314 / 455
8.神から与えられたのは、罰と……
トラヴィスのせいで
しおりを挟む
そうして、2人でどうにか力を合わせたことで、6人分以上の魚を取ることはできた。
アルフィーの脳内には
「早く血抜きをした方が美味しく食べられる」
という情報があったので、早速メルキオールに作ってもらった石のナイフと、偶然できていた切り株を利用して、魚の首を切ろうとした。
その時だった。
「本当に、野蛮なことをする」
急にトラヴィスがアルフィーの手からナイフを奪う。
「おい、何をする気だ」
「君は知の魔人なはずだろう」
「何?」
「それとも、君の脳みそは、すでに使い物にならないくらい腐っているのかい?」
「何だと……!?」
急に突っかかってくる物言いに、引っかかりはあったものの、あからさまに馬鹿にしてくるトラヴィスの態度にアルフィーのイライラは頂点に達しようとしていた。
「お前……いい加減にしろよ……!!」
アルフィーは、トラヴィスの手からナイフを取り戻そうと、トラヴィスの手首を右手で掴んだ。
「汚い手で僕に触るな」
トラヴィスがそう言い放った瞬間、それが起きた。
アルフィーの右手の感覚が急になくなったのだ。
だらりと落ちる右手首を見つめながら、アルフィーは混乱した。
何が起きた。
自分の体に。
麻痺だとしても、何の前触れもなく急に起きるはずがない。
トラヴィスがアルフィーに触れたことが、原因だと言うことは、すぐにアルフィーには
分かった。
「お前……一体俺に何をした」
「神経細胞をいじらせてもらっただけだ」
「……何だって……?」
トラヴィスは、ニヤリと不敵な笑み浮かべながら、今度は俺が釣った魚を
「あー触りたくない……」
と言いながらちょんと指先で触れた。
「うわっ……ぬるぬるしてキモい」
そう言いながらも、トラヴィスは人差し指でツーッと魚をなぞっていく。
「一体何してるんだ、お前……」
「要は、魚を腐らせなければいいんだろ?それならわざわざ、汚れた血を出す必要なんかないじゃないか。あーキモいキモい」
「確かに腐らせないための血抜きだが、じゃあそれ以外で一体どうすればいいんだ」
「だから……あーキモっ……その頭は……臭っ……飾りかって、聞いてるんだよ、馬鹿か」
「俺に何か言うか、魚に文句を言うか、どちらかにしろよ」
「五月蝿いな……その口も喋れなくさせてもいいだよ……臭っ……」
アルフィーは自分の右手のことを考え、すぐに黙った。
何をしたかは分からないが、トラヴィスのせいで右手が今動けなくなっているのは事実だろうから。
「とにかく、お前の行動の理由を教えろ。話はそれからだ」
アルフィーが言うと、トラヴィスは長い長いため息を嫌味ったらしくついた。
「自分で体感したのに、まだ分からないなんて、君は本当に知の魔人なのか?」
「何だと……!?」
「君の右手と同じように、神経をシメさせてもらっただけだ。……あー臭かった」
アルフィーの脳内には
「早く血抜きをした方が美味しく食べられる」
という情報があったので、早速メルキオールに作ってもらった石のナイフと、偶然できていた切り株を利用して、魚の首を切ろうとした。
その時だった。
「本当に、野蛮なことをする」
急にトラヴィスがアルフィーの手からナイフを奪う。
「おい、何をする気だ」
「君は知の魔人なはずだろう」
「何?」
「それとも、君の脳みそは、すでに使い物にならないくらい腐っているのかい?」
「何だと……!?」
急に突っかかってくる物言いに、引っかかりはあったものの、あからさまに馬鹿にしてくるトラヴィスの態度にアルフィーのイライラは頂点に達しようとしていた。
「お前……いい加減にしろよ……!!」
アルフィーは、トラヴィスの手からナイフを取り戻そうと、トラヴィスの手首を右手で掴んだ。
「汚い手で僕に触るな」
トラヴィスがそう言い放った瞬間、それが起きた。
アルフィーの右手の感覚が急になくなったのだ。
だらりと落ちる右手首を見つめながら、アルフィーは混乱した。
何が起きた。
自分の体に。
麻痺だとしても、何の前触れもなく急に起きるはずがない。
トラヴィスがアルフィーに触れたことが、原因だと言うことは、すぐにアルフィーには
分かった。
「お前……一体俺に何をした」
「神経細胞をいじらせてもらっただけだ」
「……何だって……?」
トラヴィスは、ニヤリと不敵な笑み浮かべながら、今度は俺が釣った魚を
「あー触りたくない……」
と言いながらちょんと指先で触れた。
「うわっ……ぬるぬるしてキモい」
そう言いながらも、トラヴィスは人差し指でツーッと魚をなぞっていく。
「一体何してるんだ、お前……」
「要は、魚を腐らせなければいいんだろ?それならわざわざ、汚れた血を出す必要なんかないじゃないか。あーキモいキモい」
「確かに腐らせないための血抜きだが、じゃあそれ以外で一体どうすればいいんだ」
「だから……あーキモっ……その頭は……臭っ……飾りかって、聞いてるんだよ、馬鹿か」
「俺に何か言うか、魚に文句を言うか、どちらかにしろよ」
「五月蝿いな……その口も喋れなくさせてもいいだよ……臭っ……」
アルフィーは自分の右手のことを考え、すぐに黙った。
何をしたかは分からないが、トラヴィスのせいで右手が今動けなくなっているのは事実だろうから。
「とにかく、お前の行動の理由を教えろ。話はそれからだ」
アルフィーが言うと、トラヴィスは長い長いため息を嫌味ったらしくついた。
「自分で体感したのに、まだ分からないなんて、君は本当に知の魔人なのか?」
「何だと……!?」
「君の右手と同じように、神経をシメさせてもらっただけだ。……あー臭かった」
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる