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3.聖女に会おう、まずはそれから
私の寵姫
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(ちょっと……何で……!!)
城の方から、馬がこちらに向けてかけてくる。
明らかによく訓練された、と分かる、美しい特別な白馬。
そんな馬に乗れるのは……。
「ごめん、早く私を教会に連れてって」
「ええ、そのつもりですわ」
「いや、そう言うことじゃなくて、と、とにかくすぐに私を引っ張りあげながら、そのまま馬を走らせて!!」
私は、プルメリアが私を引っ張り上げる前にどうにか馬に乗り込めないか、必死でジャンプした。
「あ、お待ちください……!ちゃんと引っ張り上げますから」
プルメリアが私の手を掴み、まさに引っ張り上げようとしたその時
(えっ……!?)
宙に、体が浮いた。
かと思ったら、そのままもふっとした何かに乗せられた。
そして、馬に乗っているはずのプルメリアの目線と、今の私の目線はずっと近くなっていた。
「そなた、何者だ」
後ろを見なくても、声だけで分かってしまった。
乗せられている馬は、エディ王子の愛馬。
そして、今私の体をぐっと後ろから抱き抱えているのは……。
「私は教会にて神に仕える者。それ以外の何者でもありません。エディ王子様」
いつの間にか、プルメリアは馬から降り、跪いていた。
「そうか……。見たところ、私が腕に抱えたこの女は、私の寵姫だと見受けられるのだが」
「……っ!?」
(ちょ……寵姫……?今、寵姫って言った……?)
恐る恐る振り向いてみる。
(嘘っ……なんかめちゃくちゃ顔怖いんですけど……!?)
それはまるで、阿修羅のような形相。
私……というより、カサブランカの記憶に頼るしかないが……。
それでも、そんな恐ろしい表情は、今まで見たこともなかった。
城の方から、馬がこちらに向けてかけてくる。
明らかによく訓練された、と分かる、美しい特別な白馬。
そんな馬に乗れるのは……。
「ごめん、早く私を教会に連れてって」
「ええ、そのつもりですわ」
「いや、そう言うことじゃなくて、と、とにかくすぐに私を引っ張りあげながら、そのまま馬を走らせて!!」
私は、プルメリアが私を引っ張り上げる前にどうにか馬に乗り込めないか、必死でジャンプした。
「あ、お待ちください……!ちゃんと引っ張り上げますから」
プルメリアが私の手を掴み、まさに引っ張り上げようとしたその時
(えっ……!?)
宙に、体が浮いた。
かと思ったら、そのままもふっとした何かに乗せられた。
そして、馬に乗っているはずのプルメリアの目線と、今の私の目線はずっと近くなっていた。
「そなた、何者だ」
後ろを見なくても、声だけで分かってしまった。
乗せられている馬は、エディ王子の愛馬。
そして、今私の体をぐっと後ろから抱き抱えているのは……。
「私は教会にて神に仕える者。それ以外の何者でもありません。エディ王子様」
いつの間にか、プルメリアは馬から降り、跪いていた。
「そうか……。見たところ、私が腕に抱えたこの女は、私の寵姫だと見受けられるのだが」
「……っ!?」
(ちょ……寵姫……?今、寵姫って言った……?)
恐る恐る振り向いてみる。
(嘘っ……なんかめちゃくちゃ顔怖いんですけど……!?)
それはまるで、阿修羅のような形相。
私……というより、カサブランカの記憶に頼るしかないが……。
それでも、そんな恐ろしい表情は、今まで見たこともなかった。
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