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第5章:未完成の地図
第24話:冬の吹雪と、窒息する魂 〜「呼吸」とは、「他者という酸素がないとできない行為」である〜
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季節は巡る。
だが、ゼイク・バンフォードにとって、季節はあの「夏」で止まったままだった。
外の世界がどれほど色を変えようとも、彼の内側にある時間は凍りつき、ただ冷たい雪だけが降り積もっていた。
王都グランドルに、数十年ぶりの大寒波が到来していた。
街は分厚い雪に覆われ、音を失っていた。
吐く息はたちまち白い霧となり、肺の奥が痛くなるほどの冷気が、人々のコートの隙間から忍び込んでくる。
灰色の空からは、絶え間なく白い欠片が舞い落ちてくる。それは祝福の雪などではない。世界を死の色に塗り潰し、すべての熱を奪い去ろうとする、白い呪いのようだった。
王立騎士団の司令室。
暖炉には火が入っていなかった。
薪は十分にある。だが、ゼイクは火をつけることを禁じていた。
「暖かさは弛(たる)みを生む。思考を鈍らせる」
それが彼の言い分だった。
氷点下に近い室温の中、彼は書類の山に向かっていた。
ペンを走らせる音だけが、カリカリと乾燥した音を立てて響く。
あれから五年。
二十歳になったゼイクは、異例の速さで騎士団の第一部隊長に昇進していた。
「無敗の騎士」「歩く要塞」「鉄仮面のゼイク」。
彼の名声は王都中に響き渡り、その完璧な仕事ぶりは誰もが認めるところだった。
作戦立案におけるミスはゼロ。部隊の損耗率も最小。規律違反者は容赦なく処分し、自らも寸分の狂いもなく規律を守る。
完璧だ。
誰もがそう言った。
そして、誰も彼に近づかなくなった。
「……失礼します。隊長、報告書をお持ちしました」
ノックと共に、若い部下が入ってきた。
部下は部屋の寒さに身をすくめ、そしてゼイクの威圧感にさらに体を硬くした。
ゼイクは顔も上げずに言った。
「そこに置け。……三秒遅いぞ」
「は、はい! 申し訳ありません!」
「廊下を歩く足音が乱れていた。貴様の迷いが靴音に出ている。修正しろ」
「は、はいっ!」
部下は逃げるように部屋を出て行った。
扉が閉まると、再び死のような静寂が戻る。
ゼイクはペンを置いた。
白銀の手甲(ガントレット)に包まれた指先が、微かに震えているのが見えた。
寒いからではない。
窒息しそうだった。
完璧であればあるほど、息が苦しくなる。
周囲が自分を「機械」として扱えば扱うほど、内側にある「人間」の部分が悲鳴を上げる。
『さすがです、隊長』
『あなたには感情がないから、的確な判断ができるんですね』
そんな称賛の言葉を聞くたびに、胸の奥で誰かが叫んでいた。
――違う。
――私は機械じゃない。痛いのも、寒いのも、寂しいのも感じる。
――誰か気づいてくれ。この鉄の殻の中で、私が震えていることに。
だが、彼はその声を押し殺す。
鎧を脱げば、またあの泥沼の地獄が待っている。
感情を出せば、また誰かが死ぬ。
だから、彼はさらに強く自分を縛り付ける。
「もっと完璧に」「もっと冷徹に」。
それは、溺れる者が自分の首を絞めるような、狂気じみた防衛本能だった。
***
夜、吹雪が強まった。
窓ガラスがガタガタと鳴り、風の音が獣の咆哮のように聞こえる。
ゼイクは宿舎の自室に戻っても、鎧を脱がなかった。
ベッドには横にならず、椅子に座ったまま仮眠をとるのが、ここ数年の習慣だった。
横になれば、夢を見るからだ。
あの夏の日の夢を。
リリアが笑っている夢。
「なんとかなるよ」と、無責任に、けれど愛おしく笑う彼女の顔。
そして次の瞬間、彼女が泥に飲まれ、赤いリボンだけが流れていく光景。
目が覚めると、冷たい汗で鎧の内側が濡れている。その不快感が、彼に「お前は罪人だ」と告げているようで、眠ることさえ恐怖だった。
「……リリア」
誰もいない部屋で、彼は小さくその名を呼んだ。
自分の声が、兜の中で反響して耳に戻ってくる。
返事はない。あるわけがない。
彼女はもう、この世界のどこにもいない。
彼女の代わりになる人間もいない。
彼女のように、ゼイクの堅苦しい理論を笑い飛ばし、地図に落書きをしてくれるような「カオス」な存在は、二度と現れない。
ゼイクは立ち上がり、鏡の前に立った。
そこには、冷たく輝く鉄の巨像が映っている。
人間性の欠片もない、無機質な化け物。
「これが、お前の望んだ姿だろ?」
彼は鏡の中の自分に問いかけた。
安全で、強くて、誰にも傷つけられない完璧な騎士。
だが、その代償として、彼は世界との接点をすべて失っていた。
風の匂いも、花の美しさも、人の肌の温もりも。
すべてが鉄板一枚隔てた向こう側の出来事になってしまった。
孤独だ。
骨の髄まで凍えるような孤独。
叫び出したかった。
「助けてくれ」と。「誰かこの鎧を脱がせてくれ」と。
だが、脱ぎ方がもう分からなかった。
鍵は自分で捨ててしまった。錆びついた蝶番(ちょうつがい)は、もう二度と動かないように思えた。
「……限界か」
ゼイクは崩れ落ちるように膝をついた。
ガシャン、という重い音が床に響く。
彼は床に手をつき、肩で息をした。
過呼吸になりそうだった。
酸素が薄いわけではない。魂が呼吸できずに、窒息しかけているのだ。
このまま、この冬が終わる頃には、中身の「ゼイク」は死に絶え、ただの動く鎧(リビングアーマー)になってしまうのかもしれない。
いっそ、そうなってしまえば楽なのに。
まだ僅かに残っている「痛み」を感じる心が、彼を生かさず殺さず、残酷に責め立てていた。
***
数日後。
運命の歯車が、軋みながら動き出した。
ギルドからの要請が入った。
「新人冒険者のパーティ編成における指導教官の依頼」
本来なら部下に任せるような雑務だ。
だが、ゼイクは自らそれを受けた。
この息苦しい司令室から、一瞬でも逃げ出したかったのかもしれない。あるいは、無意識のうちに「何か」が変わることを期待していたのかもしれない。
指定された演習場へ向かうと、そこには場違いなほど明るい空気を纏った二人組がいた。
一人は、見たこともないような奇抜な軽装をした男。
姿勢は悪いし、剣の持ち方は素人同然。顔には「悩みなんて一つもありません」と言わんばかりの、能天気な笑顔が張り付いている。
もう一人は、白いアイガードをした小柄な少女。
男の背中に隠れるようにしているが、その佇まいからは、どこか危ういほどの純粋さが漂っていた。
瞬(シュン)と、メイ。
彼らを見た瞬間、ゼイクの全身に鳥肌が立った。
嫌悪感だ。
生理的な拒絶反応だ。
特に、あの男――瞬。
彼の存在そのものが、ゼイクが必死に排除してきた「カオス」の塊に見えた。
ルール無用。計画性ゼロ。感情のままに動く、不確定要素。
(リリアに……似ている)
そう思った瞬間、ゼイクの心臓が早鐘を打った。
違う。あんなふざけた男と、リリアを重ねるな。
だが、彼が放つ「なんとかなるさ」という空気感は、かつてゼイクが愛し、そしてそのせいで地獄を見た、あの夏の日の空気と同じ匂いがした。
だから、ゼイクは拒絶した。
徹底的に、冷酷に。
「帰れ」と言った。「無礼だ」と言った。
彼らを近づけてはいけない。彼らのペースに巻き込まれてはいけない。
もし彼らを受け入れてしまったら、自分が必死に守ってきた「鉄の規律」が、そして「安全な世界」が、音を立てて崩れ去ってしまう予感がしたからだ。
だが。
少女――メイが、真っ直ぐな瞳で言った。
『鎧を守るために、中身が傷だらけになったら……それじゃ、本末転倒じゃないですか?』
その言葉は、ゼイクが一番聞きたくなくて、けれど一番誰かに言って欲しかった言葉だった。
分厚い鉄板を貫通して、凍りついた心臓に直接触れられたような衝撃。
ゼイクは動揺を隠すために、さらに頑なな態度をとった。
無理難題を突きつけ、彼らが諦めて去ることを望んだ。
あるいは――心のどこかで、彼らがその無理難題を打ち破って、この閉ざされた牢獄を壊してくれることを、期待していたのかもしれない。
北の森での戦闘。
予想外のモンスター。
通じない剣技。
パニックに陥るゼイク。
「死ぬ」と思った瞬間、丸太を持って空から降ってきた男。
『計算とかいいから! 来たもんを迎撃すりゃいいんだよ!』
そのデタラメで、乱暴で、生命力に溢れた叫び声が、ゼイクの脳内でリリアの声と重なった。
――『なんとかなるよ!』
雪解けの音がした。
五年もの間、降り積もっていた分厚い氷雪に、亀裂が入る音。
ゼイクはまだ、素直にはなれない。
鎧を脱ぐのも怖い。
だが、泥まみれになった瞬とメイを見て、彼の「窒息しそうだった魂」が、久しぶりに大きく息を吸い込んだのを感じた。
冬の終わり。
冷たい風の中に、微かに春の匂いが混じり始めていた。
まだ寒い。まだ痛い。
けれど、このどうしようもなく騒がしい二人となら、凍え死ぬことはないかもしれない。
ゼイク・バンフォードの長い冬が、終わりを告げようとしていた。
だが、ゼイク・バンフォードにとって、季節はあの「夏」で止まったままだった。
外の世界がどれほど色を変えようとも、彼の内側にある時間は凍りつき、ただ冷たい雪だけが降り積もっていた。
王都グランドルに、数十年ぶりの大寒波が到来していた。
街は分厚い雪に覆われ、音を失っていた。
吐く息はたちまち白い霧となり、肺の奥が痛くなるほどの冷気が、人々のコートの隙間から忍び込んでくる。
灰色の空からは、絶え間なく白い欠片が舞い落ちてくる。それは祝福の雪などではない。世界を死の色に塗り潰し、すべての熱を奪い去ろうとする、白い呪いのようだった。
王立騎士団の司令室。
暖炉には火が入っていなかった。
薪は十分にある。だが、ゼイクは火をつけることを禁じていた。
「暖かさは弛(たる)みを生む。思考を鈍らせる」
それが彼の言い分だった。
氷点下に近い室温の中、彼は書類の山に向かっていた。
ペンを走らせる音だけが、カリカリと乾燥した音を立てて響く。
あれから五年。
二十歳になったゼイクは、異例の速さで騎士団の第一部隊長に昇進していた。
「無敗の騎士」「歩く要塞」「鉄仮面のゼイク」。
彼の名声は王都中に響き渡り、その完璧な仕事ぶりは誰もが認めるところだった。
作戦立案におけるミスはゼロ。部隊の損耗率も最小。規律違反者は容赦なく処分し、自らも寸分の狂いもなく規律を守る。
完璧だ。
誰もがそう言った。
そして、誰も彼に近づかなくなった。
「……失礼します。隊長、報告書をお持ちしました」
ノックと共に、若い部下が入ってきた。
部下は部屋の寒さに身をすくめ、そしてゼイクの威圧感にさらに体を硬くした。
ゼイクは顔も上げずに言った。
「そこに置け。……三秒遅いぞ」
「は、はい! 申し訳ありません!」
「廊下を歩く足音が乱れていた。貴様の迷いが靴音に出ている。修正しろ」
「は、はいっ!」
部下は逃げるように部屋を出て行った。
扉が閉まると、再び死のような静寂が戻る。
ゼイクはペンを置いた。
白銀の手甲(ガントレット)に包まれた指先が、微かに震えているのが見えた。
寒いからではない。
窒息しそうだった。
完璧であればあるほど、息が苦しくなる。
周囲が自分を「機械」として扱えば扱うほど、内側にある「人間」の部分が悲鳴を上げる。
『さすがです、隊長』
『あなたには感情がないから、的確な判断ができるんですね』
そんな称賛の言葉を聞くたびに、胸の奥で誰かが叫んでいた。
――違う。
――私は機械じゃない。痛いのも、寒いのも、寂しいのも感じる。
――誰か気づいてくれ。この鉄の殻の中で、私が震えていることに。
だが、彼はその声を押し殺す。
鎧を脱げば、またあの泥沼の地獄が待っている。
感情を出せば、また誰かが死ぬ。
だから、彼はさらに強く自分を縛り付ける。
「もっと完璧に」「もっと冷徹に」。
それは、溺れる者が自分の首を絞めるような、狂気じみた防衛本能だった。
***
夜、吹雪が強まった。
窓ガラスがガタガタと鳴り、風の音が獣の咆哮のように聞こえる。
ゼイクは宿舎の自室に戻っても、鎧を脱がなかった。
ベッドには横にならず、椅子に座ったまま仮眠をとるのが、ここ数年の習慣だった。
横になれば、夢を見るからだ。
あの夏の日の夢を。
リリアが笑っている夢。
「なんとかなるよ」と、無責任に、けれど愛おしく笑う彼女の顔。
そして次の瞬間、彼女が泥に飲まれ、赤いリボンだけが流れていく光景。
目が覚めると、冷たい汗で鎧の内側が濡れている。その不快感が、彼に「お前は罪人だ」と告げているようで、眠ることさえ恐怖だった。
「……リリア」
誰もいない部屋で、彼は小さくその名を呼んだ。
自分の声が、兜の中で反響して耳に戻ってくる。
返事はない。あるわけがない。
彼女はもう、この世界のどこにもいない。
彼女の代わりになる人間もいない。
彼女のように、ゼイクの堅苦しい理論を笑い飛ばし、地図に落書きをしてくれるような「カオス」な存在は、二度と現れない。
ゼイクは立ち上がり、鏡の前に立った。
そこには、冷たく輝く鉄の巨像が映っている。
人間性の欠片もない、無機質な化け物。
「これが、お前の望んだ姿だろ?」
彼は鏡の中の自分に問いかけた。
安全で、強くて、誰にも傷つけられない完璧な騎士。
だが、その代償として、彼は世界との接点をすべて失っていた。
風の匂いも、花の美しさも、人の肌の温もりも。
すべてが鉄板一枚隔てた向こう側の出来事になってしまった。
孤独だ。
骨の髄まで凍えるような孤独。
叫び出したかった。
「助けてくれ」と。「誰かこの鎧を脱がせてくれ」と。
だが、脱ぎ方がもう分からなかった。
鍵は自分で捨ててしまった。錆びついた蝶番(ちょうつがい)は、もう二度と動かないように思えた。
「……限界か」
ゼイクは崩れ落ちるように膝をついた。
ガシャン、という重い音が床に響く。
彼は床に手をつき、肩で息をした。
過呼吸になりそうだった。
酸素が薄いわけではない。魂が呼吸できずに、窒息しかけているのだ。
このまま、この冬が終わる頃には、中身の「ゼイク」は死に絶え、ただの動く鎧(リビングアーマー)になってしまうのかもしれない。
いっそ、そうなってしまえば楽なのに。
まだ僅かに残っている「痛み」を感じる心が、彼を生かさず殺さず、残酷に責め立てていた。
***
数日後。
運命の歯車が、軋みながら動き出した。
ギルドからの要請が入った。
「新人冒険者のパーティ編成における指導教官の依頼」
本来なら部下に任せるような雑務だ。
だが、ゼイクは自らそれを受けた。
この息苦しい司令室から、一瞬でも逃げ出したかったのかもしれない。あるいは、無意識のうちに「何か」が変わることを期待していたのかもしれない。
指定された演習場へ向かうと、そこには場違いなほど明るい空気を纏った二人組がいた。
一人は、見たこともないような奇抜な軽装をした男。
姿勢は悪いし、剣の持ち方は素人同然。顔には「悩みなんて一つもありません」と言わんばかりの、能天気な笑顔が張り付いている。
もう一人は、白いアイガードをした小柄な少女。
男の背中に隠れるようにしているが、その佇まいからは、どこか危ういほどの純粋さが漂っていた。
瞬(シュン)と、メイ。
彼らを見た瞬間、ゼイクの全身に鳥肌が立った。
嫌悪感だ。
生理的な拒絶反応だ。
特に、あの男――瞬。
彼の存在そのものが、ゼイクが必死に排除してきた「カオス」の塊に見えた。
ルール無用。計画性ゼロ。感情のままに動く、不確定要素。
(リリアに……似ている)
そう思った瞬間、ゼイクの心臓が早鐘を打った。
違う。あんなふざけた男と、リリアを重ねるな。
だが、彼が放つ「なんとかなるさ」という空気感は、かつてゼイクが愛し、そしてそのせいで地獄を見た、あの夏の日の空気と同じ匂いがした。
だから、ゼイクは拒絶した。
徹底的に、冷酷に。
「帰れ」と言った。「無礼だ」と言った。
彼らを近づけてはいけない。彼らのペースに巻き込まれてはいけない。
もし彼らを受け入れてしまったら、自分が必死に守ってきた「鉄の規律」が、そして「安全な世界」が、音を立てて崩れ去ってしまう予感がしたからだ。
だが。
少女――メイが、真っ直ぐな瞳で言った。
『鎧を守るために、中身が傷だらけになったら……それじゃ、本末転倒じゃないですか?』
その言葉は、ゼイクが一番聞きたくなくて、けれど一番誰かに言って欲しかった言葉だった。
分厚い鉄板を貫通して、凍りついた心臓に直接触れられたような衝撃。
ゼイクは動揺を隠すために、さらに頑なな態度をとった。
無理難題を突きつけ、彼らが諦めて去ることを望んだ。
あるいは――心のどこかで、彼らがその無理難題を打ち破って、この閉ざされた牢獄を壊してくれることを、期待していたのかもしれない。
北の森での戦闘。
予想外のモンスター。
通じない剣技。
パニックに陥るゼイク。
「死ぬ」と思った瞬間、丸太を持って空から降ってきた男。
『計算とかいいから! 来たもんを迎撃すりゃいいんだよ!』
そのデタラメで、乱暴で、生命力に溢れた叫び声が、ゼイクの脳内でリリアの声と重なった。
――『なんとかなるよ!』
雪解けの音がした。
五年もの間、降り積もっていた分厚い氷雪に、亀裂が入る音。
ゼイクはまだ、素直にはなれない。
鎧を脱ぐのも怖い。
だが、泥まみれになった瞬とメイを見て、彼の「窒息しそうだった魂」が、久しぶりに大きく息を吸い込んだのを感じた。
冬の終わり。
冷たい風の中に、微かに春の匂いが混じり始めていた。
まだ寒い。まだ痛い。
けれど、このどうしようもなく騒がしい二人となら、凍え死ぬことはないかもしれない。
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