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第八章:言の葉の檻、折れた刃の誓い
第71話:第七の災厄、その名は
しおりを挟む【古都・綾杜 玄武寺 五重塔 最上階 回廊】
夜の静寂は、破られたままだった。
大僧正・玄心が己が身を生贄とし、禁断の召喚を強行した祭壇の跡地。そこからは、もはや何の光も放たれてはいない。ただ、虚無だけがぽっかりと口を開けているかのようだった。小夜が展開した浄化の結界の残滓が、微かな光の粒子となって空気中に漂っては消え、先ほどまでの激戦の余韻を伝えている。しかし、その清浄さとは裏腹に、五重塔の最上階を満たし始めたのは、およそこの世のものとは思えぬ異様な空気だった。
吹き抜ける夜風は、先ほどまでの浄化の光がもたらした清涼さとは打って変わり、肌を刺すような冷たさと、形容しがたい悪臭を運んできた。古びた書物が湿気を含んで放つ黴臭さ。打ち捨てられた生ゴミが腐敗していく過程の、鼻腔の奥にまとわりつくような甘ったるい臭気。そして、それらとは異質な、まるで恐怖そのものが匂いを持ったかのような、精神を直接蝕むかのような不快な香り。それらが渾然一体となり、回廊に満ち満ちていた。
祭壇跡の虚無から、まるで墨汁を水に垂らしたかのように、黒い霧がとめどなく溢れ出してくる。それは瞬く間に回廊を満たし、わずかに差し込んでいた月明かりすら遮って、絶対的な闇を作り出した。仲間たちは、息を呑んでその光景を見つめる。誰もが、これから起こるであろう何事かを予感し、強張った身体から冷たい汗が噴き出すのを感じていた。
「…なんだ、これは」
源が、乾いた喉から絞り出すように呟いた。彼の言葉に答える者はいない。ただ、闇の中心で、蠢く「何か」の気配だけが、その存在感を増していく。
それは、定まった形を持たなかった。闇よりもなお濃い黒。それが不定形に蠢きながら、無数の人間の「口」が寄り集まっては離れ、離れては寄り集まる、冒涜的としか言いようのない集合体を形成していた。老若男女、赤子から皺だらけの老人まで、あらゆる種類の唇、歯、舌。それらが、それぞれ異なる声色で、しかし一つの明確な悪意ある意思を持って、意味不明な言葉とも音ともつかない囁きを、とめどなく空間に吐き出していた。
『…………ささ…………くる…………あ…………』
『……まが……とき…………そこ…………』
『……うそ…………きぼう…………むいみ…………』
囁きは、雨音のように絶え間なく降り注ぎ、聞く者の鼓膜を直接揺さぶるというよりは、脳髄に直接染み込んでくるかのような不快感を与えた。生命と呼ぶにはあまりに異質で、混沌としており、ただそこに「在る」だけで、この世界の法則そのものが軋みを上げているかのようだった。それは、理解不能なものに対する、本能的な恐怖だった。
源は拳を固く握りしめたまま動けず、桔梗は闇に溶け込むように気配を殺しているが、その指先は微かに震えている。龍之介は刀の柄に手をかけているものの、抜くことすらできない。小夜は意識を失った月白を庇うように抱きしめ、鈴はその隣でシロと共に小さく震えている。栞は眼鏡の位置を直しながらも、その顔は蒼白だった。そして、月白の治療を終えたばかりのアリア姫も、その神聖な力とは対極にある存在の出現に、ただ立ち尽くすしかなかった。武器を構えることすら忘れて、その圧倒的な存在感、理不尽なまでの「異物」の出現に、誰もが一歩も動けずにいた。それは、抗うことすら許されない絶対的な「苦しみ」の顕現だった。
突如、蠢いていた黒い集合体が、その形を収束させ始めた。無数の口が中央に集まり、一つの巨大な「口」のような亀裂を形作る。そして、その亀裂の奥から、全ての囁き声を束ねたかのような、冷たく、重い声が響き渡った。
『定義を開始する』
その声と共に、「それ」――第七の災厄・コトダマ――は、その場にいる者たちへの概念攻撃を開始した。物理的な衝撃はない。しかし、その言葉は、存在そのものの根幹を揺るがす、見えざる刃となって仲間たちを襲った。
最初の標的は、源だった。
コトダマ:『汝は、源。過去の罪に縛られ、力に振り回されるだけの愚かな獣なり』
その言葉が、黒く粘つく鎖のように源の体に絡みつく幻影が見えた。源の全身から、力が急速に失われていく感覚に襲われる。「う…るせぇ!」彼は反射的に拳を振るおうとするが、体がまるで鉛を流し込まれたかのように重い。誇りであるはずの拳は、まるで他人のもののように感覚がなく、力を込めようとしても、砂が指の間からこぼれ落ちるように霧散していく。「な、なんだ…これは…! 力が…!」彼は、生まれて初めて感じる無力感に、愕然とした表情で自分の拳を見つめた。
次に、桔梗。
コトダマ:『汝は、桔梗。誰一人信じることも、信じられることもない、孤独な影。闇に生まれ、闇に消えるのが汝の定めなり』
桔梗の足元の影が、まるで生き物のように蠢き、粘性を帯びて彼女の足首に絡みつき、引きずり込もうとする。ようやく仲間を信じることを決意したはずの心が、再び冷たい疑心暗鬼に揺らぎ始める。(そうだ、私は裏切られた。信じたからこそ、全てを失ったのだ)。頭の中で、偽時雨の言葉が木霊する。体が、心が、凍りついていく。動きが著しく鈍り、得意とする隠密の技も、影に溶け込むことすらできない。
龍之介には、その隻眼を抉るような言葉が投げかけられた。
コトダマ:『汝は、龍之介。何も守れなかった敗北者。その隻眼は、永遠の証なり』
言葉と同時に、古傷である左の眼窩が、焼けるような激痛に襲われた。視界が赤黒く歪み、平衡感覚が失われていく。「ぐっ…!」刀を握る手に力が入らない。桜花の里が燃える光景、彩葉を庇って刃を受けた瞬間の痛みが、鮮明に蘇る。守れなかった、という過去の事実が、呪いとなって彼の全身を苛む。
傷ついた月白に寄り添い、必死に癒しの光を送り続けていたアリア姫にも、無慈悲な定義が下される。
コトダマ:『汝は、アリア。偽りの光。汝の祈りは、ただの自己満足に過ぎず。何一つ救えはしない』
その言葉が響いた瞬間、アリア姫の手から放たれていた温かい癒しの光が、まるで嘘だったかのように掻き消えた。彼女の手は、力なく宙を彷徨う。「そ、そんな…どうして…」彼女の神聖な力は、その根源である「他者を救いたい」という純粋な祈りの心を否定され、行き場を失ってしまったのだ。月白の苦悶の表情が、彼女の心をさらに苛む。
コトダマの言葉は、単なる精神攻撃ではなかった。それは、対象の存在そのものを「定義」し、その定義に沿った現実を強制的に付与する力。世界の法則そのものを書き換えるに等しい、神の如き権能だった。仲間たちは、それぞれの最も深い部分にある弱さやトラウマを、抗うことのできない「真実」として定義され、次々と無力化されていく。
最後に、小夜が必死に維持していた浄化の結界にも、その定義の力が向けられた。
コトダマ:『無意味なる抵抗なり』
パリン、と。まるで薄いガラスが砕けるような乾いた音を立てて、かろうじて回廊を守っていた清浄な結界が、跡形もなく砕け散った。絶対的な闇と悪意が、何の障害もなく、その場を完全に支配した。
「はは…なんだよ、これ…」
ただ一人、その定義の奔流の中で、立っている男がいた。神田駿。彼は確かに、言いようのない不快感と、頭がクラクラするような感覚に襲われていた。しかし、源たちのように力が完全に失われたり、桔梗のように動けなくなったりはしていない。ただ、ひどく気分が悪い、という程度だった。
コトダマの無数の口が、初めてざわめきを見せる。囁き声のトーンが、明らかに混乱したものに変わった。
『…………なぜだ?』
『定義が定着しない…だと?』
『この男…我々の知る、この世界の理(ことわり)の中にいない…?』
『異物…? ノイズ…? いや、これは…』
コトダマは、その不定形の体を揺らめかせ、無数の口を駿へと向ける。
コトダマ:『汝は…何者だ? 空っぽの器。否、それですらない。この世界に存在しないはずの…バグか?』
(バグ? 空っぽの器? 何言ってやがるんだ、こいつは)。駿は混乱しながらも、自分だけが自由に動けることに気づく。そして、目の前の存在が、自分の知る「設定」――愛読していたライトノベル『終焉の勇者と七つの災厄』に登場する第七の災厄――とあまりに酷似していることに、改めて戦慄を覚えた。(まさか、本当に…? あのラノベは、ただの物語じゃなくて…?)彼の頭の中で、現実と物語の境界線が、急速に曖昧になっていく。
自分が動けることに気づいたのは、コトダマも同じだった。コトダマは、駿に対する直接的な定義が効果的でないと判断したのか、戦略を変えた。直接心を折るのではなく、彼の心を最も効果的に抉る方法を選択したのだ。
『ならば、思い知るがいい。汝という異物が存在することで、この世界の住人たちがどれほど苦しむことになるのかを』
コトダマは、無力化された仲間たちに、さらに追い打ちをかけるように、それぞれの最も見たくない悪夢を増幅させて見せつけ始めた。
源の目の前には、血に濡れた自分の拳と、その拳によって打ち倒された仲間たちの姿が映し出される。「やめろ…俺は…俺の拳は…!」彼は、自分の力を恐れ、頭を抱えて蹲る。
桔梗の周りには、かつて自分を裏切った仲間たちの亡霊が現れ、嘲りの言葉を投げかける。「お前が信じたからだ」「お前のせいで我々は死んだのだ」。彼女は耳を塞ぎ、孤独と罪悪感に震える。
龍之介の視界は、紅蓮の炎に包まれた桜花の里の光景に覆われる。父の声、仲間たちの悲鳴、そして何もできなかった自分の姿。「うあああああっ!」彼は、過去の悪夢に囚われ、狂ったように刀を振り回し始めるが、その刃は虚空を斬るばかりだった。
仲間たちの悲鳴と嗚咽が、五重塔の最上階に木霊する。それは、駿の心を何よりも深く傷つけた。自分のせいだ。異物である自分がここにいるから、こんな化け物まで現れてしまったんだ。自分がこの世界に来なければ、みんなはこんな苦しみを味わわずに済んだのかもしれない。後悔と、罪悪感と、そして深い絶望が、冷たい水のように、彼の足元から這い上がってくる。立っていることすら辛い。膝が、がくりと折れそうになった。
その、瞬間だった。
彼の背中に、ふわりと温かい光が触れた。力なく崩れ落ちそうになっていた体が、内側から支えられるような感覚。振り返ると、そこには、意識朦朧としながらも、最後の力を振り絞って、駿にだけ守護の魔法をかけていたアリア姫の姿があった。彼女の唇が、か細く動く。
「諦め…ないで…ください、駿様…。貴方だけが…私たちの…希望、なのですから…」
アリア姫の言葉と、彼女の魂そのもののような温かい光が、駿を絶望の淵から力強く引き戻した。そうだ。諦めてどうする。俺が諦めたら、誰がこいつらを助けるんだ。アリア姫の言う通り、今、動けるのは俺だけなんだ。
そして、彼の頭の中で、先ほどのコトダマの混乱した言葉が蘇る。『世界の理の中にいない』『物語とのズレ』『バグ』。
(そうだ…こいつが…こいつが本当に、あのラノベのキャラだっていうなら…!)
駿は、この異常事態を嘆くのをやめた。訳が分からないと匙を投げるのをやめた。「そういうものだ」と、まず、この現実をありのままに受け入れることを決意した。物事の表面や自分の思い込みに囚われず、その本質をありのままに、正しく見つめること――「正見」。それは、彼がこの世界に来てから無意識のうちに実践してきたことの、初めての明確な自覚だったのかもしれない。
(ラノベのキャラなら、「設定」があるはずだ。必ず、「弱点」があるはずだ!)
絶望的な状況。しかし、彼の心には、初めて明確な「攻略」への意志が灯った。武器は、数万冊読破した、自分の頭脳そのもの――膨大なライトノベルのデータベース。彼は、その記憶の海へと意識を集中させ、絶望的な状況を打開するための「攻略法」を探し始める。
コトダマの無数の口が、嘲笑うかのような囁き声を、再び空間に満たし始めていた。しかし、その声は、もはや駿の耳には届いていなかった。彼は一人、記憶という名の広大な図書館へと、深く、深く潜っていく。仲間たちの運命は、彼の、この世界にとっては異質すぎる「物語の知識」に、今、託されようとしていた。
再び雲間から差し込んだ月明かりが、苦悩に顔を歪ませながらも、決して諦めない駿の横顔を、まるで舞台のスポットライトのように、一筋の光となって照らし出していた。
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