【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

3.聖女に会おう、まずはそれから

プルメリア

透明に近い灰色の目。
その文字列を見た時に、純粋にどんな目をしているのか、気になった。
だから、他の容姿の特徴を的確に言えなかったとしても、この特徴は覚えている。

でも、彼女がそうである、という根拠は……まだ、ない。

「ありがとう……ございます」

私は、少女がくれたトップスを羽織った。
胸の部分はどうにか隠すことができたが、下半身はまだ剥き出しのままだった。

「あら、それではまだ歩けませんわよね？」

少女はそう言うと

「ええと……」

と、自分が転がした男の内の1人から、ズボンを剥ぎ取った。

「これを着てくださいませ」
「え……？」

これを……着るんですか……？
いかにも数日……いや、下手したら数ヶ月は洗ってないかもしれない……このズボンを……？

怖くて臭いを嗅ぐのも躊躇われるが……。

「あら……そのまま歩かれます？」
「いえ、お借りします」

臭くて汚いズボンを履くのと、ほぼ下半身露出状態。
どちらがいいかと言われれば……私は後者を選ぶほどの心はない。
まあ、この体が下半身を露出する分には、喜ぶ人間はいるかもしれないが……。

「それで？」
「え」
「そのようなお姿で、どちらにいこうとしておりましたの？」
「ええと………教会まで……ちょっと……」

教会。
その場所こそ、私がまず目指そうとしていた場所。
そしてもしかすると、この少女も……。

「あら、そうでしたの。ちょうどよかったですわ。私も今から戻るところでしたの」

（やっぱり……！）

透明に近い灰色の目。
それは、私がよく知っている人間の特徴。

「あの……失礼ですが……お名前は？」
「私の、ですか？」

私はうなずいた。
ほとんど確証はある。
あともう一押し、欲しかったから。

少女は少し考えた様子を見せたが、すぐに右手を私に差し出しながら

「プルメリア、と申します」

と、私がまさに会いに行こうとしていた人物の名前を言った。