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七章 恋する少女
玉藻と宗真
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玉藻の案内で有賀の街中を進んでいくと、遠くから見えていた階段の下へとたどり着いた。
何段あるか分からない階段を見上げると、天辺に朱い大鳥居が見える。
「ここが……玉藻の家……?」
玉藻の家とは神社のようだ……。
「この階段を登り切れば妾の家じゃ。」
私とザクスは無言で階段を見上げる……。
玉藻は涼しい顔で言うけど……、これ……何段あるの……?
何にしろ、ソウマさんという人から話を聞くにはこの階段を登るしか無いようだ……。
◆◆◆
「はあ……、はあ……。やっと……辿り着いた……!ザクス……大丈夫……?」
「は……、はあ……。な……何とかな……!」
1,300段以上もの階段を登り始めること、3時間余り……。
途中何度も休憩を挟みながらようやく階段を登りきることが出来た……。
「なんじゃ、二人共……。もうバテてしもうとるのか?情けないのう……」
息を切らせ、完全にバテ上がりながらもどうにか辿り着いた私達に対し、既に階段を登りきっていた玉藻は汗一つかいてはいなかった。
身重な身体にも関わらず……だ。
「な……なんで……玉藻は……平気なの……?」
息も切れ切れに玉藻に尋ねる……。
「なんでって、この有賀の者にとっては当たり前じゃからな。ほれ、後ろを見てみるが良い」
私とザクスは玉藻に言われ、後ろを振り向くと子供や夫婦と思われる若い男女は勿論、老人ですらこの階段を息を切らすこと無くスタスタと平気な顔をして登ってきていた。
「玉藻姉さま、おはようー!お腹の赤ちゃん元気っ!?」
「おはよう、お主等今日も元気が良いの。腹の赤子は元気じゃ。早くお主等に会いたいと申しておるぞ」
「玉藻様、おはようございます。体調のほどはいかがですか?」
「うむ、おはよう。体調は良好じゃ」
「玉藻様、おはようございますですじゃ。身重な身体であまり無理はなさらぬようお気をつけくだされ」
「うむ、おはよう。このくらい何ともないわ。寧ろこの階段を登らぬと調子が狂ってしまう」
……この街の人たちは化け物か!
それにしても、玉藻って人気なんだな……。
「玉藻はみんなから慕われているんだな……」
「妾はこの社の巫女じゃからな。皆もよくお参りに来てくれておるし、特に子供達は妾の赤子が産まれるのを楽しみにしてくれておる。まこと、ここは良い所じゃ……」
玉藻は優しげな眼差しで先程の人々や街を見ている。
玉藻は本当にこの街と人々が好きで、皆からも慕われているようだ。
「おや……?玉藻、帰ってきたのかい?」
「ん……?ソウマか。ああ、今帰ったぞ」
街を見下ろす玉藻に後ろから声を掛ける男性の姿があった。
その男性は白い着物に紫の袴を履いた、宮司のような男性で、玉藻はこの男性のことを「ソウマ」と呼んでいたから、この人が玉藻の旦那さんなのだろう。
やや童顔ではあるが、優しそうな人だ。
「それで、先生はお腹の子供の事なにか言ってたかい?」
「すこぶる順調で元気な赤子だと言われたぞ!今も妾の腹を元気に蹴っておるわ」
「お腹の子供が元気なのはいいけど、玉藻もお腹が大きくなってるんだから無理をせずに先生に来てもらったはうがいいんじゃないのかい……?」
「この程度の運動、妾にはたいしたことはない。寧ろ、歩かぬと腹の子が散歩に連れて行けと言わんばかりに腹をよく蹴飛ばすのじゃ」
どうやら玉藻は散歩がてらお腹の子供の検診に行っているようだ。
ソウマさんはそんな玉藻を心配しているようで、優しい人なのだと言うのがよく分かる。
「おお、そうじゃソウマ……。紹介するのを忘れておった。この女子は妾が以前世話になったカナと言う者じゃ。それと、こちらの殿方はカナの想い人のザクス殿じゃ。カナはソウマに聞きたいことがあって遥々ここまでやって来たみたいじゃぞ」
「えっと……、始めましてカナと言います。こちらは私の仲間のザクスです」
「ザクスだ、よろしく頼む」
「ええ、こちらこそ始めまして。玉藻の夫の宗真と言います。カナさん、私に聞きたいこととは何でしょうか……?」
「はい、実はコカトリスと言う石化能力を持つ魔物についてお聞きしたいのですが」
「コカトリス……?」
宗真さんは、はて……、と言いながら顎に手を当て何かを思い出すような仕草をしていた。
もしかしたらコカトリスではなく、別の名前で呼ばれているのかも知れない……。
「ほら、ソウマを石化させおった、あの大きな鶏のような化け物の事じゃ……」
玉藻から説明を受け、宗真さんは思い出したかのように手を叩いていた。
巨大な鶏……?
コカトリスとは鶏のような姿をしているのだろうか……?
「おお……!あの鶏の化け物の事ですか……!あれでしたら北に1日と半日ほど歩いた森の中に住んでいるようです。以前この辺りで暴れていた時に、あの化け物に深手を負わせる事が出来たのですが、唾液を吐きかけられ石にされてしまいましてね……。そろそろまた暴れ出す頃でしょうから丁度いい、倒すのでしたら僕も協力致しましょう」
「そ……ソウマ……!何を言う……!ソウマがまた石にされたら妾はどうすればよいのじゃ……!それに腹の子もおるのじゃぞ……っ!!」
「だからだよ、玉藻。君や産まれてくる子供のためにも、あのコカトリスという化け物は倒しておかなくてはならない」
「玉藻、心配しないで。私やザクスも共に行くから」
「ああ、三人で必ず帰ってくるさ!」
「そう言うことだから玉藻、前回は僕一人だったけど、今回はカナさん達も来てくれると仰っている。必ず倒して今回は無事に玉藻のもとに帰ってくるよ」
宗真さんはそう言うと、玉藻を優しく抱きしめていた。
いいなぁ~……。
玉藻はあんなに素敵で優しくて愛してくれる旦那さんがいて……。
もし、私が同じような立場となったらザクスは宗真さんみたいにしてくれるだろうか……?
私はザクスの顔をチラッと見てみるが、その表情からはそれを伺い知る事は出来なかった……。
「カナ、ザクス殿、どうか……、どうかソウマをよろしく頼む。必ず三人無事に帰ってきて欲しい……」
「うん……、必ずっ!」
私は玉藻とハグをすると宗真さんと共にコカトリスを倒すために有賀を出発したのだった……。
何段あるか分からない階段を見上げると、天辺に朱い大鳥居が見える。
「ここが……玉藻の家……?」
玉藻の家とは神社のようだ……。
「この階段を登り切れば妾の家じゃ。」
私とザクスは無言で階段を見上げる……。
玉藻は涼しい顔で言うけど……、これ……何段あるの……?
何にしろ、ソウマさんという人から話を聞くにはこの階段を登るしか無いようだ……。
◆◆◆
「はあ……、はあ……。やっと……辿り着いた……!ザクス……大丈夫……?」
「は……、はあ……。な……何とかな……!」
1,300段以上もの階段を登り始めること、3時間余り……。
途中何度も休憩を挟みながらようやく階段を登りきることが出来た……。
「なんじゃ、二人共……。もうバテてしもうとるのか?情けないのう……」
息を切らせ、完全にバテ上がりながらもどうにか辿り着いた私達に対し、既に階段を登りきっていた玉藻は汗一つかいてはいなかった。
身重な身体にも関わらず……だ。
「な……なんで……玉藻は……平気なの……?」
息も切れ切れに玉藻に尋ねる……。
「なんでって、この有賀の者にとっては当たり前じゃからな。ほれ、後ろを見てみるが良い」
私とザクスは玉藻に言われ、後ろを振り向くと子供や夫婦と思われる若い男女は勿論、老人ですらこの階段を息を切らすこと無くスタスタと平気な顔をして登ってきていた。
「玉藻姉さま、おはようー!お腹の赤ちゃん元気っ!?」
「おはよう、お主等今日も元気が良いの。腹の赤子は元気じゃ。早くお主等に会いたいと申しておるぞ」
「玉藻様、おはようございます。体調のほどはいかがですか?」
「うむ、おはよう。体調は良好じゃ」
「玉藻様、おはようございますですじゃ。身重な身体であまり無理はなさらぬようお気をつけくだされ」
「うむ、おはよう。このくらい何ともないわ。寧ろこの階段を登らぬと調子が狂ってしまう」
……この街の人たちは化け物か!
それにしても、玉藻って人気なんだな……。
「玉藻はみんなから慕われているんだな……」
「妾はこの社の巫女じゃからな。皆もよくお参りに来てくれておるし、特に子供達は妾の赤子が産まれるのを楽しみにしてくれておる。まこと、ここは良い所じゃ……」
玉藻は優しげな眼差しで先程の人々や街を見ている。
玉藻は本当にこの街と人々が好きで、皆からも慕われているようだ。
「おや……?玉藻、帰ってきたのかい?」
「ん……?ソウマか。ああ、今帰ったぞ」
街を見下ろす玉藻に後ろから声を掛ける男性の姿があった。
その男性は白い着物に紫の袴を履いた、宮司のような男性で、玉藻はこの男性のことを「ソウマ」と呼んでいたから、この人が玉藻の旦那さんなのだろう。
やや童顔ではあるが、優しそうな人だ。
「それで、先生はお腹の子供の事なにか言ってたかい?」
「すこぶる順調で元気な赤子だと言われたぞ!今も妾の腹を元気に蹴っておるわ」
「お腹の子供が元気なのはいいけど、玉藻もお腹が大きくなってるんだから無理をせずに先生に来てもらったはうがいいんじゃないのかい……?」
「この程度の運動、妾にはたいしたことはない。寧ろ、歩かぬと腹の子が散歩に連れて行けと言わんばかりに腹をよく蹴飛ばすのじゃ」
どうやら玉藻は散歩がてらお腹の子供の検診に行っているようだ。
ソウマさんはそんな玉藻を心配しているようで、優しい人なのだと言うのがよく分かる。
「おお、そうじゃソウマ……。紹介するのを忘れておった。この女子は妾が以前世話になったカナと言う者じゃ。それと、こちらの殿方はカナの想い人のザクス殿じゃ。カナはソウマに聞きたいことがあって遥々ここまでやって来たみたいじゃぞ」
「えっと……、始めましてカナと言います。こちらは私の仲間のザクスです」
「ザクスだ、よろしく頼む」
「ええ、こちらこそ始めまして。玉藻の夫の宗真と言います。カナさん、私に聞きたいこととは何でしょうか……?」
「はい、実はコカトリスと言う石化能力を持つ魔物についてお聞きしたいのですが」
「コカトリス……?」
宗真さんは、はて……、と言いながら顎に手を当て何かを思い出すような仕草をしていた。
もしかしたらコカトリスではなく、別の名前で呼ばれているのかも知れない……。
「ほら、ソウマを石化させおった、あの大きな鶏のような化け物の事じゃ……」
玉藻から説明を受け、宗真さんは思い出したかのように手を叩いていた。
巨大な鶏……?
コカトリスとは鶏のような姿をしているのだろうか……?
「おお……!あの鶏の化け物の事ですか……!あれでしたら北に1日と半日ほど歩いた森の中に住んでいるようです。以前この辺りで暴れていた時に、あの化け物に深手を負わせる事が出来たのですが、唾液を吐きかけられ石にされてしまいましてね……。そろそろまた暴れ出す頃でしょうから丁度いい、倒すのでしたら僕も協力致しましょう」
「そ……ソウマ……!何を言う……!ソウマがまた石にされたら妾はどうすればよいのじゃ……!それに腹の子もおるのじゃぞ……っ!!」
「だからだよ、玉藻。君や産まれてくる子供のためにも、あのコカトリスという化け物は倒しておかなくてはならない」
「玉藻、心配しないで。私やザクスも共に行くから」
「ああ、三人で必ず帰ってくるさ!」
「そう言うことだから玉藻、前回は僕一人だったけど、今回はカナさん達も来てくれると仰っている。必ず倒して今回は無事に玉藻のもとに帰ってくるよ」
宗真さんはそう言うと、玉藻を優しく抱きしめていた。
いいなぁ~……。
玉藻はあんなに素敵で優しくて愛してくれる旦那さんがいて……。
もし、私が同じような立場となったらザクスは宗真さんみたいにしてくれるだろうか……?
私はザクスの顔をチラッと見てみるが、その表情からはそれを伺い知る事は出来なかった……。
「カナ、ザクス殿、どうか……、どうかソウマをよろしく頼む。必ず三人無事に帰ってきて欲しい……」
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