柔道青年残酷放浪記

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世界の王

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「俺は勝ち組になったんだ」

素っ裸の吉平は、片手にシャンパングラスを持ち、腕を組み、高級マンションの高層階から下を見下ろす。

生活は激変した。

あの日から、、、

慈善パーティーの後の二次会、、、

「後藤くん、君、柔道の猛者だよな。実体ある敵として、ゼノスと戦ってくれないか?君の憧れのヒーローを君の手で倒す、、、大人への通過儀礼だよ」

そう言われて断るわけにはいかない。

吉平はソファから立ち上がると、ジャケットを脱ぎ捨て、部屋の中央に進み、青山と対峙した。

緊張感が部屋を包む。

青山はゼノスの決めポーズを解き、構える。

白銀のブーツとアームアーマーが光り、裸体が汗で輝く。

ほう、、、

吉平は驚く。

その構えは隙がない。

年をとったとはいえ、鍛えた身体は本物だと思う。

こりゃ、真剣にやらないと、俺が恥をかく、、、

吉平は、芝居がかった様子でタンクトップを破り脱ぎ捨てた。

おおっ!

三人が声を上げる。

「やるなぁ、後藤くん」

実業家が感心したように言う。

鍛えられた上半身、、、厚い胸板と締まった腹筋が、照明に映える。

「行くぞ、ゼノス!」

吉平が叫び、柔道の構えを取る。 

青山は「ゼノス・スターチョップ!」と叫び、右手を振り下ろす。

吉平は素早く腕をかわし、青山の脇に飛び込む。

柔道の技で青山の腕を掴み、投げをかけようとする。

だが、青山は脂の乗った身体をひねり、抵抗する。

「ゼノス・ムーンキック!」と叫び、後ろ蹴りを放つ。

吉平は咄嗟に下がり、蹴りを避ける。

「いいぞ、後藤くん! やっちまえ!」

「ゼノス、もっと本気出せ!」

野次が飛ぶ。

「まだまだだ、ゼノス!」

吉平はパンツを自らの手で破り捨て、素っ裸になる。

おおおーーっ!

歓声が上がる。

吉平は青山に飛びかかり、柔道の内股で投げを決める。

「ゼ、、、ゼノス・ギャラクシーエルボー!」

青山は床から跳ね起き、肘を振り下ろす。

吉平は腕で受け止め、力比べになる。  

二人の筋肉がぶつかり合い、男臭い熱気が部屋を満たす。

吉平は青山の腕を捻り、背後を取る。 

「終わりだ、ゼノス!」

彼は青山を床に押し倒し、柔道の抑え込み技で動きを封じる。

ウグゥ、、、

青山は呻き、身体を揺すり、逃げようとした。

だが、吉平は体重をかけ、青山を完全に押さえ込む。

脂の乗った身体が床に縫い止められたような状態。

「ゼノス、負けたな」

彼は、少年時代の憧れを踏みにじった。

吉平は立ち上がり、勝利のポーズを取る。

汗に濡れた裸体が照明に輝き、拍手が贈られる。 

青山は床に倒れたまま、息を荒げている。

「では、あちらのベッドルームにうつり、新たなヒーローを讃えましょう、負けたヒーローには奉仕してもらいましょう」

5人はベッドルームに移動する。

吉平が王のように中心に横になり、前川・実業家・プロデューサーがその身体に群がる。

青山は一人一人の足の指を、尻の穴を舐めさせられる。

欲望にまみれた夜。

長い行為が終わる。

吉平は息を荒げ、汗に濡れた身体をシーツに預ける。

青山は床に蹲っている。

前川は実業家とプロデューサーとソファに移り、酒を酌み交わす。

「いい投資物件があるんですよ。オフレコで。海外のリゾート開発関連と言っておきましょう。リターンは保証されてますよ。お二人にならと思ってお話しします。金額がデカいですが、信用してください、、、なんなら、あの後藤を担保に入れますよ、、、」

ふふ、、、

俺を担保にか、、、

俺にはそれだけの価値があるってことだよな、、、

吉平は、満足しきっている。

今、吉平がいるのは実業家の所有するマンションの一つ。

あの夜以来、吉平をすっかりと気に入ったようだ。

「なに、投資用に買ったマンションの一つだ。人が住んでいた方が傷まないと言うからねぇ」

気前良く貸してくれた。

条件は一週間に一日、実業家のために時間を空けること。

前川は喜んで、1日は働かずに、実業家に尽くせと言う。

それだけの顧客なのだろう。

その都心の高層マンションは、ガラス張りのリビングから東京の夜景が一望でき、大理石の床と白革のソファが豪華さを際立たせた。

初めて、その窓辺に立った瞬間、吉平は、自分が世界を手に入れたように感じた。

それからの日々、夜は、美味い酒を食い、酒を飲み、肌を見せて解釈相手を喜ばせる。

たまに、ショーで柔道技を披露する。

昼は、マンションの最上階にある設備の整ったジムでトレーニングをし、併設のプールで泳ぎ、体型を維持する。

もとより身体を動かすのは好きなので、苦では無い。

そして、1日だけ実業家と添い寝する。

開いた時間に、適当にナンパし、溢れる性欲を満たす。

すでに最上階のジムで、この高級マンションに住む何人かの若者と連絡先を交換し、呼び出しては奉仕させている。

そろそろ用意しなきゃな、、、

今日は実業家と会う日。

高級ブランドを周り、吉平に合う服を調達する予定だ。

吉平は、グイッとシャンパンを煽る。

この勢いで世界を手に入れてやるよ、、、

俺は世界の王になってやるっ!

吉平の笑い声が、マンションに響いた。
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