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憂鬱な朝
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今朝もいつもと同じ様に僕は駅前のベンチに腰掛け、道行く人を眺めては溜息と共に煙草の煙を吐き出していた。
足元は捻れたセブンスターでいっぱいだ。
先週高校を退学になったばかりだというのに僕の1日はたいして以前とは変わりなかった。
昨日、知り合いのバーで一晩働いたが酒癖の悪さで知られたヤクザに因縁を付けられ、殴ってしまいクビになった。
僕の居場所はどこに行ってもなかった。
「おい。覚えてる?俺の事。」
ふと顔を上げると、昨日のヤクザが立っていた。
「お前こんなとこで何しとんねんな。俺らのシマ内のど真ん中で堂々と座りよって。ちょう来いや。」
僕は黙って着いて行くことにした。
勿論報復に来る事は最初から分かっていた。
だから今朝僕はジャックナイフを右ポケットに突っ込み、ここへ来た。
堕ちる所まで堕ちてやるよ。
僕はポケットに手を入れ、確かな手触りを感じながらそんな事を考えていた。
足元は捻れたセブンスターでいっぱいだ。
先週高校を退学になったばかりだというのに僕の1日はたいして以前とは変わりなかった。
昨日、知り合いのバーで一晩働いたが酒癖の悪さで知られたヤクザに因縁を付けられ、殴ってしまいクビになった。
僕の居場所はどこに行ってもなかった。
「おい。覚えてる?俺の事。」
ふと顔を上げると、昨日のヤクザが立っていた。
「お前こんなとこで何しとんねんな。俺らのシマ内のど真ん中で堂々と座りよって。ちょう来いや。」
僕は黙って着いて行くことにした。
勿論報復に来る事は最初から分かっていた。
だから今朝僕はジャックナイフを右ポケットに突っ込み、ここへ来た。
堕ちる所まで堕ちてやるよ。
僕はポケットに手を入れ、確かな手触りを感じながらそんな事を考えていた。
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