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王都のQT
Dの苦戦
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取り出した双剣は『グライカナル』と言う魔剣だ。刀匠坂東斎が魂を込めて魔法属性『鋭利』を纏わせた刀である。
刀匠は練習用の刀を打つ事があるが魂を込めて自らの銘を与えるような刀をうみだす。その中で属性魔法を纏わされた刀のことを魔剣と呼ぶ。
ひょんな事から俺はこの魔剣を手に入れた。対人で使うこともあるが殆どは硬い外殻を持つ魔物を討伐する時に使っていた。だから魔物ロードブラックスパイダーに使うのには最適だろう。
ゾラ達が現れて少し慌てたが戦いに不向きなじーさんや奥様やアンナを守るためにスキル『朧』と『風送り』を使った。『朧』は自分の姿を別の場所に写し、自分を朧にするスキルでスキル『風送り』は強力な風を瞬間的に一方向に起こすだけのスキルだが使われたゾラ達は見事な迄に俺に突き飛ばされたように窓を突き破って放り出された。
オーククロウはスキル『位置交換』でスパイダークロウの糸とべヴァークロウの毒屁の身代わりになって貰い、戦闘不能だし、身体強化状態でも使えるスキル『ダッシュ』で瞬発的に移動して攻撃をしたからグレイクロウもべヴァークロウも傷だらけで虫の息だ。
スキル『位置交換』は見える範囲で交換出来る相手が居ないと発動しない。スキル『ダッシュ』は身体強化などの他のスキルを一時的に10倍程に向上させてくれる有用なスキルだがちょっと溜めが必要だ。
クロウを名乗った女達の中で頭一つ抜けて力のあるロードブラックスパイダーに俺の攻撃が対応されたのは仕方ない。複眼を持つ蜘蛛系の魔物は身体が硬いし、死角が無い上に素早い。使うスキルにも工夫が必要だろう。
俺は魔剣『グライカナル』を交差するように構え、少し腰を落とした。相手も俺に警戒をしているがな。
ズザッ
俺の右足に掛けたフェイントに乗ってロードブラックスパイダーは構えていた左前足を大上段から振り降ろした。スキル『後ろ向きスキップ』で俺は姿勢を変えずにロードブラックスパイダーの左前足を躱し、関節部分を魔剣『グライカナル』で挟み込むようにして切断する。
ジュパ
魔剣の擦れる音がして前足に鋭い部分が飛んでいく。
如何に硬い甲殻を持とうと関節は動かす為に柔らかいのだ。最も動きの速い関節を狙うのにスキル『目測』を使っている。このスキルは使うとだいたいの動きを測ったような正確な動きに変えてくれる。主に建築関係のマスターが持っているスキルだが俺に掛ると攻撃に応用出来るのだ。
スキル『ダッシュ』でロードブラックスパイダーの左に飛び込むとロードブラックスパイダーは身体を回して俺の動きに追従してくる。
しかも動きに使っていた脚を持ち上げ刺突剣のように進行方向から低くしている姿勢の俺の頭を狙っていた。
俺は切断された脚と持上げられた脚の隙間をスキル『ダッシュ』で抜ける。僅か1m程度の魔物ロードブラックスパイダーの腹の下に潜り込んだ。蜘蛛系の魔物は腹の部分に外殻の継ぎ目がある。継ぎ目の集中する一点が蜘蛛系の魔物の共通した弱点なのだ。俺はこれを狙って居たのだ。
クククッ
俺がほくそ笑んだ時、魔物ロードブラックスパイダーの千切れた脚がみちみち音を立てて再生した!そして俺をその脚で囲い込むとスパイダークロウの声が落ちてきた。
「アハハハ、見事に罠に掛かってくれましたね!潜り込むと思ってましたよ。」
「弱点を晒しておいて何をイキってんだ!」
俺の目の前には外殻の継ぎ目が集まった臍のような部分があった。後は両手の双剣『グライカナル』を突き刺すのみ、と突き上げると
カチン
と外殻に剣が阻まれた。見ると継ぎ目が集まった臍のような部分が先程とは違う位置にズレていた!
「何ぃー?」
俺が何をしたのか頭を前脚のすきまから覗かせてスパイダークロウは笑う。
「ロードの名前は伊達じゃないんですよ!見え見えの弱点くらい克服出来なくてどうします?」
俺を閉込めて余裕なのか嘲るように言った。
「俺にはこの魔剣『グライカナル』があるッ!!」
魔剣『グライカナル』を振り回す空間は無いが外殻の隙間を狙って刺突出来るだろう。だが、ロードブラックスパイダーたるスパイダークロウの多脚が狭まって俺に迫ると共にスパイダークロウの腹が高く持ち上がった。このまま俺を抱えて拘束するつもりだろう。俺の選択肢は一刻も速くスパイダークロウの弱点を攻略するか多脚の檻から逃れるしか無い!
俺は魔剣『グライカナル』を動き回る外殻の継ぎ目の集まった臍を狙って刺突していくが悉く外してしまった。俺の狙いを分かって臍がかなり速く動き回る。しかも刺突が外れて嬉しいのか擽ったいのか上下もしている。狙いが定め難いったらありゃしない。その間にも多脚の檻は地面を削り倒しながら狭まっていた。
倒れている他のクロウとスキル『位置交換』しようにも出来無い!位置交換は檻のような囲まれた場所からの脱出は出来ない。スキルは万能では無いのだ。
のんびりは出来ない、もう俺の周りは2m四方程度しか無いのだ。今更、脚を切断して檻から逃れるには多脚の隙間が無さ過ぎた。
俺の額から汗が流れる。ひりつく危機感に俺は俺は・・・・・・
刀匠は練習用の刀を打つ事があるが魂を込めて自らの銘を与えるような刀をうみだす。その中で属性魔法を纏わされた刀のことを魔剣と呼ぶ。
ひょんな事から俺はこの魔剣を手に入れた。対人で使うこともあるが殆どは硬い外殻を持つ魔物を討伐する時に使っていた。だから魔物ロードブラックスパイダーに使うのには最適だろう。
ゾラ達が現れて少し慌てたが戦いに不向きなじーさんや奥様やアンナを守るためにスキル『朧』と『風送り』を使った。『朧』は自分の姿を別の場所に写し、自分を朧にするスキルでスキル『風送り』は強力な風を瞬間的に一方向に起こすだけのスキルだが使われたゾラ達は見事な迄に俺に突き飛ばされたように窓を突き破って放り出された。
オーククロウはスキル『位置交換』でスパイダークロウの糸とべヴァークロウの毒屁の身代わりになって貰い、戦闘不能だし、身体強化状態でも使えるスキル『ダッシュ』で瞬発的に移動して攻撃をしたからグレイクロウもべヴァークロウも傷だらけで虫の息だ。
スキル『位置交換』は見える範囲で交換出来る相手が居ないと発動しない。スキル『ダッシュ』は身体強化などの他のスキルを一時的に10倍程に向上させてくれる有用なスキルだがちょっと溜めが必要だ。
クロウを名乗った女達の中で頭一つ抜けて力のあるロードブラックスパイダーに俺の攻撃が対応されたのは仕方ない。複眼を持つ蜘蛛系の魔物は身体が硬いし、死角が無い上に素早い。使うスキルにも工夫が必要だろう。
俺は魔剣『グライカナル』を交差するように構え、少し腰を落とした。相手も俺に警戒をしているがな。
ズザッ
俺の右足に掛けたフェイントに乗ってロードブラックスパイダーは構えていた左前足を大上段から振り降ろした。スキル『後ろ向きスキップ』で俺は姿勢を変えずにロードブラックスパイダーの左前足を躱し、関節部分を魔剣『グライカナル』で挟み込むようにして切断する。
ジュパ
魔剣の擦れる音がして前足に鋭い部分が飛んでいく。
如何に硬い甲殻を持とうと関節は動かす為に柔らかいのだ。最も動きの速い関節を狙うのにスキル『目測』を使っている。このスキルは使うとだいたいの動きを測ったような正確な動きに変えてくれる。主に建築関係のマスターが持っているスキルだが俺に掛ると攻撃に応用出来るのだ。
スキル『ダッシュ』でロードブラックスパイダーの左に飛び込むとロードブラックスパイダーは身体を回して俺の動きに追従してくる。
しかも動きに使っていた脚を持ち上げ刺突剣のように進行方向から低くしている姿勢の俺の頭を狙っていた。
俺は切断された脚と持上げられた脚の隙間をスキル『ダッシュ』で抜ける。僅か1m程度の魔物ロードブラックスパイダーの腹の下に潜り込んだ。蜘蛛系の魔物は腹の部分に外殻の継ぎ目がある。継ぎ目の集中する一点が蜘蛛系の魔物の共通した弱点なのだ。俺はこれを狙って居たのだ。
クククッ
俺がほくそ笑んだ時、魔物ロードブラックスパイダーの千切れた脚がみちみち音を立てて再生した!そして俺をその脚で囲い込むとスパイダークロウの声が落ちてきた。
「アハハハ、見事に罠に掛かってくれましたね!潜り込むと思ってましたよ。」
「弱点を晒しておいて何をイキってんだ!」
俺の目の前には外殻の継ぎ目が集まった臍のような部分があった。後は両手の双剣『グライカナル』を突き刺すのみ、と突き上げると
カチン
と外殻に剣が阻まれた。見ると継ぎ目が集まった臍のような部分が先程とは違う位置にズレていた!
「何ぃー?」
俺が何をしたのか頭を前脚のすきまから覗かせてスパイダークロウは笑う。
「ロードの名前は伊達じゃないんですよ!見え見えの弱点くらい克服出来なくてどうします?」
俺を閉込めて余裕なのか嘲るように言った。
「俺にはこの魔剣『グライカナル』があるッ!!」
魔剣『グライカナル』を振り回す空間は無いが外殻の隙間を狙って刺突出来るだろう。だが、ロードブラックスパイダーたるスパイダークロウの多脚が狭まって俺に迫ると共にスパイダークロウの腹が高く持ち上がった。このまま俺を抱えて拘束するつもりだろう。俺の選択肢は一刻も速くスパイダークロウの弱点を攻略するか多脚の檻から逃れるしか無い!
俺は魔剣『グライカナル』を動き回る外殻の継ぎ目の集まった臍を狙って刺突していくが悉く外してしまった。俺の狙いを分かって臍がかなり速く動き回る。しかも刺突が外れて嬉しいのか擽ったいのか上下もしている。狙いが定め難いったらありゃしない。その間にも多脚の檻は地面を削り倒しながら狭まっていた。
倒れている他のクロウとスキル『位置交換』しようにも出来無い!位置交換は檻のような囲まれた場所からの脱出は出来ない。スキルは万能では無いのだ。
のんびりは出来ない、もう俺の周りは2m四方程度しか無いのだ。今更、脚を切断して檻から逃れるには多脚の隙間が無さ過ぎた。
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