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47.誕生祝い
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「ありがとうございます。……でも、あまりヴァレンを甘やかさないでください」
「まあまあ、よいではないか。して、今度は何を仕出かしたのかな?」
含み笑いを漏らしながらウインシェルド侯爵が問いかけてくる。
「海から獲ってきたヒトデに、生のまま噛り付こうとしました」
額を指で押さえながらミゼアスは答える。
「それはよくない。食べるのなら、焼いてからにしなさい」
「はーい」
注意するウインシェルド侯爵に、ヴァレンは元気よく返事をする。
「ああ、今あげたお菓子だけれど、後で食べなさい。今日はミゼアスの誕生日だから、ご馳走を用意させたのだよ。そちらが入らなくなっては困るからね」
ウインシェルド侯爵の言葉に、ヴァレンは目を輝かせて頷いた。
やがて運ばれてきた豪華な料理に手をつけながら、ミゼアスはウインシェルド侯爵と話をする。
ウインシェルド侯爵は、いつでも穏やかにミゼアスの話を聞いてくれた。
ミゼアスにとってウインシェルド侯爵はただの客ではない。
見習い時代から自分に目をかけてくれ、慈しんで見守ってきてくれた存在だ。見返りを求めることもなくミゼアスを可愛がってくれ、ミゼアスも家族のような愛情を抱いている。
見習いのヴァレンのことも可愛がってくれ、今もヴァレンはにこにこと幸せそうに料理を食べている。
ミゼアスは温かい家族の愛情に包まれているような気分だった。
「さて、私からの誕生祝いだ」
そう言ってウインシェルド侯爵はミゼアスにひとつの花月琴を渡した。
白みの強い胴体はゆるく滑らかな曲線をいくつか描き、細やかな花の装飾がいたるところに施されている。優雅で、どこか儚げな花月琴だ。
「これは『雪月花』という。名手が奏でれば花びらが舞うという不思議な品だそうだ」
「……『雪月花』……」
ミゼアスは『雪月花』を指先でなぞりながら、そっと名を口に乗せる。指に伝わる感触は滑らかで、ほのかな温かさすら感じるようだった。
早速ミゼアスは『雪月花』を膝の上に乗せ、ゆっくりと奏で始める。
弦が指に当たるたび、ここ最近の出来事が思い出されていく。
「まあまあ、よいではないか。して、今度は何を仕出かしたのかな?」
含み笑いを漏らしながらウインシェルド侯爵が問いかけてくる。
「海から獲ってきたヒトデに、生のまま噛り付こうとしました」
額を指で押さえながらミゼアスは答える。
「それはよくない。食べるのなら、焼いてからにしなさい」
「はーい」
注意するウインシェルド侯爵に、ヴァレンは元気よく返事をする。
「ああ、今あげたお菓子だけれど、後で食べなさい。今日はミゼアスの誕生日だから、ご馳走を用意させたのだよ。そちらが入らなくなっては困るからね」
ウインシェルド侯爵の言葉に、ヴァレンは目を輝かせて頷いた。
やがて運ばれてきた豪華な料理に手をつけながら、ミゼアスはウインシェルド侯爵と話をする。
ウインシェルド侯爵は、いつでも穏やかにミゼアスの話を聞いてくれた。
ミゼアスにとってウインシェルド侯爵はただの客ではない。
見習い時代から自分に目をかけてくれ、慈しんで見守ってきてくれた存在だ。見返りを求めることもなくミゼアスを可愛がってくれ、ミゼアスも家族のような愛情を抱いている。
見習いのヴァレンのことも可愛がってくれ、今もヴァレンはにこにこと幸せそうに料理を食べている。
ミゼアスは温かい家族の愛情に包まれているような気分だった。
「さて、私からの誕生祝いだ」
そう言ってウインシェルド侯爵はミゼアスにひとつの花月琴を渡した。
白みの強い胴体はゆるく滑らかな曲線をいくつか描き、細やかな花の装飾がいたるところに施されている。優雅で、どこか儚げな花月琴だ。
「これは『雪月花』という。名手が奏でれば花びらが舞うという不思議な品だそうだ」
「……『雪月花』……」
ミゼアスは『雪月花』を指先でなぞりながら、そっと名を口に乗せる。指に伝わる感触は滑らかで、ほのかな温かさすら感じるようだった。
早速ミゼアスは『雪月花』を膝の上に乗せ、ゆっくりと奏で始める。
弦が指に当たるたび、ここ最近の出来事が思い出されていく。
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