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第一章 旅立ち
07.採用
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ミゼアスは紹介状を手に、指定された場所に向かっていた。
とてもわくわくしている。白花として十二歳の頃から働いてはいたが、それ以外の仕事は初めてだ。それも花嫁修業になるような仕事だという。期待はどんどん高まっていった。まるで雲の上を軽やかに歩いているような気分だ。
ただ、指定された場所に近づいていくにつれて、どうも裏路地のようになっていくのが気にかかる。あまり綺麗とはいえず、どことなくいかがわしい雰囲気が漂っている。
しかし、ミゼアスは島以外の場所を知らない。そういうものなのかもしれないと、あまり気にしないことにする。
あの島は貴族や裕福な客向けの高級娼館だ。街並みも清潔で高級感があったが、普通の町ではあれほど手入れが行き届かないのだろう。
指定された場所は、それなりに立派な建物だった。ミゼアスはひとまず胸を撫で下ろす。
正面の入り口には『準備中』の札がかかっている。裏口から中に入って紹介状を見せると、女主人の元へと通された。
女主人は化粧の濃い中年女性だった。若い頃は美人だったのだろうと思わせる顔立ちだったが、かなり丸い。身体にも大分肉がついてしまっている。
「男の子は足りているんだけれど……でも、これだけ可愛い子はなかなかいないしねぇ……まあ、いいか。ところで、どうしてここで働きたいと思ったんだい?」
値踏みするようにミゼアスを見ながら、女主人は尋ねてくる。
「花嫁修業に最適、とあったので」
「……花嫁になるのかい?」
「はい」
女主人は目を白黒させてミゼアスを眺めていたが、ややあって何か納得したらしく、大きく頷いた。ゆったりとした動作には貫禄が漂い、頼もしい。
「そういうことなら任せておきな。ここで身につけたことを実践すれば、旦那様も大喜びだ。しっかり働くんだよ」
「はい!」
とてもわくわくしている。白花として十二歳の頃から働いてはいたが、それ以外の仕事は初めてだ。それも花嫁修業になるような仕事だという。期待はどんどん高まっていった。まるで雲の上を軽やかに歩いているような気分だ。
ただ、指定された場所に近づいていくにつれて、どうも裏路地のようになっていくのが気にかかる。あまり綺麗とはいえず、どことなくいかがわしい雰囲気が漂っている。
しかし、ミゼアスは島以外の場所を知らない。そういうものなのかもしれないと、あまり気にしないことにする。
あの島は貴族や裕福な客向けの高級娼館だ。街並みも清潔で高級感があったが、普通の町ではあれほど手入れが行き届かないのだろう。
指定された場所は、それなりに立派な建物だった。ミゼアスはひとまず胸を撫で下ろす。
正面の入り口には『準備中』の札がかかっている。裏口から中に入って紹介状を見せると、女主人の元へと通された。
女主人は化粧の濃い中年女性だった。若い頃は美人だったのだろうと思わせる顔立ちだったが、かなり丸い。身体にも大分肉がついてしまっている。
「男の子は足りているんだけれど……でも、これだけ可愛い子はなかなかいないしねぇ……まあ、いいか。ところで、どうしてここで働きたいと思ったんだい?」
値踏みするようにミゼアスを見ながら、女主人は尋ねてくる。
「花嫁修業に最適、とあったので」
「……花嫁になるのかい?」
「はい」
女主人は目を白黒させてミゼアスを眺めていたが、ややあって何か納得したらしく、大きく頷いた。ゆったりとした動作には貫禄が漂い、頼もしい。
「そういうことなら任せておきな。ここで身につけたことを実践すれば、旦那様も大喜びだ。しっかり働くんだよ」
「はい!」
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