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第二章 南へ
46.色々な道
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「でも、僕はそこまで度胸がないからあきらめたけど。やっぱり、もっと堅実に稼ぐ方法を考えたほうがいいなって」
この子はヴァレンほど、とんでもなくはないようだ。ミゼアスは胸を撫で下ろす。
「兄ちゃんは僕を上位の学校に行かせようとして、頑張ってくれている。でも、僕はそこまでしなくてもいいんだ……」
悲しげに俯きながらユアンは呟く。おそらく、本当は勉強したいのだが、兄が無理をしている姿を見るのもつらいといったところだろうか。
ミゼアスは優しく、ユアンの頭を撫でる。
「奨学金、っていう方法もあるよ。もちろん成績優秀者じゃないと無理だろうけれど、きみなら頑張れば手が届くんじゃないかな」
「奨学金?」
きょとんとミゼアスを見上げるユアン。
「うん、上位の学校では結構あるはずだよ。成績優秀者は学費免除っていうやつ。あとは貴族や神殿でも、将来そこに仕えることを条件に学費を支払ってくれるところもある。これだと制限は厳しくなってしまうけれどね。ただ、学校卒業後何年か勤めることが条件っていうところもあるはずだよ」
ミゼアスが島にいた頃、聞いた話だった。上級貴族の客を多く抱えていたミゼアスは、彼らから国の機関についての話を聞くこともあったのだ。
「そんなのがあるんだ……」
「もちろん、優秀な成績を取ってきちんと卒業しなくてはならないよ。でも、そうやって学ぶ方法もあるんだっていうことは知っておいたほうがいい」
実際に利用するか、利用できるかは別として、そういった選択肢もあるのだということは教えておきたかった。道はひとつだけではないのだ。
ユアンは顔を輝かせ、ミゼアスを見上げて口元を綻ばせる。
「そっか……ありがとう、ミゼアスさん。最近、兄ちゃんに変な話がきているみたいで、不安だったんだ。でも、そういう方法もあるって兄ちゃんと話してみる」
「変な話って……もしかして、不夜島に来ないかっていうやつ?」
ユアンの言葉に、ミゼアスは先ほどフィオンが語っていた内容を思い出す。不夜島の話は、どうもおかしい。
「あ、うん、それ。何か、うさんくさいと思うんだ。その話をする人、この家にやってくるんだけど、僕のこともじろじろと変な目で見ているし……」
ユアンが話し始めると、奥から物音が聞こえてきた。びくっと身をすくませ、ユアンは口をつぐむ。
「あれ? 今日も来たの?」
ユアンの様子とは対照的に、のんきなフィオンの声が奥で響いた。
この子はヴァレンほど、とんでもなくはないようだ。ミゼアスは胸を撫で下ろす。
「兄ちゃんは僕を上位の学校に行かせようとして、頑張ってくれている。でも、僕はそこまでしなくてもいいんだ……」
悲しげに俯きながらユアンは呟く。おそらく、本当は勉強したいのだが、兄が無理をしている姿を見るのもつらいといったところだろうか。
ミゼアスは優しく、ユアンの頭を撫でる。
「奨学金、っていう方法もあるよ。もちろん成績優秀者じゃないと無理だろうけれど、きみなら頑張れば手が届くんじゃないかな」
「奨学金?」
きょとんとミゼアスを見上げるユアン。
「うん、上位の学校では結構あるはずだよ。成績優秀者は学費免除っていうやつ。あとは貴族や神殿でも、将来そこに仕えることを条件に学費を支払ってくれるところもある。これだと制限は厳しくなってしまうけれどね。ただ、学校卒業後何年か勤めることが条件っていうところもあるはずだよ」
ミゼアスが島にいた頃、聞いた話だった。上級貴族の客を多く抱えていたミゼアスは、彼らから国の機関についての話を聞くこともあったのだ。
「そんなのがあるんだ……」
「もちろん、優秀な成績を取ってきちんと卒業しなくてはならないよ。でも、そうやって学ぶ方法もあるんだっていうことは知っておいたほうがいい」
実際に利用するか、利用できるかは別として、そういった選択肢もあるのだということは教えておきたかった。道はひとつだけではないのだ。
ユアンは顔を輝かせ、ミゼアスを見上げて口元を綻ばせる。
「そっか……ありがとう、ミゼアスさん。最近、兄ちゃんに変な話がきているみたいで、不安だったんだ。でも、そういう方法もあるって兄ちゃんと話してみる」
「変な話って……もしかして、不夜島に来ないかっていうやつ?」
ユアンの言葉に、ミゼアスは先ほどフィオンが語っていた内容を思い出す。不夜島の話は、どうもおかしい。
「あ、うん、それ。何か、うさんくさいと思うんだ。その話をする人、この家にやってくるんだけど、僕のこともじろじろと変な目で見ているし……」
ユアンが話し始めると、奥から物音が聞こえてきた。びくっと身をすくませ、ユアンは口をつぐむ。
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