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一章 〜雑魚魔物使い〜
4.5話 自称神様再び
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「久保田さんこんばんは!この間は突然消えてすいません!」
その夜、俺の元にまた自称神様が現れた。
「あぁ、昨日振り」
「……なんか元気ありませんね、具合でも悪いんですか?」
自称神様はそう言うと不安そうにゆらゆらと揺れ動いている。まるで蛍のようだ。
「いや、眠いだけだよ」
「あ~、ですよね、なんかごめんなさい。
それじゃあ、出来るだけ手短にしますね」
「まあ良いけど。えーと、昨日は頼みがあって魂がどうとか言ってたけど……
あ……お、俺の魂取ったりとか、しないよね?」
「いやいやいや。そうではなくてですね。
……簡単に言うと、僕は今魂だけみたいな状態なんです。
だから僕の魂と、身体を引き合わせるお手伝いをしてもらえないかなぁ……っていうのが頼み事なんですが……」
「それはまあ、俺に出来る範囲なら全然良いけど」
この言葉に嘘は無かった。
まだコイツからは俺を異世界に連れて来た事への謝罪が無いので口が裂けても言わない、が……
こちらの世界に来てからは何もかもが新鮮で楽しく、正直感謝しているくらいだからだ。
「本当ですか!?ありがとうございます!!
ただ、今の所はランクを上げていくのが、僕の身体への近道ですね……あっ、ランクとか大会とかって、ご存知ですか?」
「ご存知も何も今日試合に勝ったよ。
まあ、不戦勝だったけど……」
「えぇ!?僕の見てない間に!?」
すると、その言葉を聞いた自称神様は動揺しているのか、ライブで振り回されるケミカルライトの如く部屋中を飛び回り始めた。
……それを見るに。やはりコイツは、日中も何処かを彷徨いているのかもしれない。
「うん。だからこれで俺もFランクだし、君の願いは案外すぐに叶うかもしれないね」
「……いや、それはたぶん違いますよ。
久保田さんはまだGランクのはずです」
「はぇ?」
その発言を聞いた俺が思わずアホ面になると同時に、神様は中空でピタリと動きを止めた。
「え、それは……何で?」
「確か戦闘職は、依頼とか大会での試合をこなして実力が認められると、そこで初めて昇格試合が組まれるんですよ。それに何か、昇格の証になる物とかは貰ってませんよね?」
「……貰ってない」
「ならやっぱり久保田さんはまだGランクですね。
というか、Fランクはまだまだかと」
そうして、心の片隅で軽く浮かれていた俺の気持ちを、神様の言葉がナイフのようにえぐり取った。
確かによくよく考えてみれば……一つの試合を勝利しただけで優勝や昇格の出来る大会など、マイナーな部活動の県大会くらいのものだろう。
……というかそれくらいの事、もう少し考えれば分かったはずだ。
とはいえ、ショックはショックである。
やはりどこの世界でも、思い通りにはいかないと言う事か……まあ。
だからといって諦めるつもりは無いが。
「そっか……でも、そっちの方がやりがいがあるな」
「……え?」
「いや俺さ、長いこと目標とか夢とか無かったんだ。
おまけにすぐ諦めるような性格だったし。
でも、俺はここにいる皆と一緒にランクを上げて、それからお金も……まあほどほどに貰って楽しく暮らしたい。
っていう目標がさ、久し振りに出来たんだ。
しかもこの世界は夢じゃないんだろ?なら頑張ってみるよ。
だからそのうち君の願いも叶うと思う……ただし、ついでだけどね」
「そう、ですか……なら、〝ついで〟に願いしますね」
神様は俺の言い方を真似てそう言った。
「それが聞けて安心しました、ではそろそろ失礼します。おやすみなさい、久保田さん」
「ああ、おやすみ」
俺達が就寝前の挨拶を交わすと、白色の球体は昨夜とは違い少しずつ大気と混ざり合うように消えてゆく……
「あ、あと一つ言い忘れてました。
久保田さん、突然こんな世界に連れて来てしまってすみませんでした。それでは……」
「……別に良いよ、むしろ感謝してる」
俺は虚空となった空間に向けてそう呟き、今日という日を後にした。
その夜、俺の元にまた自称神様が現れた。
「あぁ、昨日振り」
「……なんか元気ありませんね、具合でも悪いんですか?」
自称神様はそう言うと不安そうにゆらゆらと揺れ動いている。まるで蛍のようだ。
「いや、眠いだけだよ」
「あ~、ですよね、なんかごめんなさい。
それじゃあ、出来るだけ手短にしますね」
「まあ良いけど。えーと、昨日は頼みがあって魂がどうとか言ってたけど……
あ……お、俺の魂取ったりとか、しないよね?」
「いやいやいや。そうではなくてですね。
……簡単に言うと、僕は今魂だけみたいな状態なんです。
だから僕の魂と、身体を引き合わせるお手伝いをしてもらえないかなぁ……っていうのが頼み事なんですが……」
「それはまあ、俺に出来る範囲なら全然良いけど」
この言葉に嘘は無かった。
まだコイツからは俺を異世界に連れて来た事への謝罪が無いので口が裂けても言わない、が……
こちらの世界に来てからは何もかもが新鮮で楽しく、正直感謝しているくらいだからだ。
「本当ですか!?ありがとうございます!!
ただ、今の所はランクを上げていくのが、僕の身体への近道ですね……あっ、ランクとか大会とかって、ご存知ですか?」
「ご存知も何も今日試合に勝ったよ。
まあ、不戦勝だったけど……」
「えぇ!?僕の見てない間に!?」
すると、その言葉を聞いた自称神様は動揺しているのか、ライブで振り回されるケミカルライトの如く部屋中を飛び回り始めた。
……それを見るに。やはりコイツは、日中も何処かを彷徨いているのかもしれない。
「うん。だからこれで俺もFランクだし、君の願いは案外すぐに叶うかもしれないね」
「……いや、それはたぶん違いますよ。
久保田さんはまだGランクのはずです」
「はぇ?」
その発言を聞いた俺が思わずアホ面になると同時に、神様は中空でピタリと動きを止めた。
「え、それは……何で?」
「確か戦闘職は、依頼とか大会での試合をこなして実力が認められると、そこで初めて昇格試合が組まれるんですよ。それに何か、昇格の証になる物とかは貰ってませんよね?」
「……貰ってない」
「ならやっぱり久保田さんはまだGランクですね。
というか、Fランクはまだまだかと」
そうして、心の片隅で軽く浮かれていた俺の気持ちを、神様の言葉がナイフのようにえぐり取った。
確かによくよく考えてみれば……一つの試合を勝利しただけで優勝や昇格の出来る大会など、マイナーな部活動の県大会くらいのものだろう。
……というかそれくらいの事、もう少し考えれば分かったはずだ。
とはいえ、ショックはショックである。
やはりどこの世界でも、思い通りにはいかないと言う事か……まあ。
だからといって諦めるつもりは無いが。
「そっか……でも、そっちの方がやりがいがあるな」
「……え?」
「いや俺さ、長いこと目標とか夢とか無かったんだ。
おまけにすぐ諦めるような性格だったし。
でも、俺はここにいる皆と一緒にランクを上げて、それからお金も……まあほどほどに貰って楽しく暮らしたい。
っていう目標がさ、久し振りに出来たんだ。
しかもこの世界は夢じゃないんだろ?なら頑張ってみるよ。
だからそのうち君の願いも叶うと思う……ただし、ついでだけどね」
「そう、ですか……なら、〝ついで〟に願いしますね」
神様は俺の言い方を真似てそう言った。
「それが聞けて安心しました、ではそろそろ失礼します。おやすみなさい、久保田さん」
「ああ、おやすみ」
俺達が就寝前の挨拶を交わすと、白色の球体は昨夜とは違い少しずつ大気と混ざり合うように消えてゆく……
「あ、あと一つ言い忘れてました。
久保田さん、突然こんな世界に連れて来てしまってすみませんでした。それでは……」
「……別に良いよ、むしろ感謝してる」
俺は虚空となった空間に向けてそう呟き、今日という日を後にした。
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