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7.呪われしアルストメリー
もう、分かっているんでしょう?私の本当の力を
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「の……あ……?」
「どうにか、戻れたようですね」
「戻れ……?」
そこまで聞いて、気づいた。
私が発した声が、自分ではなく、カサブランカの美声であったこと。
そして、自分の目線の先に、メロンのような大きな胸がしっかりついていたことに。
「あ……私……」
頭の意識が、朦朧している。
激しいジェットコースターに乗った後のような気分がした。
目を手のひらで抑えることで、どうにか平衡感覚を取り戻す。
「困りましたね……」
ノアは、私の体を地面に下ろしながら言った。
声だけ聞けば、優しさに感謝したくなっただろう。
だけど、私はふと気になって、彼の目を見てしまった。
そして気づいた。
「私が、何のために愚弟をここに隠したと思ってるんです?」
「あ……」
鋭い目つき。
決して微笑んではいない口元。
カサブランカとしての私の扱いも触れる手も紳士的なのに。
表情だけまるで別人だった。
きっと、殺意を抱いた顔、というのはこういう顔のことなのだろう。
急に私はノアが怖くなった。
それからすぐに、思い出した。
ノアの力を。
人体を操る魔の能力を。
私は、急いで頭に手を当てた。
何か、無くしているものはないかを確認したかったから。
その心配は杞憂だったことは、すぐにわかった。
明らかにおかしい形で記憶が欠けている、ということはなかったから。
だけど……それは、ノアに伝わったのだろう。
私が、何故そんな行動をしたのか、その理由を。
「もう、分かってるんですね」
声は笑っている。
でも、目は笑っていない。
そんなノアが、私に声で圧をかける。
「何を……」
「とぼけなくてもいいんですよ」
「え?」
「私は、全てを、見ていましたから」
(全て……?)
この人は、何を見たと言うのか。
何をもって、全てという表現をしたのか。
読めない。
彼の表情からは、私には何も分からない。
(怖い)
生物としての、生存本能が私に警告を出している。
それは……私の心からか、カサブランカの体からなのかも、まだ、今の私には判断がつかない。
急いで、ノアから離れようと、地面にお尻をついたまま、後退りをする。
「どうしたのです?何故、私から離れようとするのです」
(怖い)
私は、その3語を言うことすら躊躇った。
とんっと背中に何かが当たった。
岩の冷たさが背中越しに伝わる。
そして真横には、ぐったりと意識を失ったままの、鎖に繋がれたエディ王子と、泡を吹いて仰向きで倒れているアザレアがいた。
「ふふふ……」
ノアの口元から、微笑みの吐息が漏れる。
「もう、分かっているんでしょう?」
「……何を……ですか……」
「私の、本当の力を」
ノアは、もう1度私に確かめるように言うと、手をこちらに伸ばしてきた。
「どうにか、戻れたようですね」
「戻れ……?」
そこまで聞いて、気づいた。
私が発した声が、自分ではなく、カサブランカの美声であったこと。
そして、自分の目線の先に、メロンのような大きな胸がしっかりついていたことに。
「あ……私……」
頭の意識が、朦朧している。
激しいジェットコースターに乗った後のような気分がした。
目を手のひらで抑えることで、どうにか平衡感覚を取り戻す。
「困りましたね……」
ノアは、私の体を地面に下ろしながら言った。
声だけ聞けば、優しさに感謝したくなっただろう。
だけど、私はふと気になって、彼の目を見てしまった。
そして気づいた。
「私が、何のために愚弟をここに隠したと思ってるんです?」
「あ……」
鋭い目つき。
決して微笑んではいない口元。
カサブランカとしての私の扱いも触れる手も紳士的なのに。
表情だけまるで別人だった。
きっと、殺意を抱いた顔、というのはこういう顔のことなのだろう。
急に私はノアが怖くなった。
それからすぐに、思い出した。
ノアの力を。
人体を操る魔の能力を。
私は、急いで頭に手を当てた。
何か、無くしているものはないかを確認したかったから。
その心配は杞憂だったことは、すぐにわかった。
明らかにおかしい形で記憶が欠けている、ということはなかったから。
だけど……それは、ノアに伝わったのだろう。
私が、何故そんな行動をしたのか、その理由を。
「もう、分かってるんですね」
声は笑っている。
でも、目は笑っていない。
そんなノアが、私に声で圧をかける。
「何を……」
「とぼけなくてもいいんですよ」
「え?」
「私は、全てを、見ていましたから」
(全て……?)
この人は、何を見たと言うのか。
何をもって、全てという表現をしたのか。
読めない。
彼の表情からは、私には何も分からない。
(怖い)
生物としての、生存本能が私に警告を出している。
それは……私の心からか、カサブランカの体からなのかも、まだ、今の私には判断がつかない。
急いで、ノアから離れようと、地面にお尻をついたまま、後退りをする。
「どうしたのです?何故、私から離れようとするのです」
(怖い)
私は、その3語を言うことすら躊躇った。
とんっと背中に何かが当たった。
岩の冷たさが背中越しに伝わる。
そして真横には、ぐったりと意識を失ったままの、鎖に繋がれたエディ王子と、泡を吹いて仰向きで倒れているアザレアがいた。
「ふふふ……」
ノアの口元から、微笑みの吐息が漏れる。
「もう、分かっているんでしょう?」
「……何を……ですか……」
「私の、本当の力を」
ノアは、もう1度私に確かめるように言うと、手をこちらに伸ばしてきた。
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