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8.神から与えられたのは、罰と……
こいつの魔を、見てみたい
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それは、メルキオールによって城の形が整い、今度は食材を集めようと外に出かけた時だった。
アルフィーと共に近くの川へ向かったのは、トラヴィス。
この時はまだ、トラヴィスは自分の魔をアルフィーや他の人間に見せびらかすことはしていなかったので、アルフィーにとってトラヴィスは、分かりやすすぎる程自分を曝け出してくるメルキオールと違い、警戒する対象でもあった。
初日にほんの少し彼から語られた「触れるだけで細胞と神経を変化させることができる」という情報と、それが理由で国から命を狙われたという事実。
アルフィーが持っている情報は、これだけ。
だからこそ、アルフィーは早く知りたいと思っていた。
自分の脳みそに入っていない、未知の正体に。
それは知の魔人故の渇望。
自分に知らないものがあるなんて許せない。
だからアルフィーはこの食材探しすることになった時に真っ先にトラヴィスに話しかけた。
(こいつの魔を、見てみたい)
という己の望みを叶えるために。
「どこまで連れて行く気ですか、僕を……」
「もう少しだから……」
トラヴィスは、医師をしていたと言っていた。
アルフィーの知識の中にある医師という仕事は、体力を酷使するもの。
朝から晩まで立ちっぱなし、走りっぱなしで治療に励む。
そんな生活を繰り返していれば、本来はちょっとやそっと歩いただけでは
「早く休ませてくれ」
「僕をこんなに歩かせるなんて、君はどうかしている」
といったくだらない文句なぞ、息を吸うように出てくるわけはない。
「文句があるならおいて行く」
アルフィーがため息をつきながらいうと
「僕をこんなところにおいて行くなんて、無礼にも程があるぞ!」
これまた文句の垂れ流し。
アルフィーの頭の中には、しっかりと倫理、常識と言った知識も詰め込まれているため、どうしたらトラヴィスのような物言いができるのか……理解に苦しんだ。
勿論、そういう人間が存在する、という知識はしっかり脳に溜め込まれていたが、知識と感情に基づく理解は別物であるということも、アルフィーは重々身に染みていた。
「ほら、ついたぞ」
アルフィーが、嫌がるトラヴィスを引き連れてやってきたのは、川の合流点。
新鮮な水も多く、いろいろな魚が集まるスポットだ。
「ほら、これ渡すから適当に魚を取ってこいよ」
「な、なんで僕が……」
「働かざるもの、食うべからずって言うだろうが」
「…………ちっ」
トラヴィスは、アルフィーから受け取ったバケツと網を持ってしぶしぶ川の淵から網を川の中に入れた。
ちなみにバケツも網も、メルキオールの魔によって作られたものだ。
(どうやって、こいつの魔を引き出すか……)
アルフィーは、水がかかるたびに
「汚い!キモい!」
と叫び続けるトラヴィスを見ながら頭を悩ませていた。
自分が怪我をすればいいのだろうか?
それとも、トラヴィスに怪我を負わせるべきか?
そんなことを悶々と考えている間に
「た、助けてくれー!!!」
トラヴィスの網にいきなり大きな魚が食いついたので、ひとまずトラヴィスの魔の引き出し方法のことは忘れて
「今行く!待ってろ」
「早く僕を助けろ!!!」
と子供のように駄々をこねるトラヴィスに手を差し伸べた。
この後、予想もしなかった方法でトラヴィスの魔を知ることになるのだが。
アルフィーと共に近くの川へ向かったのは、トラヴィス。
この時はまだ、トラヴィスは自分の魔をアルフィーや他の人間に見せびらかすことはしていなかったので、アルフィーにとってトラヴィスは、分かりやすすぎる程自分を曝け出してくるメルキオールと違い、警戒する対象でもあった。
初日にほんの少し彼から語られた「触れるだけで細胞と神経を変化させることができる」という情報と、それが理由で国から命を狙われたという事実。
アルフィーが持っている情報は、これだけ。
だからこそ、アルフィーは早く知りたいと思っていた。
自分の脳みそに入っていない、未知の正体に。
それは知の魔人故の渇望。
自分に知らないものがあるなんて許せない。
だからアルフィーはこの食材探しすることになった時に真っ先にトラヴィスに話しかけた。
(こいつの魔を、見てみたい)
という己の望みを叶えるために。
「どこまで連れて行く気ですか、僕を……」
「もう少しだから……」
トラヴィスは、医師をしていたと言っていた。
アルフィーの知識の中にある医師という仕事は、体力を酷使するもの。
朝から晩まで立ちっぱなし、走りっぱなしで治療に励む。
そんな生活を繰り返していれば、本来はちょっとやそっと歩いただけでは
「早く休ませてくれ」
「僕をこんなに歩かせるなんて、君はどうかしている」
といったくだらない文句なぞ、息を吸うように出てくるわけはない。
「文句があるならおいて行く」
アルフィーがため息をつきながらいうと
「僕をこんなところにおいて行くなんて、無礼にも程があるぞ!」
これまた文句の垂れ流し。
アルフィーの頭の中には、しっかりと倫理、常識と言った知識も詰め込まれているため、どうしたらトラヴィスのような物言いができるのか……理解に苦しんだ。
勿論、そういう人間が存在する、という知識はしっかり脳に溜め込まれていたが、知識と感情に基づく理解は別物であるということも、アルフィーは重々身に染みていた。
「ほら、ついたぞ」
アルフィーが、嫌がるトラヴィスを引き連れてやってきたのは、川の合流点。
新鮮な水も多く、いろいろな魚が集まるスポットだ。
「ほら、これ渡すから適当に魚を取ってこいよ」
「な、なんで僕が……」
「働かざるもの、食うべからずって言うだろうが」
「…………ちっ」
トラヴィスは、アルフィーから受け取ったバケツと網を持ってしぶしぶ川の淵から網を川の中に入れた。
ちなみにバケツも網も、メルキオールの魔によって作られたものだ。
(どうやって、こいつの魔を引き出すか……)
アルフィーは、水がかかるたびに
「汚い!キモい!」
と叫び続けるトラヴィスを見ながら頭を悩ませていた。
自分が怪我をすればいいのだろうか?
それとも、トラヴィスに怪我を負わせるべきか?
そんなことを悶々と考えている間に
「た、助けてくれー!!!」
トラヴィスの網にいきなり大きな魚が食いついたので、ひとまずトラヴィスの魔の引き出し方法のことは忘れて
「今行く!待ってろ」
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と子供のように駄々をこねるトラヴィスに手を差し伸べた。
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