【R18】 その娼婦、王宮スパイです

ぴぃ

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第二章

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 シルヴィと二匹のキラービーストが追いかけっこをしている。物凄い速さで風を切る一人の人間と二匹の魔獣。

あまりの速さに唖然としている騎士達。
リリーがノエルの肩をつんつんとつついた。振り向いたノエルと視線が合うと彼女はシルヴィを指さした。

「あれ、やる?」
「むっむむ無理です。まだ僕には早すぎます」

咄嗟に顔を横に振るノエル。
ミニキラービーストのスピードでやっとなのにあれは無理だ。即死してしまう。

ノエルの必死な拒否が面白く笑いを堪えるリリー。彼女は無表情のまま、真剣を騎士達に渡した。

もうすぐ、十週が終わる。

「一匹やるから残り倒して?」

それだけ言うとリリーは彼らの前に立ち、背中にある二本の刀を鞘から抜いた。トントンッとつま先で地面を叩き、首の柔軟をすると一気に走り出す。

スパパパンッ

猛スピードで追いかけるキラービーストの一匹を、上回る速さで捕え輪切りにした。たった数秒間の出来事だ。本来なら大の男数人掛りで倒す魔獣をたった一人の女性があっという間に倒してしまった。

驚愕する騎士達だがリリーのかっこいい攻撃に感動した。

興奮した騎士達は負けじと残りの一匹を討伐すべく動き出す。シルヴィとキラービーストのスピードには追いつけないので待ち伏せをして迎え撃った。

五人全員で攻撃を仕掛けあっという間に倒した。これにはリリーとシルヴィが瞠目した。まさかこんなに早く倒せるとは思ってなかったから。

シルヴィは倒したキラービーストからコアを回収するとリリーと騎士達に近付いた。

コア。
それは魔獣の結核だ。その結核は様々な武器や家電の素材となり中々の値段で売れるお宝である。


「へぇー君達強くなってんじゃん」

シルヴィの褒め言葉に少しだけ嬉しくなった騎士達。

「まあ全体的にまだまだ赤ちゃんだけどね!」

シルヴィの言葉にイラッとする騎士達。

「それじゃあ訓練開始!レベル上げるよー!まずは懸垂からね。負荷無しで五十回やってみて~」

 指示通り懸垂を始めた騎士達。リリーとシルヴィは驚いた。最初は全然出来ていなかったのに、二十回程で音を上げていたのに、ちゃんと五十回出来ていた。彼らは影から呼ばれていない間も自主練をしていたのだ。とは言ってもかなり体力が奪われてしまう。

「じゃあ負荷有りで五十回出来たらリリーさんからご褒美あげるね。リリーさんお願いしま~す!」

まずはエレンがリリーを抱え懸垂を始めた。
周りはその様子を見ている。
二十回懸垂が出来たところで褒美をあげたくないリリーがエレンの無防備な脇を擽った。不意打ちを食らったエレンは笑ってしまい手を離したためリリーごと落ちた。咄嗟にリリーを守るように腕を回し背中から落ちたエレン。

「リリー?」

何であんな事したのと聞きたくなったが起き上がったリリーが無表情ながらにドヤ顔をしている様に見えてしまい瞳をパチパチとさせるエレン。

「あはは!リリーさんからご褒美貰えるのが簡単にいく訳ないでしょ?次リヒャルトね」

先程のエレンを見ていたリヒャルトは余裕な顔をした。懸垂二十回程で脇を擽り始めたリリーだが彼は平然と懸垂を続けている。

「俺擽り効かないからっ残念だったね!」

ふんっふんっと懸垂を続けるリヒャルト。
リリーはリヒャルトの横顔に顔を近づけ、耳朶を舐めた後強めに噛んだ。驚いたリヒャルトは手を離してしまったがエレンの時同様に瞬時にリリーを抱え背中から落ちた。

「いって~~っ!反則!」

噛まれた耳を押さえ眉間に皺を寄せながら指をさして怒るリヒャルト。両耳が真っ赤だ。反対は噛んでいないのにどうしてだろうと首を傾げるリリー。

次はノエル。
彼は何をされるか緊張しながら懸垂をこなしている。擽りをされても反応しない。ならばとリリーはノエルのベルトに手をかけズボンを下ろした。パンツ姿を晒されてしまったノエルは慌てて手を離しズボンを上げようとしたのでリリーを落とした。コロコロと転がるリリーを慌てて追いかけるノエル。

「リリー!ごめんなさいっ大丈夫ですか」

何ともないリリーだがノエルが慌ててやって来て髪に着いた葉っぱ等を取ってくれた。

次はルーク。
もしかしたら彼も擽りは効かないと思ったリリーは彼の上半身の服の中へ潜り込んだ。「は?」と驚くルーク。次の瞬間体の力が一気に抜けた。

ちろちろ ちゅうちゅう ちゅぱちゅぱ

リリーがルークの乳首を舐めたのだ。
堪らなく地面へ落ちたルーク。
もぞもぞと服から出てきたリリーを真っ赤な顔をしながら指さした。

ぱくぱくと口を動かすが何も喋らないルーク。
平然と立ち上がるリリーを見て、彼は動揺しながら騎士達の元へ戻ったが、顔を両手で隠しお嫁にいけないと嘆いた。

最後はウィルフレッド。
彼は動じなさそうだと考え込むリリー。
二十回がたったので取り敢えず擽ろうとしたら話しかけられた。

「今夜の任務は本当に君が行かなかければならないのか?」

黙って頷くリリー。

「あんな格好で変な客に絡まれたらどうするんだ」

仕事だし、受け流しながらやる予定だから気にしない。リリーは黙って首を傾げた。

「男漁りもするのか?」

コクンと頷くリリー。

「見る目無さそうだな」

そんなこと・・・ないと思う。
考え込んでしまったリリー。喋っている間に五十回懸垂を終えたウィルフレッドが枝から手を離しリリーを抱えたまま地面に着地をした。

ハッと驚いたリリーを見下ろすのはドヤ顔のウィルフレッド。まんまと彼の罠に嵌ってしまったリリーは舌打ちをしたい気持ちを抑えポケットから金貨を一枚取り出して彼に渡した。

「これはなんだ?」
「・・・ご褒美」
「俺にとっての褒美にならない。あっちで貰ってくる」

金貨を返し仲間の騎士達に伝えるとリリーを連れて木の後ろに隠れてしまったウィルフレッド。
彼は木を背もたれにし座ると両手を軽く広げた。

「猫の真似しながら甘えてほしい」
「・・・??」

動揺したリリーだったが大人しく従う。
彼のそばでしゃがみ四つん這いの姿で猫の鳴き真似をしながら彼の足の間にちょこんと座った。

「来るんだ」

・・・もっと?

もう十分近いのにまだ来いと言うウィルフレッド。リリーは仕方なく先程の潜入練習の時同様に彼の胸元の服を握り体をくっつけた。

「鳴いて?」
「・・・にゃあ。」

先程と違いリリーは無表情なのにウィルフレッドは満足そうに微笑んだ。
彼は猫リリーを気に入ったようだ。



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