ブラックマンバ~毒蛇の名で呼ばれる男妾

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CH3 学習

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彼は、ホテルで暮らしていた。

親戚と中学の担任とは連絡が取れ、警察官が対応してくれた。

事情聴取やら、手続きやら、葬式やらが慌ただしく過ぎていく。

彼は、無表情に過ごす。

露骨に迷惑そうだった親戚は幾ばくかの遺産があると聞き、保護者としての手続きは取ってくれた。

ただし、彼は、その家には引き取られず、警察官の庇護のもとホテルに滞在し続けた。

表向きの理由は簡単だ。

母親と義父の死はセンセーショナルに扱われた。

二人の死因は二酸化炭素による中毒死ではあったが、両方の遺体に酷い打撲痕、刺傷痕が認められた。

家からは灯油を撒いて火をつけた痕跡が見つかっている。

激しい諍いの後の無理心中。

どちらかが油を撒いた。

シングルマザーと若いヒモ。

どちらが死を選んだのか。

死の前に何があったのか。

ワイドショーは騒ぎ立て、世間の興味が遺児である彼に向かう。

母親の男遍歴も暴かれ、彼の以前の父親達の証言も報道される。

彼の知る母親とは全く母親像が作られていく。

彼は、放蕩な生活を送る母親の犠牲者というレッテルを世の中から貼られた。

彼への取材申し込みが殺到した。

世間の好奇の目から彼を守る。

それが大義名分となり、彼は、ホテルにかくまわれ、その面倒を警察官が見る。

彼としては、世間の好奇など気にしてはいない。

だが、面倒を避けたい親戚、中学校、そして、彼を手元に置いておきたい警察官の利害は一致した。

警察官もまた、ホテルに泊まり続ける。

完全に職権を越えているが、上司には報告をしておらず、親戚、学校も口出しをしない。

味気ないビジネスホテルの一室での同棲が始まった。

部屋を訪れたとたん警察官の顔を捨て、服を脱ぎ、一人の男に戻る。

服を脱ぎ捨てた後、最後に左手の薬指にはまったプラチナの指輪を外しデスクに置く。

警察官が扉を開けると、彼もまた服を脱ぐ。

そして、抱き合う。

警察官は思った通り、良く締まった身体をしていた。

体力もある。

何より、気持ちが良かった。

身体としては、力仕事で鍛えられた筋肉をもつ義父の方が好きだったが、警察官は彼を大切に扱い、丹念に身体中を愛撫してくれて、より大きな悦びを与えてくれた。

義父のセックスは体力まかせの自分本意のものだった。

全く違う愛撫。

警察官は自分がイくことよりも彼がイくことを優先してくれ、彼の身体の中からより彼を刺激するポイントを見つけ出し、そこを責め、開発してくれた。

長い絡み合いの時間が終わると、彼を優しく抱き締め、髪をずっと撫でてくれた。

彼は、満足していた。

だが、それがつかの間という予感はあった。

警察官のスマホに着信がある。

声を低くして応対しているのが聴こえてくる。

どうやら、妻と娘をほったらかしにしているらしい。

仕事の方も疎かにしているらしい。

確かに、警察官がホテルの部屋にいる時間は長くなっていく。

そして、ある日、滞在するホテルが変わった。

逃げるように車に乗せられ、移動する。

次のホテルはシティホテルのツインルーム。

1つのベッドでまぐわい、1つのベットで寄り添って寝る。

ベッドメーキングの時間にあわせて、ホテルのレストランで食事をする。

彼は、警察官がいつも使っていたスマホを鞄にいれたまま充電もしていないことに気付いていた。

そして、たまに外出するが、ほんの2・3時間で帰ってくる。

だが、彼は、何も尋ねなかった。

警察官はきまって暗くやつれた表情で外出から帰ってくる。

そして、無言で彼を強く抱き締める。

外出から帰ってきた後のセックスは、何故か激しかった。

心の内の何かをぶつけるように、警察官の締まった身体が、彼の身体を荒々しく責める。

警察官は、自身が開発した彼の性感帯を熟知している。

激しい愛撫と腰使いに、彼は身を捩らせ反応する。

そして、彼は覚った。

原因は分からないが、精神的に追い込まれた警察官は、その心の闇をはらすため、あるいは忘れるため、彼の肉体に没頭する。

その愛撫、腰の動きは、彼の闇が深ければ深いほど激しさを増す。

それが、彼に身体の悦びを与える。

つまり、警察官が精神的に追い込まれれば追い込まれるほど、落ちれば落ちるほど、与えられる快感は増すのだ。

彼は、1つ利口になった。

落ちるならば落ちていけばいい、、、やつれるならやつれればいい、、、暗い目で彼を激しく責める警察官の身体にすがりながら彼は思った。

だから、彼が一緒に逃げてくれとやつれた顔で言った時、素直に頷いた。



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