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由奈の章 甘えたがりな義妹
修学旅行の代わりに由奈の付属中学へ
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10月……いよいよ待ちに待った修学旅行……!
……のはずだったのだけど、僕は一昨日から引いた夏風邪で修学旅行を断念せざるを得なくなってしまっていた……。
熱は昨日下がったものの、大事をとって修学旅行は欠席……。
それが先生と父さんと真奈美さんの出した答えだった……。
「はぁ~……」
僕は大きくため息をつきながらリビングで朝食を摂る……。
亜希やみんなが修学旅行に行ってる間、僕は家で自主学習……。
提出はしなくていいので、してもしなくてもいいのだけど、やっぱりみんなと修学旅行行きたかったな……。
「はぁ~……」
僕はもう一度ため息をつくと、横に座っている由奈が苦笑する。
「彼方さんさっきからため息ばっかりだね……。まあ……、気持ちはわかるけど……」
……よくよく考えれば由奈と一緒にいられるってことじゃないか。
修学旅行に行けばみんなとは一緒にいられるけど、由奈と会えないという寂しさを感じるかもしれない……。
でも、家なら由奈といられる。
そう考えるとこれはこれで悪くないのでは、と思う自分がいた。
「ねえ、彼方さん。もし退屈ならあたしの付属中学に来てよ」
「いいけど……今日参観日だっけ?」
僕は顎に手を当てて考える。
参観日はこの前あったような……?
「今日は付属中学の学園祭だよ!」
「学園祭か……」
そう言えばこの時期にあったな……。
「うん!あたしのクラスはメイド喫茶をするんだ♪」
「メイド喫茶……っ!?」
由奈の言葉に僕は衝撃を受けた……!
メイド喫茶……それはメイドさんが給仕をしてくれるという喫茶店……!
ネットでは見たことあるだけで、実際に行ったことはないけど、僕は頭の中でメイド姿の由奈を想像する……。
『おかえりなさいませ、ご主人様♡』
『今日のメニューはオムライスだよ!ちゃんとケチャップでハート書いてあげるね♪』
そして……。
『あ……そんな……ご主人様……。それ以上は……あ……♡』
……いいかもしれない。
「……彼方さん、何そこで変な笑みを浮かべてるの?」
僕がピンク色の妄想を繰り広げていると、由奈がジト目で見てくる……。
……いけない、顔に出ていたらしい。
「コホン……そ……それより、由奈の学園祭に行かせてもらうよ」
「ホント……っ!?ありがとう彼方さん!」
僕は軽く咳払いをしつつ由奈に学園祭に行くことを伝えると由奈は僕へと抱きついてくる。
「ちょ……!由奈……っ!?」
突然のことに僕は顔を赤くして慌てるも由奈は離れる気がないのか、頬ずりまでされて僕の顔が赤くなる。
これは……朝から色々と危険すぎる……!
「こら、由奈ちゃん早くご飯食べないと学校に遅れるわよ……?」
「は~い!」
しかしそんな由奈も真奈美さんに注意されるとすぐに僕から離れて食事を再開する。
僕も食事を食べながら由奈のメイド姿に色々な思いを寄せていた……。
◆◆◆
由奈が学校に行ってからしばらく経ったあと、僕は身支度を整えて付属中学へと目指す。
(あまり早く行っても迷惑にしかならないだろうしね……)
そんな事を思いながら付属中学へと向かっていると、思わぬ人物と出会った。
「あれ……?御堂君……?こんなとこでどうしたの?ていうか、風邪よくなったの?」
出くわした人物……それは早乙女さんだった。
「僕は昨日ようやく熱が下がったんだよ……。でも、おかげで修学旅行には行けなかったけどね……。そう言う早乙女さんは何でこんなところに……?」
早乙女さんも同じクラスだから今頃修学旅行に行ってるはずなんだけど……。
「あははは……、ウチ中間試験の成績が悪くてさ……、補習になったんだよね……。おかげで修学旅行も行かれなくなったって感じ……?」
早乙女さんはバツが悪そうに苦笑しながら頭を掻く。
……そう言えば先生がそんなこと言ってたっけ。
と言うか、早乙女さん補習なのか……。
「そうなんだ……。それは大変だね……。僕はこれから付属中学の学園祭に行くんだ」
付属中学……、僕がそう言うと何かを察したのか、早乙女さんはニヤリと笑みを浮かべた。
「付属中学……ああ、以前会った彼女さんのところ?」
「ま……まあ……、そうだね」
特に隠すことはないのだけど、彼女のところに行くと言われると少し恥ずかしく感じる。
「でも、付属の子が彼女さんだなんて大変だよね~」
「何が……?」
僕は早乙女さんの言っている意味が分からずか頭の中で"?"を浮かべる。
「いやだって、いろいろとさ……したくてもできないことってあるでしょ?男の子としては辛いよね~?」
僕の顔が一気に熱くなる。
何を言ってるのか、分かるようで分かりたくない。
「え……えっと……、いろいろって……?」
「とぼけてもムダムダ……。男女の間で"いろいろ"と言えば一つに決まってるでしょ~?そ・れ・と・も……もしかして、もう済ませちゃったとか……?」
その言葉に僕の体がビクッと反応する
早乙女さんが僕の耳元でそう呟くと僕の顔は耳まで真っ赤になる。
「えっと……いや……それはその……」
「ん……?あれ……?もしかして……本当に済ませちゃった後……?」
「そ、それは……その……」
「へぇ~、御堂くんって見かけによらず積極的なんだ~♪」
「ほっといてよ……!」
僕は顔を真っ赤にしながら目を逸らす。
早乙女さんはニヤニヤと笑みを浮かべて僕をみるも、僕は顔を赤くしながら彼女から目を逸らすと心の中で白状する。
はいそうですとも!由奈に手を出しましたとも……!
「それはそれは……、それじゃあウチは学院に行くから。じゃあね~」
早乙女さんはニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべながら僕へと手を振ると本校へと向かっていった。
一方の僕は未だに顔を赤くしながら付属中学へと向かったのだった。
……のはずだったのだけど、僕は一昨日から引いた夏風邪で修学旅行を断念せざるを得なくなってしまっていた……。
熱は昨日下がったものの、大事をとって修学旅行は欠席……。
それが先生と父さんと真奈美さんの出した答えだった……。
「はぁ~……」
僕は大きくため息をつきながらリビングで朝食を摂る……。
亜希やみんなが修学旅行に行ってる間、僕は家で自主学習……。
提出はしなくていいので、してもしなくてもいいのだけど、やっぱりみんなと修学旅行行きたかったな……。
「はぁ~……」
僕はもう一度ため息をつくと、横に座っている由奈が苦笑する。
「彼方さんさっきからため息ばっかりだね……。まあ……、気持ちはわかるけど……」
……よくよく考えれば由奈と一緒にいられるってことじゃないか。
修学旅行に行けばみんなとは一緒にいられるけど、由奈と会えないという寂しさを感じるかもしれない……。
でも、家なら由奈といられる。
そう考えるとこれはこれで悪くないのでは、と思う自分がいた。
「ねえ、彼方さん。もし退屈ならあたしの付属中学に来てよ」
「いいけど……今日参観日だっけ?」
僕は顎に手を当てて考える。
参観日はこの前あったような……?
「今日は付属中学の学園祭だよ!」
「学園祭か……」
そう言えばこの時期にあったな……。
「うん!あたしのクラスはメイド喫茶をするんだ♪」
「メイド喫茶……っ!?」
由奈の言葉に僕は衝撃を受けた……!
メイド喫茶……それはメイドさんが給仕をしてくれるという喫茶店……!
ネットでは見たことあるだけで、実際に行ったことはないけど、僕は頭の中でメイド姿の由奈を想像する……。
『おかえりなさいませ、ご主人様♡』
『今日のメニューはオムライスだよ!ちゃんとケチャップでハート書いてあげるね♪』
そして……。
『あ……そんな……ご主人様……。それ以上は……あ……♡』
……いいかもしれない。
「……彼方さん、何そこで変な笑みを浮かべてるの?」
僕がピンク色の妄想を繰り広げていると、由奈がジト目で見てくる……。
……いけない、顔に出ていたらしい。
「コホン……そ……それより、由奈の学園祭に行かせてもらうよ」
「ホント……っ!?ありがとう彼方さん!」
僕は軽く咳払いをしつつ由奈に学園祭に行くことを伝えると由奈は僕へと抱きついてくる。
「ちょ……!由奈……っ!?」
突然のことに僕は顔を赤くして慌てるも由奈は離れる気がないのか、頬ずりまでされて僕の顔が赤くなる。
これは……朝から色々と危険すぎる……!
「こら、由奈ちゃん早くご飯食べないと学校に遅れるわよ……?」
「は~い!」
しかしそんな由奈も真奈美さんに注意されるとすぐに僕から離れて食事を再開する。
僕も食事を食べながら由奈のメイド姿に色々な思いを寄せていた……。
◆◆◆
由奈が学校に行ってからしばらく経ったあと、僕は身支度を整えて付属中学へと目指す。
(あまり早く行っても迷惑にしかならないだろうしね……)
そんな事を思いながら付属中学へと向かっていると、思わぬ人物と出会った。
「あれ……?御堂君……?こんなとこでどうしたの?ていうか、風邪よくなったの?」
出くわした人物……それは早乙女さんだった。
「僕は昨日ようやく熱が下がったんだよ……。でも、おかげで修学旅行には行けなかったけどね……。そう言う早乙女さんは何でこんなところに……?」
早乙女さんも同じクラスだから今頃修学旅行に行ってるはずなんだけど……。
「あははは……、ウチ中間試験の成績が悪くてさ……、補習になったんだよね……。おかげで修学旅行も行かれなくなったって感じ……?」
早乙女さんはバツが悪そうに苦笑しながら頭を掻く。
……そう言えば先生がそんなこと言ってたっけ。
と言うか、早乙女さん補習なのか……。
「そうなんだ……。それは大変だね……。僕はこれから付属中学の学園祭に行くんだ」
付属中学……、僕がそう言うと何かを察したのか、早乙女さんはニヤリと笑みを浮かべた。
「付属中学……ああ、以前会った彼女さんのところ?」
「ま……まあ……、そうだね」
特に隠すことはないのだけど、彼女のところに行くと言われると少し恥ずかしく感じる。
「でも、付属の子が彼女さんだなんて大変だよね~」
「何が……?」
僕は早乙女さんの言っている意味が分からずか頭の中で"?"を浮かべる。
「いやだって、いろいろとさ……したくてもできないことってあるでしょ?男の子としては辛いよね~?」
僕の顔が一気に熱くなる。
何を言ってるのか、分かるようで分かりたくない。
「え……えっと……、いろいろって……?」
「とぼけてもムダムダ……。男女の間で"いろいろ"と言えば一つに決まってるでしょ~?そ・れ・と・も……もしかして、もう済ませちゃったとか……?」
その言葉に僕の体がビクッと反応する
早乙女さんが僕の耳元でそう呟くと僕の顔は耳まで真っ赤になる。
「えっと……いや……それはその……」
「ん……?あれ……?もしかして……本当に済ませちゃった後……?」
「そ、それは……その……」
「へぇ~、御堂くんって見かけによらず積極的なんだ~♪」
「ほっといてよ……!」
僕は顔を真っ赤にしながら目を逸らす。
早乙女さんはニヤニヤと笑みを浮かべて僕をみるも、僕は顔を赤くしながら彼女から目を逸らすと心の中で白状する。
はいそうですとも!由奈に手を出しましたとも……!
「それはそれは……、それじゃあウチは学院に行くから。じゃあね~」
早乙女さんはニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべながら僕へと手を振ると本校へと向かっていった。
一方の僕は未だに顔を赤くしながら付属中学へと向かったのだった。
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