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冒険者Dの道行
冒険者DとQT
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豹の魔物のジルスターと云えども俺の敵じゃあない。だが、ゾラのスキルによって魔物ジルスターとなったメランは一味違っていた。魔物ジルスターなのに防具を身に纏っていたのだ。
四足で迫り、時折鋭い爪を振るうが剣で弾く。人間の意識を保っているのかフェイントを使ったり、体当たりを食らわそうとしたり、鞭のような尻尾を巧みに扱う。しかし、元のメランの技量があまり無かったらしく攻撃が単調になってきた所で襲ってきた魔物ジルスターのメランを一刀の元に斬り伏せる。倒れ伏してピクピクしている魔物ジルスターのメランを飛び越え、ゾラに迫るとQTを見詰めていたジルスターが威嚇してきた。
「ひゃ~強いねぇ、あんた!でもあたしの娘ジルには敵わないよ!やっておしまい!」
ゾラが命令するとジルと呼ばれた豹の魔物のジルスターが襲い掛かってきた。確かに強かった。
QTを餌に襲う様に見せて俺に爪を振るったり、わざとQTの近くに逃げて盾にしたりなかなか巧妙だった。メランよりずっと戦い巧者だった。とても魔物ジルスターとは思えなかった。俺の狙いはジルだったから無理してジルスターを倒すつもりは無かった。
そのせいだろう、俺がジルとやり合っているうちにゾラは仲間と共に奥の方から逃げてしまったらしい。
ジルは大きな吠声を上げで俺を威嚇した後に身を翻して逃げていった。死ぬとスキル効果が切れるのだろう、後には魔物ジルスターから元に戻ったメランだけが残された。
俺はQTを担ぎ上げで夜の組織“豹の爪“の建物から出て・・・途方にくれた。宿は引き払ったしこのままQTを放って置くわけにもいかない。
考えた挙げ句、娼館に行くことにした。
QTが女だと言うならどんなもんなのか見たくなるじゃあ無いか。下手な宿に逃げ込むより娼館ならシノギを持つヤクザもんが抑えているはずだ。まだ、安全だろう。
適当な店に入り、女将に金を掴ませてQTを預ける。女を見繕い、部屋で飯を食いながら遊んで居ると女装したQTがやってきた。いや、ちゃんとした服装をしたQTだな。でも、何だがプリプリしていた。
「D~!これは何よぉ~」
「おぉ、なかなか見ごたえがあるなあ~」
線は細いが女らしい顔貌で将来が楽しみな美少女だ。
「QTが女だったとはな、分からなかったぜ」
俺が褒めると怒っていたのに恥ずかしがる。
「とりま、ここで働かせて貰え!じゃないとまた“豹の爪“だっけ?に狙われるぞ。」
「Dはどうすんのさ!」
「俺は明日、この街を出る。」
え?という顔になり、寂しい顔になり、怒り顔になった。忙しいな。
「Dのせいだからねー、責任取れ!」
いや、それは理不尽というものだろう。一応夜の組織“豹の爪“から救い出してやってるんだから。でも、この街に残して行くより連れて行くほうが安全かも知れない。
女運がねえなとぼやくが仕方無い。
「四の五の言うと置いてくぜ、分かったかよ」
QTを連れて街を出ることにした。
そのまま娼館に泊まる。QTがいるから夜のお楽しみはなしだ。
翌日、街道を走る馬車に乗って移動する。
俺一人なら気楽なもんだが相方はうるさい。ずっと喋ってやがる。
街から出たことが無かったらしい。見るもの全てが珍しく楽しいようだ。
そんな騒々しいのは暫くすると収まり、逆に詰らないなどとほざき始める。
そこでQTの素性を探る事にした。質問を重ねていくことにする。
年齢はたぶん15歳は越えているはず、何となくスキルがあるような気がするから。教会に行ってスキルの確認はしたことは無い。お金が無い。
生まれた頃の事は何も覚えて居なくて気がついたらスラムでゴミ漁りをしていた。
摺る相手は感で選んでた。スリの腕は他のスリのやり方を見て真似て覚えた。意外と覚えが良いのは自慢だ。
Dを狙ったのは強要されたからでやれば失敗するのは分かっていた。強要した相手はマフィアの舎弟みたいなスリの親分で上がりの半分を奪われて居た。
あ、だんだん頭に来た!従わないと袋叩きにされた挙げ句街を追い出されるのを知ってたから仕方無いけど。Dのお陰で食い物も食える様になって、スリ仲間から離れられたのは、サンキュー!
長い間には知り合いになれて良かったと思える人達もいた。食堂のおっちゃんは残飯でも捨てる前にくれたし、八百屋のおばちゃんは余りもんとか言って食えそうな物をくれたし、スリ仲間でもお互いに頑張ろうとか言い合えたよ。さよなら言えなかったのはちょっと寂しい。
QTの言葉が少なくなって来て、黙っちまった。
どうやら『鑑定』を受けていないから自分のスキルが分からないらしい。
ならばと俺は『鑑定』のスキルを使ってみた。
キュート・テレジア・ハニー
16歳 女 通称QT スリ
固有スキル『まねまね』
一般スキル 『スリ』『逃走』『擬態』
ほう、なかなか面白いスキル持ってんじゃねえか。
鑑定結果を教えてやると酷く驚いていたが暫く考えて言った。
「Dに恩を返せるかな?」
「何言ってんだか。子供はそんなこと気にしなくて良い。王都に行ったら知り合いに預けるからそこで何とかしろ!」
と言っておく。
もうそろそろ王都に着く。
そうすれば知り合いもいるからQTを預けて久しぶりの王都を楽しむとするか。
それにQTは訳あり貴族みたいだ。面白くなってきたぜ。
四足で迫り、時折鋭い爪を振るうが剣で弾く。人間の意識を保っているのかフェイントを使ったり、体当たりを食らわそうとしたり、鞭のような尻尾を巧みに扱う。しかし、元のメランの技量があまり無かったらしく攻撃が単調になってきた所で襲ってきた魔物ジルスターのメランを一刀の元に斬り伏せる。倒れ伏してピクピクしている魔物ジルスターのメランを飛び越え、ゾラに迫るとQTを見詰めていたジルスターが威嚇してきた。
「ひゃ~強いねぇ、あんた!でもあたしの娘ジルには敵わないよ!やっておしまい!」
ゾラが命令するとジルと呼ばれた豹の魔物のジルスターが襲い掛かってきた。確かに強かった。
QTを餌に襲う様に見せて俺に爪を振るったり、わざとQTの近くに逃げて盾にしたりなかなか巧妙だった。メランよりずっと戦い巧者だった。とても魔物ジルスターとは思えなかった。俺の狙いはジルだったから無理してジルスターを倒すつもりは無かった。
そのせいだろう、俺がジルとやり合っているうちにゾラは仲間と共に奥の方から逃げてしまったらしい。
ジルは大きな吠声を上げで俺を威嚇した後に身を翻して逃げていった。死ぬとスキル効果が切れるのだろう、後には魔物ジルスターから元に戻ったメランだけが残された。
俺はQTを担ぎ上げで夜の組織“豹の爪“の建物から出て・・・途方にくれた。宿は引き払ったしこのままQTを放って置くわけにもいかない。
考えた挙げ句、娼館に行くことにした。
QTが女だと言うならどんなもんなのか見たくなるじゃあ無いか。下手な宿に逃げ込むより娼館ならシノギを持つヤクザもんが抑えているはずだ。まだ、安全だろう。
適当な店に入り、女将に金を掴ませてQTを預ける。女を見繕い、部屋で飯を食いながら遊んで居ると女装したQTがやってきた。いや、ちゃんとした服装をしたQTだな。でも、何だがプリプリしていた。
「D~!これは何よぉ~」
「おぉ、なかなか見ごたえがあるなあ~」
線は細いが女らしい顔貌で将来が楽しみな美少女だ。
「QTが女だったとはな、分からなかったぜ」
俺が褒めると怒っていたのに恥ずかしがる。
「とりま、ここで働かせて貰え!じゃないとまた“豹の爪“だっけ?に狙われるぞ。」
「Dはどうすんのさ!」
「俺は明日、この街を出る。」
え?という顔になり、寂しい顔になり、怒り顔になった。忙しいな。
「Dのせいだからねー、責任取れ!」
いや、それは理不尽というものだろう。一応夜の組織“豹の爪“から救い出してやってるんだから。でも、この街に残して行くより連れて行くほうが安全かも知れない。
女運がねえなとぼやくが仕方無い。
「四の五の言うと置いてくぜ、分かったかよ」
QTを連れて街を出ることにした。
そのまま娼館に泊まる。QTがいるから夜のお楽しみはなしだ。
翌日、街道を走る馬車に乗って移動する。
俺一人なら気楽なもんだが相方はうるさい。ずっと喋ってやがる。
街から出たことが無かったらしい。見るもの全てが珍しく楽しいようだ。
そんな騒々しいのは暫くすると収まり、逆に詰らないなどとほざき始める。
そこでQTの素性を探る事にした。質問を重ねていくことにする。
年齢はたぶん15歳は越えているはず、何となくスキルがあるような気がするから。教会に行ってスキルの確認はしたことは無い。お金が無い。
生まれた頃の事は何も覚えて居なくて気がついたらスラムでゴミ漁りをしていた。
摺る相手は感で選んでた。スリの腕は他のスリのやり方を見て真似て覚えた。意外と覚えが良いのは自慢だ。
Dを狙ったのは強要されたからでやれば失敗するのは分かっていた。強要した相手はマフィアの舎弟みたいなスリの親分で上がりの半分を奪われて居た。
あ、だんだん頭に来た!従わないと袋叩きにされた挙げ句街を追い出されるのを知ってたから仕方無いけど。Dのお陰で食い物も食える様になって、スリ仲間から離れられたのは、サンキュー!
長い間には知り合いになれて良かったと思える人達もいた。食堂のおっちゃんは残飯でも捨てる前にくれたし、八百屋のおばちゃんは余りもんとか言って食えそうな物をくれたし、スリ仲間でもお互いに頑張ろうとか言い合えたよ。さよなら言えなかったのはちょっと寂しい。
QTの言葉が少なくなって来て、黙っちまった。
どうやら『鑑定』を受けていないから自分のスキルが分からないらしい。
ならばと俺は『鑑定』のスキルを使ってみた。
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ほう、なかなか面白いスキル持ってんじゃねえか。
鑑定結果を教えてやると酷く驚いていたが暫く考えて言った。
「Dに恩を返せるかな?」
「何言ってんだか。子供はそんなこと気にしなくて良い。王都に行ったら知り合いに預けるからそこで何とかしろ!」
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