聖職より堕ちた教師 純一の場合

文字の大きさ
26 / 89

柔道場 1 ファーストキス SIDE:純一

しおりを挟む
柔道場は、妙な緊張感に包まれている。

何かを期待するような、、、ソワソワした雰囲気。

気付いていないのは純一だけだ。

空気は粘りついた熱を帯びてきている。

生徒達は不自然なほどの笑顔で純一に話しかけている。

空気は敏感にそれを伝えている。

表面上は明るく、そこにどろどろと不穏な雰囲気を湛えている。

おそらく生徒達はその空気を感じ、不穏な空気を獲物に悟られぬようにしている。

純一は、他人の腹の底を読むのが不得手で生徒達の態度を不自然とは思わない。

生徒達はじぶんに腹を割ってくれている、柔道場に来て良かったと単純に思っている。

「そろそろ柔道着に着替えますか、、、」

浜田が言いながら立ち上がり、壁際の板の間に向かった。

壁に沿いに板が廊下のように張られている。

そこは、荷物置場。

そこで着替えようというのだろう。

浜田達は通学用の鞄をポンと置き、学生服を脱ぎ出す。

純一は生徒達とは少し距離をとった場所で着替え出した。

どうしても浜田が気になり、彼の近くで服を脱ぐことに躊躇いを覚えたのだ。

純一が教員室から持ってきたのは柔道着とスポーツタオル、そして水のペットボトルのみ。

それらを板の上に置く。

そして、スーツのジャケットに手を掛ける。

横で生徒達が着替え始めているのが分かる。

これまで、チームメイトの仲間、部活の生徒達と一緒に着替える時は距離を置かずに、近くで着替えていた。

しかし、今日は、無理だ。

純一は浜田を意識していた。

意識しちゃいけないと思えば思うほど意識してしまうというループに陥っていた。

過剰に意識しているのは自分でも分かっている。

だが、自分の中で二つに分裂しせめぎあう二人の自分のせめぎあいは激しくなるばかりだ。

浜田が着替えるところを見たい自分。

生徒の着替えを喜んで覗くなど教師として失格と戒める自分。

自分の中で激しい葛藤が起こっている。

シュッ、、、シュッ、、、カチャ、、、ザラッ、、、

傍らから聞こえてくる生徒達の着替えの衣擦れの音が純一の脳を刺激する。

着替えやすいラフなジャージではなく、スーツを着てきたのは浜田を意識しての事だ。

キチッとした格好で浜田に接したい。

純一は、実直で腹芸が出来ない。

だから、下心を隠して然り気無く生徒に接するような真似など無理だ。

純一は、半分生徒達に背を向けた形で着替えている。

衣擦れが気になるが、見てはいけないと自らを戒める。

部活では生徒と普通に一緒に着替えてるだろう、だから、見ても不思議じゃないだろ、自分の中の煩悩が囁くが、理性が振り払う。

生徒達が急に無言になったのには気付かない。

自分が横目で観察されていることにも。

ズボン、Yシャツを続けて脱ぎ、畳んでおく。

純一は、不自然なほど生徒達を見ない。

チラチラと純一を伺う生徒達は、純一が自分達を過剰に意識していることを確信していく。

下着姿になった純一は、さっとメッシュのシャツを脱ぎ、上裸になる。

そして、さっと自分の柔道着のズボンを手にする。

パンツ一丁は恥ずかしく、手早く道着をつけたい。

バサッと道着を広げる。

「先生、まさかブリーフ履いたまま柔道着を付ける気?」

栗山の声がした。

え?

広げた柔道着のズボンに足を通そうと、片足を上げ背を丸めた格好で純一は生徒の方を見た。

!

浜田、菊池、栗山の3人は褌一丁の半裸体で教師をニヤニヤ見ながら立っていた。

純一の顔がポカンとする。

目の前の状況が把握できない。

同時に浜田の刺激的な半裸体、しかもフンドシ一丁という思いもよらない男臭さを放出している半裸体に圧倒され、思わずじっと見つめてしまう。

高校生とは思えない鍛えられた重量感のある身体、盛り上がる肩、厚い胸、黒ずんだ乳首とその周囲を飾る胸毛、締まった腹部、強靭そうな両足。

そして、布切れで隠された陰部。

前部はもっこりと膨らみ中身のボリュームが伺える。

そして、やや緩めに締めているため、褌と肌の隙間から黒い剛毛がはみ出し、動きによっては濃い肌色の玉袋の端がチラリと見える。

純一には刺激的すぎた。

脳ミソがジンジンと痺れたようになる。

鼻の奥に鼻血が出そうな痛みを感じる。

「おい、この学園の伝統だぜ。大事な試合には褌、または、フリチンで臨むってのを知らねぇのか?体育教師の癖に」

菊池がいきなり無礼な口調になる。

純一は混乱する。

何をどう答えていいのか分からない。

下半身がムズムズするのも抑えなければならず、生徒達にもどう対応していいか考えがまとまらない。

確かに、武道を重んじるこの学園では、柔道、剣道では、ノーパン、あるいは褌が原則となっている。

もちろん、原則とはいいながら、授業ではさすがに強要はされないが、入学時に褌を支給され、新入生は最初に締め方を指導される。

だから、全校生徒が褌を締めることが出きる。

そして、ふざけて褌やノーパンで体育の授業、時には試験に出るお調子者がいるのも事実だ。

真剣な勝負には、褌・ノーパンで臨むというのは生徒達、時には教師も混じり、冗談のネタになっている。

「先生、パンツを履いたまま柔道着を付けるってことは、俺達との柔道、真剣にやらない気か?」

「ち、ちがう、、、」

純一はバカ正直に首を振りながら答える。

完全に生徒達に呑まれている。

ゆっくりと半裸の浜田、菊池が広がり近付いてくる。

2人とも格闘で鍛えられた荒々しい身体。

純一は軽く後退りする。

栗山の姿が視界から消えたことに気付かない。

純一は、半裸の浜田から目を離すことが出来なかった。

ふと純一の脳裏に、とうとうその時が来てしまったという予感が唐突に浮かぶ。

浜田、菊池は身体を誇示するように仁王立ちになり純一をじっと見ている。

純一はどうにかその場を収め、やり過ごしたかったが、混乱して言葉が出てこない。

!

っ?

っ!

「ハッ、、、アッ、、、ヤメっ、、、」

「よしっ、栗山、グッジョブ!」

浜田が笑いながら言った。

「うぉっ、でっけぇ!」

横で菊池もギャハハハとバカ笑いしている。

いつの間にか純一の背後に回った栗山が、純一のブリーフにさっと手を掛け下に引きずり降ろしたのだ。

純一のデカイ逸物がデロンと生徒達の前に露になる。

ヤバいっ!

顔を真っ赤にした純一は、ブリーフを引き上げようとする。

「やめっ、、、悪ふざけはやめろっ」

さすがに純一の語気が荒くなる。

上半身を屈め、ブリーフを引き上げようとする。

「おい、こいつのチンコ、立ちかけてないか?」

菊池が大声で言う。

図星だった。

あぁ、、、あああぁ、、、

純一は絶叫したくなる。

確かに、純一の下半身は浜田の身体を見て反応し掛けていた。

サワッ

栗山が純一の尻を撫でて、感心したように「いいケツ」と言っている。

さらに別の感触を尻に感じ、振り向き様に見ると栗山が純一の尻タブの間に顔を埋めている。

信じられない光景。

「な、なにをやっているんだぁぁ、、、」

純一の声が柔道場に響く。

そして、自分の逸物が意思に反してぐんぐんデカくなっていくのも信じられない。

純一の脳ミソは、完全にキャパオーバーになっている。

ダメだ、反応しちゃダメだ、、、と心の内で言い聞かせていた時に、栗山にブリーフを引きずり降ろされた。

そして、何故かブリーフが降ろされ、生徒達の目に晒されたとたんに、純一の下半身の反応は力強くなっていった。

戒めから解放されたように膨らんでいく。

ヤバいっ、、、こんな姿を生徒に見せちゃいけない、、、

純一は反射的に股間を片手で隠し、もう片方の手でブリーフを引き上げようとした。

さらに腰を捻り、尻に密着した栗山の顔を振り払おうとする。

じたばたした格好だか、本人は真剣だ。

そこへ浜田がさっと近付く。

「先生、恥ずかしがるなよ」

股間を隠す手を掴み引き剥がそうとする。

それを純一は拒む。

思わず、抵抗するためにブリーフを掴んだ手を離す。

その隙に栗山がブリーフを引っ張る。

純一が前のめりになる。

そこへ浜田が足払いを掛ける。

スコーンと綺麗に純一の身体が宙を舞う。

栗山はその瞬間にブリーフを純一の足から抜く。

純一は全裸に剥かれ、畳の上を転がった。

純一の股間は、こんな状況なのに完全に屹立している。

横たわった純一は両手で股間を隠そうとする。

浜田がさっと純一に覆い被さり、首に手を回し、足を胴に絡ませ動きを止める。

寝技の体勢だ。

格闘技に長けているだけあり、素早い見事な動きだ。

「先生、もう興奮してんじゃねぇか、素直に俺達と楽しもうぜ」

そう言って、純一の肉棒を、玉袋を荒々しく揉む。

「あひゃぁぁぁぁぁ~~、やめてぇ~~~~」

純一の惨めな悲鳴が柔道場に響く。

隣の剣道場からは、気合いの掛け声と竹刀のぶつかり合う音がし、反対側の壁からは、バスケットボールだろう、ボールが床に壁にバウンドする鈍い音がする。

例え純一の声を聞いても、柔道場から聞こえる気合いの声と人は思うだろう。

「先生、叫んでもいいのかい?誰かが来たら、生徒に抱かれてチンポをおっ立ててる姿を見られるぜ。ま、それも面白いが、、、」

浜田が意地悪そうな笑いを浮かべ言う。

「あああぁぁぁ~~~~っ」

純一は身をのけ反らして声を上げる。

股間の純一の分身は主人を無視するようにその存在を誇示し続ける。

「はまだくん、、、やめてくれ、、、おねがいだ、、、たのむ、、、はなして、、、」

純一は嘆願する。

「先生、いいじゃないか。楽しもうよ。俺、先生のこと大好きだぜ」

生徒は耳元で言う。

「う、うれしい、、、」

純一は思わず口走ってしまう。

「でもダメだ、、、はなしてくれ、、、」

浜田の首締めと足締めから逃れようと純一はもがく。

「はなして、、、はなし、、、グッ」

浜田が強引に純一の唇に己の唇を重ね、純一の言葉は途切れる。

純一の抵抗が一瞬、弱まる。

純一にとって初めてのキスだった。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

寮生活のイジメ【社会人版】

ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説 【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】 全四話 毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

今度こそ、どんな診療が俺を 待っているのか

相馬昴
BL
強靭な肉体を持つ男・相馬昴は、診療台の上で運命に翻弄されていく。 相手は、年下の執着攻め——そして、彼一人では終わらない。 ガチムチ受け×年下×複数攻めという禁断の関係が、徐々に相馬の本能を暴いていく。 雄の香りと快楽に塗れながら、男たちの欲望の的となる彼の身体。 その結末は、甘美な支配か、それとも—— 背徳的な医師×患者、欲と心理が交錯する濃密BL長編! https://ci-en.dlsite.com/creator/30033/article/1422322

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

水泳部合宿

RIKUTO
BL
とある田舎の高校にかよう目立たない男子高校生は、快活な水泳部員に半ば強引に合宿に参加する。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

処理中です...