【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

桜葉詩織

文字の大きさ
264 / 455
7.呪われしアルストメリー

これ以上発言させてはいけない……!

しおりを挟む
とは言っても、ここまできてしまったのだから、腹はくくるしかない。
私は、蛇に絞め殺される獲物の気持ちが、文字通り痛いほどわかりながら

「え、エディ王子……ちょっと……離してください……」

必死に訴えた。
エディ王子は、私の息が詰まった話し方に違和感を覚えてくれたのか

「す、すまない!!」

急いで離してくれて、どうにか命拾いすることができた。
体がでかい哺乳類が、細い蛇を嫌がるのか、今ならきちんと説明できる気がした。

「いえ……大丈夫です……」

私は改めて、エディ王子が捉えられていたはずの場所を見た。

(でっけえ穴……)

何をどうしたらこんな穴が空くのか。

(これが、自然を司る魔人の力……)

それも、カサブランカの伽で魔力を増やしたという、とんでも設定付きだ。
他には一体何ができるのだろうか。

「カシー……さっきの件だが……」
「さっき?」
「私はカサブランカじゃありませんって、言っただろう?」
「……っ!?」

頼む。突然核心をつく展開はやめてくれ。マジで。
心臓に悪い。
カサブランカの心臓を私が止めてしまったらどうしてくれるんだ。
そうか。
この世界は小説ではないから、綺麗な文章で構築される小説には必ずあるフラグという概念がないのか。

私は、勇気を振り絞ってエディ王子の目を見る。
エディ王子は、今まで見たことがないような、綺麗な微笑みを浮かべていた。
何故、この男は、TOPにそぐわない、乙女ゲームのスチル的な表情をしているのだ。

「あ……あの……ですね……」

(この表情の時の王子なら、言ったところで大丈夫な気が、する……)

「私実は」
「面白い冗談を、カシーも言うんだな」

私が告白しようとしたところに、エディ王子が言葉をかぶせてきた。

「じょ、冗談?」
「ああ。そうだろう?何が目的かは知らないが……」

そう言うと、エディ王子は私……じゃなくてカサブランカの額に、頬にキスをしてきた。

「俺を楽しませるためにしたのか?」

(どうしてその発想になる?)

いちいち、前世ではお目に書かれない話の流れに、私の脳みそはそろそろキャパオーバーになりそうだ。
エディ王子にこうして、勘違いされるのは……私も一応女の心と魂は持っているので、恥ずかしくも嬉しい部分はある。
いっそ黙っていた方が、私は幸せになれるのでは……という目先の甘い蜜にぐらりとやられそうになる。
でも、罪悪感が私の心に叫ぶ。
このままでいいはずがない、と。

「王子、ごめんなさい!」

私は、どんっと力一杯の力でエディ王子を突き飛ばし、どうにか距離を取る。
そして、すぐにエディ王子の全身を見る。
剣は、なかった。誰かが奪ったのだろう。

(これであれば、素手で殴るための間合いがなければ大丈夫だろう)

「カシー、一体どうし」
「ストップ王子!」

ストップという言葉は、どうやら通じたみたいで、ぴたりとエディ王子は歩みを止めてくれた。

「王子、私の話を聞いてください!!」

エディ王子が何か言いたげな目でこっちを見てきたけど、ここでこれ以上時間を食っている場合じゃない。
先手必勝。

「私は、本当にカサブランカじゃないんです!」
「嘘だ」

即答された。しかも続けて

「お前の唇や肌は、俺が1番知っている。間違いなくカシー……お前のものだ」

(……まあ、そうでしょうね!!)

だって私の体はカサブランカだから。
体はな。

「髪も、匂いも全部カシーのものだ」

うん。もうわかった。
これ以上エディ王子に発言させると私が死ぬ。
恥ずかしさで。
しおりを挟む
感想 73

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

処理中です...