無限のスキルゲッター! 毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する

まるずし

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書籍未収録① 究極の称号編

4.禁断の魔操術

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「ダ……『大堕羅坊ダイダラボウ』よ、ま……おうを倒せ」

 少女――サクヤが苦しそうな声で地の精霊王に命令する。
 まずいぞ、もう本当に長くはない様相だ。
 いや、そもそも精霊王なんて喚び出せる状態じゃ無いんだ、あの身体で、何故これほどの召喚が出来るんだ!?

「そうだ、まだ死ぬなよ姫様、あとちょっとなんだからな」

 こいつ……この男ギュンター宰相もどこかおかしい。
 ヤツが命令すると、あの少女に力が戻っているような気さえする。
 とにかく、少女はもう限界だ、この『大堕羅坊ダイダラボウ』も瞬殺させて貰う。

神成化テオーシス』している僕は、界域魔法を無詠唱で連発した。


「雷界召喚『鞭打つ神雷テンペスト・ストライク』!」


大堕羅坊ダイダラボウ』の硬質な表面を、神雷が打つ度にボロボロと削っていく。
 本来ならもちろん不死身の存在で、どんなに破壊されようと即座に修復するはずだが、しかしこの人間世界では自身を維持するのに限界がある。

 再生能力を超えるスピードで破壊され、『大堕羅坊ダイダラボウ』も火の王と同じように、また精霊界へと還っていった。


「どういうことだ!? 伝え聞いていたよりも魔王が強すぎる! イオが魔王を倒すことにより、このワシが世界を手に入れられるはずなのに……!」

「ギュンター宰相、だからこの少年は魔王では無いのです!」

「そうです、お願いだから早くサクヤ様を手当てして下さい!」

 マグナさんとシェナさんがギュンターという男に向かって叫び続ける。
 2人の言う通りで、少女はもうほとんど意識も無い状態だ。
 僕は手当をするため、少女に駆け寄ろうとした。


「まだ、まだだ! こうなったらワシの力を全て注ぎ込んでやる! 姫よ、魔王を道連れにして死ぬが良い」

「あ、ぐううっ、……れ、れい おう……召喚、す、水龍神……」

「やめろっ!」

 叫びながら僕はギュンターという男の解析をした。
 サクヤという少女に気を取られていたが、この男も何か異質な力を持っている。
 それは一体何だ!?

 この男、『魔操術マリオネット』っていうSSランクのレアスキルを持ってるぞ!?
 コレは……魔力で相手を意のままに操り、その人間の潜在能力まで強制的に引き出せるだと!?
 対象は一人で、相手のうなじに魔力糸を打ち込み、それを通じて自由に操ることが出来る。


 まさかコイツ、スキルの力で少女を操っていたのか!?


 SSSランク冒険者のような強靱な抵抗力を持つ人間は操れないようだが、それ以外なら容易く意のままに動かせる。
 操られている方も、そのことには気付かないらしい。
 もし犯罪をさせられても、自分が何故その行動をしてしまったか分からないだろう。

支配ドミネーション』と違うのは、ただ操るだけで無く、潜在能力まで引き出せることだ。
 通常抑えられている力を必要以上に使うのは、本人にとっては当然重い負担となる。
 その危険な力を、この男は勝手に使うことが出来るのだ。

 つまり、今まであの少女が凄い召喚をしていたのは、ギュンターという男が強引に力を使わせていたということか。
 僕の持つ『超人化ハイパー』を無理矢理相手に掛けているようなモノで、あの不可解なほどの凄い召喚能力は、少女の潜在能力を強引に引き出していたんだ!

 この男、何故そこまでして自国の姫を……。
 そしてこの少女は、自分が『魔操術マリオネット』で操られることを了承済みなのか?

 ……いや、コイツ邪悪な心を持ってるぞ。解析で分かる。
 そういえばさっき、世界を手に入れるとかどうとか言っていたような気が……。

 僕は確信した。
 この男、自らの野望のためにサクヤという少女を利用している!


「魔王よ、これで終わりだ! さあ姫よやれ!」

「それはこっちのセリフだ。お前の野望はコレで終わりだ!」

 僕は少女が一瞬モタつく間に素速く移動し、『スキル支配』の能力でギュンターという男のスキルを全強奪した。
『呪王の死睨』で殺すのはここではまずい。魔道士達が見ているし、僕が魔王という誤解を広げるだけだ。
 こいつを完全無力化すれば、この場は収まるはずだ。

「さあ姫よ、早く、早く召喚するのだ!」

「無駄だよ、スキルで他人を従わせていたようだが、もうアンタは誰も操れない」

「何をバカな! ワシが誰を操るだと? そんな事などするわけが…………どういうことだ、スキルが無い!? 何も無い、スキルが、スキルが1つも無いぞ!?」

 ギュンターが自分のスキルが全て無くなっていることに気付く。
 申し訳ないが、全強奪したスキルはもう返せない。何か野望を持っていたようだが、スキルを全て失ったアンタはもはやデクの坊だ。

 呆然としているギュンターを放置して、僕とベルニカ姉妹はサクヤという少女の元に駆け寄った。


「サクヤ様!?」

「まずいわ、もう意識が無いみたい!」

「僕が診ます」

『真理の天眼』で診てみると、心臓の鼓動が異常に激しいことが分かった。
 今の精霊召喚の反動もあるだろうが、どうもそれだけでは無く、元々心臓の筋肉や弁に障害があるように思う。大きさも少し肥大しているようだ。
 解析した限りでは心臓に病巣があって、そのせいで身体の耐久を超えて心臓が膨張収縮してしまうらしい。

 この制御不能の激しい拍動により、全身の血流量が上がって、一時的に魔力が強化されてるようだった。
 要するに、異常な血流量による魔力の増加と、さらに『魔操術マリオネット』で限界まで潜在能力を引き出された効果が、あの強力な精霊王だった。

 精霊は召喚者の能力で強さも変わる。
 例えば同じサラマンダーでも、上位の召喚者の方がよりサラマンダーの能力を引き出せる。
 サクヤの召喚した『闇の炎王カオスイフリート』は、その力をいかんなく発揮していた。

 普通はあれほど長時間精霊王を喚べないし、自由にその力も出せない。
 心臓の病気による異常魔力と『魔操術マリオネット』、この2つの裏付けがあってのことだったわけだ。


 この少女サクヤは、病気のせいで思いがけずあれほど高い魔力を発揮出来るようになった。
 そして自分の命が長くないことを知り、高い魔力を授かったのは魔王を倒すためだと思い込んでしまった。
 それこそが自分が生まれてきた使命なのだと。

 もちろん、そんなわけは無い。
 この少女は、自分のために生きる権利がある。

 この心臓、僕が治してみせる!
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