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第2部:偽りの神と作られし者たち
第56話:殺しちゃダメ、絶対!
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太陽はまだ空高くにあり、その光は法国大聖堂の壮麗なステンドグラスを透かして、万華鏡のような色彩の破片を床の大理石に散らしていた。赤、青、そして黄金の光が織りなす幾何学模様は、神の御業を幻視させるかのように荘厳で、静寂の中に厳かな雰囲気を醸し出している。
先ほどまで、玉座に座る新法王の慈愛に満ちた言葉が響き渡っていた謁見の間。そこから解放されたユウたち一行は、その神聖な光が降り注ぐ長い、長い廊下を、重い沈黙と共に歩んでいた。先頭を歩くのは、涙でぐしゃぐしゃになった顔を隠そうともしないアレクとゴードンだ。
「なんとなんと……なんという慈愛に満ちたお方だったのだ……!」
アレクは感涙にむせびながら、天を仰いだ。その瞳は潤み、頬を伝う涙はステンドグラスの光を反射してきらきらと輝いている。彼の全身からは、魂の底から揺さぶられたような感動が、湯気のように立ち上っていた。
「あれこそが真の指導者だ! 民を導く光そのものだ! 俺は……俺は生涯、あのお方についていくぞ!」
「はいぃぃ……後光が、後光が見えましたぁ……」
アレクの隣で、ゴードンもまた、涙と鼻水で顔を原型が分からなくなるほどに歪ませていた。その巨体は感動で小刻みに震え、まるで子供のようにしゃくりあげている。彼にとって、法王の言葉の一つ一つが、乾いた心に染み渡る聖水のように感じられたのだろう。
少し後ろを歩くエリアも、その両手で口元を覆い、呆然とした表情で前を見つめていた。故郷を滅ぼされ、信じていた幼馴染に裏切られ、彼女の世界は一度、完全に崩壊した。その悲劇を引き起こした張本人が、目の前にいた慈悲深い人物であるとは、到底信じられなかった。しかし、あの神々しいまでのオーラ、魂の奥底まで見透かすような優しい眼差し、そして全てを包み込むような温かい声。それらを前にして、彼女の心は激しく混乱していた。信じたくないという気持ちと、目の前で体験した圧倒的な神聖さとの間で、思考が完全に停止してしまっていた。
その、あまりにも感動的な雰囲気の中。パーティの最後尾を歩くユウが、隣のリリアの肩を軽くつつき、ひそひそと小声で囁いた。
「なあ、リリア。あれ、ヤバくない?」
「ヤバかったわね。色んな意味で」
リリアはこともなげに、しかし同意するように頷く。ユウは、誰かに聞かれてはまずいとでもいうように、さらに声を潜めた。
「なんていうかさ、ぬるぬるしたスライムみたいなのの内側で、無数の複眼がギョロギョロ動いてたぞ。集合体恐怖症の人が見たら発狂するレベルだろ、あれ」
「ええ、完全にクトゥルフ系だったわね。SAN値チェックが入るかと思ったわ。直視したら精神汚染されそうだったもの」
「だよな! なんかもう、グロくてキモくて、俺、晩飯食える自信なくなってきたわ……」
二人の会話は、この場の神聖な空気とは全く相容れない、ホラー映画の感想を言い合うような不謹慎さに満ちていた。その囁き声が、感動の余韻に浸っていたアレクの耳に届いてしまったのは、不幸中の幸いか、あるいは必然だったのか。
アレクは、ピタリと足を止めると、鬼のような形相でゆっくりと振り返った。その潤んでいた瞳は、今や怒りの炎で燃え上がっている。
「貴様ら! 今、なんと言った!」
その怒声は、静寂に包まれた聖堂の廊下に朗々と響き渡った。ステンドグラスに描かれた聖人たちすら、その剣幕に驚いて身を震わせたように見えた。
「法王様になんと不敬なことを! あのお方の慈悲深いお姿が、貴様らの目には見えなかったのか!」
アレクの怒りは本物だった。彼にとって、法王への侮辱は、自らの信じる正義そのものへの冒涜に等しい。ゴードンも「そ、そうですぞ! ユウ殿、リリア殿! 罰が当たりますぞ!」と涙目で訴えかけてくる。
しかし、ユウはそんなアレクの剣幕を意に介さず、心底不思議そうな顔で首を傾げた。その表情には、悪意もなければ皮肉もない。ただ、純粋な疑問だけが浮かんでいた。
「え、だって……どう見ても化け物じゃん。グロくてキモかっただろ?」
ユウの、あまりにも素な返答に、アレクは言葉を失った。怒りの矛先を向けた相手が、全く同じ土俵に立っていない。その事実に、彼の脳の処理が追いつかないようだった。
「なっ……な……」
「いや、マジで。スライムっていうか、アメーバっていうかさ。半透明のゼリーみたいな体の中に、トンボの目みたいなのがうじゃうじゃあって、それが全部こっち見てギョロギョロ動いてんの。思い出しただけで鳥肌立つわ」
ユウが身振り手振りを交えて詳細に説明すると、ゴードンは「ひぃぃぃ!」と小さな悲鳴を上げて耳を塞いだ。
リリアが、やれやれと肩をすくめながら補足する。
「まあ、簡単に言うと、私たちの目には、あなたたちが見ていた神々しいおじい様とは似ても似つかない、悍ましい何かに見えていたってことよ」
「そ、そんな……馬鹿なことがあるか! 我々は確かに見たのだ! あの慈愛に満ちた法王様のお姿を!」
アレクは必死に反論するが、その声には先ほどまでの確信が揺らぎ始めていた。ユウとリリアが、二人揃ってこんな悪趣味な嘘をつくとは思えない。シルフィアやイザベラ、レオンも、事態が飲み込めず、ただ黙って彼らのやり取りを見守っている。
真実をその目で見た者と、完璧な幻術によって神聖なオーラに魅入られた者たち。その間に横たわる、致命的で、そして絶望的に滑稽な認識のズレ。それは、これから始まる戦いの困難さを、何よりも雄弁に物語っていた。
一行が宿として取ったのは、法国の首都とはいえ、裏路地にひっそりと佇む、お世辞にも綺麗とは言えない安宿の一室だった。ギシギシと鳴る床、壁の染み、窓の外から聞こえてくる酔っ払いの喧騒と、どぶの匂いが混じった生暖かい風。先ほどまでいた大聖堂の荘厳さとは、まさに天と地ほどの隔たりがあった。
部屋の中央に置かれた粗末な木製のテーブルを囲み、一行は重苦しい雰囲気の中で向かい合っていた。窓から差し込む夕日が、部屋の中の埃をきらきらと金色に照らし出し、沈黙の長さを物語っている。
作戦会議、と銘打ったものの、議論は開始早々から暗礁に乗り上げていた。原因は、依然として埋まらない認識の溝だ。
「だから! あいつは化け物なんだって! なんで信じてくれねーんだよ!」
ユウが苛立ったようにテーブルを拳で叩くと、埃っぽい机が悲鳴を上げて揺れた。
「ですがユウ殿、私たちが見たあの神々しいお姿は、一体何だったというのですか……」
ゴードンが、今にも泣き出しそうな顔でか細く反論する。アレクもエリアも、苦悩の色を浮かべたまま、固く口を閉ざしていた。彼らの心は、謁見の間で受けた強烈な感動と、ユウとリリアの証言との間で、引き裂かれそうになっていた。
ユウは大きくため息をつくと、ガシガシと頭を掻きむしった。
「うーん、もういい! 理屈は分かんねえけど、とにかくあんなキモいのが国のトップとか、民衆が可哀想だろ。細かいことは後だ! さっさと殴って終わらせようぜ!」
それこそが、ユウという男の思考回路の真骨頂だった。複雑な問題も、困難な状況も、彼の前では「殴れば解決する対象」に集約される。それは、あまりにも単純で、乱暴で、しかし彼が持つ圧倒的な力の前では、しばしば最も有効な解決策となってきた思考法だった。
「よし、今から乗り込むぞ!」
ユウが勢いよく立ち上がったその瞬間、彼の脳天に、目にもとまらぬ速さでリリアのチョップが突き刺さった。
「いってぇ!?」
「待ちなさい、この脳筋勇者(仮)!」
リリアは腰に手を当て、呆れたようにユウを見下ろした。その瞳には「またか」という諦観の色が浮かんでいる。
「いい? 少しは頭を使いなさい。あれは今、法国の全ての民衆から『生ける神』として崇拝されている存在なのよ。慈悲深く、民を導く偉大な指導者として、ね。そんな存在を、私たちが何の脈絡もなく、一方的に『やあ』って訪ねて行って、殴り殺したらどうなると思う?」
「え、感謝されるんじゃねえの? 『わー! 気持ち悪いのがいなくなったー!』って」
「世界の敵になるのよ! テロリスト! 魔王軍のレッテルを貼られて、全世界から指名手配されるわ!」
リリアの鋭い指摘に、ユウは「うっ」と息を詰まらせた。そこまでは考えていなかったらしい。
静かに腕を組んで成り行きを見守っていたイザベラが、冷静な声でその議論を引き継いだ。夕日の赤い光が、彼女の整った横顔を美しく照らし出している。
「リリアの言う通りですわ。問題は、あの魔物が強いかどうか、ではないのです。問題の核心は、民衆の『信仰』という、目に見えず、触れることもできない、しかし何よりも巨大で強固な力を、どう乗り越えるか、ですわ」
彼女は、元王女のシルフィア、そして現役王女である自分をちらりと見ながら、続けた。
「為政者が最も恐れるのは、武力ではありません。民の心、その集合的な意思です。たとえ私たちが力づくであの偽法王を排除したとしても、真実を知らない民衆から見れば、それは聖なる指導者を惨殺した、許されざる暴挙にしか映らないでしょう。そうなれば、私たちは解放者ではなく、侵略者として歴史に名を刻むことになります」
イザベラの言葉は、王族として権力の本質を見てきた者ならではの、重みと説得力を持っていた。
「真実を白日の下に晒し、民衆自身の目で判断の機会を与えなければ、真の解放にはなりません。誰かに与えられた平和ではなく、自ら勝ち取ったという実感こそが、この国を真に立ち直らせるのです」
その言葉は、まるで四諦の教えのようだった。問題(苦諦)の根本原因(集諦)は、偽法王の存在そのものだけでなく、それを支える民衆の盲目的な信仰にある。ならば、目指すべき理想(滅諦)は、ただ敵を排除することではなく、民衆が自らの目と思考で真実を見極められる状態になること。そして、そのための具体的な道筋(道諦)を見つけ出さなければならない。
しかし、アレクやゴードン、そしてエリアにとっては、まだその前提を受け入れること自体が困難だった。
「しかし、あのオーラは……確かに、温かく、慈悲深いものに感じられました」
エリアが、かき消えそうな声で呟く。
「ええ、私たちが見たもの、感じたものは、一体何だったのでしょう……」
議論は、再び振り出しに戻り、重い沈黙が部屋を支配した。誰もが、見えない壁の前で立ち尽くしているようだった。
その膠着した空気を破ったのは、これまで黙って指先でテーブルをなぞっていたレオンだった。彼はふっと顔を上げると、その涼やかな瞳に知的な光を宿して、静かに口を開いた。
「確かに、俺たちには神々しく見えた。エリアが言うように、温かくも感じた。それは事実だ」
彼は一度言葉を区切り、ユウとリリアに視線を移した。
「だが、ユウとリリアが揃って、同じ幻覚を見るというのも考えにくい。特にユウは、幻術が通用するような繊細な脳の構造をしているとは思えない」
「おい、なんかディスられてる気がすんぞ」
ユウのツッコミを軽く無視して、レオンは思考を続ける。
「もし、仮説として、俺たちの認識そのものを、五感レベルでハッキングするような、高度で大規模な幻術、あるいは精神支配のようなものだとしたら? 俺たちが見せられていた神々しい姿は、ただの映像と音声データで、本体はユウたちが見たグロテスクな化け物だったとしたら?」
レオンの言葉に、全員がはっと息をのんだ。
「なるほど、見ているものが違うのではなく、見させられているものが違う、と」
イザベラが感心したように頷く。レオンは、まるで面白いパズルを見つけた子供のように、その口元に微かな笑みを浮かべた。
「ああ。そうなると、話は俄然、面白くなってくる。どんなトリックなのか、どんな魔法理論に基づいているのか……俄然、興味が湧いてきたな」
彼の純粋な知的好奇心が、感情と感覚の対立で行き詰っていた議論に、新たな視点という風穴を開けた。アレクもゴードンも、まだ半信半疑ながら、「自分たちの認識がハッキングされた」という可能性を、初めて思考のテーブルに乗せたのだった。
「正体を暴く」
レオンの仮説によって、パーティの目的は、ようやく一つに定まった。ユウの「殴る」という直接的な手段ではなく、イザベラの言う「民衆に真実を示す」という、より複雑で、しかし根本的な解決を目指す道だ。
しかし、具体的な方法となると、誰もが再び頭を抱えてしまった。どうすれば、あの完璧な擬態を破れるのか。どうすれば、国中の人々を洗脳しているかのような、強力な幻術を解くことができるのか。
「証拠……証拠が必要だ。奴が化け物であるという、動かぬ証拠が」
アレクが唸るように言うが、その証拠をどうやって手に入れるというのか。
「こっそり忍び込んで、擬態が解けてるところを写真に撮るとか?」
リリアが現代的な発想を口にするが、この世界にカメラはない。
「そもそも、あの幻術がどういう仕組みなのか分からなければ、対策の立てようがない」
レオンが冷静に指摘する。議論は再び袋小路に迷い込み、部屋には諦めの空気が漂い始めていた。
その時だった。
これまでずっと膝を抱え、俯いていたエリアが、ぽつりと、誰に言うでもなく呟いた。それは、夕暮れの喧騒にかき消されてしまいそうなほど、小さな声だった。
「……新法王様が、即位されてから……先代の法王様は、『ご隠居された』と、そう発表されました。でも……誰も、そのお姿を見ていないのです。一度も……」
その言葉は、最初、静寂の中に吸い込まれていった。しかし、数秒の沈黙の後、リリアが弾かれたように顔を上げた。
「……今、なんて言ったの、エリア?」
リリアの問いに、全員の視線がエリアに突き刺さる。エリアは、びくりと肩を震わせたが、もう一度、今度は少しだけはっきりとした声で繰り返した。
「先代の法王様は、ご健在のはずなのに、誰もそのお姿を見ていない、と……。新法王様が、謁見以外の場でお姿を見せないのと、同じように……」
その言葉が、暗闇の中で灯された一本の蝋燭のようだった。その小さな光を頼りに、リリアの頭の中で、バラバラだった情報が急速に繋がり、一つの答えを導き出していく。
「……なるほど。そういうことね」
リリアは、にやりと口角を上げた。その顔には、勝利を確信した参謀の笑みが浮かんでいた。
「一番厄介な『信仰』という壁。それを打ち破るのに、一番手っ取り早い方法があるわ。それは、もっと大きな権威に、偽物だと証明させることよ」
彼女の言葉に、イザベラがはっとしたように続けた。
「……本物の権威に、偽物だと。まさか!」
リリアは、指を一本立ててみせた。
「そう。偽の神の正体を暴くのに、本物の神様を連れてくればいいのよ」
その意味を理解した瞬間、ユウが、まるで世紀の大発見でもしたかのように、ポンと手を打った。
「そっか! つまり、本物のおじいちゃん法王を探し出して、あいつは偽物だって言わせればいいってことか!」
「……一つだけ、心当たりがあります」
エリアがおずおずと手を挙げた。
「大聖堂の地下には、異端者を幽閉するための『決して開かずの地下牢』があるという噂を、父から聞いたことがあります。もし、先代様が生かされているとしたら、そこしか……」
単純明快な答えに辿り着いたユウの顔が、ぱっと明るくなる。
そうだ、それしかない。民衆が信じる「法王」という権威。その権威を覆せるのは、同じか、それ以上の権威だけだ。幽閉されているであろう本物の法王を救出し、民衆の前に連れ出す。それこそが、あの悍ましい化け物の化けの皮を剥がす、唯一にして最高の一手だった。
誰の指示も、命令もない。それぞれのメンバーが持ち寄った情報、視点、そして感情が、この小さな宿屋の一室でぶつかり合い、混ざり合い、そして相互作用することで、カオスの中から一つの明確な答えが生まれ落ちた。
パーティという、予測不能な複雑系が、新たな解決策――「幽閉されているであろう本物の法王を救出する」――という目的を「創発」させた瞬間だった。
一行の顔から、先ほどまでの迷いや苦悩の色が消え、新たな決意の光が灯っていた。彼らの次なる冒険の舞台は、大聖堂の地下深くに広がる、光の届かぬ闇の中へと定まった。
先ほどまで、玉座に座る新法王の慈愛に満ちた言葉が響き渡っていた謁見の間。そこから解放されたユウたち一行は、その神聖な光が降り注ぐ長い、長い廊下を、重い沈黙と共に歩んでいた。先頭を歩くのは、涙でぐしゃぐしゃになった顔を隠そうともしないアレクとゴードンだ。
「なんとなんと……なんという慈愛に満ちたお方だったのだ……!」
アレクは感涙にむせびながら、天を仰いだ。その瞳は潤み、頬を伝う涙はステンドグラスの光を反射してきらきらと輝いている。彼の全身からは、魂の底から揺さぶられたような感動が、湯気のように立ち上っていた。
「あれこそが真の指導者だ! 民を導く光そのものだ! 俺は……俺は生涯、あのお方についていくぞ!」
「はいぃぃ……後光が、後光が見えましたぁ……」
アレクの隣で、ゴードンもまた、涙と鼻水で顔を原型が分からなくなるほどに歪ませていた。その巨体は感動で小刻みに震え、まるで子供のようにしゃくりあげている。彼にとって、法王の言葉の一つ一つが、乾いた心に染み渡る聖水のように感じられたのだろう。
少し後ろを歩くエリアも、その両手で口元を覆い、呆然とした表情で前を見つめていた。故郷を滅ぼされ、信じていた幼馴染に裏切られ、彼女の世界は一度、完全に崩壊した。その悲劇を引き起こした張本人が、目の前にいた慈悲深い人物であるとは、到底信じられなかった。しかし、あの神々しいまでのオーラ、魂の奥底まで見透かすような優しい眼差し、そして全てを包み込むような温かい声。それらを前にして、彼女の心は激しく混乱していた。信じたくないという気持ちと、目の前で体験した圧倒的な神聖さとの間で、思考が完全に停止してしまっていた。
その、あまりにも感動的な雰囲気の中。パーティの最後尾を歩くユウが、隣のリリアの肩を軽くつつき、ひそひそと小声で囁いた。
「なあ、リリア。あれ、ヤバくない?」
「ヤバかったわね。色んな意味で」
リリアはこともなげに、しかし同意するように頷く。ユウは、誰かに聞かれてはまずいとでもいうように、さらに声を潜めた。
「なんていうかさ、ぬるぬるしたスライムみたいなのの内側で、無数の複眼がギョロギョロ動いてたぞ。集合体恐怖症の人が見たら発狂するレベルだろ、あれ」
「ええ、完全にクトゥルフ系だったわね。SAN値チェックが入るかと思ったわ。直視したら精神汚染されそうだったもの」
「だよな! なんかもう、グロくてキモくて、俺、晩飯食える自信なくなってきたわ……」
二人の会話は、この場の神聖な空気とは全く相容れない、ホラー映画の感想を言い合うような不謹慎さに満ちていた。その囁き声が、感動の余韻に浸っていたアレクの耳に届いてしまったのは、不幸中の幸いか、あるいは必然だったのか。
アレクは、ピタリと足を止めると、鬼のような形相でゆっくりと振り返った。その潤んでいた瞳は、今や怒りの炎で燃え上がっている。
「貴様ら! 今、なんと言った!」
その怒声は、静寂に包まれた聖堂の廊下に朗々と響き渡った。ステンドグラスに描かれた聖人たちすら、その剣幕に驚いて身を震わせたように見えた。
「法王様になんと不敬なことを! あのお方の慈悲深いお姿が、貴様らの目には見えなかったのか!」
アレクの怒りは本物だった。彼にとって、法王への侮辱は、自らの信じる正義そのものへの冒涜に等しい。ゴードンも「そ、そうですぞ! ユウ殿、リリア殿! 罰が当たりますぞ!」と涙目で訴えかけてくる。
しかし、ユウはそんなアレクの剣幕を意に介さず、心底不思議そうな顔で首を傾げた。その表情には、悪意もなければ皮肉もない。ただ、純粋な疑問だけが浮かんでいた。
「え、だって……どう見ても化け物じゃん。グロくてキモかっただろ?」
ユウの、あまりにも素な返答に、アレクは言葉を失った。怒りの矛先を向けた相手が、全く同じ土俵に立っていない。その事実に、彼の脳の処理が追いつかないようだった。
「なっ……な……」
「いや、マジで。スライムっていうか、アメーバっていうかさ。半透明のゼリーみたいな体の中に、トンボの目みたいなのがうじゃうじゃあって、それが全部こっち見てギョロギョロ動いてんの。思い出しただけで鳥肌立つわ」
ユウが身振り手振りを交えて詳細に説明すると、ゴードンは「ひぃぃぃ!」と小さな悲鳴を上げて耳を塞いだ。
リリアが、やれやれと肩をすくめながら補足する。
「まあ、簡単に言うと、私たちの目には、あなたたちが見ていた神々しいおじい様とは似ても似つかない、悍ましい何かに見えていたってことよ」
「そ、そんな……馬鹿なことがあるか! 我々は確かに見たのだ! あの慈愛に満ちた法王様のお姿を!」
アレクは必死に反論するが、その声には先ほどまでの確信が揺らぎ始めていた。ユウとリリアが、二人揃ってこんな悪趣味な嘘をつくとは思えない。シルフィアやイザベラ、レオンも、事態が飲み込めず、ただ黙って彼らのやり取りを見守っている。
真実をその目で見た者と、完璧な幻術によって神聖なオーラに魅入られた者たち。その間に横たわる、致命的で、そして絶望的に滑稽な認識のズレ。それは、これから始まる戦いの困難さを、何よりも雄弁に物語っていた。
一行が宿として取ったのは、法国の首都とはいえ、裏路地にひっそりと佇む、お世辞にも綺麗とは言えない安宿の一室だった。ギシギシと鳴る床、壁の染み、窓の外から聞こえてくる酔っ払いの喧騒と、どぶの匂いが混じった生暖かい風。先ほどまでいた大聖堂の荘厳さとは、まさに天と地ほどの隔たりがあった。
部屋の中央に置かれた粗末な木製のテーブルを囲み、一行は重苦しい雰囲気の中で向かい合っていた。窓から差し込む夕日が、部屋の中の埃をきらきらと金色に照らし出し、沈黙の長さを物語っている。
作戦会議、と銘打ったものの、議論は開始早々から暗礁に乗り上げていた。原因は、依然として埋まらない認識の溝だ。
「だから! あいつは化け物なんだって! なんで信じてくれねーんだよ!」
ユウが苛立ったようにテーブルを拳で叩くと、埃っぽい机が悲鳴を上げて揺れた。
「ですがユウ殿、私たちが見たあの神々しいお姿は、一体何だったというのですか……」
ゴードンが、今にも泣き出しそうな顔でか細く反論する。アレクもエリアも、苦悩の色を浮かべたまま、固く口を閉ざしていた。彼らの心は、謁見の間で受けた強烈な感動と、ユウとリリアの証言との間で、引き裂かれそうになっていた。
ユウは大きくため息をつくと、ガシガシと頭を掻きむしった。
「うーん、もういい! 理屈は分かんねえけど、とにかくあんなキモいのが国のトップとか、民衆が可哀想だろ。細かいことは後だ! さっさと殴って終わらせようぜ!」
それこそが、ユウという男の思考回路の真骨頂だった。複雑な問題も、困難な状況も、彼の前では「殴れば解決する対象」に集約される。それは、あまりにも単純で、乱暴で、しかし彼が持つ圧倒的な力の前では、しばしば最も有効な解決策となってきた思考法だった。
「よし、今から乗り込むぞ!」
ユウが勢いよく立ち上がったその瞬間、彼の脳天に、目にもとまらぬ速さでリリアのチョップが突き刺さった。
「いってぇ!?」
「待ちなさい、この脳筋勇者(仮)!」
リリアは腰に手を当て、呆れたようにユウを見下ろした。その瞳には「またか」という諦観の色が浮かんでいる。
「いい? 少しは頭を使いなさい。あれは今、法国の全ての民衆から『生ける神』として崇拝されている存在なのよ。慈悲深く、民を導く偉大な指導者として、ね。そんな存在を、私たちが何の脈絡もなく、一方的に『やあ』って訪ねて行って、殴り殺したらどうなると思う?」
「え、感謝されるんじゃねえの? 『わー! 気持ち悪いのがいなくなったー!』って」
「世界の敵になるのよ! テロリスト! 魔王軍のレッテルを貼られて、全世界から指名手配されるわ!」
リリアの鋭い指摘に、ユウは「うっ」と息を詰まらせた。そこまでは考えていなかったらしい。
静かに腕を組んで成り行きを見守っていたイザベラが、冷静な声でその議論を引き継いだ。夕日の赤い光が、彼女の整った横顔を美しく照らし出している。
「リリアの言う通りですわ。問題は、あの魔物が強いかどうか、ではないのです。問題の核心は、民衆の『信仰』という、目に見えず、触れることもできない、しかし何よりも巨大で強固な力を、どう乗り越えるか、ですわ」
彼女は、元王女のシルフィア、そして現役王女である自分をちらりと見ながら、続けた。
「為政者が最も恐れるのは、武力ではありません。民の心、その集合的な意思です。たとえ私たちが力づくであの偽法王を排除したとしても、真実を知らない民衆から見れば、それは聖なる指導者を惨殺した、許されざる暴挙にしか映らないでしょう。そうなれば、私たちは解放者ではなく、侵略者として歴史に名を刻むことになります」
イザベラの言葉は、王族として権力の本質を見てきた者ならではの、重みと説得力を持っていた。
「真実を白日の下に晒し、民衆自身の目で判断の機会を与えなければ、真の解放にはなりません。誰かに与えられた平和ではなく、自ら勝ち取ったという実感こそが、この国を真に立ち直らせるのです」
その言葉は、まるで四諦の教えのようだった。問題(苦諦)の根本原因(集諦)は、偽法王の存在そのものだけでなく、それを支える民衆の盲目的な信仰にある。ならば、目指すべき理想(滅諦)は、ただ敵を排除することではなく、民衆が自らの目と思考で真実を見極められる状態になること。そして、そのための具体的な道筋(道諦)を見つけ出さなければならない。
しかし、アレクやゴードン、そしてエリアにとっては、まだその前提を受け入れること自体が困難だった。
「しかし、あのオーラは……確かに、温かく、慈悲深いものに感じられました」
エリアが、かき消えそうな声で呟く。
「ええ、私たちが見たもの、感じたものは、一体何だったのでしょう……」
議論は、再び振り出しに戻り、重い沈黙が部屋を支配した。誰もが、見えない壁の前で立ち尽くしているようだった。
その膠着した空気を破ったのは、これまで黙って指先でテーブルをなぞっていたレオンだった。彼はふっと顔を上げると、その涼やかな瞳に知的な光を宿して、静かに口を開いた。
「確かに、俺たちには神々しく見えた。エリアが言うように、温かくも感じた。それは事実だ」
彼は一度言葉を区切り、ユウとリリアに視線を移した。
「だが、ユウとリリアが揃って、同じ幻覚を見るというのも考えにくい。特にユウは、幻術が通用するような繊細な脳の構造をしているとは思えない」
「おい、なんかディスられてる気がすんぞ」
ユウのツッコミを軽く無視して、レオンは思考を続ける。
「もし、仮説として、俺たちの認識そのものを、五感レベルでハッキングするような、高度で大規模な幻術、あるいは精神支配のようなものだとしたら? 俺たちが見せられていた神々しい姿は、ただの映像と音声データで、本体はユウたちが見たグロテスクな化け物だったとしたら?」
レオンの言葉に、全員がはっと息をのんだ。
「なるほど、見ているものが違うのではなく、見させられているものが違う、と」
イザベラが感心したように頷く。レオンは、まるで面白いパズルを見つけた子供のように、その口元に微かな笑みを浮かべた。
「ああ。そうなると、話は俄然、面白くなってくる。どんなトリックなのか、どんな魔法理論に基づいているのか……俄然、興味が湧いてきたな」
彼の純粋な知的好奇心が、感情と感覚の対立で行き詰っていた議論に、新たな視点という風穴を開けた。アレクもゴードンも、まだ半信半疑ながら、「自分たちの認識がハッキングされた」という可能性を、初めて思考のテーブルに乗せたのだった。
「正体を暴く」
レオンの仮説によって、パーティの目的は、ようやく一つに定まった。ユウの「殴る」という直接的な手段ではなく、イザベラの言う「民衆に真実を示す」という、より複雑で、しかし根本的な解決を目指す道だ。
しかし、具体的な方法となると、誰もが再び頭を抱えてしまった。どうすれば、あの完璧な擬態を破れるのか。どうすれば、国中の人々を洗脳しているかのような、強力な幻術を解くことができるのか。
「証拠……証拠が必要だ。奴が化け物であるという、動かぬ証拠が」
アレクが唸るように言うが、その証拠をどうやって手に入れるというのか。
「こっそり忍び込んで、擬態が解けてるところを写真に撮るとか?」
リリアが現代的な発想を口にするが、この世界にカメラはない。
「そもそも、あの幻術がどういう仕組みなのか分からなければ、対策の立てようがない」
レオンが冷静に指摘する。議論は再び袋小路に迷い込み、部屋には諦めの空気が漂い始めていた。
その時だった。
これまでずっと膝を抱え、俯いていたエリアが、ぽつりと、誰に言うでもなく呟いた。それは、夕暮れの喧騒にかき消されてしまいそうなほど、小さな声だった。
「……新法王様が、即位されてから……先代の法王様は、『ご隠居された』と、そう発表されました。でも……誰も、そのお姿を見ていないのです。一度も……」
その言葉は、最初、静寂の中に吸い込まれていった。しかし、数秒の沈黙の後、リリアが弾かれたように顔を上げた。
「……今、なんて言ったの、エリア?」
リリアの問いに、全員の視線がエリアに突き刺さる。エリアは、びくりと肩を震わせたが、もう一度、今度は少しだけはっきりとした声で繰り返した。
「先代の法王様は、ご健在のはずなのに、誰もそのお姿を見ていない、と……。新法王様が、謁見以外の場でお姿を見せないのと、同じように……」
その言葉が、暗闇の中で灯された一本の蝋燭のようだった。その小さな光を頼りに、リリアの頭の中で、バラバラだった情報が急速に繋がり、一つの答えを導き出していく。
「……なるほど。そういうことね」
リリアは、にやりと口角を上げた。その顔には、勝利を確信した参謀の笑みが浮かんでいた。
「一番厄介な『信仰』という壁。それを打ち破るのに、一番手っ取り早い方法があるわ。それは、もっと大きな権威に、偽物だと証明させることよ」
彼女の言葉に、イザベラがはっとしたように続けた。
「……本物の権威に、偽物だと。まさか!」
リリアは、指を一本立ててみせた。
「そう。偽の神の正体を暴くのに、本物の神様を連れてくればいいのよ」
その意味を理解した瞬間、ユウが、まるで世紀の大発見でもしたかのように、ポンと手を打った。
「そっか! つまり、本物のおじいちゃん法王を探し出して、あいつは偽物だって言わせればいいってことか!」
「……一つだけ、心当たりがあります」
エリアがおずおずと手を挙げた。
「大聖堂の地下には、異端者を幽閉するための『決して開かずの地下牢』があるという噂を、父から聞いたことがあります。もし、先代様が生かされているとしたら、そこしか……」
単純明快な答えに辿り着いたユウの顔が、ぱっと明るくなる。
そうだ、それしかない。民衆が信じる「法王」という権威。その権威を覆せるのは、同じか、それ以上の権威だけだ。幽閉されているであろう本物の法王を救出し、民衆の前に連れ出す。それこそが、あの悍ましい化け物の化けの皮を剥がす、唯一にして最高の一手だった。
誰の指示も、命令もない。それぞれのメンバーが持ち寄った情報、視点、そして感情が、この小さな宿屋の一室でぶつかり合い、混ざり合い、そして相互作用することで、カオスの中から一つの明確な答えが生まれ落ちた。
パーティという、予測不能な複雑系が、新たな解決策――「幽閉されているであろう本物の法王を救出する」――という目的を「創発」させた瞬間だった。
一行の顔から、先ほどまでの迷いや苦悩の色が消え、新たな決意の光が灯っていた。彼らの次なる冒険の舞台は、大聖堂の地下深くに広がる、光の届かぬ闇の中へと定まった。
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