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柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長
僕は先輩の指定席?
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柚葉先輩との距離がぐっと縮まった翌朝。
僕はいつも通り、学園へ向かっていた——はずだったのだけど……なぜか柚葉先輩が僕にひっついている。
腕を組むなんて可愛いものじゃない。
先輩は僕の腰に腕を回し、まるで磁石みたいにぴったりとくっついていた。
「はぁ~、朝から彼方に会えて……、彼方の匂いも堪能できてミレイは幸せだ♡」
柚葉先輩は顔を僕にすり付けては匂いを嗅いでくる。
……先輩って、もしかして匂いフェチだったりする?
まあそれはいいとして……。
「あの……柚葉先輩、周囲から視線を感じるのは僕の気のせいでしょうか……?」
女生徒たちからは“微笑ましい”というより“呆れ混じり”の視線。
男子たちからは、明らかに嫉妬のこもった視線が突き刺さる。
「そんなのは放っておけばいい。ミレイと彼方は恋人同士なんだ。何の問題もない」
柚葉先輩は尤もらしいことを言いながら、僕の胸元に頬ずりまでしてくる。
(なんだろう……小動物に懐かれてるみたいな気分だ)
柚葉先輩の背の小ささが僕にそのような錯覚を覚えさせる。
すると、柚葉先輩は僕をじっと見つめ、睨んでくる。
「……彼方、お前今失礼なこと考えてなかったか?」
「いえ、滅相もありません。可愛い先輩に抱きつかれて幸せだと思っていたところです」
「ならよし♡」
僕は咄嗟にごまかすと柚葉先輩は満足げにまたすり寄ってくる。
(……意外と柚葉先輩は鋭いらしい)
僕はそんな事を思いながら柚葉先輩にマーキング、もとい頬ずりされながら学園へと向かう。
◆◆◆
教室に入ると、悠人が僕の方に詰め寄ってきた。
「おい彼方!お前生徒会長とイチャイチャしていたそうだが、どういう事だっ!」
「何って、僕は柚葉先輩と付き合ってるんだけど……」
「んな……っ!?生徒会長と付き合ってさらにイチャイチャしながら登校してくるなんて……!なんでお前ばっかりそんないい目を見てるんだっ!」
「何でって言われても……」
僕にそんな事を聞かれても困るんだけど……。
「俺たち、“彼女いない同盟”の仲間だったじゃん……!なのに……バカぁー!彼方のバカぁーっ!」
悠人は何故か涙目になりながら僕の前から走り去ってしまった。
(なんだったんだろう……?)
ていうか、だったじゃんって……勝手にそんな同盟に僕を組み込まないでほしい。
僕は少し困惑しながら悠人が走り去った方向を見ていると、今度は柊さんがじっと僕を見つめている。
「えっと……柊さんなに……?」
「……御堂君、今の話本当?」
「今のって、僕が柚葉先輩と付き合ってること……?」
「うん……」
「えっと、本当だけど……」
「そう、如月生徒会長……思わぬ伏兵がいた」
僕の返答に柊さんは少しだけ目を伏せて、静かに僕から離れていった。
そして謎の視線を感じると、今度は亜希が睨んでいた。
「えっと……何かな……?」
「……別に」
亜希はそれだけを言うと僕から視線を逸らす。
でも、あの目は“別に”なんかじゃなかった。
むしろ、“何か言いたげ”の塊だったような気がする。
(なんなんだよ、一体……!)
僕の困惑とともに1時限目のチャイムが鳴り響く。
◆◆◆
昼休み、僕は柚葉先輩と屋上の床に座って弁当を食べていた。
それはいいとして——なぜか先輩はあぐらを組んだ僕の脚の間に、すっぽりと収まって弁当を食べていた。
「あの……柚葉先輩、なんで僕の上に座ってるんですか?」
「ここはミレイの指定席だ!だから何の問題もない」
……僕って、いつの間に“先輩の指定席”になったんだろう?
そう言えば朝、マーキングされてたな。
僕はそう思いながら弁当を食べる。
少し食べにくいような気はするけど、問題は別のところにある。
柚葉先輩の髪からはなんかいい匂いがしてくるし、股間には先輩のお尻がある。
変なことを考えたら即バレる——いろんな意味で危険すぎる仕様だった。
「あの、柚葉先輩、少し食べにくいので降りてくれると助かるんですけど……」
「それは聞けんなぁ~。こうして“ミレイ専用の背もたれ”にもたれると、すごく落ち着くんだ」
ミレイ先輩は体重をかけるように背中を僕に預けてくる。
まあ、重くはないんだけど……少し恥ずかしいといか、ドキドキするというか……。
というか、僕はミレイ先輩専用なんですね。
まあ、それはそうか。
スカートの裾から覗く先輩の脚が、パタパタと揺れていて妙に可愛い。
先輩が頭を動かすたびに髪の毛が僕の顔に当たって少しくすぐったいけど、それを幸せに感じている僕がいた。
弁当を食べ終わった後、柚葉先輩は向きを変えて僕の方を振り向くと、先輩はまた僕の胸元に顔を寄せて、そっと匂いを嗅いできた。
「……彼方、今日は体育があったのか?」
「あ、はい。3時限目にありました。ですから汗臭いかもしれないので離れてもらえれば……」
柚葉先輩に離れるように促すも、先輩は離れるどころか僕にしがみついてくる。
(……離れない)
振り落とすわけにもいかないため、身を捩ってみるも僕にしっかりとしがみつきクンクンと匂いを嗅いでくる。
僕はどうにか体勢を整えようとするけど、柚葉先輩はまるで吸着パッドみたいに、僕にぴったり張り付いて離れようとしない。
「先輩、ほんとに汗臭いと思うんですけど……」
「ううん、彼方の汗の匂いは頑張った証だから、ミレイは好きだ」
そんな理屈があるのか……?
でも、先輩が嬉しそうに僕の胸元に顔を埋めているのを見ると、なんだか否定する気も失せてしまう。
(もう好きにしてください)
ついに僕は心の中で白旗を振りながら、先輩に身を委ねた。
僕はいつも通り、学園へ向かっていた——はずだったのだけど……なぜか柚葉先輩が僕にひっついている。
腕を組むなんて可愛いものじゃない。
先輩は僕の腰に腕を回し、まるで磁石みたいにぴったりとくっついていた。
「はぁ~、朝から彼方に会えて……、彼方の匂いも堪能できてミレイは幸せだ♡」
柚葉先輩は顔を僕にすり付けては匂いを嗅いでくる。
……先輩って、もしかして匂いフェチだったりする?
まあそれはいいとして……。
「あの……柚葉先輩、周囲から視線を感じるのは僕の気のせいでしょうか……?」
女生徒たちからは“微笑ましい”というより“呆れ混じり”の視線。
男子たちからは、明らかに嫉妬のこもった視線が突き刺さる。
「そんなのは放っておけばいい。ミレイと彼方は恋人同士なんだ。何の問題もない」
柚葉先輩は尤もらしいことを言いながら、僕の胸元に頬ずりまでしてくる。
(なんだろう……小動物に懐かれてるみたいな気分だ)
柚葉先輩の背の小ささが僕にそのような錯覚を覚えさせる。
すると、柚葉先輩は僕をじっと見つめ、睨んでくる。
「……彼方、お前今失礼なこと考えてなかったか?」
「いえ、滅相もありません。可愛い先輩に抱きつかれて幸せだと思っていたところです」
「ならよし♡」
僕は咄嗟にごまかすと柚葉先輩は満足げにまたすり寄ってくる。
(……意外と柚葉先輩は鋭いらしい)
僕はそんな事を思いながら柚葉先輩にマーキング、もとい頬ずりされながら学園へと向かう。
◆◆◆
教室に入ると、悠人が僕の方に詰め寄ってきた。
「おい彼方!お前生徒会長とイチャイチャしていたそうだが、どういう事だっ!」
「何って、僕は柚葉先輩と付き合ってるんだけど……」
「んな……っ!?生徒会長と付き合ってさらにイチャイチャしながら登校してくるなんて……!なんでお前ばっかりそんないい目を見てるんだっ!」
「何でって言われても……」
僕にそんな事を聞かれても困るんだけど……。
「俺たち、“彼女いない同盟”の仲間だったじゃん……!なのに……バカぁー!彼方のバカぁーっ!」
悠人は何故か涙目になりながら僕の前から走り去ってしまった。
(なんだったんだろう……?)
ていうか、だったじゃんって……勝手にそんな同盟に僕を組み込まないでほしい。
僕は少し困惑しながら悠人が走り去った方向を見ていると、今度は柊さんがじっと僕を見つめている。
「えっと……柊さんなに……?」
「……御堂君、今の話本当?」
「今のって、僕が柚葉先輩と付き合ってること……?」
「うん……」
「えっと、本当だけど……」
「そう、如月生徒会長……思わぬ伏兵がいた」
僕の返答に柊さんは少しだけ目を伏せて、静かに僕から離れていった。
そして謎の視線を感じると、今度は亜希が睨んでいた。
「えっと……何かな……?」
「……別に」
亜希はそれだけを言うと僕から視線を逸らす。
でも、あの目は“別に”なんかじゃなかった。
むしろ、“何か言いたげ”の塊だったような気がする。
(なんなんだよ、一体……!)
僕の困惑とともに1時限目のチャイムが鳴り響く。
◆◆◆
昼休み、僕は柚葉先輩と屋上の床に座って弁当を食べていた。
それはいいとして——なぜか先輩はあぐらを組んだ僕の脚の間に、すっぽりと収まって弁当を食べていた。
「あの……柚葉先輩、なんで僕の上に座ってるんですか?」
「ここはミレイの指定席だ!だから何の問題もない」
……僕って、いつの間に“先輩の指定席”になったんだろう?
そう言えば朝、マーキングされてたな。
僕はそう思いながら弁当を食べる。
少し食べにくいような気はするけど、問題は別のところにある。
柚葉先輩の髪からはなんかいい匂いがしてくるし、股間には先輩のお尻がある。
変なことを考えたら即バレる——いろんな意味で危険すぎる仕様だった。
「あの、柚葉先輩、少し食べにくいので降りてくれると助かるんですけど……」
「それは聞けんなぁ~。こうして“ミレイ専用の背もたれ”にもたれると、すごく落ち着くんだ」
ミレイ先輩は体重をかけるように背中を僕に預けてくる。
まあ、重くはないんだけど……少し恥ずかしいといか、ドキドキするというか……。
というか、僕はミレイ先輩専用なんですね。
まあ、それはそうか。
スカートの裾から覗く先輩の脚が、パタパタと揺れていて妙に可愛い。
先輩が頭を動かすたびに髪の毛が僕の顔に当たって少しくすぐったいけど、それを幸せに感じている僕がいた。
弁当を食べ終わった後、柚葉先輩は向きを変えて僕の方を振り向くと、先輩はまた僕の胸元に顔を寄せて、そっと匂いを嗅いできた。
「……彼方、今日は体育があったのか?」
「あ、はい。3時限目にありました。ですから汗臭いかもしれないので離れてもらえれば……」
柚葉先輩に離れるように促すも、先輩は離れるどころか僕にしがみついてくる。
(……離れない)
振り落とすわけにもいかないため、身を捩ってみるも僕にしっかりとしがみつきクンクンと匂いを嗅いでくる。
僕はどうにか体勢を整えようとするけど、柚葉先輩はまるで吸着パッドみたいに、僕にぴったり張り付いて離れようとしない。
「先輩、ほんとに汗臭いと思うんですけど……」
「ううん、彼方の汗の匂いは頑張った証だから、ミレイは好きだ」
そんな理屈があるのか……?
でも、先輩が嬉しそうに僕の胸元に顔を埋めているのを見ると、なんだか否定する気も失せてしまう。
(もう好きにしてください)
ついに僕は心の中で白旗を振りながら、先輩に身を委ねた。
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