PrettyGirls(可愛い少女達)ーレディースバンドの物語ー【学生時代とセミプロ時代】

本庄 太鳳

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クリスマスライブに向けて

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火曜日に、いつもの様に学校に出かけていった。
これから、クリスマスまでやることは多かった。
果たして、今年は商店街でライブができるのだろうかとも思っていたが。
教室の窓際の席に座って、ぼんやり校庭を眺めていた。
昼休み、お弁当を1人でゆっくり食べていた。
まぁ、なんと今日は豪勢な弁当だろうと思った。
おかずが、5種類も入っていた。
いつもは、女の子の弁当らしからぬ。
2~3種類のおかずだった。
小さなお弁当箱を鞄に入れて、再び窓から外を眺めていた。
まぁ、こんな物思いに耽ってる時に詩とかは浮かぶのであるが・・・・・

いつもの嫌味な男子生徒が近づいてきたので、何を言われても無視しようと思っていた。

「おい、田中。悪かったな、写メとかでヤジ言ったりして。」

「ああ いいです 気にしないでください。」

か細い声で、受け答えしていた。

「歌上手いし、ギターも凄かったぞ。1日何時間練習してるんだ?」

「1年前から、当時は8時間だったけど。今は来年受験なので6時間しかやってないですね。土日はそれでも12時間以上はやってますけどね。」

「今度、俺ギター持ってくるから教えてくれよ。アコステしかないけどな。」

「えっと 弾いたことないですけど。エレキしか弾いたことなくって。」

「チューニングとかあるだろ? それでいいからさ。」

「チューナー買えば楽ですよ。簡単にできるみたいですからね。」

「じゃ、田中のチューナー貸してくれよ。1週間でいいからさ。」

「私、持ってないですよ。自分でそのままチューニングするので。」

「チューナーなしで、チューニングするのかよ?すっげーな。」

「そんな特別な事じゃないと思ってたけど、バンドのメンバーは異常だって言ってますけどね。」

そんな話しをしていて、昼休みは終わっていた。
せっかく浮かんでた詩も、どこかに消えていたのは事実だった。
放課後は、いつもの様に音楽室に集まっていた。
あすかが部員全員に、学祭の成功を称えていた。

「それでですけど、これから、1ヶ月ちょっと。クリスマスライブをどこかでやろうかと思っています。昨年は、商店街でやらせてもらいましたけど。今年も頼んでダメなら他を探しますね。みんなどこでもいいでしょ? 公園とか街のイルミネーションの大きなツリーの側とかでも、いいわよね。これからの演奏次第では、1年も全員出れるかもしれないからね。」

その頃、職員室では父兄が来て騒ぎになっていた。
麗奈の母親から全員の部活の親に連絡が行き、学校の問題を問いただしていた。
校長・教頭・顧問の美羽だった。

「中学生が祭りに参加してはいけないって規則はいつ作られたんですか?」

「祭りでも、制服でステージに立てと言うんですか?」

「あの格好は悪くて、ミニスカートとかは許されるんですか?」

「学園祭に体育館を使わせなかったのは、どう説明するんですか?」

次々に、親達から問正されていた。

「しかし、あんな薄着で最後はブラジャーも透けて見せてたんですよ。」

「あの暑い中、必死に動き回れば汗もかくし当然でしょ?あんなの見せブラに決まってるでしょ。少しは生徒の事を、理解してくださいよね。それとも、中学生のブラジャー見て興奮してたんですか?教師達は、ロリコンですか?」

校長達は、父兄に謝罪をして。
その場は、丸く収まっていた。
麗奈が家に帰ると、一本の電話が入ってきた。

「はい、もしもし。田中ですけど、どちら様でしょうか?」

「初めまして、新垣吾郎と言います。突然の電話すいません。今、お時間ありますか? 学校から田中さんのお宅の電話番号を聞いたので怪しい者ではありませんよ。」

「ええ、時間ならありますけど。少しでいいですよね?練習時間とかもありますので。」

「じゃ、お宅の近くの喫茶店で待ってますので、支度したら来てください。待ってますね。」

麗奈は、なんだろうと服を着替えて。
セーターとジーンズで、出かけていた。
小さな喫茶店だが、いつも賑わっていた。
麗奈は、ここへは小さい頃連れてきてもらった記憶しかなかった。
店の扉を開けると、チャリンと鈴の音がして麗奈は店に入っていた。
1人のサングラスをかけて細面だが、顎髭を生やしている男性が麗奈に手を挙げていた。

「新垣さんですか? こんにちわ。田中です。」

「ああ どうぞ座って。」      

2人席の正面に向かい合って座った。

「何飲むのかな? おごるよ。」

「じゃ、レモンティーを貰えますか すいません。」

ウエイトレスを呼んで、おかわりのコーヒーとレモンティーを注文していた。

「じゃ、そろそろ話しを始めるね。ギターはいつから? 先生は? 練習量は?」

「えっと、1年2ヶ月です。独学です この頃は来年受験なのであまり練習できなくて、普段の日は6時間と土日は12時間以上やってます。」

「ねえ、いつもそんなに声小さいの?話し方もおっとりしてるし。ステージとは違うね。それでも、そこまでいつも弾いてあれだけの演奏出来るようになったんだな。天才かな。」

「まだまだです。昨日はCDを6枚買ってきて、昨日やっと1曲コピーできました。」

「楽譜読めないのかな?CD聞いてやるってことは。」

「えっと、楽譜は小4からユーフォやってたので読めますけど。聞いたらわかるので、そっちが簡単でそうしてます。」

「チューニングは?」

「チューニングはしてますよ。」

「えっとね。そうじゃなくって、なにでチューニングしてるのかな?」

「自分でです。チューナー後輩にあげちゃったので。」

「こりゃ驚いた、絶対音感だな。だから、CDでも、すぐコピーできるんだ。速弾きとかの練習は?」

「最初は、できなくって。ゆっくりから始めて、除々にテンポあげていきました。ユーフォの時もそうだったので、一緒ですね。」

コーヒーと紅茶がテーブルに置かれ、2人は飲みながら話していた。

「発声練習とかしてるのかな? 確か4オクターブくらい出てるよね。」

「発声も、独学ですね。地声だと4オクターブ半くらいです。先日は5オクターブの曲歌わされて、裏声で歌いましたけど。」

「もっと、うまくなりたいと思っていないか?学校に指導者もいないみたいだし、先輩もいないだろ?」

「うまくなりたいですけど、色々コピーなどしていけばいいかなって。普通には歌は歌えるから、あまり高音な曲は書かない様にしようと思ってますので。」

「作詞と作曲はだれがやってるのかな?」

「作詞はほとんど今は私です。作曲は私とシンセサイザーやってた人です。」

「今まで、何曲くらいできたのかな?」

「多分、40曲くらいはあると思います。去年の学園祭の時8曲作って1年経ってるので。」

「うまくなりたいなら教えてやろうか? これでもプロ目指していたからね。」

「ありがたいんですけど、両親とも相談しないといけないし。月謝も高いと払って貰えないですから。」

「やりたいんだね? 田中さんの意思を聞いてるんだよ。どうなの?」

「やりたいです。みんなの足引っ張りたくないから。」

「ご両親はいつ帰られるのかな?」

「母は7時頃で、父は9時頃になります。」

「わかった。それじゃ、俺が両親は説得してあげるから任せなさいね。」

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