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亜希の章 ツンデレな同居人
テスト中に蘇る甘い記憶
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そして迎えたテスト本番。
問題用紙に目を通しているはずなのに、なぜか頭に浮かぶのは亜希のことばかりだった。
亜希の顔や息遣い……それに彼女の髪から漂う甘い香り……。
さらにキスや一緒に寝たことまでテスト週間に亜希と過ごした出来事すべてがなぜか脳裏に蘇る……。
(……てダメだ!今はテスト中……!集中しないと!)
僕は頭を振って亜希との甘い思い出を振り払うと改めて問題へと集中する……。
すると、亜希とやった勉強内容が自然と浮かんできた。
(よし……!これならいけるぞ……!)
僕は亜希との勉強を思い出しながら解答欄を次々と埋めていく……。
◆◆◆
「……よし、そこまで!昼からも中間テストがあるから最後まで気を抜くなよ」
四時限目終了のチャイムと同時に解答用紙を集めた先生はそれだけを言うと教室を出ていくと昼休みへと入った。
「よし……!メシにしようぜっ!」
「ねえ、さっきの問題わかった……?」
「学食に急ぐぞ……!」
クラスの生徒達はテストの出来具合とか、昼食の話などの話をしながら思い思いの場所へと向かっていく。
そして僕の方にも一人、大切な彼女がやって来た。
「彼方、お昼たべましょ」
「うん、分かった」
僕はリュックから自分の弁当箱を出すと教室を出て中庭へと向かった。
中庭の日陰に腰を下ろすと、心地よい風が頬を撫でた。
僕たちは弁当を広げ、静かに昼食を始める。
「ねえ彼方、テストはどうだった?」
亜希は自分の卵焼きを口へと運びながら僕にテストの出来具合を問う。
「亜希と勉強したところばかり出てきたよ。ほんと、亜希と勉強して良かったよ」
「そう言ってもらえると私も嬉しいわ」
亜希は僕の返答に満足したのかニコリと笑みを浮かべた。
まあ……、尤も思い出していたのは勉強したところだけじゃなくて亜希とイチャイチャしてたところも含めてなんだけど、それを言うと変に怒りそうだからやめておこう……。
「そう言えば最近彼方お弁当作ってないわね……」
「まあ……、真奈美さんが作ってくれてるからね……
父さんが真奈美さんと再婚してからというもの、弁当はもちろん、朝食も作ってくれているので僕としてはすごく助かっている。
尤も、真奈美さんも仕事を持っているため夕飯は僕が作っているわけなのだけど。
「私としてはお母さんの料理より、彼方の料理のほうが好きよ」
「ん……?どうして?真奈美さんの料理も美味しいと思うけど……」
「そ……それは、彼氏が作ってくれた料理だからに決まってるじゃない……!バカ……」
亜希はぷいっと横を向いて、卵焼きを口に運ぶ。
でも、耳まで赤くなってるのは隠しきれていない。
僕はそんな彼女の横顔を見ながら、そっと笑った。
「……ありがとう、亜希。そう言ってもらえると、なんか嬉しい」
「べ、別に……お礼言われるほどのことじゃないし……」
そう言いながらも、亜希は僕の弁当箱に手を伸ばして、僕の唐揚げを一つつまんだ。
「ちょ……それ、僕の……!」
「いいでしょ?彼氏のだし。その代わりこれをあげるわ」
亜希は得意げに笑って、唐揚げを口に放り込むと、自分の弁当箱から唐揚げを僕へと差し出してくる。
「亜希……、それ同じものなんじゃ……」
「い……いいでしょ、別に……!い、一度やってみたかったのよ……!……は、はい……あ~ん……」
亜希は顔を真っ赤にしながら、唐揚げを僕の口元に差し出した。
僕は一瞬、どう反応すればいいのか分からなくなった。
目の前で、亜希が顔を真っ赤にしながら、唐揚げをつまんで僕の口元に差し出している。
(……え、これって……本当に“あ~ん”ってやつ……?)
周囲に誰もいないのを確認して、僕はそっと口を開けた。
「……あ~ん」
亜希の指先から唐揚げが僕の口に入る。
僕は唐揚げとともに亜希の指を舌で舐め回すとほんのり甘い味付けと、亜希の体温が混ざって、なんだか胸がいっぱいになる。
「ちょ……!何してるのよ……!私の指なんか食べてもおいしくないわよ……っ!?」
「そうでもないよ?美味しい、……亜希の味がした」
「なっ……!ば、バカっ……!」
亜希は慌てて顔をそむけると、弁当箱を抱えて口元を隠した。
でも、耳まで真っ赤になっているのはやっぱり隠しきれていない。
僕はそんな彼女の姿を見て、思わず笑ってしまった。
「彼方、午後のテストまでどうする?もう少し勉強しておく?」
弁当を食べたあと、亜希は自分の弁当箱を片付けながら僕へと問う。
「そうだね……少し眠くなったから昼寝しようかな……」
僕はそう言うと亜希の膝の上へと寝転がる。
「え……?ちょ……!彼方……っ!?」
見上げると顔を赤くしながら少し困ったような表情を浮かべている亜希の顔が見える……。
「……亜希の膝枕、気持ちいい」
彼女は少し照れながらも、優しく僕の頭を撫でてくれた。
「……バカ」
亜希は僕へと微笑むと頭を撫でてくれる。
日陰に吹く風と亜希の体温、そして頭を撫でる亜希の手の感触を感じながら僕は午後のテストへの英気を養うため眠りへと落ちた……。
問題用紙に目を通しているはずなのに、なぜか頭に浮かぶのは亜希のことばかりだった。
亜希の顔や息遣い……それに彼女の髪から漂う甘い香り……。
さらにキスや一緒に寝たことまでテスト週間に亜希と過ごした出来事すべてがなぜか脳裏に蘇る……。
(……てダメだ!今はテスト中……!集中しないと!)
僕は頭を振って亜希との甘い思い出を振り払うと改めて問題へと集中する……。
すると、亜希とやった勉強内容が自然と浮かんできた。
(よし……!これならいけるぞ……!)
僕は亜希との勉強を思い出しながら解答欄を次々と埋めていく……。
◆◆◆
「……よし、そこまで!昼からも中間テストがあるから最後まで気を抜くなよ」
四時限目終了のチャイムと同時に解答用紙を集めた先生はそれだけを言うと教室を出ていくと昼休みへと入った。
「よし……!メシにしようぜっ!」
「ねえ、さっきの問題わかった……?」
「学食に急ぐぞ……!」
クラスの生徒達はテストの出来具合とか、昼食の話などの話をしながら思い思いの場所へと向かっていく。
そして僕の方にも一人、大切な彼女がやって来た。
「彼方、お昼たべましょ」
「うん、分かった」
僕はリュックから自分の弁当箱を出すと教室を出て中庭へと向かった。
中庭の日陰に腰を下ろすと、心地よい風が頬を撫でた。
僕たちは弁当を広げ、静かに昼食を始める。
「ねえ彼方、テストはどうだった?」
亜希は自分の卵焼きを口へと運びながら僕にテストの出来具合を問う。
「亜希と勉強したところばかり出てきたよ。ほんと、亜希と勉強して良かったよ」
「そう言ってもらえると私も嬉しいわ」
亜希は僕の返答に満足したのかニコリと笑みを浮かべた。
まあ……、尤も思い出していたのは勉強したところだけじゃなくて亜希とイチャイチャしてたところも含めてなんだけど、それを言うと変に怒りそうだからやめておこう……。
「そう言えば最近彼方お弁当作ってないわね……」
「まあ……、真奈美さんが作ってくれてるからね……
父さんが真奈美さんと再婚してからというもの、弁当はもちろん、朝食も作ってくれているので僕としてはすごく助かっている。
尤も、真奈美さんも仕事を持っているため夕飯は僕が作っているわけなのだけど。
「私としてはお母さんの料理より、彼方の料理のほうが好きよ」
「ん……?どうして?真奈美さんの料理も美味しいと思うけど……」
「そ……それは、彼氏が作ってくれた料理だからに決まってるじゃない……!バカ……」
亜希はぷいっと横を向いて、卵焼きを口に運ぶ。
でも、耳まで赤くなってるのは隠しきれていない。
僕はそんな彼女の横顔を見ながら、そっと笑った。
「……ありがとう、亜希。そう言ってもらえると、なんか嬉しい」
「べ、別に……お礼言われるほどのことじゃないし……」
そう言いながらも、亜希は僕の弁当箱に手を伸ばして、僕の唐揚げを一つつまんだ。
「ちょ……それ、僕の……!」
「いいでしょ?彼氏のだし。その代わりこれをあげるわ」
亜希は得意げに笑って、唐揚げを口に放り込むと、自分の弁当箱から唐揚げを僕へと差し出してくる。
「亜希……、それ同じものなんじゃ……」
「い……いいでしょ、別に……!い、一度やってみたかったのよ……!……は、はい……あ~ん……」
亜希は顔を真っ赤にしながら、唐揚げを僕の口元に差し出した。
僕は一瞬、どう反応すればいいのか分からなくなった。
目の前で、亜希が顔を真っ赤にしながら、唐揚げをつまんで僕の口元に差し出している。
(……え、これって……本当に“あ~ん”ってやつ……?)
周囲に誰もいないのを確認して、僕はそっと口を開けた。
「……あ~ん」
亜希の指先から唐揚げが僕の口に入る。
僕は唐揚げとともに亜希の指を舌で舐め回すとほんのり甘い味付けと、亜希の体温が混ざって、なんだか胸がいっぱいになる。
「ちょ……!何してるのよ……!私の指なんか食べてもおいしくないわよ……っ!?」
「そうでもないよ?美味しい、……亜希の味がした」
「なっ……!ば、バカっ……!」
亜希は慌てて顔をそむけると、弁当箱を抱えて口元を隠した。
でも、耳まで真っ赤になっているのはやっぱり隠しきれていない。
僕はそんな彼女の姿を見て、思わず笑ってしまった。
「彼方、午後のテストまでどうする?もう少し勉強しておく?」
弁当を食べたあと、亜希は自分の弁当箱を片付けながら僕へと問う。
「そうだね……少し眠くなったから昼寝しようかな……」
僕はそう言うと亜希の膝の上へと寝転がる。
「え……?ちょ……!彼方……っ!?」
見上げると顔を赤くしながら少し困ったような表情を浮かべている亜希の顔が見える……。
「……亜希の膝枕、気持ちいい」
彼女は少し照れながらも、優しく僕の頭を撫でてくれた。
「……バカ」
亜希は僕へと微笑むと頭を撫でてくれる。
日陰に吹く風と亜希の体温、そして頭を撫でる亜希の手の感触を感じながら僕は午後のテストへの英気を養うため眠りへと落ちた……。
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