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8.神から与えられたのは、罰と……
破裂寸前に変わりはない
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「魔の炎……だと?」
アルフィーが、そんな言葉を聞いたことはもちろんなかった。
ルカはこくりと頷きながら
「もうよく分からないから、神様の言葉そのまま伝えるね」
……いつもそんなもんじゃないか、とアルフィーは内心突っ込んだ。
「ええとね……ステラのお腹の中って、神様が言うには……この世界と別の世界と繋がってるらしくて」
「は?」
いきなりよく分からない。
アルフィーの知識の中にある世界の認識は、今自分達が生きているこの空が広がっている大地のみ。
せいぜい別世界と言われて思いつくのは、死んだ後の魂が行く先の見えない場所くらい。
その認識は、メルキオールやステラも同じだったらしく、戸惑いの表情を浮かべていた。
ステラに至っては自分の体内で起きている出来事だから、不安もあるのだろう。
唇が真っ青になっていた。
「どういうことだ?」
アルフィーが尋ねると、ルカはステラのお腹の前に大きな丸を描きながら
「ステラの空間を司る魔の中で怖い力っていうのが、コップのように魔を溜めておけることと……」
その話だけでも十分初耳だった。
ステラからも
「空間と時間をちょっと操るくらいですわ」
とだけしか聞いていなかったから。
話題の中心人物であるステラにとっても寝耳に水だったようで、肩をガタガタと振るわせていた。
メルキオールがステラを抱き寄せたことで落ち着いたようにも見えたが、今度は口元にあてていた手が小刻みに震え始めていた。
ルカは、さらに続けてこう言った。
「そのコップの中の魔を、ぐるぐるって混ぜたり、ぐにゃーんって伸ばしたりして、大きくしちゃうんだって。で、その空間に入った人に、その魔を移しちゃうんだけど……ステラの中の世界と、この世界の構造……?っていうのかな、そういう仕組み?みたいなものが違うから、ステラの中にあった魔を、この世界の人がもらっちゃうと、力が強すぎて破裂しちゃう……ってこと、らしい……よ」
ルカも、頑張って理解しようとしながらの説明だったのだろう。
所々で首を捻りながらの解説ではあったが、アルフィーにとってはここまで聞けば十分だった。
別の世界のことは一旦棚にあげておくとして。
アルフィーは端的にこれをステラとメルキオールに説明した。
ステラのお腹の中は魔が増幅する何かしらの仕掛けがあること。
その空間の魔に直接触れた人間は、ステラの中にある魔が流れ込んでしまうこと。
だけど、その魔を受け止めすぎた場合、受け止めた人間の許容範囲を超えてしまう可能性がある。
それが、爆発という形になってしまう。
アルフィーはここまで説明したところで
「神様にこれでいいか聞いてくれ」
とルカに聞いた。
ルカはすぐさまOKサインを出した。
となると次は……と考えながら、アルフィーはステラとメルキオールを見ながら頭を抱えた。
メルキオールが、ステラから流れてきた魔の力によって破裂寸前だという事実に、どうも変わりはないようだから。
アルフィーが、そんな言葉を聞いたことはもちろんなかった。
ルカはこくりと頷きながら
「もうよく分からないから、神様の言葉そのまま伝えるね」
……いつもそんなもんじゃないか、とアルフィーは内心突っ込んだ。
「ええとね……ステラのお腹の中って、神様が言うには……この世界と別の世界と繋がってるらしくて」
「は?」
いきなりよく分からない。
アルフィーの知識の中にある世界の認識は、今自分達が生きているこの空が広がっている大地のみ。
せいぜい別世界と言われて思いつくのは、死んだ後の魂が行く先の見えない場所くらい。
その認識は、メルキオールやステラも同じだったらしく、戸惑いの表情を浮かべていた。
ステラに至っては自分の体内で起きている出来事だから、不安もあるのだろう。
唇が真っ青になっていた。
「どういうことだ?」
アルフィーが尋ねると、ルカはステラのお腹の前に大きな丸を描きながら
「ステラの空間を司る魔の中で怖い力っていうのが、コップのように魔を溜めておけることと……」
その話だけでも十分初耳だった。
ステラからも
「空間と時間をちょっと操るくらいですわ」
とだけしか聞いていなかったから。
話題の中心人物であるステラにとっても寝耳に水だったようで、肩をガタガタと振るわせていた。
メルキオールがステラを抱き寄せたことで落ち着いたようにも見えたが、今度は口元にあてていた手が小刻みに震え始めていた。
ルカは、さらに続けてこう言った。
「そのコップの中の魔を、ぐるぐるって混ぜたり、ぐにゃーんって伸ばしたりして、大きくしちゃうんだって。で、その空間に入った人に、その魔を移しちゃうんだけど……ステラの中の世界と、この世界の構造……?っていうのかな、そういう仕組み?みたいなものが違うから、ステラの中にあった魔を、この世界の人がもらっちゃうと、力が強すぎて破裂しちゃう……ってこと、らしい……よ」
ルカも、頑張って理解しようとしながらの説明だったのだろう。
所々で首を捻りながらの解説ではあったが、アルフィーにとってはここまで聞けば十分だった。
別の世界のことは一旦棚にあげておくとして。
アルフィーは端的にこれをステラとメルキオールに説明した。
ステラのお腹の中は魔が増幅する何かしらの仕掛けがあること。
その空間の魔に直接触れた人間は、ステラの中にある魔が流れ込んでしまうこと。
だけど、その魔を受け止めすぎた場合、受け止めた人間の許容範囲を超えてしまう可能性がある。
それが、爆発という形になってしまう。
アルフィーはここまで説明したところで
「神様にこれでいいか聞いてくれ」
とルカに聞いた。
ルカはすぐさまOKサインを出した。
となると次は……と考えながら、アルフィーはステラとメルキオールを見ながら頭を抱えた。
メルキオールが、ステラから流れてきた魔の力によって破裂寸前だという事実に、どうも変わりはないようだから。
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