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柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長
生徒会のお仕事
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放課後、僕は“生徒会(仮)”の腕章をつけ、意気揚々と生徒会室の扉を開けた。
「お疲れ様です!」
生徒会室の中には生徒会長の如月先輩、イオリとあとは女子が2人。
1人は昨日プリントを運んだときに見たことあるけど、もう1人は……誰だろう?
「来たな御堂、まずは主要メンバーの紹介をしておこう。ミレイとイオリの事は知ってるだろうから省くとして、まずは書記の春野 紬、そして会計の姫野 咲良だ」
如月先輩の紹介で春野さんと姫野さんという2人の女子が席から立ち上がる。
「始めまして、私は1年の春野です。宜しくお願いします、御堂先輩」
メガネをかけた黒髪のショートヘアの女の子、春野さんは僕へと簡単な自己紹介をするとペコリとお辞儀をする。
「あたしは3年の姫野よ、よろしくね」
茶髪のロングヘアの先輩、姫野さんは僕へと気さくに手を降ってくれた。
「他にもメンバーはいるのだが、後はおいおい紹介するとして、まずは本日の活動内容を伝える」
如月先輩の言葉に僕は息を呑む。
僕の生徒会としての初仕事だ、どんな内容でも必ずやり遂げてみせる……!
僕は先輩の次の言葉をじっと待つ……。
「本日は渡り廊下の蛍光灯の交換と校門の掃除、それと花壇の水やりだ」
「……え?」
先輩から伝えられた内容に僕の目が点になる。
え……?蛍光灯の交換?校門の掃除?花壇の水やり……?
へ……?は……っ!?
「何だ御堂、不服そうだな……」
動揺を隠せずにいると、如月先輩がジト目で睨んでくる。
「い、いえ……そういうわけでは……」
僕は慌てて否定するも、肩透かしを食らった感は確かにある。
(生徒会ってもっとキラキラしたイメージがあるけど……実際は地味なんだな……)
思い描いていた“生徒会像”が、音を立てて崩れていく気がした。
「御堂、実際生徒会の仕事は地味で目立たないことの積み重ねだ。しかし、この積み重ねがやがては信頼を築いていくことにつながる」
イオリの言葉は冷静で、でもどこか芯のある響きを持っていた。
「……はい、分かりました」
僕は小さく頷くと、腕章を見つめ直す。
“仮”と書かれたその紙が、今の僕の立場を物語っている。
◆◆◆
渡り廊下にやってきた僕は、脚立に登って蛍光灯の交換を行っていた。
「御堂、新しい蛍光灯だ、落とさないように気をつけろ。それと点灯管も一緒に交換しておけ」
「うん、わかった」
脚立登り、切れた蛍光灯と点灯管を取り外すと新しいものと交換する。
「……これ、意外と落としそうで怖いな」
「落とさないように気をつけろよ。ケガの原因にもなるし、蛍光灯一つとっても経費がかかってるからな」
「気をつけるよ」
僕は落とさないように気をつけながら蛍光灯の交換を行う。
蛍光灯の交換を終えた僕は、次に春野さん一緒に校門の掃除を行う。
「御堂先輩、こっちの落ち葉、集めておきました」
「ありがとう、春野さん。……って、めっちゃ綺麗にまとまってる!」
「掃除は好きなんです。無心になれるので」
春野さんは淡々と答えるが、その手際の良さに僕は驚く。
(……当然のことだけど、僕よりずっと“生徒会らしい”かも)
花壇の水やりは姫野先輩と。
「御堂くん、ホースのバルブはゆっくり開けてね。いきなり全開にすると、花が吹っ飛ぶから」
「えっ、そんなことあるんですか!?」
「あるある。この前、ミレイがやらかしたのよ。花壇が水浸しになって、弟くんが無言でホースを引き抜いたのよね。ミレイって意外と抜けてるところがあるからね」
(……想像できる)
現にエリシアで身バレしてたからなぁ……。
僕は心の中で苦笑しながら姫野先輩からホースを受け取ると慎重に水を撒く。
そしてふと空を見上げると、夕焼けが校舎の窓に反射していた。
(地味だけど……なんか、悪くないかも)
◆◆◆
作業を終えて生徒会室に戻ると、如月先輩が静かに言った。
「御堂お疲れ様、生徒会の初仕事はどうだった?」
「……正直、思ってたのとは違いました。でも……やってみると、意外と悪くなかったです」
「それが、生徒会の本質だ。目立たなくても、誰かのために動く。それが結果として信頼を生む。御堂、これからも引き続きよろしく頼むぞ」
「はい!これからも頑張りますっ!」
如月先輩の笑顔と共に向けられた言葉に返事をすると、僕は先輩の言葉を胸に刻む。
(僕も……目立たなくても誰かの役に立てるような存在になりたい)
“仮”の腕章を見つめながら、僕は静かに拳を握った。
「お疲れ様です!」
生徒会室の中には生徒会長の如月先輩、イオリとあとは女子が2人。
1人は昨日プリントを運んだときに見たことあるけど、もう1人は……誰だろう?
「来たな御堂、まずは主要メンバーの紹介をしておこう。ミレイとイオリの事は知ってるだろうから省くとして、まずは書記の春野 紬、そして会計の姫野 咲良だ」
如月先輩の紹介で春野さんと姫野さんという2人の女子が席から立ち上がる。
「始めまして、私は1年の春野です。宜しくお願いします、御堂先輩」
メガネをかけた黒髪のショートヘアの女の子、春野さんは僕へと簡単な自己紹介をするとペコリとお辞儀をする。
「あたしは3年の姫野よ、よろしくね」
茶髪のロングヘアの先輩、姫野さんは僕へと気さくに手を降ってくれた。
「他にもメンバーはいるのだが、後はおいおい紹介するとして、まずは本日の活動内容を伝える」
如月先輩の言葉に僕は息を呑む。
僕の生徒会としての初仕事だ、どんな内容でも必ずやり遂げてみせる……!
僕は先輩の次の言葉をじっと待つ……。
「本日は渡り廊下の蛍光灯の交換と校門の掃除、それと花壇の水やりだ」
「……え?」
先輩から伝えられた内容に僕の目が点になる。
え……?蛍光灯の交換?校門の掃除?花壇の水やり……?
へ……?は……っ!?
「何だ御堂、不服そうだな……」
動揺を隠せずにいると、如月先輩がジト目で睨んでくる。
「い、いえ……そういうわけでは……」
僕は慌てて否定するも、肩透かしを食らった感は確かにある。
(生徒会ってもっとキラキラしたイメージがあるけど……実際は地味なんだな……)
思い描いていた“生徒会像”が、音を立てて崩れていく気がした。
「御堂、実際生徒会の仕事は地味で目立たないことの積み重ねだ。しかし、この積み重ねがやがては信頼を築いていくことにつながる」
イオリの言葉は冷静で、でもどこか芯のある響きを持っていた。
「……はい、分かりました」
僕は小さく頷くと、腕章を見つめ直す。
“仮”と書かれたその紙が、今の僕の立場を物語っている。
◆◆◆
渡り廊下にやってきた僕は、脚立に登って蛍光灯の交換を行っていた。
「御堂、新しい蛍光灯だ、落とさないように気をつけろ。それと点灯管も一緒に交換しておけ」
「うん、わかった」
脚立登り、切れた蛍光灯と点灯管を取り外すと新しいものと交換する。
「……これ、意外と落としそうで怖いな」
「落とさないように気をつけろよ。ケガの原因にもなるし、蛍光灯一つとっても経費がかかってるからな」
「気をつけるよ」
僕は落とさないように気をつけながら蛍光灯の交換を行う。
蛍光灯の交換を終えた僕は、次に春野さん一緒に校門の掃除を行う。
「御堂先輩、こっちの落ち葉、集めておきました」
「ありがとう、春野さん。……って、めっちゃ綺麗にまとまってる!」
「掃除は好きなんです。無心になれるので」
春野さんは淡々と答えるが、その手際の良さに僕は驚く。
(……当然のことだけど、僕よりずっと“生徒会らしい”かも)
花壇の水やりは姫野先輩と。
「御堂くん、ホースのバルブはゆっくり開けてね。いきなり全開にすると、花が吹っ飛ぶから」
「えっ、そんなことあるんですか!?」
「あるある。この前、ミレイがやらかしたのよ。花壇が水浸しになって、弟くんが無言でホースを引き抜いたのよね。ミレイって意外と抜けてるところがあるからね」
(……想像できる)
現にエリシアで身バレしてたからなぁ……。
僕は心の中で苦笑しながら姫野先輩からホースを受け取ると慎重に水を撒く。
そしてふと空を見上げると、夕焼けが校舎の窓に反射していた。
(地味だけど……なんか、悪くないかも)
◆◆◆
作業を終えて生徒会室に戻ると、如月先輩が静かに言った。
「御堂お疲れ様、生徒会の初仕事はどうだった?」
「……正直、思ってたのとは違いました。でも……やってみると、意外と悪くなかったです」
「それが、生徒会の本質だ。目立たなくても、誰かのために動く。それが結果として信頼を生む。御堂、これからも引き続きよろしく頼むぞ」
「はい!これからも頑張りますっ!」
如月先輩の笑顔と共に向けられた言葉に返事をすると、僕は先輩の言葉を胸に刻む。
(僕も……目立たなくても誰かの役に立てるような存在になりたい)
“仮”の腕章を見つめながら、僕は静かに拳を握った。
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