【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

8.神から与えられたのは、罰と……

ステラの腹で育っているもの

知の魔人というのは、ちょっとした空気も無駄に読めてしまう。
アルフィーは、いっそそんな能力は無ければ良いのにと何度か思ったが、今日はほんの少しだけ感謝した。
これ以上口を開くと、顔が沸騰して死んでしまうかもしれないステラが、自分のおかげで黙ったままでいられるのだから。

「つまり、メルキオールとステラが性交したことで、メルキオールの魔が増幅したという認識で、いいんだな？」

アルフィーは、メルキオールにだけ念押しで聞いた。

「た、たぶん……？」
「何故疑問系で回答する」
「それは……その……」

メルキオールは、ちらとステラの方を見て、それに気づいたステラは顔を地面に向けた。

「やっぱり、言わなきゃダメか？」
「死にたく無ければな」

アルフィーは念のためにルカの表情を見ながら、そう言った。
本当は、冗談であって欲しいとアルフィーは思った。
だから、ルカがいつも見せるような

「てへぺろごめんね」

と言いたげな表情をしていることを、アルフィーは期待した。
でも、その期待はすぐに泡のごとく消えた。
ルカの表情は、それだけアルフィー達に緊迫感を与えていたから。
メルキオールは、観念したかのようなため息をついてから

「ステラ、ごめんな」

と、ステラの頭を撫でながら

「俺ら、ここ数日毎日ヤッてたから……」
「お、おう……」

一体いつの間に……とアルフィーは思った。

「それで……そのぉ……俺の力が増えたって自覚があったのは……ちょっと前で……その後もヤってたから……」
「でもお前、その時期だって呟いたじゃないか」
「おい、盗み聞きしたのか！？ひでえなアルフィー」
「聞こえる声でつぶやいておきながら、何が盗み聞きだ」
「くっ…………」
「メルキオール様……私が説明いたします」

ステラが、地面を見たままぼそりつ呟いた。
こちらの囁きは、むしろ聞き取るのが大変な程小さな声。
盗み聞きしている気分になり、何だか申し訳ないとアルフィーは思った。

「私とメルキオール様が……体をつなげ始めたのは……大分前なのですが……」

アルフィーは、無言で首だけ縦に動かした。
声を出して相槌をすると、ステラが溶けて消えてしまうのではないかと思ったから。

「今思えば、その頃……メルキオール様と1つになった頃から、お腹の辺りに今まで感じたことがない程の熱を感じておりました」
「熱……か…………」
「てっきり、俺のアレでステラをイカせているからだと思ってたんだがな」
「…………メルキオールはちょっと黙れ」

アルフィーは少し考えてから、今度はルカにこう尋ねた。

「ステラの腹の熱は…………メルキオールの魔の増幅に何か関係あるのか？」

すると、ルカは目を瞑ってから、うんうんと頷くと

「それは、ステラのお腹の中で魔の炎が育ってるからだって、神様が今教えてくれた」

と言った。