チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました

Gaku

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シーズン4:混沌の調律者たち

第10話:砕かれた石碑と、紡がれる新たな神話

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冬の足音は、いつも唐突にやってくる。  昨晩まで世界を彩っていた秋の極彩色は、たった一夜の冷たい雨によって洗い流されていた。  街道沿いの並木は葉を落とし、寒々しい枝を空に伸ばしている。地面は霜柱で白く化粧され、馬車の車輪がそれを踏み砕くたびに、ザクザクと乾いた音が響いた。

 吐く息が白い。  空は鉛色に沈み、どこか物悲しい静寂が世界を包み込んでいる。

「寒いですわね……。物理的に熱量を奪われる季節は苦手です」

 セレスティアが、分厚い毛皮のコート(最高級品だが、なぜかボタンが掛け違っている)に顔を埋めながら震えている。

「そうですか? 私はこのピリッとした空気、好きですよ。世界が引き締まって、余計な不純物が削ぎ落とされたような感じがして」

 ソフィアが、ユウキの腕にぎゅっと密着しながら微笑む。彼女自身がユウキにとっての最高級の暖房器具と化していた。

「そりゃソフィアはいいよな、自家発電(ユウキ)があるから」 「あらジンさん、羨ましいならシオンさんを呼んできましょうか? 筋肉の摩擦熱で温めてくれますよ?」 「やめろ。想像しただけで悪寒が走った」

 ジンは新しい相棒「宵闇」を抱きかかえながら、苦笑いして肩をすくめた。  一行を乗せた馬車は、北へと進路を取っていた。  目指すはマリアの故郷、「狭間の聖地」。  だがその前に、彼らには立ち寄らなければならない場所があった。

「アンジェラさん。……本当にこの近くなんですか?」

 ユウキが地図と睨めっこしながら尋ねる。

「ええ、間違いありません! 私の『聖女レーダー』がビンビンに反応しています! この先にこそ、聖勇者様の伝説のルーツ……『始まりの石碑』があるはずです!」

 アンジェラは鼻息も荒く、馬車の前方へ身を乗り出している。  彼女の手には、ボロボロになった古文書が握られていた。それは、女神教の教義の元となったとされる書物だが、彼女曰く「教会本部が隠蔽している『真の預言書』」らしい。

「『始まりの石碑』……。そこに記されているのは、世界が危機に瀕した時、一人の英雄が現れ、光の剣で闇を払うという伝説……でしたっけ?」

「その通りです! そしてそれこそが、ユウキ様のことなのです!」

 アンジェラは瞳をキラキラさせてユウキを見る。  だが、その瞳の奥には、どこか焦りのような、何かにすがりつくような色が滲んでいた。  ユウキは曖昧に笑って視線を逸らした。  シーズン3の戦いで、天界の執行官が言い放った言葉――「聖勇者の預言はフェイクだ」という事実。あの日、アンジェラもその場にいたはずだ。彼女はそれを「敵の世迷い言」として切り捨てたように見えたが……本当はどうなのだろうか。

(彼女は、確かめようとしているのかもしれない。自分の信じるものが、まだそこにあるのかどうかを)

 ユウキの不安を乗せて、馬車は荒野の中に佇む、巨大な遺跡の入り口へと到着した。



 そこは、古代の神殿跡だった。  風化した石柱が墓標のように並び、崩れた壁には読めない文字が刻まれている。  「世界のバグ」の影響か、いくつかの石柱は空中に浮遊し、重力を無視してゆっくりと回転していた。

「うわぁ……なんか、お化け出そうだね」

 リナがサラの後ろに隠れる。  サラは「任せてください! お化けなら私が斬ります!」と意気込んでいるが、彼女が剣を構えているのは入り口とは真逆の岩壁だ。

「ここです……! この奥に、伝説の石碑が!」

 アンジェラは仲間たちの制止も聞かず、猛ダッシュで遺跡の奥へと駆け出した。その背中は、何かに追われているかのように必死だった。

「あっ、おい! 待てよアンジェラ! 罠があるかもしれないぞ!」

 ユウキたちが慌てて追いかける。  幸いにも(あるいは不幸にも)、アンジェラが踏んだ床のスイッチはことごとく不発か、あるいはサラが偶然蹴っ飛ばした小石が歯車に挟まって作動しなかったため、一行は無傷で最深部へと辿り着いた。

 そこには、祭壇があった。  そして、その中央に鎮座する、一枚の巨大な黒曜石の石碑。  表面には、青白く光る文字が刻まれている。

「こ、これです……! ついに見つけました……!」

 アンジェラが膝をつき、震える手で石碑に触れる。  それは、すがるような手つきだった。

「ああ、神よ……。どうか、お示しください。私が信じてきた道が、間違いではなかったと。あの執行官の言葉など、悪魔の囁きに過ぎなかったと……!」

 アンジェラが解読魔法をかける。  石碑の文字が、空中にホログラムのように浮かび上がり、現代語へと翻訳されていく。

 全員が固唾を飲んで見守る。  そこに記されているのは、希望か、それとも絶望か。

 文字が紡がれる。

『――世界が矛盾(バグ)に満ち、理(ことわり)が崩壊する時――』

「来ました! まさに今の状況です!」  アンジェラが、すがるように叫ぶ。

『――秩序(ロジック)は無力となり、神々の目論見(プログラム)は破綻するだろう――』

「ふむふむ。神々の試練ということですね!」

『――その時、世界を救うのは、一人の英雄ではない――』

「……え?」

 アンジェラの動きが止まった。  翻訳された文章は、無慈悲に続く。

『――英雄などという、都合の良い存在はいない。完全な個など存在しないからだ――』

『――世界を救うのは、混沌(カオス)を愛する者たちである――』

『――不完全で、欠陥だらけで、愚かしくも愛おしい、バグの集合体。互いに迷惑をかけ合い、足を引っ張り合いながらも、決して手を離さない「愚者たちの宴(パーティ)」こそが、予測不能な未来(創発)を切り開く――』

『――秩序(天界)を疑え。彼らは完璧を求めるあまり、変化を恐れている。真の救済は、計画された調和ではなく、偶然と失敗の積み重ねから生まれる「奇跡」の中にのみ宿る――』

 そして、石碑の最後には、殴り書きのような文字でこう締めくくられていた。

『――ま、要するに「なるようになる」ってことだ。気楽にいこうぜ、後輩たち。                    ――初代「混沌の御子」より』

 シーン……。

 遺跡の中に、冷たい風が吹き抜けた。  アンジェラは石になったように動かない。  その肩が、小刻みに震え始める。

「……やはり、そうだったのですね」

 絞り出すような、乾いた声だった。

「あの日、執行官が言い放った言葉……。『聖勇者の預言はフェイクだ』と。……私は、それを敵の戯言だと、耳を塞ぎ、信じようとはしませんでした」

 彼女は、地面に爪を立てた。

「心のどこかでは、気づいていたのです。天界のあまりにも冷徹なやり方。神々の沈黙。そして、何より……ユウキ様が、従来の『聖勇者』の枠には収まらない方であると。  でも、認めるわけにはいかなかった! 認めてしまえば、私が人生のすべてを捧げてきた信仰が、嘘になってしまうから!」

 アンジェラが顔を上げる。その瞳からは、大粒の涙が溢れ出していた。

「ですが、こうして始祖の言葉という『物証』を突きつけられては……もう、誤魔化すことはできません。  嘘だったのです……。私が信じ、祈り、戦ってきたその拠り所は……すべて、最初から存在しなかったのです……!」

 彼女の慟哭が、遺跡に響き渡る。  それは、驚きではない。  薄々感じていた最悪の予感が、現実のものとなってしまったことへの、深い絶望だった。

「アンジェラ……」

 ユウキが駆け寄ろうとする。  しかし、かける言葉が見つからない。彼女が失ったものの大きさを、ユウキは知っているからだ。

 その時。  石碑が突然、赤く点滅し始めた。

『警告。警告。禁断の知識への接触を検知。天界防衛プロトコル、起動。証拠隠滅シークエンスを開始します』

 無機質な音声と共に、遺跡全体が激しく振動し始める。  石碑の周囲の空間が歪み、そこから光り輝く「天使型ゴーレム」が数体、召喚された。

「なっ……! 罠かよ!」

「天界の仕掛けか……! 都合の悪い真実は消去するってか、やり方が汚ねぇぞ!」

 ジンが剣を抜く。  しかし、ゴーレムたちの動きは速かった。  彼らは迷うことなく、放心状態のアンジェラへと殺到する。  真実を知ってしまった目撃者を、最優先で排除するために。

「アンジェラ! 逃げろ!」

 ユウキの叫び声も、今の彼女には届かない。  彼女は虚ろな目で、振り下ろされるゴーレムの剣を見上げていた。

(ああ……。これが神の裁き……。疑いを持ってしまった私への罰……。もう、いいのかもしれません……)

 彼女は抵抗する気力さえ失っていた。  全てが終わる。  そう思った瞬間。

 ガギィィィンッ!!

 金属音が響き、アンジェラの目の前で火花が散った。  ゴーレムの剣を受け止めていたのは、一本の杖と、一本のダガー、そして一振りの剣だった。

「……ぼーっとしてんじゃないわよ、バカシスター!」

 セレスティアが、必死の形相で防御魔法を展開している。

「アタシたちのシスターをいじめんじゃないよ!」

 リナがダガーでゴーレムの関節をこじ開けようとしている。

「アンジェラさん! 私の後ろへ!」

 サラが(なぜか敵の背後を守るような位置で)剣を構えている。

「み、皆さん……?」

 アンジェラが呆然と呟く。  そこへ、ジンとマリア、そしてソフィアも駆けつける。  ユウキがアンジェラの肩を掴み、強く揺さぶった。

「アンジェラ! 何してる! 立つんだ!」

「……ユウキ、様……。でも、私は……。預言は嘘で……私は貴方様を勝手に英雄だと……。私の信仰には、もう何の意味も……」

「だからなんだって言うんだ!」

 ユウキが叫んだ。  普段は温厚な彼の、珍しい怒声。

「預言があろうとなかろうと、関係ない! お前は何度も俺たちを助けてくれた! 俺たちがピンチの時、いつも訳の分からない理屈で励ましてくれた! それは嘘なんかじゃないだろ!」

「……っ!」

「石碑に書いてあった通りだ! 英雄なんていなくていい! 俺たちは欠陥だらけのバカの集まりだ! でもな、だからこそ……お前が必要なんだよ、アンジェラ!」

 ユウキの言葉。  それは、「聖勇者」としての言葉ではなく、ただの「仲間」としての魂の叫び。

『ターゲット、排除ヲ続行シマス』

 ゴーレムたちが、その無慈悲な攻撃を再開しようとする。  その圧倒的な質量の前に、仲間たちの防衛線が崩れかける。

「くっ……! 数が多い!」 「ユウキ! アンジェラを連れて下がれ!」

 絶体絶命。  その光景を見たアンジェラの中で、何かが弾けた。

(私の……仲間たちが……傷ついている)

 預言は嘘だった。  神は沈黙している。  信じていた道は、行き止まりだった。

(でも……)

 彼女の脳裏に浮かぶのは、この旅で積み重ねてきた日々。  一緒に食べた不味いスープ。  道に迷って野宿した夜の星空。  くだらないことで笑い合った時間。  それは、どんな神聖な書物にも記されていない、泥臭くて、温かくて、かけがえのない「真実」。

(この人たちが……私の「居場所(サンガ)」だ)

 アンジェラが立ち上がる。  その瞳に、以前のような盲目的な光ではない、自分の意志で灯した力強い光が宿る。

「……どきなさい」

 静かな、しかしドスの効いた声。  アンジェラはモーニングスターを握りしめた。  その柄がミシミシと音を立てる。

「私の『愚者たちの宴(パーティ)』に、指一本触れさせるもんですかぁぁぁッ!!」

 アンジェラが飛んだ。  シスター服の裾を翻し、物理法則を無視した跳躍力でゴーレムの頭上へ躍り出る。

「神よ! ……いえ、もう神なんてどうでもいいです! 私の筋肉よ! 唸れ!」

 ドッゴォォォォォォォン!!!!!

 モーニングスターが、ゴーレムの脳天に直撃する。  それは魔法でも奇跡でもない。  純粋な質量と、怒りと、愛によって加速された、ただの物理攻撃。  しかし、その一撃は天界の最新鋭ゴーレムを粉々に粉砕した。

「なっ……!?」

 ジンが目を丸くする。  アンジェラは止まらない。

「英雄がいないなら、私たちがなればいいんです! 秩序が邪魔するなら、混沌で殴り倒せばいいんです!」

 彼女はモーニングスターをブンブンと振り回し、竜巻のようにゴーレムの群れに突っ込んでいく。

「さあ、懺悔(物理)の時間ですよぉッ!」

「……すげぇ。信仰心が『個人の推し活』に昇華されて、逆にパワーアップしてやがる」

 ユウキがポカンと口を開ける。  ソフィアがクスリと笑った。

「言ったでしょう? 彼女の信仰の対象は、最初から神様ではなく、『自分の信じたいものを信じる自分』だったのです。……でも、それが彼女の強さです」

「よし、俺たちも続くぞ! アンジェラの暴走をサポートしろ!」 「了解(ラジャ)!」

 反撃開始。  ユウキの指揮が飛ぶ。  アンジェラが敵陣を崩し、その隙をジンとサラが突く。  セレスティアの暴発魔法がゴーレムの回路をショートさせ、リナが転ばせた敵にマリアが(うっかり)強化魔法をかけそうになるのをユウキが阻止して自爆させる。

 石碑に記されていた通りだった。  互いに足を引っ張り合い、助け合い、予測不能な動きで敵を翻弄する。  完全な秩序(ゴーレム)は、不完全な混沌(ユウキたち)の前に、為す術もなく崩れ去っていった。



 数分後。  遺跡の中には、鉄屑となったゴーレムの残骸が転がっていた。  肩で息をするアンジェラ。  彼女のモーニングスターはひん曲がり、服もボロボロだったが、その表情は晴れ晴れとしていた。

「……やりましたね」

 ユウキが声をかける。  アンジェラは振り返り、ニカッと笑った。

「はい! ……私、目が覚めました」

 彼女は石碑を見上げた。  そこには、まだ青白い文字が浮かんでいる。

「預言は嘘でした。天界はずっと私たちを騙していました。……でも、この石碑を書いた人は、嘘つきじゃありませんね」

 アンジェラは石碑の文字を指でなぞる。

「『愚者たちの宴』……。素敵な言葉です。私たちが世界を救うなんて、ちゃんちゃらおかしい話ですが……でも、貴方様たちとなら、退屈しない未来が作れそうな気がします」

「アンジェラ……」

「なので! これからは教義を改定します!」

 アンジェラは懐からメモ帳を取り出し、サラサラと書き込み始めた。

「第1条:英雄は待つものではなく、みんなで捏造(プロデュース)するものなり!」 「第2条:神よりも、目の前の仲間とご飯を信じるべし!」 「第3条:ユウキ様は聖勇者ではありませんが、私の『推し』であることに変わりなし!」

「……なんか、方向性が斜め上にズレてないか?」 「いいえ、これが私の『ネオ・女神教』です! 入信金は今なら無料ですよ!」

 アンジェラが笑う。  仲間たちも笑う。  遺跡の中に、温かい笑い声が反響する。

 ユウキは思った。  彼女は、何かを失ったわけではない。  「借り物の正義」を捨て、「自分自身の正義」を手に入れたのだ。  それは仏教でいう「正見(しょうけん)」――物事をありのままに見る力の、彼女なりの獲得だったのかもしれない。

「さて、行きますか。……次の目的地は、いよいよ本当の『聖地』だ」

 ユウキが出口を指差す。  その先には、鉛色の空の下、どこまでも続く荒野が待っている。  風は冷たい。  これから向かう場所には、さらなる過酷な真実が待っているかもしれない。  「創造主のバグ」の正体。マリアの力の謎。  だが、もう恐れることはない。

 彼らは知っている。  自分たちが不完全であることを。  そして、不完全だからこそ、互いに寄り添い合えることを。

「あ、ちょっと待ってくださいユウキ様! 石碑の裏に、何か追伸があります!」

 アンジェラが叫ぶ。  全員が振り返る。  石碑の裏側に、小さく刻まれた文字。

『追伸:この石碑を読んだ時点で、聖地の封印ロックが解除される仕組みにしといた。たぶん今頃、聖地の入り口でアンデッドたちが盛大な歓迎パーティ(物理)の準備をしてるはずだ。頑張れよ!』

「……は?」

 全員の動きが止まる。

『――システム作動。聖地エリアのセキュリティレベルが「地獄(インフェルノ)」に設定されました――』

 無機質なアナウンスが響く。

「ふざけんな初代ぇぇぇぇッ!!」 「余計なことしやがってぇぇぇッ!!」

 絶叫。  やはり、このパーティに平穏は似合わない。  彼らは慌てて遺跡を飛び出し、馬車へと駆け込んだ。

 走り出す馬車。  背後で遺跡がガラガラと崩れていく。  冬の空の下、ドタバタな一行の旅は、まだまだ続きそうだった。
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