体育教師の躾と訓練

文字の大きさ
8 / 86
裸祭の夜〜純一&和彦

純一 1

しおりを挟む
その日、教師の心は珍しく浮き立っていた。

よく晴れたお盆の一日。

陽射しを避けるためブラウンのサングラスをかけ、ハンドルを握る体育教師来生純一の顔は爽やかだった。

助手席に座る生徒の機嫌が朝からすこぶる良い。

時折、運転する教師の横顔を見、頬を撫でたり、すっと太股に手を這わせたり。

“運転中だよ。くすぐったいよ、、、”

太股を触られた純一が言う。

“純一、もしかして、もう興奮したのか?”

“し、してないよ、、、”

“ふっ、、、お前はホントに可愛いな、、、”

軽く頬を赤く染めた教師の横顔に年下の生徒が笑いながら言う。

二人きりの車内。

いつも一緒に居る菊池と栗山は、菊池の操るバイクに栗山がタンデムしている。

最初は並走していたが、どんな道でも法定速度を守る純一の運転に、“カッたるい”と言い捨て、先にある商業施設で待っていると走っていった。

だから、車中に二人きりの時間を純一は満喫していた。

屈託のない若い二人のカップルの何気ない会話を交わしている。

純一は幸福感を感じていた。

浜田はエアコンが嫌いらしい。

だから窓が開けられ、爽やかな高原の風が吹き込んでくる。

窓の外を見ながら浜田は軽く鼻唄を歌い、くつろいでいるのが伝わってくる。

純一は運転に集中しながらも、横に浜田の存在を感じている。

プッ、、、

小さい振動音が聞こえる。

浜田が手元のスマホを見る。

「菊池からだ。待ちくたびれたから早く来いってよ」

菊池の名を聞いて、純一の顔が少し曇る。

菊池のはなぜか純一に反抗心を持っていて、様々な言葉で純一の心を抉ってくる。

例えば、浜田の機嫌が良く、純一が安心している時に、純一が教師で生徒である浜田と親密にして良いのか?というようなことを言い出す。

すると、純一の理性が頭をもたげ、浜田との距離を取ろうとする。

すると、浜田の機嫌が損なわれ、“猛者”とあだ名される狂暴な一面が顔を出す。

そして、陵辱紛いの責めを受け、それでも勃起してしまっている教師を嘲笑う言葉を投げつける。

純一は菊池に怯えに似た感情を抱いている。

「なぁ、純一、このまま奴らを追い抜いて俺たちで先行かねぇか?」

純一の顔がパッと明るくなる。

“俺たちで、、、”

その生徒の言葉が純一の心を浮き立たせた。

「行っちまおうぜ、純一。追い抜かされた奴らの顔が見てみたいぜ、、、」

純一は、うなずいた。

                               *
「おいっ、今、通っていった車、ヤツのじゃねえか?」

「ホントだ。ハマさんと先生、僕たちを置いてっちゃったのかな?」

二人はペットボトルを手に将棋施設の駐車場に座り込んでいる。

「チッ、、、あの変態教師っ!俺たちを追い抜かすとは身の程知らずだぜっ!」

舌打ちをし、菊池がペットボトルを握りつぶし、アスファルトに叩き付ける。

菊地は負けん気が強い。

走り去る車を睨み付けている。

「二人でラブラブなんじゃない?」

栗山が言う。

「ラブラブ?気色悪いっ!あの筋肉しか取り柄のないエロ教師が生意気にっ!」

「ね、僕たちを置いていった罰にちょっとイタズラしちゃわない?」

栗山が愛くるしい瞳をキラキラさせながら言う。

「イタズラ?浜田にか?」

「まさか、、、ハマさんにイタズラなんかしたらボコボコにされちゃうよ。来生先生にだよ」

「ヤツに?どんなイタズラだ?」

「あのね、、、」

屈託のない笑顔を浮かべた栗山が菊池の耳元に口を近づけ話し始める。

次第に菊池の唇の片端が上がっていく。

「ね、せっかくの裸祭りなんだからそれくらいのイベントがあっても良くない?」

「ま、あの変態教師に与える罰にしては少し甘すぎる気もするけどな、、、よし、じゃあ、行くか」

菊池がバイクにまたがり、栗山がピョンと後ろに飛び乗り、菊池の身体に手を回した。


















しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

寮生活のイジメ【社会人版】

ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説 【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】 全四話 毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

今度こそ、どんな診療が俺を 待っているのか

相馬昴
BL
強靭な肉体を持つ男・相馬昴は、診療台の上で運命に翻弄されていく。 相手は、年下の執着攻め——そして、彼一人では終わらない。 ガチムチ受け×年下×複数攻めという禁断の関係が、徐々に相馬の本能を暴いていく。 雄の香りと快楽に塗れながら、男たちの欲望の的となる彼の身体。 その結末は、甘美な支配か、それとも—— 背徳的な医師×患者、欲と心理が交錯する濃密BL長編! https://ci-en.dlsite.com/creator/30033/article/1422322

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...