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3.聖女に会おう、まずはそれから
服の調達方法、どうしよう?
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カサブランカは、城から街までの行き方は知らなかった。
実家から城まで、たった1回だけ窓がない馬車で連れてこられただけだから。
でも、私は知っている。
聖女は、エディ王子に馬に乗せられて、街から城まで続く一本道を通ったと、小説には書いてあったから。
ちなみに、小説では哀れな裸の木、という表現をされていたが、今は葉が生い茂っていて、いい感じに木陰を作ってくれている。
私は、思いっきり深呼吸してみる。
「んー!!空気、超美味しい~!!!!」
病院に入院していた頃は、深呼吸なんてとてもできる状態じゃなかったし、通常時も深呼吸したところで、こんなに爽快な気分になることは、なかった。
「さてと……目的地はあそこだな……」
すでに、目の前にはぽつりぽつりと、街のシンボルらしき建物は見えている。距離感は、ざっと電車の駅間くらいだと、推測した。
もし裸足でなければ、早歩きしたかったが、それでも30分かかるだろう。
まして今は……。
自分の格好を改めて見るが……。
(ん~……せめて洋服だけでも着替えたい……)
着ているのは、ネグリジェと呼ばれる、寝るためだけに作られたワンピース。
しかもこれ、レースでできているのか、下着が透けて見える。
全身を覆う形の矯正下着だったのは救いとはいえ、こんな格好をもし現世でしたとしたら、即公然わいせつ罪でお縄につく。
できれば、何か別の服を調達したい……。
カサブランカの実家に行くのが早いだろうか、と考えてはみるが……。
(いきなり戻っちゃうと、怪しまれるよな……)
と今更なことを考えたので、この案はもちろん却下。
服屋で買うのも、通貨がないので無理、絶対。
更に言えば、盗みができるほどの度胸は元々ないし、この国では万引きは即監獄行き。
下手したら僻地での生涯労働の刑を受ける。
……さすがに生まれ変わって早々、そんな人生はごめんだ。
(とは言え、……生涯労働は、カサブランカも、同じか)
性的な労働、という意味で。
私は、少しだけカサブランカの過去を想って、ため息をそっとついた。
そこまで考えて、また1つ、小説から思い出したことが出てきた。
1箇所だけ、その課題をクリアできる場所があるということ。
実家から城まで、たった1回だけ窓がない馬車で連れてこられただけだから。
でも、私は知っている。
聖女は、エディ王子に馬に乗せられて、街から城まで続く一本道を通ったと、小説には書いてあったから。
ちなみに、小説では哀れな裸の木、という表現をされていたが、今は葉が生い茂っていて、いい感じに木陰を作ってくれている。
私は、思いっきり深呼吸してみる。
「んー!!空気、超美味しい~!!!!」
病院に入院していた頃は、深呼吸なんてとてもできる状態じゃなかったし、通常時も深呼吸したところで、こんなに爽快な気分になることは、なかった。
「さてと……目的地はあそこだな……」
すでに、目の前にはぽつりぽつりと、街のシンボルらしき建物は見えている。距離感は、ざっと電車の駅間くらいだと、推測した。
もし裸足でなければ、早歩きしたかったが、それでも30分かかるだろう。
まして今は……。
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着ているのは、ネグリジェと呼ばれる、寝るためだけに作られたワンピース。
しかもこれ、レースでできているのか、下着が透けて見える。
全身を覆う形の矯正下着だったのは救いとはいえ、こんな格好をもし現世でしたとしたら、即公然わいせつ罪でお縄につく。
できれば、何か別の服を調達したい……。
カサブランカの実家に行くのが早いだろうか、と考えてはみるが……。
(いきなり戻っちゃうと、怪しまれるよな……)
と今更なことを考えたので、この案はもちろん却下。
服屋で買うのも、通貨がないので無理、絶対。
更に言えば、盗みができるほどの度胸は元々ないし、この国では万引きは即監獄行き。
下手したら僻地での生涯労働の刑を受ける。
……さすがに生まれ変わって早々、そんな人生はごめんだ。
(とは言え、……生涯労働は、カサブランカも、同じか)
性的な労働、という意味で。
私は、少しだけカサブランカの過去を想って、ため息をそっとついた。
そこまで考えて、また1つ、小説から思い出したことが出てきた。
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