白衣の下2 イケメン営業マンとアラフォー理系女のエッチな関係

高野マキ

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渡米前

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翌日、大楠波彦の携帯スマホに後輩弁護士からの着信があった。
しかし 波彦も代理人弁護士を立てた為無闇に相手代理人弁護士の電話に出る事は手控え 無視を決め込んだ。


会社にまで 友里弁護士からの問い合わせ電話が鳴ったが、受付で対応不可を申し送っていた。



「次長 白井センター長からお電話来てます。」


  ‥先生? ‥どうしたんだろ


「取り次いで、」


白井ユミは 週末に急遽ハー◯ードに戻ると言う。


「先生 このまま日本に帰って来ないなんて‥無いですよね」


〝 ‥‥‥ 〟


「先生、とにかく 今夜 ホテルに行きますから」

ユミの話しでは、向こうの研究室でトラブルが発生したと言う、トラブルはこちらからから所員を誘導して解決できないのかと波彦が提案してみたが、どうしてもユミでないと 解決は難しいらしい。



   ‥そんな事ばっかだと身が持たないだろう?

〝あら たまたま今回私が必要なだけ、〟

 じゃ 先生が行けば直ぐ解決できる?

〝それは、、、帰ってみないとわからなわ〟

  ‥‥帰るって‥‥

  まるでアメリカが故郷みたいな言い方‥


〝何? へんかしら 〟


  日本が君の居場所じゃ無いって事か

〝居場所って‥研究すべき事がある所が 居場所でしょ?〟



  俺‥何引き止めてるんだ?
こんな事は想定内なんだ‥元々彼女の居場所はそこなんだから、
帰って来ないなら 俺が行けばいいだけ‥




「次長、受付に お客様が来られています。」

 ‥誰?


「仮屋園さんと言われる女性の方です」


   ‥カーリー ‥タガがはずれたのか



「わかった、‥ちょっと‥‥外に出てくるから」



丸ノ内にあるアメリカの証券会社が所有するビルの8階から19階迄波彦の会社が入居している。

8階ロビーに降りて行くと 友里弁護士(旧仮屋園)が窓ぎわの来賓用ソファに腰を沈め皇居の方に視線を遣っていた。



「先生、どうもお待たせしてしまい申し訳有りません」



彼女は頭をあげ 波彦を確認すると立ち上がる。

「先輩、今日は仕事じゃ無いので、仕事は綾野先生と進めています。それは気にしないで下さい。」



「そうですか‥」


強張った表情の彼女に 笑顔で返した。


「ここじゃ 何だから、外でるか?」



「いいの? 先輩‥」



「あゝ それぐらい融通効かせれるよ、一応な」




あまり近づき過ぎると 火傷しかねないと波彦の防衛本能がはたらく。

     ‥‥岩井先生の二の舞はごめんだ
 誰に見られているか、彼女に伝わったら‥‥  


少し間隔を開けて歩き、 皇居お濠端沿いにあるこの界隈のサラリーマンが利用する喫茶店に彼女を案内した。


「悪いね 近場で 」


「そんな、私が突然来ちゃったから‥」


    期待を持たせる言い方には用心しよう‥



「ところで、今日は‥」

ブレンドでいいかと彼女に聞き 2つ注文する。


「先輩に謝りたくて、この間はごめんなさい」


「気にすんな‥お前の酒癖の悪いのは昔からだ あははは」



「‥良かった、でも  先輩‥」

 
  ほら来た‥ そっちの話しは やめとけよ‥
波彦はメニューに手を出して 聞こえなかったふりをする。


「‥あのね、大楠先輩‥‥」


   空気読めっ 仮屋園ぉ!


「‥私 やっぱり 先輩の事諦められないので‥今回の偶然は きっと先輩と縁があるんだって‥だから‥」


  あゞ 無視は ムリか‥‥


「友里さん、そんなに言ってくれるのは、男としてはありがたいんだけど‥ 君は多分 それに関しては 8年前で時間が止まっちゃってるんじゃ無いかな‥?」



 「‥‥?」


「俺の方は 結婚もしいの、離婚もしそうだし‥日々秒単位で動いちゃってるわけよ、つまり 8年前に戻るわけにもいかないって言うか‥さ わかる?」



「‥それは、当然だと思うから、、私を今の先輩のところから始めさせてもらえませんか?」



「‥どう言う事かな?」


「初めて出会ったみたいな‥ 最初は今みたいに お茶したり、ショッピングしたり‥」


  おい、おい 幾つだよ!アラサー女の言う台詞か?



「‥なるほどな  でも現実的な提案では無いよ 」


「‥何故ですか? 先輩の彼女にして、とは言ってません。二人だけって言うのが 問題ならグループ交際とか‥」



  しつこい‥ ‥ その執拗   ムリ


「‥グループ交際? 誰と誰?」


「‥例えば 先輩の独身のお知り合いと 私の大学時代の独身の女子とか‥」



   学生でもあるまいにっ マッチングアプリで済ませろよ‥


「‥そうか、独身者がいれば いいきっかけになるかもしれないが、俺もまだ名ばかりの妻帯だし、30前後のうちの社員はほぼ結婚しているな‥‥ 」



「‥‥ 先輩‥1か月に一回だけでも会って貰えませんか?」



  あゝぁぁ‥ ウザすぎ!




 内ポケットが振動を始めた。

       ナイスタイミングっ


「悪い ちょっと待っててっ」



「‥はい あ、はい!そうですか‥はい 白井先生もご一緒で、あゝええ‥是非はい あー はい 明日、 では吉田と田中を同行させますので よろしくお願いします。」



  「‥」


「悪い、悪い 大型の発注が決まったわ ‥いやぁ 良かったよ、」




 「先輩っ‥白井先生って‥?」



「友里さん、悪いが今から会社戻るから‥‥‥、それから俺の仕事って毎日がこんなだから 妻も寂しかったんだろうって今なら分かる。
君さ、資格は立派だが自立してますか?問題を他人に頼らず自分で解決できますか?  
俺さ 次に付き合うなら 自立した人がいいと思ってる、 
俺を待たない、頼らない、自分の問題を俺に相談せずに解決する 強い女 」



「そんな女性‥ ‥それじゃ二人でいる意味が‥」



「そうか? ‥そこが 俺達の交わらない理由何じゃないのかな?」


「‥‥そんな‥理屈‥」


「気をつけて帰れよ じゃな」


波彦は二人分の会計を済ませて急ぎ足で会社に戻って行った。



 ‥今は離婚問題で 先輩も依存体質の女性にヘキヘキしてるのよ、
私は 先輩が働け無くなっても 問題なく養えるから‥





会社に戻ると、顧客回りしている 部下の吉田と田中を呼び戻すように秘書に指示し 波彦は次長室でセンターからFAXされた発注内容に目を透した。


  へぇ~‥かなりスピディーに実用化に向かってる?


  


「次長 常務がお呼びです」


  ゲッ常務‥ な、何 また何ごと?


常務からの呼び出しは アレ関係(離婚)しか無いと予想せざるを得ない。


「常務 大楠次長がお越しになりました。」


「お通しして」


「常務 失礼致します。」


波彦は役員室の重厚な作りの扉を引くと斜め45度のお辞儀をし、次の言葉を待つ。

「大楠君 さぁ 入って 入って 」

常務自ら 波彦を出迎えに立ち上がると近づいてきた。
それを合図に 波彦は常務が指示するソファの位置に着座する。

常務は忙しなく内線で
「お茶っ お茶持ってきてくれる?」



その動きに視線を合わせながら 常務の意識が波彦に向くタイミングで視線を落とす。

緊張の一瞬。


「色々 ご苦労な事があったね、君には本当にすまなかったと思っているんだよ、君の貴重な人生にな、昔の男を引きづるような娘を紹介してしまって‥」


「常務、頭をお上げ下さい、常務には感謝すれど、そのような気持ち全くございません。どうか お気になさらず‥」


  取引先の役員の娘をディスってる‥?


「そうか、そう言って貰うと 少しは気持ちも楽になったよ‥
ところで、君の例の出張だが、‥」


  ウィスコンシン、孫教授 D社 が波彦の頭の中で繋がった。


「はい、」

「孫先生の学会の都合で伸び伸びになっていたんだが、急で悪いが 来週台湾経由で飛んで貰えないだろうか?」


「ら、来週ですか‥ 少々お待ちください」

波彦はスマートフォンのビジネススケジュールのアプリを開いた。



     えー!!これぞご縁アリ
  先生も渡米‥ 俺も後から渡米‥だぜ



「常務、失礼いたしました、私の来週の予定ですが、週初めに T製薬研究所の納品確認いたしましたら 後の予定は部下に任せられます。」



「そうかっ! 流石だな 君の部下も相当実績を伸ばしているときいているよ‥ 帰国したら役員会で君の昇進を提案してみるよ」



「常務、まだ 何も結果を出せていないので‥‥ただ、義父の会社とは?」



「お~ん‥ そこなんだ‥が‥」




どうやら義父の会社とのD社日本進出の共同歩調は御破産になったようだった。


「君の義父さんが、社内で何か立場がややこしくなってるようだよ、聴いてないか?」


「いえ、義父とは妻の代理人弁護士と3人で私の家で会いました。ただ偶然にも私の大学の後輩が妻の代理人弁護士でしたので‥妻との共同財産(借金も負の共同財産とみなします)の取り扱いもあって、私の方も代理人弁護士に頼みまして 離婚手続きは全て弁護士先生にお任せしています。」


‥偶然じゃねー 義父が付き合いある弁護士事務所にたまたま俺の後輩がいた、そいつに担当させれば 俺がゴネないとふんだ、
   俺‥‥深読みしすぎって



「そうか! それはよかったよ‥ 非常と思うかもしれないが、ビジネスパートナーが躓きかけたら その手は離さなければならない。辛い選択だが 己に如かざるものを友とするなかれ だよ」


   
  己に如かざる者を友とする勿かれ ???

【自分より劣った者に関わるなという教え。】


  義父さん‥‥失脚か?
 ‥いや、波彦っお前を出世の道具としか考えてない奴らだ
 ドジれば火の粉が降りかかる これで良かったんだ、‥

今後は 義父の製薬会社と我が社がライバル関係って事か‥

あゝ‥早く離婚したい





明日 またセンターで会えるが、仕事上の絡みだからつまらない。



ユミの渡米前にプライベートで逢いたい気持ちだけは確認する。
その事に彼女は拒否しなかった。
今回は余裕をもって秋の冷んやり乾燥した風を纏いながら皇居濠端を大手町に向かって歩く波彦は 焦って東京駅からユミの定宿ホテルまで走っていたのが 嘘のようだ。


 彼女だけ アメリカって言うのは焦ったな‥



彼女は他の女性に無い強く強靭な芯が一本通っていると波彦は思い込んでいたが、ただASDの疑いのある女性と言う事だった。

そしてその女性に執着する大楠波彦もある意味変態と言う事かもしれない。


※ASD:アスペルガーなどの自閉症スペクトラム




今回はスムーズに25階のフロアにたどり着く。


エグゼクティブルームの扉を開けると、

   あーもー‥

波彦の視界に大きなトラベルケースが廊下を塞いでいる。


「先生‥、先生ぇ! 勝手に入りますからね」

横倒しのトラベルケースを立てその隙からリビングに向かうとバスルームの扉は開け放たれバスローブ バスタオル 衣類が散乱している。

白井ユミの気配が感じられない。



「先生っ‥」


いくらエグゼクティブが広いとは言えせいぜいダブルルーム二部屋程度の広さでしか無い。しかも入り口の扉は解錠されていた。

    ‥どこに隠れた?


「先生、隠れていないで 出てきてくださいよ!」


    ‥‥‥


    「こ、ここよ 大楠くん」


衣類や、本 文献の散乱で足の踏み場に困りつつ声の主はウォークインクローゼットと波彦は確信した。


折り戸の隙間から覗くと、‥


数ヶ月間滞在中に溜まった資料 文献 衣類の積み重なった中で 文献に目を通しているユミがいた。


  ‥‥やれやれ‥


「先生‥お元気ですか?」



「あー ええ とっても 」


資料と文献 衣類の仕分け整理にかれこれ2時間は費やしている。
ようやく資料類 文献、参考論文に仕分け あとは衣類の整理だけとなった。



「あー 大楠波彦君 君は素晴らしい人材よ!」

彼女から波彦の上半身に抱きついて、頭に頬を擦り寄せる。


「先生‥それは 今日 オッケーって事ですねー」



波彦はそのまま衣類の積み重なった上にユミを押し倒した。


「先生‥しばらく会えなくて、淋しくない? 俺は嫌だ」

波彦はちょっと拗ねたようにユミに甘い声で聴く。


「‥‥だから‥1番先に電話してた‥」

  ドッッキューーーンンンン、、、

波彦は心臓を撃ち抜かれたような衝撃でみるみる赤面した。


「‥‥せ、センセー、、」

ポロポロと涙を流して 組み敷いたユミの頬に涙粒が落ちた。


「お、大楠くんっ ど、どうしたのぉ!」


ユミの横たわる躰の上にバサっと覆い被さると、彼女の胸に顔を押し付け 波彦がシクシクと子供のように嗚咽する。


泣いている意味もわからないままユミは彼の頭を抱き撫でさする。


「‥よしよし、、こんな時は よしよし だよね?大楠くん」


   ‥〝黙って抱きしめて!〟

「いい子、いい子、、、とか」

ユミはぶつぶつ呟きながら 波彦の頭を撫でた。


  ああ‥先生 1番に知らせるって事は、先生の中では俺が1番って事を 自覚してよ ‥ 
先生の頭の中をみてみたいわ‥恋焦がれる相手になりたいんだ 俺は‥‥


嬉し泣きでユミの胸に顔を押し付けながら本能的に手の平でその柔らかな丘を脇から押し上げていた。


「センセー 柔らかくて気持ちいいー」



「‥どさくさに紛れてっ!こらっ」



「いいでしょ‥先生‥オッパイ吸わせて‥」


   「‥もぉ~図にのってっ な、なん‥て事言うのよ!」


「‥だめだ もう止まらないっ‥」

波彦は素早かった。

あっという間にシャツもブラも剥ぎ取って二つの鞠のような柔らかい塊を掴み片方は口に もう片方は親指の腹で押し付けグリグリと捏ねた。


あ、あはぁ、、、ぁ、ん!


  ‥あゝこの胸に埋もれて居たい‥柔すぎ、、
プルンプルンで吸い付くようなきめの細かい皮膚 40歳には見えない張り‥俺のモノにしたい!


 「あゝ そんなぁ ああ乳首、噛まないでっ あぁぁ、、」


 「‥じゃ こんな感じは‥‥」

刺激を与えたユミの小さな乳首は コリコリと硬くツンッと尖り出してきた。

唇でむにゅっと摘んでビンと引っ張る。

「‥ダメっダメっ あ~ぁぁ、、ん ぁあ、、ん」

「センセイ 感じてますね オッパイも敏感なんだ!もっと気持ちいい事しますから、!僕のアレ 掴んでてください 手持ち無沙汰でしょ?‥‥感じたら ぎゅっとして ね!」


波彦は急いでズボンとブリーフを膝まで下げ起立したジュニアをユミの手の平に乗せて掴んでとお願いした。


 「あー、いい 先生もっとぎゅっとして 」

その勢いのままユミの腰に波彦の右手が掛かる。

「センセイ もっと握って! 先生のジャージとパンツ脱がしますよっいいでしょ ?」

了解を取ったものの波彦の左手の中で捏ね回されているオッパイの刺激にユミの意識は朦朧として、下半身もすでに脱力している。

緩めのジャージは片手で難なくズリ下げお堅いリケジョに似つかわしく無い面積の小さいショーツの上から股間を撫で回した。


閉じ合わさっていた脚もだらしなく開いている。

波彦の指先は自由にユミの恥ずかしい所を覆い隠す薄く小さな布切れの上をいきつ戻りつ擦り付け、じんわりとした湿り気からやがてじっとりと指先まで濡らし始める。


 「先生‥ここ 気持ちよくないですか?ここっ」


三角形の布の中心からじわじわと滲み出る蜜で覆い隠す役目をなさなくなったソコを、指先で押し突っ込んでみた。


 「あぁぁ!」
ユミの腰が大きくバウンドし、ユミの手が強く反応し、波彦も、たまらず 
   うぅー、
唸るような押し殺した吐息を漏らし



「せ、先生ぇ 扱いてぇ! 扱いてくださいっ」



波彦はユミの胸から手を離し シックスナインに持って行くために体勢を反転した。


「何っ、大楠君 どうするの、、」

「もう やだなぁ 先生 愛し合う2人だから出来る共同作業ですよ」


「な、何っ?」


「黙って 言う通りに、して下さい」


「‥」


「目の前に 俺のが見えるでしょ? 咥えてっ」


「ええっ」


「早く して っ」


「‥」


ユミはソレを両手で支えて 先っちょだけ パクっと咥えた。


 「おーおぅ びりびりするっ あぁ 先生もっと 奥までっ」


波彦が腰を強く突き出した。


  グニュっ‥ゲッホッ!

「舌 舌っ 舌で抑えてっ 喉までいったら咽せますよ!」


むぐぅっ うん んグ ンン ビチャ ジュルジュルゥゥ

「そのまま、その‥あっ ‥ まま!‥‥そぅ そうっ‥そ、そこっ うーん 先生っ そのまま絶対離さないでよっ!」


強い口調でユミに指し図して、
 
    「ううん、うううう!うー!」

ユミの太ももを膝を起点にぱかっと開く。


  おお~っ!今日こそ手入れしないと‥


ショーツからはみ出た陰毛、僅かに縦割れを隠す程度の布切れ‥その眺めは目を覆いたくなる。


      エロッ‥


ゴッツっとユミの奥歯に 波彦のソレが当たった。
 
    ぐっ!
視姦しているような感覚さえ感じるユミの股間にすぐ反応を返すジュニア。


    っ感度よすぎだろ‥俺、落ち着けよ、、

小さな布と太ももの隙間に人差し指で探りを入れると、ビチャビチャと肉花弁の中は蜜で満たされ指を差し入れたら溢れ返ってきた。


  うわっ 漏れた ヤバっ ビチャビチャ!


   あぁ、、、ぅ、、うぐぐぅぐ!


口を塞がれたユミが逃れようともがくが波彦が難なくあしらう。


   ん、ん、ぅんんーーっ


ここは先生の頑張りにお返ししなきゃ申し訳ないよな‥



 ああっ!

ユミは口の中の異物を吐き出して 声らしい声を上げた。


「や~、ぁぁ ‥‥‥」


  「さぁ ベッドへ行きましょう せっかくたたんだ衣類もグチャグチャで汚すと後から面倒だ。」


 「あゝっ」

散乱した衣類の中から彼女を救い上げお姫様抱っこしながらベッドへ運ぶ。


「どう?裸でお姫様抱っこされた気分は?」

 
  「バカっ ‥恥知らず!」


 「どーせ 恥知らずです。」


「先生、このまま 帰ってこない気?」

ベッドに横になったら 急にシビアな疑問が波彦の頭に浮かぶ。

「続き しないの?」


ぎっしり詰まった羽毛のピローを抱えて腹這いのユミの催促。

肩甲骨を境に背骨の凹凸が薄い腰へとなだらかに傾斜しそこから丸みを帯びたお尻の曲線に繋がっていく美しい躰。

ユミの横で肘枕で寝そべりながら波彦はその躰の線に沿って掌で皮膚の感触を味う。

「‥うん、、ちょっと休憩かな ‥」


「その気が無くなっちゃった?」



「先生は その気? 俺が欲しい?」


「‥さっきはすぐ入れてって思ったりしたけど 今はこのままでも凄く気持ちいい。リラックスできてるわ。大楠君とこんな感じになるなんて‥不思議  」


「その時 欲しい とか、入れて とか言わなくちゃ、」


「‥口に貴方のが入ってて言えないでしょ!」




「‥あー、ごめん、先生に対しては 余裕無くなるわ‥」


   「焦るって事?」


「‥う~ん 慎重すぎて‥焦るのか‥な‥あーわからんっ」




「猩々蝿ってさ、交尾に異常に、時間をかけるのよ‥知ってた?」



    ハエかいっ‥!



‥何で いいムードなのに ハエなんだ!

「‥」


「知るわけないか、ミリ単位の営みだし、でも観察していると、人間って 余裕無いなぁ‥彼らは2か月の一生のうちの凄く時間をかけて慎重に丁寧に交尾をするの‥ 人だけがその営みを生殖以外の目的で出来るように進化した‥ある意味進歩なのだろうけど 歓びも薄っぺらい感じがする‥」


「あゝいちいちそんな事考えてる?」


「だから 貴方が慎重になるって言ったから、よ」



  ‥‥‥それは‥俺の気持ち‥もしかして‥



ピローに頬をくっつけて瞼を閉じているユミのまつ毛が長く密集しているのをこの時気づいた。

「まつ毛‥長いな‥」


瞼を開けたら目の前まで接近してる波彦の顔がある。


「そう? あまり自分の顔を観察したことない‥」


「何故? 先生こそ 整形してない?」


  セックスがなかなか捗らない俺を気遣ってる?


 射精する事が目的じゃないよ‥先生
ただ先生を振り向かせたい‥‥それだけ‥なんだ


ラボの女王様の オトコ になりたい‥んだ


「キスしていい?」

    

      「of course」




  その日 俺と先生は 一つになった。



そして先生は予定通り 週末にアメリカへと旅立っていった。





    














 

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