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澪の章 寡黙なクラス委員長
彼女の家で迎える翌朝
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翌朝——目を覚ますと、見慣れない天井が視界に入った。
(あれ……?ここどこだっけ……)
僕は寝起きの頭を使って昨日のことを思い起こすと、段々と昨日の記憶が蘇ってくる。
(そうか……昨日は澪の家に泊まったんだった……)
僕は横へと目をやると、隣で規則正しい寝息を立てながら寝ている澪の姿があった。
「澪……」
僕はそっと澪の頬を撫でる……。
「ん……んん……かなた……くん……」
澪は寝言をつぶやきながら、僕の胸に頭を寄せてきた。
その顔には、安心しきったような穏やかな微笑みが浮かんでいる。
なんだろう、この可愛い生き物は……。
彼女の頭から甘い香りが漂ってくる……。
朝から手を出したい衝動に駆られた僕はそっと彼女を抱きしめる。
まるで、壊れものを扱うように……。
すると澪は僕に体を委ねるように今度は体ごと引っ付いてきた。
(こんな顔、誰にも見せたくないな……)
しかし……この姿を澪のお母さんに見られたら大事だな……。
そう思った瞬間、背筋にひやりとした視線を感じた。
僕は澪の部屋のドアへと目を向けると、澪のお母さんと目が合った。
「あ……」
すると、彼女はしまったと言わんばかりに小さく声を上げる。
「……何してるんですか?」
僕は思わず澪のお母さんへと問う。
「え、え~っと……き、昨日はよく眠れたかしら?」
するとお母さんは作り笑いを浮かべながら話題をそらしてくる。
……まあいいけど。
「……おはようございます、おかげさまで昨日はよく寝れました」
「おはよう、彼方君。それにしても……澪は彼方君に引っ付いて寝てるわね。よほど彼方君の側が安心出来るのね」
言われて隣で寝ている澪を見ると、僕の服をギュッと掴んでいた。
「……みたいですね」
「昨日はお楽しみだったみたいだし?私は朝食の準備をするからもう少しゆっくりしてて」
「あ、僕も手伝います」
僕は澪を起こさないようにそっと彼女の手を離すと、澪のお母さんと共にリビングへと向かうと朝食の手伝いを始めることにした。
「まあ……、彼方君って料理の手際がいいのね……!」
「ええ、父が再婚するまでは僕が料理をしていたので」
感嘆の声を漏らす澪のお母さんの隣で僕はオムレツの下準備として、手際よく卵をかき混ぜていく。
「でも、お客さんにこんな事させるのは少し気が引けるわ……」
「いえ、お世話になってるのに何もしない訳には行きませんので」
僕は苦笑しながら答えると、お母さんは真剣な眼差しで僕を見つめる……。
な……なんだろう……、僕何かマズイこと言ったかな……。
「いい……いいわ、彼方君……。あなたにお母さんポイントを進呈するわ!」
「お……お母さんポイント……?」
僕は謎のポイントを手に入れた!
「そうよ!私からのポイントが貯まると澪をお嫁にあげるわ!」
彼女は僕へとビシっと指さす。
なんだろうこのノリ……澪にそっくりだ。
そう言えば澪からも以前「澪ポイントが貯まったらお嫁さんになってあげる」みたいなこと言ってたな……。
なるほど、澪ポイントというのはお母さんの影響なのか……。
この母にしてあの娘ありって感じだな……。
僕はそう思いながら朝食を作っていく。
朝食の準備を終えた僕は、できあがった料理をリビングのテーブルへと丁寧に並べていった。
今朝のメニューは、ツナ缶とカット野菜を使ったツナマヨオムレツとウインナー、野菜スープにクロワッサン。
パンはこの家にあったものをそのままお皿に盛り付けただけなんだけど、あとのものに関してはお世話になったお礼を兼ねて僕が作った。
「彼方君のおかげで本当に朝食の準備が助かったわ!もういっそのこと、この家にずっと住んでくれないかしら?澪を今すぐにでも差し上げるわよ」
「あははは……」
お母さんのどこまでが冗談なのかわからない言葉に僕は苦笑を浮かべるしかなかった。
「それにしても澪起きてこないわね……まだ寝てるのかしら……?」
僕は澪のお母さんと共にリビングの壁に掛けられている時計へと目をやると、時間はもうすぐ朝の6時30分になろうとしていた。
(結局僕は朝はいつもどおり起きたってことなのかな……?)
「私は澪を起こしてくるから彼方君は座って待ってて」
「はい」
僕は言われた通りリビングのテーブル席へと座って待つ……。
すると突然、頭の上になにか柔らかくて温かいものが乗ってきた。
(なんだろうこの感触……前にもあったような……?)
「おはよう……かなたくん……ふぁぁ~……」
いつの間にやってきたのか澪の声が聞こえてくる。
しかも……僕のすぐ後ろで……。
(え……?もしかして僕の頭の上に乗ってるのって……澪の胸……っ!?)
僕は恐る恐る頭の上へと手をやる……。
「ん……」
すと柔らかい感触と共に澪の声が聞こえてきた!
(やっぱりーーー……!)
「こら澪!ちゃんとしなさい!」
すると後ろの方から今度は澪のお母さんの声が聞こえてくる。
「だって……、朝眠くて……」
「全く……、ごめんね彼方君……、この子朝が弱いの……」
「そうなんですか……」
なるほど、澪は朝が弱いのか……。
しかしそんなことより頭の上に乗せている胸を退けてほしい……。
「ところで澪……、なんであなたは彼方君の頭の上に胸を乗せてるのよ?」
「こうすると……胸も肩も楽なの……」
「もう……彼方君困ってるでしょ……?」
「やだ……それに、彼方くんの頭って……落ち着くから……」
その言葉に、僕の顔は一気に熱を帯びた。
朝からこんな破壊力……澪、恐るべし。
(あれ……?ここどこだっけ……)
僕は寝起きの頭を使って昨日のことを思い起こすと、段々と昨日の記憶が蘇ってくる。
(そうか……昨日は澪の家に泊まったんだった……)
僕は横へと目をやると、隣で規則正しい寝息を立てながら寝ている澪の姿があった。
「澪……」
僕はそっと澪の頬を撫でる……。
「ん……んん……かなた……くん……」
澪は寝言をつぶやきながら、僕の胸に頭を寄せてきた。
その顔には、安心しきったような穏やかな微笑みが浮かんでいる。
なんだろう、この可愛い生き物は……。
彼女の頭から甘い香りが漂ってくる……。
朝から手を出したい衝動に駆られた僕はそっと彼女を抱きしめる。
まるで、壊れものを扱うように……。
すると澪は僕に体を委ねるように今度は体ごと引っ付いてきた。
(こんな顔、誰にも見せたくないな……)
しかし……この姿を澪のお母さんに見られたら大事だな……。
そう思った瞬間、背筋にひやりとした視線を感じた。
僕は澪の部屋のドアへと目を向けると、澪のお母さんと目が合った。
「あ……」
すると、彼女はしまったと言わんばかりに小さく声を上げる。
「……何してるんですか?」
僕は思わず澪のお母さんへと問う。
「え、え~っと……き、昨日はよく眠れたかしら?」
するとお母さんは作り笑いを浮かべながら話題をそらしてくる。
……まあいいけど。
「……おはようございます、おかげさまで昨日はよく寝れました」
「おはよう、彼方君。それにしても……澪は彼方君に引っ付いて寝てるわね。よほど彼方君の側が安心出来るのね」
言われて隣で寝ている澪を見ると、僕の服をギュッと掴んでいた。
「……みたいですね」
「昨日はお楽しみだったみたいだし?私は朝食の準備をするからもう少しゆっくりしてて」
「あ、僕も手伝います」
僕は澪を起こさないようにそっと彼女の手を離すと、澪のお母さんと共にリビングへと向かうと朝食の手伝いを始めることにした。
「まあ……、彼方君って料理の手際がいいのね……!」
「ええ、父が再婚するまでは僕が料理をしていたので」
感嘆の声を漏らす澪のお母さんの隣で僕はオムレツの下準備として、手際よく卵をかき混ぜていく。
「でも、お客さんにこんな事させるのは少し気が引けるわ……」
「いえ、お世話になってるのに何もしない訳には行きませんので」
僕は苦笑しながら答えると、お母さんは真剣な眼差しで僕を見つめる……。
な……なんだろう……、僕何かマズイこと言ったかな……。
「いい……いいわ、彼方君……。あなたにお母さんポイントを進呈するわ!」
「お……お母さんポイント……?」
僕は謎のポイントを手に入れた!
「そうよ!私からのポイントが貯まると澪をお嫁にあげるわ!」
彼女は僕へとビシっと指さす。
なんだろうこのノリ……澪にそっくりだ。
そう言えば澪からも以前「澪ポイントが貯まったらお嫁さんになってあげる」みたいなこと言ってたな……。
なるほど、澪ポイントというのはお母さんの影響なのか……。
この母にしてあの娘ありって感じだな……。
僕はそう思いながら朝食を作っていく。
朝食の準備を終えた僕は、できあがった料理をリビングのテーブルへと丁寧に並べていった。
今朝のメニューは、ツナ缶とカット野菜を使ったツナマヨオムレツとウインナー、野菜スープにクロワッサン。
パンはこの家にあったものをそのままお皿に盛り付けただけなんだけど、あとのものに関してはお世話になったお礼を兼ねて僕が作った。
「彼方君のおかげで本当に朝食の準備が助かったわ!もういっそのこと、この家にずっと住んでくれないかしら?澪を今すぐにでも差し上げるわよ」
「あははは……」
お母さんのどこまでが冗談なのかわからない言葉に僕は苦笑を浮かべるしかなかった。
「それにしても澪起きてこないわね……まだ寝てるのかしら……?」
僕は澪のお母さんと共にリビングの壁に掛けられている時計へと目をやると、時間はもうすぐ朝の6時30分になろうとしていた。
(結局僕は朝はいつもどおり起きたってことなのかな……?)
「私は澪を起こしてくるから彼方君は座って待ってて」
「はい」
僕は言われた通りリビングのテーブル席へと座って待つ……。
すると突然、頭の上になにか柔らかくて温かいものが乗ってきた。
(なんだろうこの感触……前にもあったような……?)
「おはよう……かなたくん……ふぁぁ~……」
いつの間にやってきたのか澪の声が聞こえてくる。
しかも……僕のすぐ後ろで……。
(え……?もしかして僕の頭の上に乗ってるのって……澪の胸……っ!?)
僕は恐る恐る頭の上へと手をやる……。
「ん……」
すと柔らかい感触と共に澪の声が聞こえてきた!
(やっぱりーーー……!)
「こら澪!ちゃんとしなさい!」
すると後ろの方から今度は澪のお母さんの声が聞こえてくる。
「だって……、朝眠くて……」
「全く……、ごめんね彼方君……、この子朝が弱いの……」
「そうなんですか……」
なるほど、澪は朝が弱いのか……。
しかしそんなことより頭の上に乗せている胸を退けてほしい……。
「ところで澪……、なんであなたは彼方君の頭の上に胸を乗せてるのよ?」
「こうすると……胸も肩も楽なの……」
「もう……彼方君困ってるでしょ……?」
「やだ……それに、彼方くんの頭って……落ち着くから……」
その言葉に、僕の顔は一気に熱を帯びた。
朝からこんな破壊力……澪、恐るべし。
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