体育教師の躾と訓練

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仕組まれた厳罰と秘められた厳罰(回想編)〜和彦

土曜日の逡巡

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和彦の混乱は増している。

風呂場で陵辱されかけた夜、竜之介は和彦を優しく愛した。

初めて風呂場で身体を重ねた時のように。

和彦は竜之介の優しい愛撫に、感じまくり、喘ぎまくった。

そして、腕枕をされ、眠りについた。

なんで、急に竜之介、、、竜之介くんは僕に優しくしたのだろう、、、、

和彦は、混乱する。

訳が分からない。

急な呼出し、学園・寮での待ち伏せ、、、蛇に睨まれた蛙のようにビクビクと怯え続けていた日々。

だが、今は何故か、竜之介の姿を目にすると怯えと同時に吸い寄せられるような感覚も覚える。

全く異なる感情に和彦の心は千々に乱れる。

かつては活力に満ちているのが当たり前だったというのに、自身の中の活力が枯渇して、普段通りに振る舞うのが精一杯だ。

何もヤル気にならない。

そして、主将たちから試技を見せてくれと頼まれていた土曜日がやってきた。

風呂場で三人の主将から試技を頼まれた時は、嬉しかった。

久し振りに生徒から自分を認められたと思った。

けれど、その後に三人から受けた仕打、、、到底、教師と生徒の“裸の付き合い”というレベルを越えていた。

有志の生徒達が集まるというトレーニング。

何をされるか分からない、、、、

和彦の思考はネガティブなループに陥っている。

断ろう、、、、

和彦は、思う。

人からの頼みを断るということは不実だと考えていた和彦。

だが、もう耐えられない。

断ったっていいんだ、、、

だって、熱や怪我で試技が出来ないこともあるんだから、、、

嘘をつくのは嫌だが、、、、

でも、断ろう、、、、

そして、この檻のような寮の部屋で身体と心を休めよう、、、

和彦は決心する。

だが、どう断ればいいんだ、、、

檻のような部屋のドアを開き、三人の主将のうちの誰かに、用事が出来て、あるいは、体調がすぐれないから、試技を行うのはキャンセルさせてくれと告げるだけで良いのは分かっている。

が、体が動かない。

廊下に出て、生徒を見つけて、短く告げるだけのことなのに、、、、

足が動かない。

座ったベッドから立てない。

時間は過ぎていく。

開始の時間が近付く。

和彦は、虚ろな目で時計を見ている。

ドンドンッ!

ドアをノックする大きな音に、和彦はビクンとする。

誰か来たっ!

誰だ?

主将達か?

藤崎一味か?

「杉山?居るか?俺だ。荒木だ」

太く低い男らしい声。

聞き覚えがある。

荒木琢弥、、、和彦より2年上の体操選手。

この学園に非常勤講師として赴任しているが、これまで和彦を煙たく思っていた男だ。

思わぬ人物の訪問に和彦はドアに向かう。

和彦の体には体育会の気性、先輩は絶対という不文律が染み込んでいる。

荒木は先輩だ。

関係がギクシャクしていたとはいえ、礼を失するわけにはいかない。

ドアを開ける。

ラグビーのユニフォーム姿の荒木が立っている。

大柄なスポーツマン。

ピッタリとしたラガーシャツは筋肉が浮き上がり、ラガーパンツからは長く丸太のような脚が伸びる。

まるで壁のような威圧感だ。

同じ体操選手ではあるが、小柄で小回りの利くタイプだった和彦に対し、荒木は西洋の大柄な選手が得意とするダイナミックな技を得意とするタイプであった。

鍛えられた筋肉に覆われた長身の身体が放つ迫力は凄みすらある。

その後ろには、体格の良い青年が控えており、その威圧感をさらに増している。

彼もまた、ラグビーのユニフォーム姿だ。

「どうした?お前も今日のトレーニングに参加するんだろ?一緒に行こう」

え、、、、?

断るつもりなのに、、、、

ど、どうしよう、、、

「杉山、今日、お前が参加すると聞いて、嬉しかったよ。つい、大人気ないことを言ってしまって、後悔していたんだ、、、、」

え?

荒木さんが後悔していた、、、?

いつもは強気の発言しかしない荒木の言葉に驚く。

和彦の気性はさっぱりした体育会系。

先輩である荒木の後悔の言葉を、素直に受け入れる。

「だから、今日、お前と一緒に身体を動かし、汗を流せるのが嬉しいんだ、、、」

その言葉に和彦は、“今日は休むつもり”と言い出せず、つかえた胸の中で重く嫌なモヤモヤが膨らむ。

行きたくない、、、、でも、目の前の荒木先輩の顔を見ると言い出せない、、、

「あ、直江は知っているか?この春に学園を卒業したばかりで、応援団長をやっていたんだ」

振り向き、後ろに立つ若者を紹介する。

背が高くガッシリとした恵まれた体格。

漢らしい風貌をした若武者のような若者。

「杉山先生、入れ違いで卒業した直江です。先生の大学時代のご活躍を拝見していました。凄かったです。だから、今日は、杉山先生にお会い出来て、試技を拝見するのを楽しみにしていました」

緊張した口調で言う。

いかにも体育会系の凛々しい若者の言葉が嬉しい反面、試技をしなければいけない状況に追い込まれていく圧に心が重くなる。

「まだ、用意してないのか?早く行こうぜ、杉山。おい、直江、手伝ってやれ」

「はいっ!失礼しますっ!」

直江が、呆然と立つ和彦の傍らを通り、許可もなく部屋に入る。

「あ、、、よ、用意なら、自分で出来る、、、、」

慌てて和彦も直江の後を追う。

「まさか、お前、その寝巻き同然のジャージ姿で参加するつもりだったのか?」

荒木が背後から声を掛ける。

ドキッとする。

本当は参加するつもりではなかった。

そして、参加するにしても、まさか本格的にラガーシャツ、ラガーパンツを身に着けるとまでは考えていなかった。

「先生、この水着を着られますか?」

直江が室内干しをしていたスパッツ型の水着を指し言う。

「あぁ、自分で用意するよ、だから、外で待っていてくれないか?」

「杉山ァ、何を男同士、遠慮してるんだよ」

室内に入り、無造作に椅子に腰掛けた荒木が言う。

確かに、先輩を外で待たせるのは失礼だ。

しかし、、、、

「じ、自分はこれから、ラグビーのユニに着替えますんで、、、、」

「ハハハッ!何、気取っているんだ。教師になったら、人前で着替えられないのか?それは、思い上がりだぞ、杉山ァ、、、、」

和彦に対する態度を後悔していると言いながら、荒木の口調には尊大さが増す。

思い上がり、、、

酷い言葉だ。

和彦が二人の前で着替えることを逡巡したのは、そんなゲスな気持からではない。

「杉山先生、もう集合時間です」

直江が言う。

あぁ、、、、

確かにそうだ。

このまま俺がノロノロしていたら、荒木先輩と直江くんも集合時間に遅刻してしまう。

焦りが和彦の思考を鈍らせる。

クローゼットの下着と体操着を締まってある引出しを開けてしまう。

「うおぅ、、、、なんだ?杉山ァ、そのエロ下着は!お前、そういう趣味があったのか?」

和彦の顔が茹でダコのように真っ赤になる。

恥ずかしいっ!

俺の趣味じゃないっ!

命令されて与えられているだけだっ!

だが、そんなことを言えるはずもない。

体操着、そして、ラガーシャツ、ラガーパンツ、そしてスパッツ型のインナーパンツを手早く取り出す。

「おいおい、ラグビーパンツの下にそんな格好つけたインナーを着けるのか?裾がラグパンからはみ出るぜっ!杉山も偉くなったもんだ!」

「い、いえ、、、自分はラグビーは専門外なので、、、ラガー用のインナーウェアは持ち合わせて無く、、、、」

顔を真っ赤にしてたどたどしく言う和彦の言葉を荒木が遮る。

「そこにあるのはケツ割れじゃないか?直江ッ、見てみろっ!」 

荒木が指さしたのは引出しのエロ下着がしまわれている辺り。

さっと直江がクローゼットの前に行き、下着を漁る。

「これなんか、良くないっすか?締付もしっかりしてそうだし、、、、」

そう言って取り出したのは、深紅のケツ割れマイクロビキニ。

前部を覆う三角の布は確かに厚手だ。

「おお、それは良い。杉山っ、早く履けっ!時間がないっっ!」

荒木の叱責に近い指示に、和彦は咄嗟にジャージのズボンに手を掛け、黒のメッシュビキニと共に脱ぎ捨て、深紅のケツ割れマイクロビキニに足を通した。











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