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第六部:偽りの英雄と、盤上の神々
第一話:穏やかなる日々の、不協和音
しおりを挟む空は、突き抜けるように青かった。
ユグドラシル王国の王城、その中庭に面したテラスは、初秋の柔らかな陽光を浴びて、きらきらと輝いている。夏の猛威は過ぎ去り、頬を撫でる風は涼やかで、どこか乾いた果実の匂いを運んでくる。色づき始めた木々の葉が、その風に遊ばれてはらはらと舞い、石畳の上に束の間の模様を描いては、また散っていく。
まさに、スローライフの化身、安眠の神が微笑むかのような、完璧な午後であった。
そして、その完璧な午後を、完璧なまでに体現する男が、そこにいた。
「んん~……」
ユグドラシル国王、ユウキ。 彼は、手すりに足を放り出すという、王としての威厳も品性も欠片もない姿勢で椅子に沈み込み、その「死んだ魚のような目」を細めて、秋空を眺めていた。
彼の頭の中にあるのは、目前に迫ったロゼンベルグ王国との合同収穫祭の式次第でも、山積するであろう外交文書のことでも、ましてや民の暮らしのことでもない。
(……最高だ)
ただ、ひたすらに「何もしなくていい」という、この至福の瞬間への感謝だけである。
前世で過労死した彼にとって、責任、会議、締め切りといった単語は、もはやアレルギー反応を引き起こす劇物に等しい。彼が王になってから手に入れたかったもの――いや、唯一、彼が渇望し続けてきたものは、誰にも邪魔されず、何の責任も負わず、ただぼんやりと空を眺めていられる時間。すなわち「完璧な隠居生活(スローライフ)」に他ならない。
シンとの一件以来、幸いなことに大陸は小康状態を保っていた。ソフィアという唯一無二の理解者を得て、精神的にも安定したユウキは、その才能の全てを「いかにして働かないか」という一点に注ぎ込んでいた。
結果、ユグドラシルの国政は、アーサーという名の稀代の天才(犠牲者)の胃壁と引き換えに、順調すぎるほど順調に回っていた。
「……あー、働きたくない」
誰に聞かせるでもなく呟き、ごろりと寝返りを打とうとした、その時。
「ユウキ様。お待たせいたしました」
背後から、地を這うような、それでいて荘厳さすら感じさせる声が響いた。 声の主は、燃えるような赤い髪を持つ、威厳に満ちた男。竜族のイグニスである。 彼は、ユウキの怠惰な姿を見ても眉一つ動かさず、恭しく盆を差し出した。その盆の上には、湯気を立てる一つの丼が鎮座している。
「本日の試作品、『秋鮭と茸の濃厚味噌バターコーンラーメン』にございます」 「……おお」
面倒くさそうに半身を起こしたユウキの目が、ほんのわずかに、死んだ魚から生きた魚へと変わった。
丼からは、味噌とバターの暴力的なまでに芳醇な香りが立ち上り、ユウキの鼻腔を占拠する。黄金色に輝くスープに浮かぶのは、艶やかな中太麺、香ばしく焼かれた秋鮭の切り身、数種類の茸、そして鮮やかなコーン。
かつて竜族の誇り高き戦士であったイグニスは、ユウキのラーメンによって食に開眼して以来、その情熱のすべてを料理道に捧げていた。彼の「美味」に対する執着は、今やマッドサイエンティストの領域に達している。
「ふむ。今回のスープは、従来の白味噌ベースに加え、八丁味噌のコクと赤味噌の酸味を三対一対〇・五の比率でブレンド。隠し味に、あの森で採取した『千年キノコ』の出汁を……」 「いいから、食う」
ぶつぶつと解説を続けるイグニスの言葉を遮り、ユウキはレンゲでスープを一口。
「…………」
その瞬間、ユウキの脳内に、前世の北海道の雄大な大地が見えた(気がした)。 濃厚な味噌のコクとバターのまろやかさが口いっぱいに広がり、遅れてキノコの複雑な風味が追いかけてくる。鮭の塩気が、それら全てを完璧にまとめ上げていた。
「……イグニス」 「はっ」 「……お前、天才か」 「もったいないお言葉。ですが、まだ完成ではございません。鮭の脂の融点が、スープの温度に対してコンマ二秒ほど……」 「どうでもいい。美味い。採用」
ユウキは、王としての職務――すなわち、膨大な決裁書類の山――に対しては「却下」と「保留」しか口にしない男だが、こと食に関しては、驚くべき決断力と即応性を見せる。
(ああ、これだ。俺が求めていたスローライフは……)
美味いラーメン。穏やかな陽光。涼しい風。 これ以上、何を望むというのか。ユウキは至福の表情で麺をすすろうとした。
「ユウキ王ッ!!」
その、耳障りな(ユウキにとって)悲鳴が、完璧な午後の静寂を切り裂いた。
「ぜえっ、はあっ……! い、い、いらっしゃいましたかっ!」
テラスに転がり込んできたのは、瓶底眼鏡の宰相アーサーである。その手には、彼が抱えられる限界量を超えた、今にも雪崩を起こしそうな書類の束。その顔は、ユグドラシルの国庫が空になったかのように青ざめ、そばかすの浮いた頬は絶望に引きつっている。
「アーサー。静かにしろ。麺が伸びる」 「の、伸びるどころではございません! これ! これを! ご覧ください!」
アーサーは、ユウキの(空っぽの)執務机から溢れ、ユウキの私室の床を埋め尽くし、ついにはユウキ本人を追いかけてテラスまでやってきた書類の山を、無慈悲にも突きつけた。
「ロゼンベルグ王国との合同収穫祭に関する最終確認事項! 南方諸国連合からの通商条約草案! 北のドワーフ王国からの技術供与の催促状! そして、城下町の水道管修繕の予算案! 全て、王の御親裁が必要な案件ですぞ!」 「……アーサー」 「は、はいっ!」 「俺は、お前を宰相に任命した。宰相の業務とは何かね?」 「国政の補佐、及び……」 「そう、補佐だ。そして、俺が思うに、この国の運営における俺の役割は『存在すること』であり、お前の役割は『それ以外全部』だ。これは極めて合理的な業務分担(リソースの最適化)だと思うんだが」 「そんッッッな無茶苦茶なッ!」
アーサーの金切り声が、秋空に虚しく響く。 まさに、これである。仏教でいうところの「苦」とは、元を辿れば「思い通りにならないこと」に他ならない。
ユウキは「働かずにラーメンを食べていたい」という願い(渇愛)が、アーサーによって妨害されることに「苦」を感じている。 アーサーは「国王に最低限の仕事をしてほしい」という願い(渇愛)が、ユウキによって無慈悲に粉砕されることに「苦」を感じている。
両者の「苦」が激突し、テラスの空気は一瞬にして氷点下に達した。
「……ユウキ様。スープが冷めます」 「! いかん」
イグニスの冷静な指摘(アシスト)を受け、ユウキは「仕方ない」という表情を全力で作り上げると、アーサーが突き出した書類の束の、一番上の一枚をひったくった。
「あ……」 「ほら、見たぞ。サインは? ……あ? サインペンがない? 仕方ないな、これは保留だ、保留」 「私のペンをお使いください!」 「チッ」
盛大な舌打ちと共に、ユウキは「水道管修繕」の書類に、ミミズがのたくったようなサインを書き殴った。
「はい、終わり。これで今週の業務は完了だ。お疲れ、俺」 「まだ一枚目です! あと五百七十二枚あります!」 「……アーサー。お前、俺を殺す気か?」
ユウキの目が、本気で面倒くさそうな「死んだ魚」に戻った、その時だった。
キィン―――。
ユウキの脳裏で、何かが鳴った。 それは音というより、硝子を爪でひっかくような、あるいは、世界の調律がほんのわずかに狂ったような、不快な振動。
「……?」
世界が、一瞬だけ色褪せた。 目の前にいるアーサーの必死の形相も、イグニスの無表情も、湯気を立てるラーメンも、その輪郭がぼやけ、代わりに、無数の光の線が走るのが見えた。 それは、夜空の星座を結ぶ線でも、リリアが描く魔術の紋様でもない。もっと無機質で、冷たく、整然とした――まるで、設計図か何かのような、幾何学的な光のパターン。
(……なんだ、今のは)
瞬きをすると、その奇妙な幻覚は消えていた。 目の前には、相変わらず胃痛で倒れそうなアーサーと、麺の伸びを心配するイグニスの姿がある。 いつもの、面倒くさいが、平和な日常。
「……ユウキ様?」 「……いや。なんでもない。……ああ、そうだ、アーサー。お前に言っておくことがある」 「は、はい! なんでしょうか!」 「このラーメン、美味いぞ。お前も食うか?」 「今はそれどころじゃありませーーーーん!!」
宰相の絶叫は、ユグドラシルの平和な秋空に、それはそれは見事に溶けていった。 ユウキは、この完璧な日常が、ほんの少しずつ、目に見えないノイズによって軋み始めていることに、まだ気づいていなかった。
一方、その頃。 海を隔てたロゼンベルグ王国王宮。
ユグドラシルのそれとは対照的に、ソフィア・フォン・ロゼンベルグの執務室は、張り詰めた静寂と、紙の束が立てる乾いた音に満ちていた。
彼女の執務机の上には、ユウキの机とは比較にならないほど整然と、しかし圧倒的な物量の報告書が積み上げられている。 輝くような金髪をきつく結い上げたソフィアは、その紫水晶の瞳を目の前の書類に集中させ、驚異的な速度でそれらを処理していた。
前世の社畜OLとしての経験は、この世界において、彼女を最強の為政者の一人たらしめていた。問題点の把握、課題の設定、解決策の立案、そして実行。彼女にとって、国政とは「巨大なプロジェクトの運営」に他ならない。
(グランツ帝国との賠償交渉は順調……。ユグドラシルとの経済連携による関税撤廃の効果は、予想以上。国内の治安も安定。……上出来だわ)
彼女が渇望するのは、ユウキのような「何もしない平穏」ではない。彼女が求めるのは、全ての要素が完璧に制御され、機能し、民が安心して暮らせる「秩序ある平穏」である。
「……ソフィア様」
低い声が、彼女の集中を遮った。 執務室の隅に控えていた、天才学者にして宰相のアレクシスが、いつもの寝不足顔をわずかに上げた。
「大陸東部からの、この一連の報告ですが」 「……ええ。私も気になっていましたわ」
ソフィアは、数枚の羊皮紙を抜き出した。 そこには、この数週間で大陸各地から寄せられた、にわかには信じがたい「噂話」がまとめられていた。
「『聖騎士アリアン』、ですって?」 ソフィアは、その名前を舌の上で転がしながら、皮肉げに口元を歪めた。
「紛争地帯に颯爽と現れ、悪徳領主を打ち破る。飢えた民には天から食料を降らせ、病人はその手で癒す。……まるで、吟遊詩人が歌う、安っぽいおとぎ話ですわね」 「全くです」と、アレクシスが気だるげに同意する。「問題は、この『安っぽいおとぎ話』が、同時多発的に、しかも極めて詳細な証言と共に報告されている点です。特に、これ」
彼が指差したのは、報告書の末尾にある、アレクシス自身の筆跡による注釈だった。
「彼が『奇跡』を起こしたとされる場所……。その全てが、既知の古代遺跡、あるいは地脈の特異点と、不気味なまでに一致しています」
ソフィアの瞳が、紫水晶から冷たい氷のそれに変わった。 「……シン(神谷真司)の時とは、明らかに『質』が違いますわね」
シンの起こした現象は、天災のように圧倒的で、理不尽な「力」の顕示だった。 だが、この「アリアン」なる聖騎士の奇跡は、あまりにも……物語的すぎる。民衆が「何を」望んでいるかを正確に把握し、「最も」効果的なタイミングで、「最も」劇的な救いを与える。
(まるで、誰か優秀な脚本家が、裏で糸を引いているみたいだわ)
それは、あの男――アルバ公爵のやり口を彷彿とさせた。
「アレクシス。この『アリアン』に関する全ての情報を最高機密扱いに。そして、ユグドラシルのリリアと情報を共有。彼女なら、この『現象』の解析に興味を持つはず」 「承知しました。……ですが、ソフィア様。もう一つ、奇妙な報告が」 「何です?」
アレクシスは、机の引き出しから、厳重に封蝋が施された一通の書簡を取り出した。 「昨夜、グランツ帝国領内の、我々の情報網から。差出人は不明。ただ、これだけが」
ソフィアは書簡を受け取り、封を切った。 中には、一枚の羊皮紙。 そこに記されていたのは、インクで乱雑に書かれた、たった一行の言葉だった。
『鷲の紋章は偽りである』
「……!」
鷲の紋章。それは、グランツ帝国の象徴。 そして、その帝国を裏から操る、アルバ公爵の存在。 この密書が、何を意味するのか。アリアンの出現と、何か関係があるのか。
「……面白い」 アレクシスの口元に、初めてマッドサイエンティストとしての獰猛な笑みが浮かんだ。「また、退屈しなくて済みそうだ」 「笑いごとではありませんわ」
ソフィアは、窓の外に広がる、平和な王都の風景を見つめた。 ユウキと共に、シンの「神様ごっこ」を終わらせ、ようやく手に入れたはずの平穏。 だが、その水面下では、すでに新たな不協和音が鳴り始めている。
(ユウキさん……あなたはこの状況を、また『面倒くさい』の一言で片づけるのでしょうね)
彼女は、なぜか目に浮かぶ死んだ魚の目を振り払い、新たな戦いへの覚悟を静かに固めるのだった。
その頃、ユグドラシル王城の地下、薄暗い厨房の片隅。
シン(神谷真司)は、山と積まれた鍋を、黙々と洗っていた。 「神」の力を失い、ただの青年に戻った彼は、ユウキの計らいで、イグニスの厨房で皿洗いとして働いていた。
ごし、ごし、と。 こびりついた焦げを落とす、一定のリズムの音だけが響く。
シンは、かつてのように世界を「ゲーム盤」として見下すことも、他者を「NPC」と嘲ることもない。ただ、虚無とも諦観ともつかない静かな目で、目の前の現実(鍋)と向き合っていた。
だが、彼だけが、感じ取っていた。
(……なんだ、これ)
世界を満たしていた、あの馴染みのあるエネルギーの流れ。 彼がかつて「管理者権限」と呼んだ、世界の根幹を成す力。
その「質」が、ほんのわずかだが、確実に変化している。 それは、例えるなら、慣れ親しんだOS(オペレーティング・システム)の上に、持ち主(ユウキたち)に無断で、見知らぬアプリケーションがインストールされていくような、不快な違和感。
(……アルバ公爵か? いや……あのジジイの匂いとも違う。もっと……冷たい)
シンは、濡れた手を止め、窓から差し込む秋の光を見上げた。
その光は、ユウキがテラスで浴びた光と、ソフィアが執務室から眺めた光と、何ら変わらない、穏やかな光。 しかし、シンの目には、その光の中に混じる、微細な「ノイズ」が見えているような気がした。
この穏やかな世界が、実はとてつもなく不安定な「何か」の上でかろうじて成り立っていること、そして、そのバランスが今、静かに崩れ始めていることを予感しながら、シンは再び、目の前の鍋へと視線を落とすのだった。
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