ホラー寝たノート【改稿版】

野花マリオ

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④ホラーは一定の耐性がないとホラーは作れない

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 もちろん冗談だ──だが、あながちウソとも言い切れない。

 本当に“怖さ”を冷静に語るには、それなりのホラー耐性が必要だ。
 それはたとえば、悪夢を夢として割り切れる力に似ている。

 多くの人は、本当に恐ろしいものに出会ったとき、
 それを「見なかったことにする」。
 何も語らず、記憶ごと押し流してしまう。
 ──まるでその存在を認めた瞬間、自分の中に“境界”が生まれてしまうのを恐れているかのように。

 つまり、ホラーを語れるということは、それ自体がある種の試練なのだ。

 けれど、それができるかどうかは人それぞれ。
 “怖がる”という感情の扱い方にも、個人差というものがある。

 だから恐怖とは、いつだって人間の「内側」が試されているジャンルなのかもしれない。
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