147 / 223
柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長
高藤兄弟に暴かれる黒井学園側の真実
しおりを挟む
高藤は不敵な笑みを浮かべながら、生徒会室へと足を踏み入れ、岸破生徒会長を見据えた。
「高藤……!どうしてお前が……っ!?」
高藤の登場に僕は思わず声を上げる。
「言ったはずだ御堂、あとは俺に任せろと。さて……そこの黒井学園の生徒会長は事実を隠している。俺はそれを暴きに来た」
岸破生徒会長は額に青筋を立てながら高藤を睨みつける。
「ふん……青葉ケ丘は謝罪じゃなく、ケンカを売りに来たってことか?そういうことでいいんだな、如月生徒会長?」
「ち……違う……!高藤、もうやめるんだ……!」
如月先輩は高藤を止めようとするも彼はさらに言葉を続ける。
「ケンカを売りに来たとは、これはまた異な事を言う。そもそも今回の一件は黒井学園側が引き起こしたものだ」
「俺たちが引き起こしただと……?何を根拠にそんなことを言う?」
高藤の言葉に、岸破の眉がぴくりと動いた。
「根拠?それなら、こちらにある」
高藤は指を鳴らすと彼の後ろから由奈ちゃんとその友人と思われる付属中学の女子生徒二人、それと高藤と瓜二つの人物が現れた!
「由奈ちゃん……っ!?それに……高藤が2人っ!?」
突然の事に僕の頭がついていかない。
「初めまして。付属中学の生徒会長、高藤です。本校の高藤の弟になります」
「弟……っ!?」
まさかの高藤の弟の登場に僕の怒りはいつの間にか消え失せていた。
「さて、この度の一件についての事実を説明致しましょう。事の始まりは一昨日の夕方、付属中学の女生徒が帰宅中に黒井学園の生徒会1年がナンパしてきたのがすべての始まりです。女生徒たちは嫌がっていましたが黒井学園の生徒はしつこく彼女たちにつきまとい、それを見つけた本校の生徒会の3年が彼女たちを救い出した。それが真実です」
「ま……待ってくれ……!なら生徒会の3年の暴行事件というのは……!」
高藤弟の説明に如月先輩は声を上げる。
確かに僕もそれは気になるところだ。
高藤弟の言うことが本当なら、なぜ暴行事件につながったのか……、それが僕には分からなかった。
「……なぜ暴行事件につながったのか、ですか?」
高藤弟は静かに頷くと、由奈ちゃんの方を見た。
「御堂さん、説明を」
「……はい」
由奈ちゃんは一歩前に出ると、少し震える声で語り始めた。
「一昨日の夕方、あたしたちは駅前の通りを歩いていました。そこに黒井学園の生徒が現れて……最初は軽い声かけだったんです。でも、断ってもついてきて……腕を掴まれて……怖くて、逃げようとしたんです。そしたら——」
由奈ちゃんは言葉を詰まらせると、別の女生徒が言葉を続ける。
「そのとき、通りかかったのが本校の生徒会の3年生でした。私たちの様子に気づいて、間に入ってくれて……でも、黒井の生徒が逆上して、手を出してきたんです」
「それで……応戦した、ということか」
如月先輩が小さく呟く。
「はい。もちろん、暴力はよくないことだと思います。でも、あのとき助けてくれなかったら、私たちはどうなっていたか……」
由奈ちゃん達三人の声は震えていたが、言葉には確かな意志があった。
「……ふざけるなっ!」
岸破生徒会長が机を叩いて立ち上がる。
「そんな話、今さら持ち出して何になる!証拠はあるのか!? その場にいたのはお前たちだけだろう!」
「証拠ならある」
高藤がニヤリと笑みを浮かべるとスマホの動画を見せる。
「これは駅前の防犯映像だ。関係者の協力で確認済み。必要なら、正式に提出する。黒井学園の生徒が青葉ケ丘学園付属中学の女生徒の腕を掴み、揉み合いになっている様子が映っていた。本校の生徒が割って入ったのも記録されている」
「……っ!」
岸破生徒会長の顔が引きつる。
「もちろん、正式な映像は校長経由で提出する。だが、ここで重要なのは“真実”だ。青葉ケ丘の生徒が手を出したのは事実だが、それは女生徒を守るためだった。それを一方的に“暴行事件”と断じ、謝罪を強要するのは——正義ではない」
生徒会室の空気が、凍りついたように静まり返る。
僕は、如月先輩の横顔を見る。
その瞳は、静かに揺れていた。怒りでも、悲しみでもない。
ただ、真実の重みに耐えようとする——凛とした強さだった。
「……岸破生徒会長、私は青葉ケ丘の生徒会長として、責任を果たすつもりでここに来ました。でも、今ここにあるのは、あなたが語った“事実”とは違うものです。それでも、あなたは我が校に謝罪を求めますか?」
如月先輩が、静かに口を開く。
岸破生徒会長は、何も言わなかった。
拳を震わせながら、何かを飲み込むように視線を落とした
「そうだ、ついでに一つ言っておきましょう。ここは県立高校でしたね。県の方にも報告をしてあります。あとは県の方々がここにやって来るでしょう。舞台は整った。あとは、幕が下りるのを待つだけですね」
高藤弟は不敵な笑みを浮かべながら、由奈ちゃんたちと共に生徒会室を後にした。
その背中は、すでに勝者の風格をまとっていた。
「高藤……!どうしてお前が……っ!?」
高藤の登場に僕は思わず声を上げる。
「言ったはずだ御堂、あとは俺に任せろと。さて……そこの黒井学園の生徒会長は事実を隠している。俺はそれを暴きに来た」
岸破生徒会長は額に青筋を立てながら高藤を睨みつける。
「ふん……青葉ケ丘は謝罪じゃなく、ケンカを売りに来たってことか?そういうことでいいんだな、如月生徒会長?」
「ち……違う……!高藤、もうやめるんだ……!」
如月先輩は高藤を止めようとするも彼はさらに言葉を続ける。
「ケンカを売りに来たとは、これはまた異な事を言う。そもそも今回の一件は黒井学園側が引き起こしたものだ」
「俺たちが引き起こしただと……?何を根拠にそんなことを言う?」
高藤の言葉に、岸破の眉がぴくりと動いた。
「根拠?それなら、こちらにある」
高藤は指を鳴らすと彼の後ろから由奈ちゃんとその友人と思われる付属中学の女子生徒二人、それと高藤と瓜二つの人物が現れた!
「由奈ちゃん……っ!?それに……高藤が2人っ!?」
突然の事に僕の頭がついていかない。
「初めまして。付属中学の生徒会長、高藤です。本校の高藤の弟になります」
「弟……っ!?」
まさかの高藤の弟の登場に僕の怒りはいつの間にか消え失せていた。
「さて、この度の一件についての事実を説明致しましょう。事の始まりは一昨日の夕方、付属中学の女生徒が帰宅中に黒井学園の生徒会1年がナンパしてきたのがすべての始まりです。女生徒たちは嫌がっていましたが黒井学園の生徒はしつこく彼女たちにつきまとい、それを見つけた本校の生徒会の3年が彼女たちを救い出した。それが真実です」
「ま……待ってくれ……!なら生徒会の3年の暴行事件というのは……!」
高藤弟の説明に如月先輩は声を上げる。
確かに僕もそれは気になるところだ。
高藤弟の言うことが本当なら、なぜ暴行事件につながったのか……、それが僕には分からなかった。
「……なぜ暴行事件につながったのか、ですか?」
高藤弟は静かに頷くと、由奈ちゃんの方を見た。
「御堂さん、説明を」
「……はい」
由奈ちゃんは一歩前に出ると、少し震える声で語り始めた。
「一昨日の夕方、あたしたちは駅前の通りを歩いていました。そこに黒井学園の生徒が現れて……最初は軽い声かけだったんです。でも、断ってもついてきて……腕を掴まれて……怖くて、逃げようとしたんです。そしたら——」
由奈ちゃんは言葉を詰まらせると、別の女生徒が言葉を続ける。
「そのとき、通りかかったのが本校の生徒会の3年生でした。私たちの様子に気づいて、間に入ってくれて……でも、黒井の生徒が逆上して、手を出してきたんです」
「それで……応戦した、ということか」
如月先輩が小さく呟く。
「はい。もちろん、暴力はよくないことだと思います。でも、あのとき助けてくれなかったら、私たちはどうなっていたか……」
由奈ちゃん達三人の声は震えていたが、言葉には確かな意志があった。
「……ふざけるなっ!」
岸破生徒会長が机を叩いて立ち上がる。
「そんな話、今さら持ち出して何になる!証拠はあるのか!? その場にいたのはお前たちだけだろう!」
「証拠ならある」
高藤がニヤリと笑みを浮かべるとスマホの動画を見せる。
「これは駅前の防犯映像だ。関係者の協力で確認済み。必要なら、正式に提出する。黒井学園の生徒が青葉ケ丘学園付属中学の女生徒の腕を掴み、揉み合いになっている様子が映っていた。本校の生徒が割って入ったのも記録されている」
「……っ!」
岸破生徒会長の顔が引きつる。
「もちろん、正式な映像は校長経由で提出する。だが、ここで重要なのは“真実”だ。青葉ケ丘の生徒が手を出したのは事実だが、それは女生徒を守るためだった。それを一方的に“暴行事件”と断じ、謝罪を強要するのは——正義ではない」
生徒会室の空気が、凍りついたように静まり返る。
僕は、如月先輩の横顔を見る。
その瞳は、静かに揺れていた。怒りでも、悲しみでもない。
ただ、真実の重みに耐えようとする——凛とした強さだった。
「……岸破生徒会長、私は青葉ケ丘の生徒会長として、責任を果たすつもりでここに来ました。でも、今ここにあるのは、あなたが語った“事実”とは違うものです。それでも、あなたは我が校に謝罪を求めますか?」
如月先輩が、静かに口を開く。
岸破生徒会長は、何も言わなかった。
拳を震わせながら、何かを飲み込むように視線を落とした
「そうだ、ついでに一つ言っておきましょう。ここは県立高校でしたね。県の方にも報告をしてあります。あとは県の方々がここにやって来るでしょう。舞台は整った。あとは、幕が下りるのを待つだけですね」
高藤弟は不敵な笑みを浮かべながら、由奈ちゃんたちと共に生徒会室を後にした。
その背中は、すでに勝者の風格をまとっていた。
20
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2026.2.22)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
元おっさんの幼馴染育成計画
みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。
だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる