聖職より堕ちた教師 純一の場合

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邂逅ー純一 2 ロックオン SIDE:浜田

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その午後、浜田は校舎裏に居た。

校舎裏の木にはボロくなり使われなくなったマットが縛り付けてある。

旧体育倉庫に廃棄もされず仕舞われていたのを浜田が見つけ、校舎裏に運び、手頃な木に巻き付けたのだ。

その木に巻かれたマットに向かい、浜田は蹴りをいれている。

手作りのサンドバッグのようなものである。

学ランの上着は脱ぎ、黒のタンクトップ姿だ。

学生服のズボンが汚れるのも気にせず、片足立ちになり、一方の足で蹴りを連発する。

見事な体幹だ。

よろけることもなく、マットに勢い良く蹴りを放ち続ける。

バンッ!

バンッ!

激しい音が続く。

浜田の両腕はファイティングポーズを取っているが、時折、額に吹き出し、顎の下を伝う汗を拭う。

しかし、その汗は、拭っても直ぐに吹き出る。

タンクトップは汗で身体に張り付いている。

しばらく浜田は無言でマットに向かい蹴りを放っていた。

「何をさっきから黙って突っ立てんだよ、鬱陶しい」

いきなりマットを睨んだまま言う。

「失礼した。気合いの入った蹴りの練習を邪魔するのも申し訳なかったんで、声をかけそびれた」

背後で体育教師が言う。

浜田は蹴りの練習を中断し、後ろを振り向く。

すごい汗だ。

「で、何のようだ?気が散るからとっとと用件を済ませて消えてくれ」

どうせ、授業をサボるなという鬱陶しいお説教だろう。

今まで散々、教師達から言われた言葉だ。

それに対し、浜田は常に、授業に出ても時間の無駄だから、と答えている。

確かに浜田の成績は常に上位なので、教師もなかなか言い返せない。

だが、体育教師の言葉は違っていた。

「僕の生徒達のことを救ってくれたことに、ちゃんとお礼を言っていなかった。有り難うっ」

そう言って体育教師は、浜田に向かって深々と頭を下げた。

説教に身構えていた浜田は拍子抜けだ。

そして、礼を言われて悪い気はしない。

「本来、担任である僕が直ぐに気づくべきだったのに、全く気づけなかった。浜田くんのお陰だ。生徒達が、浜田くんが学年主任に責められているのを見て、僕のところに浜田くんは悪くはないと説明しにきてくれて、初めてイジメがあったことを知った」

教師の顔は真剣だ。

「早く気づけなくて、教師として失格だ。もっと早く。。。君のお陰でイジメを早期に見つけることが出来た。感謝する」

長身の体育教師は、再び浜田に向かって頭を下げた。

浜田としては、妙にこそばゆくて平静を保とうとする。

「良いってことだ。大したことじゃねぇし」

そう言って、ペットボトルの水を取り、頭からかける。

「ウィーーーッ」

すっとんきょうな声は、水が心地良いってことだろう。

そしてスポーツタオルを取り、頭の水を拭きだす。

当然に両腕は頭の方に上げられ、浜田の高校生とは思えぬフサフサに生えた脇の下の黒い剛毛が露になる。

男の象徴のような黒の繁み。

!

その瞬間、教師の目の色が変わったのを浜田は見逃さなかった。

それは、、、、

浜田が、目の前に立つ体育教師に興味を持つ。

浜田に肉体の喜びを教え、浜田にボロ雑巾のように捨てられたかつての体育教師とは全く異なり、対極的な清潔感の塊のような体育教師。

体育教師は、一瞬、目の色を変えたあと、浜田から目を反らしている。

頬が微かに赤くなっている。

これは、、、

浜田の中で、目の前の体育教師への興味が膨らむ。

面白い、、、

そして浜田は、スポーツタオルを投げ捨てると、タンクトップを豪快に脱ぎ捨てた。

目の前の頬を薄く染めている体育教師に肉体を誇示するように、、、

汗に濡れた上半身、、、蹴りの練習で筋肉がパンプアップされ、薄い胸毛が肌に張り付いている。

体育教師は、思わず浜田を見つめてしまう。

その目に称賛の色が浮かび、上半身を穴が空くほどの視線で見る。

そして、ハッと我に返り、視線を反らす。

確実だ、、、

その目の中に、抑えているが、ハッテン場で盛りのついた男達が浜田の裸、筋肉、見事な体格を見て浮かべる称賛と物欲しげな目の色が確かにあった。

浜田は、ゆっくりと教師に近づく。

教師が怯えたように後退りするが、浜田にしたら、嬉しい反応だ。

浜田の身体が気になっているのがわかる。

そして、さっと教師の肩に鍛えられた片腕を回し、グッと自分に引き寄せる。

だから、ジャージの姿の教師と半裸の生徒が密着する。

「す、すごく鍛えているんだな、、、」

教師の声は、震え、微かに掠れている。

鍛えていると褒めたわりには、浜田の鍛えられた上半身からは目を反らしている。

「先生、いいヤツだな。俺も、新入生の時、先生みたいな人に出会いたかったぜ」

浜田は、教師を軽くからかっている。

真面目な教師は、どう対応していいか分からないようだ。

「先生、いい男だな」

そう言い、開いてる手で教師の顎に手を掛け顔を浜田の方に向けようとする。

「そ、そんなことはないよ、、、浜田くん、練習を邪魔してすまなかった。それじゃ」

教師は、明らかに動揺し、浜田から離れ、校舎へ戻ろうとする。

「先生、暇だったら、たまにここに顔出せよ。また話そうぜ」

「あぁ。たまにはちゃんと授業に出ろよ」

最後に教師の定番の説教を言い、体育教師は去る。

その後ろ姿は、鍛えられて均整も取れている。

よくよく見たら上玉じゃないか。

こんな近くに、、、

浜田は、新たな獲物を決めた。



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