来るんじゃないかと思ってたわ。この男はニブチンだから、自分から行動しないとダメだもんね」
「メジェールさん、元気そうで何よりです。ヒロさんのこともありますけど、この素晴らしい国で新しい生活をしてみたいと思ったんです。それにしても、ひょっとしてまた増えたんですか?」
ん? エイミーさんが、久魅那、ネネ、ネーナを見てちょっと苦笑する。
眷女のみんなも、何かため息まじりに呆れ顔で返している。
な……何か問題でも?
「すぐ気付くとはさすがね。この久魅那とネーナが新顔よ。あ、ネネにも会ったことなかったか」
「う~ん、どんどん増えますねえ……あたしも頑張らないと!」
「ほんと、ユーリ殿には苦労させられるぜ」
みんなはうんうんと難しい顔をしながら頷いている。
エイミーさんはいったい何を頑張るんだろう?
あ、このテンプルムへの移住のことかな? それなら特に頑張らなくても、エイミーさんなら優先して受け入れるよ。
引っ越しも、家財道具を移動するくらいは手伝ってあげられるしね。
エイミーさんさえ良ければ、仕事のほうも僕がお世話してあげられるかも。
「とりあえず、エイ……」
「ユーリさん! こんなにすぐにお会いできるなんて!」
お? え? な、なんだ!?
突如聞こえてきた声の方を向いてみると、そこには……
「パ、パルレさん!?」
エーアストでお世話になった、冒険者ギルド受付嬢のパルレさんが立っていたのだった。
***********************************
今回は3日連続で更新いたします。
そのあと、次の更新まで1週間ほどあくかもしれません。
かなり不定期な更新でスミマセン(汗)
感想 679
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakuraiクラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第五章リード王国編
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisanバーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。