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6.想定外だった彼の想い
私の感情と反する意思
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男の急所というのは、やはりどこの世界でも一緒らしい。
私の蹴り上げによって、エディ王子の手が私の首から一瞬で離れた。
「っ……!!!」
股間を蹴られた男は、地獄のような苦しみを味わうと聞いたことはあったが……。
今、目の前で、絶世のイケメンが汗をどばどばかきながら、イケメン度が一気に下がるような……股間を押さえながらベッドの上で悶え苦しみ方をしているのを見て
(うーわー……めっちゃ痛そう……)
と、自分を殺そうとした相手にも関わらず……そして自分がその痛みを与えたにも関わらず、同情すらしてしまった。
とはいえ、これはチャンス。
どうして王子が、首を絞めてきたのかは分からない。
でも、確実に王子からは殺意も感じた。
こんな展開、小説にはなかった。
こんなエディ王子のカサブランカへの感情は、想像すらできなかった。
小説の中では、確かに悪役令嬢としてカサブランカが断罪されていた。
だけど、エディ王子はカサブランカを殺そうとしたわけではなかった。
むしろ……どちらかと言えば、早く厄介ごとを片付けたい、関わりたくないという気持ちの方が圧倒的だった。
殺意とは、その対象に対して死んで欲しいと願うほど強い意志が芽生えていること。
自分が人道に反する行為をすることも、厭わないほどの強い感情。
そんな感情を、どうして今このタイミングで、向けられた?
わからない。
この王子が何を考えているのか。
(逃げなきゃ)
危険から遠ざかるためには、当たり前の本能。
ベッドから降りろ。
扉から外へ行け。
この王子の手が届かないところに行け。
でなければ……死ぬ。
生物としての私の感情は、殺されるかもという恐怖に支配されている。
それなのに。
(王子を、このままにできない)
私の感情と反する意志が、私の体を支配し始める。
逃げなきゃという感情に反して、私の手は王子に差し伸べられる。
ベッドに苦しみながら横たわるエディ王子を、引っ張り上げ、自分の胸に引き寄せ抱きしめる。
「落ち着いて……」
私の意思に反して、カサブランカの体が王子の背中を優しくさすっていた。
そして王子もまた、私……カサブランカの体に手を回し、ぎゅっと強く抱きしめてきた。
私の蹴り上げによって、エディ王子の手が私の首から一瞬で離れた。
「っ……!!!」
股間を蹴られた男は、地獄のような苦しみを味わうと聞いたことはあったが……。
今、目の前で、絶世のイケメンが汗をどばどばかきながら、イケメン度が一気に下がるような……股間を押さえながらベッドの上で悶え苦しみ方をしているのを見て
(うーわー……めっちゃ痛そう……)
と、自分を殺そうとした相手にも関わらず……そして自分がその痛みを与えたにも関わらず、同情すらしてしまった。
とはいえ、これはチャンス。
どうして王子が、首を絞めてきたのかは分からない。
でも、確実に王子からは殺意も感じた。
こんな展開、小説にはなかった。
こんなエディ王子のカサブランカへの感情は、想像すらできなかった。
小説の中では、確かに悪役令嬢としてカサブランカが断罪されていた。
だけど、エディ王子はカサブランカを殺そうとしたわけではなかった。
むしろ……どちらかと言えば、早く厄介ごとを片付けたい、関わりたくないという気持ちの方が圧倒的だった。
殺意とは、その対象に対して死んで欲しいと願うほど強い意志が芽生えていること。
自分が人道に反する行為をすることも、厭わないほどの強い感情。
そんな感情を、どうして今このタイミングで、向けられた?
わからない。
この王子が何を考えているのか。
(逃げなきゃ)
危険から遠ざかるためには、当たり前の本能。
ベッドから降りろ。
扉から外へ行け。
この王子の手が届かないところに行け。
でなければ……死ぬ。
生物としての私の感情は、殺されるかもという恐怖に支配されている。
それなのに。
(王子を、このままにできない)
私の感情と反する意志が、私の体を支配し始める。
逃げなきゃという感情に反して、私の手は王子に差し伸べられる。
ベッドに苦しみながら横たわるエディ王子を、引っ張り上げ、自分の胸に引き寄せ抱きしめる。
「落ち着いて……」
私の意思に反して、カサブランカの体が王子の背中を優しくさすっていた。
そして王子もまた、私……カサブランカの体に手を回し、ぎゅっと強く抱きしめてきた。
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