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第079話(氷冷麦酒?!)
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「う……美味いっ!」
「もう、美味しさに驚くのが疲れちゃったわ」
「だな。もう何回美味いって言ったのかわからんよ」
野菜肉巻を食べたキリクさんとクーフェさんが目を見開いて驚いた後、疲れたように言葉を繋げる。
「野菜のシャキシャキとかコリコリした独特の触感を残しつつ、炒めることで野菜の臭みを飛ばして、肉を巻くことで更に旨味を野菜に取り入れていて、食感も楽しい一品だわ」
「あぁ、麦酒が欲しくなる味だな」
「うん。でもこれを持って、今更酒場に行くのもね……」
キリクさんがボヤくのをクーフェさんが肯定し、部屋着に着替えた自分達の衣服を見ながらため息交じりに言う。
そんな二人に麦酒が無いのに落胆されつつも、料理は絶賛してくれたが、僕としてはこの料理に使っている調味料は塩だけになっていて、味の変化がなくて今一歩に感じている。せめて醤油があれば……
また麦酒だけど、これは麦芽を発行させたお酒だ。僕が見た所、この世界で発酵の技術はあまり進んでいないみたいだけど、何故か麦酒や葡萄酒は普通にある。過去の経験でから麦酒はパンを作る過程で副産物的に生まれたものと聞いたことがあるから、パンが主体のこの世界では普通に発生したのだろう。葡萄酒はよくわからないけど。
ただ、封入する技術が進んでいないから、家庭では麦酒は飲めないんだよね。葡萄酒の方は動物の胃や腸を加工した水袋に入れて封入できるけど、麦酒は発泡しているから、そういうものでは持ち運ぼうとすると非常に困難だ。
「ありますよ?確か市場で、ポメが樽で購入したはずですけど……」
「まっ!御主人様!乙女の買い物を暴露するのは最低なのです」
「買ってたよね?」
「ポメが飲むわけじゃないですが、参考品として買ったのは事実なのです」
「葡萄酒も樽で買っていたように見えたんだけど……」
「参考品なのです!」
ポメがブツブツ言いながら、身体の影から樽を取り出す。いつも思うけど、どこに入っているんだろう?
樽は丁寧にも蛇口みたいな物がついているものだから、蛇口を捻ればすぐ飲めるだろう。
「召喚……氷雪の精霊」
僕は蛇口を捻って、麦酒を注ぎながら、小さい声で氷の下級精霊を召喚する。僕の召喚に応じたイタズラ好きそうな小さな精霊が、2つの木のコップの中に入った麦酒を急激に冷やす。
そして程よくキンキンに冷えた木のコップをキリクさんとクーフェさんに差し出す。
「こ、これは?」
「麦酒です。飲みますよね?」
「あ、あぁ……色々聞きたいことがいっぱいあるんだが……」
キリクさんは木のコップと僕達を交互に見つつも、麦酒に視線を向けてゴクリと喉を鳴らす。
「どうぞ、どうぞ」
僕が勧めると、キリクさんとクーフェさんが木のコップに口をつけて、麦酒を口に含む。
「「っ!!!」」
二人は声にならない声を上げる。僕が何度か見た冒険者の宿などで出ていた麦酒は、常温のようだった。過去の経験からするとキンキンに冷やした麦酒の方が抜群に美味かった記憶があるので、氷雪の精霊に冷やしてもらったのだ。
「冷やしてあるだけだと思うんだが、この麦酒相当に美味いぞ」
「え、えぇ……味が多少薄く感じるのだけれども、口と喉を通る冷たさがたまらないわ」
「冷えた口に、この野菜肉巻を放り込むと口全体に旨味がひろがり、それを冷たい麦酒で更に流し込む……これは堪らん!!お代わり!!」
僕は二人からコップを渡されると、麦酒を注ぎ氷雪の精霊に冷やしてもらう。
そうしてキリクさんとクーフェさんが、麦酒と野菜肉巻を交互に楽しみまくり、どんどん麦酒と野菜肉巻が無くなっていくのだった。
「ふぅー、堪能した!これは堪らなかったなぁ……」
「えぇ、今までの料理も、この冷やした麦酒との相性は抜群だったんだと思うんだけど、今までのはパンにも、かなり合っていたから。今回のこの組み合わせは特に麦酒と抜群ね」
満足そうにする二人を見ながら、遅れて食事をとる僕とポメ。僕は二人が絶賛しながら凄く食べてくれたのが嬉しかったのだが、ポメとしては僕が蔑ろになって、自分の食事も遅れたこともあり、ご機嫌斜めだった。さらにファングとビークへのご飯も少し遅れたせいで、二匹からも講義の視線が飛んでいた。
兎に角、今日の食事も大好評で終わり、僕達は明日に向けて休むのだった。
「もう、美味しさに驚くのが疲れちゃったわ」
「だな。もう何回美味いって言ったのかわからんよ」
野菜肉巻を食べたキリクさんとクーフェさんが目を見開いて驚いた後、疲れたように言葉を繋げる。
「野菜のシャキシャキとかコリコリした独特の触感を残しつつ、炒めることで野菜の臭みを飛ばして、肉を巻くことで更に旨味を野菜に取り入れていて、食感も楽しい一品だわ」
「あぁ、麦酒が欲しくなる味だな」
「うん。でもこれを持って、今更酒場に行くのもね……」
キリクさんがボヤくのをクーフェさんが肯定し、部屋着に着替えた自分達の衣服を見ながらため息交じりに言う。
そんな二人に麦酒が無いのに落胆されつつも、料理は絶賛してくれたが、僕としてはこの料理に使っている調味料は塩だけになっていて、味の変化がなくて今一歩に感じている。せめて醤油があれば……
また麦酒だけど、これは麦芽を発行させたお酒だ。僕が見た所、この世界で発酵の技術はあまり進んでいないみたいだけど、何故か麦酒や葡萄酒は普通にある。過去の経験でから麦酒はパンを作る過程で副産物的に生まれたものと聞いたことがあるから、パンが主体のこの世界では普通に発生したのだろう。葡萄酒はよくわからないけど。
ただ、封入する技術が進んでいないから、家庭では麦酒は飲めないんだよね。葡萄酒の方は動物の胃や腸を加工した水袋に入れて封入できるけど、麦酒は発泡しているから、そういうものでは持ち運ぼうとすると非常に困難だ。
「ありますよ?確か市場で、ポメが樽で購入したはずですけど……」
「まっ!御主人様!乙女の買い物を暴露するのは最低なのです」
「買ってたよね?」
「ポメが飲むわけじゃないですが、参考品として買ったのは事実なのです」
「葡萄酒も樽で買っていたように見えたんだけど……」
「参考品なのです!」
ポメがブツブツ言いながら、身体の影から樽を取り出す。いつも思うけど、どこに入っているんだろう?
樽は丁寧にも蛇口みたいな物がついているものだから、蛇口を捻ればすぐ飲めるだろう。
「召喚……氷雪の精霊」
僕は蛇口を捻って、麦酒を注ぎながら、小さい声で氷の下級精霊を召喚する。僕の召喚に応じたイタズラ好きそうな小さな精霊が、2つの木のコップの中に入った麦酒を急激に冷やす。
そして程よくキンキンに冷えた木のコップをキリクさんとクーフェさんに差し出す。
「こ、これは?」
「麦酒です。飲みますよね?」
「あ、あぁ……色々聞きたいことがいっぱいあるんだが……」
キリクさんは木のコップと僕達を交互に見つつも、麦酒に視線を向けてゴクリと喉を鳴らす。
「どうぞ、どうぞ」
僕が勧めると、キリクさんとクーフェさんが木のコップに口をつけて、麦酒を口に含む。
「「っ!!!」」
二人は声にならない声を上げる。僕が何度か見た冒険者の宿などで出ていた麦酒は、常温のようだった。過去の経験からするとキンキンに冷やした麦酒の方が抜群に美味かった記憶があるので、氷雪の精霊に冷やしてもらったのだ。
「冷やしてあるだけだと思うんだが、この麦酒相当に美味いぞ」
「え、えぇ……味が多少薄く感じるのだけれども、口と喉を通る冷たさがたまらないわ」
「冷えた口に、この野菜肉巻を放り込むと口全体に旨味がひろがり、それを冷たい麦酒で更に流し込む……これは堪らん!!お代わり!!」
僕は二人からコップを渡されると、麦酒を注ぎ氷雪の精霊に冷やしてもらう。
そうしてキリクさんとクーフェさんが、麦酒と野菜肉巻を交互に楽しみまくり、どんどん麦酒と野菜肉巻が無くなっていくのだった。
「ふぅー、堪能した!これは堪らなかったなぁ……」
「えぇ、今までの料理も、この冷やした麦酒との相性は抜群だったんだと思うんだけど、今までのはパンにも、かなり合っていたから。今回のこの組み合わせは特に麦酒と抜群ね」
満足そうにする二人を見ながら、遅れて食事をとる僕とポメ。僕は二人が絶賛しながら凄く食べてくれたのが嬉しかったのだが、ポメとしては僕が蔑ろになって、自分の食事も遅れたこともあり、ご機嫌斜めだった。さらにファングとビークへのご飯も少し遅れたせいで、二匹からも講義の視線が飛んでいた。
兎に角、今日の食事も大好評で終わり、僕達は明日に向けて休むのだった。
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