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七章 恋する少女
魔鳥、コカトリス
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翌朝……、私達はコカトリスがいると思われる場所へと馬に乗って進んでいた。
その道中、進めば進むほど木や草は減り、中には石化した草や虫、動物の姿が目につくようになる……。
これって……やっぱりコカトリスに石化させられたんだよね……?
草は葉脈の一つ一つ、虫は足や触覚、動物に至っては毛の一本一本まで完全な石とされている。
置く場所を変えれば精巧な彫刻に見えなくもないが、これらは魔物によって石化させられた動植物なのだから恐ろしい。
「いいですか……?コカトリスはとても獰猛で攻撃性が高く、自分の縄張りに入ってきたものには容赦なく襲いかかる凶暴な魔物です。しかし、一番の脅威は石化させる唾液と嘴です。ヤツが唾液を吐いてきたらすぐに逃げて下さいっ!それを少しでも浴びたり、嘴で突かれたりすると身体がすぐに石にされてしまいます」
「分かりました」
「分かった」
目的の場所へと進みながら、私とザクスは宗真さんから説明を受ける。
唾液に嘴か……、もしそれを受けたら……。
石化された自分を思い浮かべ思わずゾッとする……。
いや……、ダメだ……!
玉藻と約束したんだ……!必ず三人で無事に帰ると……っ!!
更に進んでいくと、遠くで何者かが動いていた。
その何者かは遠目で見ると大きな鶏に見えなくもない……。
「あれです……、あれがコカトリスです……。ここから先は馬を降りて歩いて行きましょう」
私達は馬を降り、コカトリスへと近づく……。
しかし、コカトリスは私達を見つけると、鶏のようなドラゴンのような甲高い鳴き声をあげると私達へと襲いかかってきた……!
その背の高さは1.6メートルくらいだろうか、高さは私とほぼ同じくらいで、鶏のような上半身と翼を持ち、ドラゴンのような下半身と尻尾を持つ魔物で、体長は尻尾の先まで入れると2メートル近くはありそうな魔物だった……!
これがコカトリス……!?
思ったよりは小さい……。
「先手必勝!『ウインドセイバー』っ!!」
私はウインドセイバーを唱える!
しかし、コカトリスに素早く避けられてしまう!
思ったよりも素早い……っ!?
「く……っ!」
「ならこれでどうだ……っ!!」
攻撃が当たらず、険しい顔をしている私の横で、今度はザクスが魔力弓を構えると、数本の魔力の矢も放つ……っ!
しかし、コカトリスは空へと飛び上がると、魔力の矢をも振り切ってしまった……!
「気をつけて下さい!コカトリスは見た目以上に素早い魔物です!炎で羽を燃やせば飛べなくなりますっ!!」
「分かりました!『ファイヤーバレット』っ!!」
私は威力よりも命中率を重視したファイヤーバレットを放つ……が、コカトリスの飛行速度は早く、すべて避けられてしまった……!
くそ!なんて素早い……っ!!
「カナ!エンチャントだ!俺に炎のエンチャントをしてくれっ!!」
「分かった!『エンチャントファイヤー』っ!!」
ザクスは私から炎の付与魔法を得ると、再び魔力弓を構え、炎の力が宿った魔力の矢を放った!
しかし、コカトリスは素早く、ある程度は追尾能力のある魔力の矢と言えど簡単に振り切られてしまうっ!
すると今度は自分の番だと言わんばかりにコカトリスは急降下を始め、鋭い脚の爪で襲いかかってくる……っ!!
「うあ……っ!?」
私はそれをどうにか避けようとしたが、肩を掴まれてしまった……!
しかし、幸いにも掴まれたのは鎧だった為、ダメージこそなかったが、コカトリスの脚に掴まれたの部分は破壊されてしまっていた……。
「鎧が……っ!?」
クイーンホーネットやキングビートルの甲殻で作られた鎧が……っ!?
おまけに鉄の鎧まで混ぜられて強度は更に上がっているはずなのにそれをいとも簡単に破壊するなんて……。
く……!どうやらコカトリスの脚の力はクイーンホーネットやキングビートルを簡単に握りつぶせるほどの握力があるということらしい……!
「カナ!大丈夫か……っ!?」
「大丈夫……!鎧を壊されただけ……っ!」
しかし、これがもしも鎧のところではなく身体の方だったら……?
あの鋭い爪で肉が抉り取られていたかも知れない。
そう思うと見た目こそ小柄だが、コカトリスの恐ろしさを実感する。
「これ以上はやらせない!『朱雀召喚』っ!!」
宗真さんが御札を上へとかざし、印を結ぶと燃え盛る火の鳥が現れ、コカトリスを襲う!
さすがのコカトリスも火の鳥からは逃れる事ができず、その炎で身体を身体を焼かれながら地上へと落ちてきた……!
暫くコカトリスは燃えていたが、やがて火が消えると、風切羽を失ったコカトリスが立っていた。
こうなればこちらのものだ!
「『ウインドセイバー』っ!!」
再びウインドセイバーを唱える……!
しかし、羽こそ失ったがコカトリスの素早さそのものは高く、あっさりと避けられてしまった。
なんてすばしっこい……!
「俺に任せろっ!!」
ザクスが再び魔力の矢を放つと空を飛べなくなったコカトリスへと命中する……!
しかし、身体を覆う羽根が強靭なのかダメージを受けている感じではない……。
「ならこれで……っ!!」
ならばと私は弓を構え、風のエンチャントをかけた矢を放つっ!
矢は風魔法の影響で通常よりも早く飛び、コカトリスの目を射抜く!
やった……っ!
ダメージを受け、怒ったコカトリスは悲鳴を上げると、怒りをあらわにしながら私へと向かって来る……!
ならその前にもう片方の目を撃ち抜くのみ……!
再び弓を引いてコカトリスの目を狙う……が、思ったよりもコカトリスの脚が速い……っ!?
私のすぐ目の前にコカトリスの嘴が迫る……!
やられる……っ!?
石に……される……っ!?
「危ない……っ!!」
もうダメだと思ったその時、私は誰かに突き飛ばされたのだった……!
その道中、進めば進むほど木や草は減り、中には石化した草や虫、動物の姿が目につくようになる……。
これって……やっぱりコカトリスに石化させられたんだよね……?
草は葉脈の一つ一つ、虫は足や触覚、動物に至っては毛の一本一本まで完全な石とされている。
置く場所を変えれば精巧な彫刻に見えなくもないが、これらは魔物によって石化させられた動植物なのだから恐ろしい。
「いいですか……?コカトリスはとても獰猛で攻撃性が高く、自分の縄張りに入ってきたものには容赦なく襲いかかる凶暴な魔物です。しかし、一番の脅威は石化させる唾液と嘴です。ヤツが唾液を吐いてきたらすぐに逃げて下さいっ!それを少しでも浴びたり、嘴で突かれたりすると身体がすぐに石にされてしまいます」
「分かりました」
「分かった」
目的の場所へと進みながら、私とザクスは宗真さんから説明を受ける。
唾液に嘴か……、もしそれを受けたら……。
石化された自分を思い浮かべ思わずゾッとする……。
いや……、ダメだ……!
玉藻と約束したんだ……!必ず三人で無事に帰ると……っ!!
更に進んでいくと、遠くで何者かが動いていた。
その何者かは遠目で見ると大きな鶏に見えなくもない……。
「あれです……、あれがコカトリスです……。ここから先は馬を降りて歩いて行きましょう」
私達は馬を降り、コカトリスへと近づく……。
しかし、コカトリスは私達を見つけると、鶏のようなドラゴンのような甲高い鳴き声をあげると私達へと襲いかかってきた……!
その背の高さは1.6メートルくらいだろうか、高さは私とほぼ同じくらいで、鶏のような上半身と翼を持ち、ドラゴンのような下半身と尻尾を持つ魔物で、体長は尻尾の先まで入れると2メートル近くはありそうな魔物だった……!
これがコカトリス……!?
思ったよりは小さい……。
「先手必勝!『ウインドセイバー』っ!!」
私はウインドセイバーを唱える!
しかし、コカトリスに素早く避けられてしまう!
思ったよりも素早い……っ!?
「く……っ!」
「ならこれでどうだ……っ!!」
攻撃が当たらず、険しい顔をしている私の横で、今度はザクスが魔力弓を構えると、数本の魔力の矢も放つ……っ!
しかし、コカトリスは空へと飛び上がると、魔力の矢をも振り切ってしまった……!
「気をつけて下さい!コカトリスは見た目以上に素早い魔物です!炎で羽を燃やせば飛べなくなりますっ!!」
「分かりました!『ファイヤーバレット』っ!!」
私は威力よりも命中率を重視したファイヤーバレットを放つ……が、コカトリスの飛行速度は早く、すべて避けられてしまった……!
くそ!なんて素早い……っ!!
「カナ!エンチャントだ!俺に炎のエンチャントをしてくれっ!!」
「分かった!『エンチャントファイヤー』っ!!」
ザクスは私から炎の付与魔法を得ると、再び魔力弓を構え、炎の力が宿った魔力の矢を放った!
しかし、コカトリスは素早く、ある程度は追尾能力のある魔力の矢と言えど簡単に振り切られてしまうっ!
すると今度は自分の番だと言わんばかりにコカトリスは急降下を始め、鋭い脚の爪で襲いかかってくる……っ!!
「うあ……っ!?」
私はそれをどうにか避けようとしたが、肩を掴まれてしまった……!
しかし、幸いにも掴まれたのは鎧だった為、ダメージこそなかったが、コカトリスの脚に掴まれたの部分は破壊されてしまっていた……。
「鎧が……っ!?」
クイーンホーネットやキングビートルの甲殻で作られた鎧が……っ!?
おまけに鉄の鎧まで混ぜられて強度は更に上がっているはずなのにそれをいとも簡単に破壊するなんて……。
く……!どうやらコカトリスの脚の力はクイーンホーネットやキングビートルを簡単に握りつぶせるほどの握力があるということらしい……!
「カナ!大丈夫か……っ!?」
「大丈夫……!鎧を壊されただけ……っ!」
しかし、これがもしも鎧のところではなく身体の方だったら……?
あの鋭い爪で肉が抉り取られていたかも知れない。
そう思うと見た目こそ小柄だが、コカトリスの恐ろしさを実感する。
「これ以上はやらせない!『朱雀召喚』っ!!」
宗真さんが御札を上へとかざし、印を結ぶと燃え盛る火の鳥が現れ、コカトリスを襲う!
さすがのコカトリスも火の鳥からは逃れる事ができず、その炎で身体を身体を焼かれながら地上へと落ちてきた……!
暫くコカトリスは燃えていたが、やがて火が消えると、風切羽を失ったコカトリスが立っていた。
こうなればこちらのものだ!
「『ウインドセイバー』っ!!」
再びウインドセイバーを唱える……!
しかし、羽こそ失ったがコカトリスの素早さそのものは高く、あっさりと避けられてしまった。
なんてすばしっこい……!
「俺に任せろっ!!」
ザクスが再び魔力の矢を放つと空を飛べなくなったコカトリスへと命中する……!
しかし、身体を覆う羽根が強靭なのかダメージを受けている感じではない……。
「ならこれで……っ!!」
ならばと私は弓を構え、風のエンチャントをかけた矢を放つっ!
矢は風魔法の影響で通常よりも早く飛び、コカトリスの目を射抜く!
やった……っ!
ダメージを受け、怒ったコカトリスは悲鳴を上げると、怒りをあらわにしながら私へと向かって来る……!
ならその前にもう片方の目を撃ち抜くのみ……!
再び弓を引いてコカトリスの目を狙う……が、思ったよりもコカトリスの脚が速い……っ!?
私のすぐ目の前にコカトリスの嘴が迫る……!
やられる……っ!?
石に……される……っ!?
「危ない……っ!!」
もうダメだと思ったその時、私は誰かに突き飛ばされたのだった……!
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